ヒーローたちのプロポーズ   作:ドキソルビシン

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緑谷出久と麗日お茶子の卒業後、二人で事務所を開いた後。
どうやら今日はデートのようです。
それではどうぞ。


A組女子たちのプロポーズ現場
【出茶】麗らかな日を求めて出る幸せ


出久くん待って!

いくら今日はデートだからって張り切りすぎやって笑

たしかに今日はパトロール後やし夕方からってなると二人でいられる時間は限られるかもやけど出久くんと一緒ならウチはどこだって楽しいんだよ。

今日はスカートだからそんなに早くは走れないのに出久くんは張り切りすぎているのか私の手を引いてずんずん進んでいく。

 

信号を渡って一息ついたのかゆっくりになった。

時計を見ていたから案外時間に余裕があったのかもしれない。

ゆっくり歩きだす。

それにしても張り切りすぎではなかっただろうか。

今日は付き合った日の記念日だからいつもの散歩みたいなデートとはちょっと違うって?

ちゃんと覚えててくれてるのうれしいなぁ。

いつもの散歩も私は好きやけどな。

確かに今日はいつもと違って家からはちょっと遠いし人も多いからはぐれんようにせんとな。(ギュッ)

握った手の力を強め駅前のビルへと足を運んでいく。

 

普段駅前の広場なんてパトロールくらいしか通らへんもんね。

今日は予約してるって言っとったけどビルの中の高級レストランなんか緊張しちゃう。

わたしがびっくりしちゃうからいつもリーズナブルな所をオススメしていたのに…。

今日は譲らないって言われてドキドキしちゃう。

 

――――――――――――――――

 

エレベーターホールから高級な感じがしていてドキドキが止まらない。

難解に行くのだろうか。

27階!?ってすごい高い!

え?わたしの誕生日だから覚えやすいって?

6年目の記念日だからってそんなことしなくてもいいのに。

覚えててほしいって?なんでやろ?

ねじれ先輩なら不思議っていいそうやね。

 

店に入るとシャンデリアが煌めいていて夜景が一望できる席に案内された。

普段あまり使ってないとはいえお金大丈夫かな。

コース料理なんて今まで食べたことないし緊張しちゃうわ。

出久君も緊張しとるやん!カチコチ!

ウチより緊張しとるなんて出久くんにしては珍しいな。

 

ウエイターさんがきてドリンクを出久くんに聞いている。

せっかくだからワインを頼んだようだ。

ボトルのラベルにハートがついてて可愛い。

最近のワインボトルっておしゃれやんな~

出久くんがついでくれるん?

ありがとう

それじゃあ、かんぱいっ!

「チンッ」

 

――――――――――――――――――――

 

コースやからかな。おなか一杯や~

いまでこそおなか一杯食べれるなんて幸せや

お会計は…もうはらっとる!?

そしたら来年は私が奢るからな!絶対やかんな!

牛丼とかみみっちいので済まさんよ!焼肉とか!二人で食べに行こうな!

この後は…展望台に行くんか!

わかった!行きは私が引っ張られたし今度は私が引っ張る番や!

出久くんいこ!早く早く!

 

――――――――――――――――――――

 

夜景がきれいやな~!あっちは海かな?あそこにウチらの事務所!あっちにウチらの家!

出久くんの実家はあっちで~ウチの実家はずーっとあっちやな。

そのうちウチの実家に行きたいって?

…そうやな。いつか連れていきたいな。

展望台の夜景はレストランで見たものより綺麗に見えた。

なぜだろう、向かい合ってではなく、隣に出久くんがいるからかもしれない。

 

ぐるっと一周したし降りる?え、まだ?もうワンフロア上に行ける?

ここって関係者以外立ち入り禁止ってなっとるけど…

許可をもらってる?ヒーロー活動とは別に?

どういうことやろか。

緊張しつつもドアをくぐると一部分がライトアップされた幻想的な部屋が広がっていた。

 

――――――――――――――――――――

 

へ~ガラス張りの部屋なんかあったんか!

照明とかもあって綺麗な部屋になっとる!

あれは…なんか白いアーチがあるけど。

薔薇がちりばめられとる。

綺麗…

 

「お茶子さん。このアーチの前に立ってくれるかな?」

 

え?出久くん...。

これってもしかしてそういうことなんか?

 

 

「さすがにバレバレだったかな?」

 

ちょっと期待しとったけど確信に変わったのはこの部屋に入ってあのアーチを見てからかな。

余裕があるうちに少しだけからかっておく。

たぶん今日の帰りは余裕がないだろう。

 

「今日だけはお茶子さんの記憶に残るようなデートにしたくてね…。らしくなかったかもしれない、かな。どうだった?」

 

いつもと違う特別なデートやったよ。いろいろ考えてくれてとても嬉しい!

 

「そう言ってくれると僕も用意した甲斐があるよ。ありがとう。今日のデートは初デートの時並みに緊張してさ。口から心臓が飛び出そうだったよ。今もだけど。情けないけれどここからは噛む自信しかないから手紙を読むね。」

 

 

―――――――――――――――――――――

 

 

「麗日お茶子さんへ……まずは今日も一緒に楽しいデートができました。いつも僕と一緒にいてくれてありがとう。そんなお茶子さんに今日のデートの最後に改めて告白をしようと思います。」

 

「…高校のときから5年間付き合ってきましたね。高校の時は入試に始まり、体育祭などの学校行事でお世話になりました。合宿、インターン、そして、敵連合との戦いでも力を貸してくれました。そのおかげで今、平和の象徴の継承者としてヒーローをできてる。ありがとうございます。」

 

「僕のヒーロー名はお茶子さんががんばれって感じの『デク』って意味を見出してくれたから、その思いも込めてオールマイトみたいなヒーローになるために頑張ろうって意味を込めています。知らなかったですよね。なので知らず知らずのうちに僕はお茶子さんにとても助けられていました。支えられていました。ありがとうございます。」

 

「本当は今日から付き合って5年で、これから6年目というところだけど、僕は今日恋人という関係を終わらせて1年目に変えたいと思っています。」

 

「だから、単刀直入に言います。麗日お茶子さん。僕と結婚してください。」

 

「これまで支えてもらって、これからもいっぱい支えてもらうかもしれないけれど、僕もお茶子さんを支えたい。一緒に人生を歩みたい。だから、もしよかったら」

 

「この指輪をあなたに捧げさせてください。緑谷出久。」

 

手紙を読み終わって胸ポケットにしまってから、今度は映画やドラマのワンシーンでしか見たことのない小さな箱が取り出されるのが見えてとてもドキドキした。

手紙を聞いている最中から嬉しくて涙が止まらなかった。でも、嬉しいから。応えなければ。出久くんの想いに。

 

「はいっ!よろこんでっ!これからよろしくお願いします!」

 

今できる思いっきり最高の笑顔でこたえられているだろうか。出久くんは涙でうるんだ視界を優しくハンカチで拭ってくれる。

まるでこの瞬間を見てくれと言わんばかりの顔で。

そして私の左手の薬指にピンクダイヤモンドがついた指輪がはめられた。

照明の光で輝くそれはとても綺麗だった。




最後まで読んでいただきありがとうございます。
次は爆耳書きます。

この小説で出てない人で書いてほしい人の話

  • 上鳴→耳郎の思い
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