それではどうぞ。
「俺と結婚してくれ!三奈!」
「三奈ちゃん結婚おめでとう!お幸せに!仕事も家庭も私は負けんよ!」
「幸せな家庭作ろうな!」
「芦戸も遂に結婚か~。ウチらの仲間入りだね~。」
「子供は何人ほしいか?まあいっぱいいた方が楽しいだろ!」
「芦戸さん、ではなくなってしまいますわね。おめでとうございます。」
「三奈!愛してるぞ!」
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Pipipi…pipipi…
んー朝だ。
事務所に行かなきゃ…。
あ、わたし今日非番だった。
最近立て続けに結婚の報告を聞いたからか夢にまで鋭児郎が出てきたし…。
鋭児郎は今日は…夕方には帰ってくるのか。
今は…7時半か…いつもなら起きてるもんね…。
昨日は事故処理で長引いたからなぁ…。
普段はなかなかできない二度寝を刊行しよう。
でも昼には起きたい。
アラームは12時にセットして...。
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Pipipi…pipipi…
はっ!
もう12時!?
疲れすぎて一瞬だったみたいだ。
体力が自慢の私にしては珍しいけれどたまにはこういう日があってもバチは当たらないだろう。
ご飯食べたら鋭児郎が帰って来るまで掃除と洗濯やっちゃうか。
今日は手抜き~。
いつも手抜きだけど~。
今日は特に手抜き~。
作り置きのおかず+サ〇ウのご飯+インスタント味噌汁!
インスタント味噌汁もたまに食べたくなるんだよね~
無駄にしょっぱい感じが好き。
掃除機かけて、洗濯機回して、食器はわたしの個性のせいで漂白剤が使えないからつけ置きしてから洗うと!
やってることは奥さんのそれ、だけど今のところわたしはまだ奥さんじゃない。
今朝見た夢のこともあって今日は少し悶々とした気分になっている。
だから家事でもやって気を晴らそうとしているのだがそれも終わってしまうと本当に手持ち無沙汰だ。
何か面白い番組がないかなとテレビをつけてみることにしようか。
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番組表一覧を横流しに見ているとヒーロービルボードチャート発表後のインタビュー番組が目に留まった。
鋭児郎こと『烈怒頼雄斗』は今回のビルボードチャートで10位に入ったと聞かされそれはそれは二人で大喜びしたものだ。
『デク』、『ショート』、『ダイナマイト』の3人は雄英高校出身者の中でも敵連合と本格的に戦闘した経験もあってか制圧力が高い。
そのため、彼ら3人のいる地域での犯罪率は低く、事件が起きてからの収束の速度は常識外のスピードである。
もっとも、ショートはエンデヴァー事務所に、ダイナマイトはジーニスト事務所に所属しているから彼ら自身のチャート自体はそこまで高くはないが、それでも同級生の中では頭一つ飛びぬけていた。
そんな中でファットのところから独立したい、地元でヒーローをやりたいと声をかけてきたのが鋭児郎こと烈怒頼雄斗であり、口車に乗せられて相棒までやった。
するとどうだろう、若手から一転わずか3年で大手と言われるほど大きな事務所に成長した。
これはひとえに偶然鋭児郎の話に食いついた経営科の同級生の力でもある。
わたしと鋭児郎の二人しかヒーローがいなかったときは一日で市内ほぼすべての事件を対応するほど飛び回っていたこともあり、地域活動という点でわたしたちをプレゼンした彼のおかげで、名前が売れに売れまくったのだ。
そういった努力の蓄積と幸運が重なって今年のチャートで10位という素晴らしい栄誉を得たのだ。
そのインタビューを彼女のわたしが見逃すわけにはいかない。
どんなかっこいいことを言ってるのか聞いてやろうじゃないか。
Pi pi pi!
あ、洗濯終わった。
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洗濯物を干していたらあっという間にビルボードチャート20位までの発表に移っていた。一度発表されたものだから結果は知っているが20位までに相棒として活躍している『ショート』と『ダイナマイト』があるのは驚きでもあり、誇らしくもある。
チャート3位には私たちの平和の象徴である『デク』がいるが、それよりも彼氏の10位の方がわたしには嬉しいニュースであって、早く見せろと言わんばかりにソファーの上でソワソワしていた。
「今回のビルボードチャート10位にランクインしたのは烈怒頼雄斗です!千葉全域にわたって広く展開したヒーロー活動は近年急成長したヒーローの中でも参考にすべき活動内容となっております!烈怒頼雄斗さん、今回初の10位ランクインですがお気持ちはいかがでしょうか?」
「ありがとうございます!素直に嬉しいです!」
「元気な回答ありがとうございます。後に控えるデクさんの同級生ということですが次期平和の象徴と言われるデクさんとチームアップするということはありませんか?若手急成長のお二人のチームアップをぜひ見たいという方も多いと思うのですが。」
「あっちにいるデクみたいに飛び回れたらいいんですが自分はそういう個性ではないので、地元の市民のみなさんに安心して生活してもらうために、事務所の支店を各地に配置する形で活動させてもらっています!チームアップは学生時代以来してないので機会があればまた組みたいっすね!」
「ぜひ、楽しみにしています!最後にインタビューをお聞きの皆さんに一言どうぞ!」
「三奈!これで俺はお前を引っ張って行けるところに立ったと思う!だから結婚しよう!また家で伝える!」
「え?」
え?
「へ?あ、みなさんって三奈じゃなくて市民の皆さんって意味か。すいません!安心した生活を送れるようにまだまだ精進していきます!ありがとうございました!」
「ええと、あ、はい...。それでは、続いて9位のウォッシュです!」
「ウォッシュ!」
え?マジで?え?ええええええええええええ???!!!
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「最後に一言インタビューをお聞きの皆さんにどうぞ!」
「まだNo.1の座を譲る気はない。これまでもこれからも俺がいる限り日本を平和にする努力を怠らないで精進していく。俺を、見ていろ。」
「ありがとうございました!以上ビルボードチャートTOP10のインタビューでした~」
はっ!
びっくりしすぎて間の記憶がない!
緑谷のインタビューなんて耳にすら入ってない気がする…。
ええと、鋭児郎がインタビューでプロポーズをして、それからびっくりして記憶が無いと...。
マズい。
前半のインタビューで何を言ったのかも覚えていない。
せっかくの晴れ舞台を見ていたのに。
録画しとけばよかった...。
ガチャ
「三奈!ただいま!」
ゲッ!帰ってきた!
まずい!今鋭児郎の顔見れるか怪しい!
ああ~!穴があったら入りたい!
「何やってんだ?ソファーでバタ足しても進まねぇぞ?」
ちょっと今顔が熱いからもうちょっと待って!
ってひゃあ!持ち上げられた!座らされた!
「よいしょっと。お、ちょうどこの番組ってことは俺のインタビュー聞いててくれたのか!ありがとうな!デクがめっちゃ緊張してて笑いこらえるのが大変だったんだよな~。おかげで俺の緊張なくなったもん。」
ありがとうな!じゃないでしょ!あれ、なに!?みんなのまえで!
「ああ!元々考えてたんだよ。ビルボードチャート10位以内取ったらプロポーズするってさ。さすがに独立して4年で達成できるとは思わなかったけど。」
そ、そうなのか~!知らなかった~!
にしてももっとあるでしょ!緑谷とか轟みたいにロマンチックなプロポーズしてほしかった!
「いてて、殴るなって。ロマンチックなプロポーズか。俺としてはみんなに俺の嫁だ!ってアピールできた感じがして誇らしかったけどな!」
そんなところで誇らしくなられても...。
も~ちゃんとしたプロポーズ。して!いま!
「もちろんよ。そのためのこれ、だからな。」
そう言ってソファーに座った私の前で片膝を立てて座り、小さな箱を取り出して、その箱を開けた。
そこには輝くリングがあった。
「ちゃんと耐酸性加工されたリングだから普段つけてる分には大丈夫な奴だ!」
そういうのは言わなくていいの。もう。
「悪い悪い。ふう。これでも緊張してるんだから少しほぐさせてくれ。」
鋭児郎でもこういう時はちゃんと緊張するんだね。
わたしもさっきから心臓バクバクだけど!
「三奈、中学のときは俺は足が出なかった。」
「雄英高校に入って追いつこうとして、敵連合と戦って、マキアを倒してようやく中学の遺恨を清算したと思った。」
「追いついたと思った。」
「でも、追いついただけで済ませるのは漢じゃねぇ。」
「ちゃんと追い抜いてから、三奈を引っ張って行ける漢の中の漢になってからプロポーズしようと思ってた。」
「そしてこの前のビルボードでその目標に到達した。」
「もちろんこれからも上を目指して精進するつもりだがその前にけじめつけるために言わせてくれ。」
「三奈、結婚してくれ!幸せな家庭を俺と作ってくれ!」
まったく、わたしからしたら十分待った方だと思うけど、許す!
十分かっこいいプロポーズしてくれたから!
「はい!…はい!幸せな家庭作ろうね!よろしくね!」
喜び、嬉しさ、幸福、プラスの感情がごちゃ混ぜになって目から溢れてそれを鋭児郎は胸でしっかり受け止めてくれた。
わたしの誕生石でもあり、旦那となった鋭児郎の髪の色と同じルビーの赤が、夕焼けに照らされて煌めいていた。
このあと全国ニュースで烈怒頼雄斗のプロポーズが放送されて、二人してクラスのみんなからの連絡でてんやわんやになったとか。
ファットさんと天喰先輩からもメッセージが来てたとか。
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最後まで読んでいただきありがとうございます。
次は相梅雨書こうと思います。
この小説で出てない人で書いてほしい人の話
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上鳴→耳郎の思い
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口田→耳郎の思い
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飯田の思い
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常闇の思い
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