今回はまだ青いあの方の登場です!
日光が反射し、キラキラと輝く海面。潮風が髪を撫でる。万花は船の上にいた。なぜか、デュエル・アカデミアに入学が決まったからだ。合格通知と共に制服が送られてくるのだが、どういうわけか服のサイズが万花にピッタリだった。制服に袖を通して鏡に映った自分を見て万花がまず抱いた感想は
「ええー、スカート短すぎるでしょ、これ」
だった。その次の感想は、どうして自分のサイズに合った服が送られてきたのか、という疑問であった。そして万花は思う。
(聞いてたとおり、アカデミアの制服可愛いんだけど……スカートもう少しどうにかならなかったのかな)
ちなみに万花はあまり肌を見せたくない人なので、ニーソックスを履いていた。
「お、いたいた。おーい、千維くーん」
え? わたしの名前……? それにしても、どこかで聞いたことあるような声がするけど……誰だっけ?
「やあ、やっぱり君も合格していたんだな。制服似合っているよシンクロ使いの君とはいつか戦ってみたいものだ」
そっか三沢くんだったんだ。てっきりわたしがいつの間にか有名になったのかと思っちゃったよ。
「久しぶり、三沢くん。三沢くんも受かってたんだね。セクハラで訴えるよ……筆記一番だし当然といえば当然なのかな。シンクロ使い? わたしが? どうして?」
「どうして、ってそりゃあシンクロを使っていたじゃないか」
「わたしのデッキはあくまでも【天変地異】だよ」
「いや、それはわかっているんだがな……」
三沢が何かを言いかけた時、万花は三沢と一緒にやってきた少年たちに目を向け、
「三沢くん、彼らは?」
と聞いた。三沢は話を中断されたことを気にも留めずその少年たちにを紹介した。
「ん?ああ、二人とも試験会場で知り合ったんだ。こっちのお気楽そうなやつが遊城十代、こっちの眼鏡をかけたほうが丸藤翔だ」
「あ、わたしは千維万花っていいます。よろしくお願いします」
あ、この人確か……クロノス先生に勝った人だ。わたしの時とは違う、先生自身のデッキに……
そう万花が思案しているとその十代が挨拶をしてくる。
「おう! よろしくなー万花。俺のことは十代でいいぜ。三沢から聞いたんだけどさ、お前って凄いワクワクするデュエルするんだろ? 俺とデュエルしてくれよー。学校着いたらやろーぜ」
「あ、わたしもクロノス先生とあなたのデュエルを見てからあなたとデュエルしてみたかったんだ。わたしもデュエルしたいんだけど、今日は入学式のあと各寮で新入生歓迎会をやるっていう話だから今日は無理かも……ごめんね」
「歓迎会? そんなことやるのか。じゃあ仕方ねえな、また今度デュエルしようぜ」
「うん! その時はよろしくね」
十代と万花がデュエルの約束をしていると、それに乗り遅れた人物がいた。丸藤翔、そう三沢に紹介された彼は恥ずかしがっていたが、ようやく話しかける決心をして一際大きな声を出した。
「あ、あの!」
翔は思いのほか自分の声が大きかったので、うつむき、顔を赤らめていた。
「ぼ、僕丸藤翔って言うッス。これからよろしくッス」
「うん、よろしくね。翔くん」
「なんだよ翔、照れてんのか?」
「そ、そんなんじゃないッスよ! アニキ! からかわないで欲しいッス!」
十代と翔がじゃれあうのを横で見ながら万花は笑っていた。そんなこんなで四人が親睦を深めているうちに、船内にアナウンスがかかる。
――デュエル・アカデミアに到着しました。生徒の皆さんは先生の指示に従い、アリーナへ移動してください――
あ、着いたんだ。もう少し喋っていたかったんだけどなー。あー、はやくデュエルしたいなー。
万花は三人にまたね、と別れを言って女の先生――鮎川恵美というらしい――の指示に従って女子の集団に紛れていった。
入学式は中学の時と同じような内容だった。在校生たちによる歓迎の言葉、それに対する新入生の挨拶。少し違うところはアカデミア本校の教師は年が変わっても入れ替わることはほとんどない、という説明がされたことだった。というのもアカデミアの教師になりたいという人物は少なく、なりたいとしても他の海外校に行くことがほとんどらしい。孤島にあるから当然ではあるのだが……では、なぜこのような話を生徒にしたのか単純にアカデミア本校の教師になってほしいからである。これは校長である鮫島が目元をハンカチで拭いながら言っていた。これは毎年言っているようで在校生と教師陣からはまたか、と一蹴されていたが。曰く、
(またその話かよ、校長)
(やれやれ、またか。師範、そんな演技で騙されるような新入生はいないぞ。若い教師が欲しいなら自分でスカウトするべきだと何度言ったらいいんだ)
(ウヌヌ、校長またでスーカ。私がいればそれで十分でスーガ、職場仲間が増えるのは私としても嬉しいノーネ。教師よりは事務員が欲しいノーネ)
など辛辣である。例年なら騙される生徒はいないのだが、今年は一人いた。
(そんなに厳しい職場なんだ……わたしアカデミアの教師も視野に入れておこう……)
万花である。基本真面目な万花だがデュエル以外ではあっさりと騙されやすい。中学時代では、どうしてそんなに騙されやすいのか、と教師にからかわれたこともあるほどだ。騙す教師もどうかと思うが……。ちなみに三沢は当然聞いているだけでアレは校長のジョークのようなものだろうとあたりをつけ(実際は結構切実ではあるのだが)、翔は呆れたような眼差しで校長を見、十代に至っては、話の途中にも関わらず立って寝ていた。これが入学式の内容であった。
そして、その夜は各寮で万花の言うとおり新入生歓迎会が行われた。ブルー女子寮では先輩方が歓迎ということで、デュエルをしようということになったのだが、それだと男子っぽいという理由で却下され、先輩と後輩でペアを作り、デッキを作ろうということになった。万花はデュエルがやりたかったようだが、日本人特有の周りに流されるという性質であえなく撃沈したようだった。
デュエルできなかったのは残念だけど、やっぱりデッキを組むのも楽しいし、頑張って先輩と仲良くなろう!
先輩とペアになり、お互いがアイディアを出し合い、ひとつのデッキを作り上げていき、完成した時は嬉しくて二人でハイタッチをした。そして、デッキのコンセプトと切札動かし方などを説明していった。それで新入生歓迎会は幕を閉じ、万花は自分に与えられた部屋にもどった。いそいそと服を脱ぎ、ルームウェアに着替え、お風呂を沸かしていた。沸くのを待っている中で、万花に学園から連絡用にと支給された携帯端末にメールが来ていた。
あれ?誰だろう、わたしのアドレスってわたしもまだ覚えてないのに……
ちなみに、生徒用に支給される携帯端末のアドレスは寮のカラー(ブルーは男子と女子)と部屋番号なのでしらべようと思えば簡単に調べられる。
あれ? このメール差出人が書いてない。内容は、っと。
――24時に第1デュエル場に来られたし、アンティデュエルを行う――
「バカなの?」
っとと、声出ちゃったよ。実際これだけで行く人っていないよね。うーん、きっとこのメールを鮎川先生に見せればきっと相手の人停学だよね……まあ黙っておこうかな。でも、どんな人か気になるから一応行ってみようかな。って、ダメだ。夜は外に出るなって注意事項としてクロノス先生も言ってたもんね。誰が行ってやるもんか!
その時だった。またメールが来た。今度はなんだ、とメールを開く。差出人は十代だった。
十代くん!? どうしてわたしのアドレス知ってるの!? それは後で聞くとして……なになに……
――よう!ばんか、なんか変なメール来なかったか? というか来ただろ? なんかアンティデュエルしろってさ。俺にメール送ってきた奴が、ばんかにも送ったって言っててさ。俺は行くつもりだけどどうする?――
えー……十代くん説得しても聞かなさそうだしなー。仕方ない、先生に連絡して…………ううん、アンティデュエルから友達を助けるっていう免罪符も持ったし、夜のお出かけだ! 別に夜の学園が気になるとかじゃないから! うん、そうと決まれば準備しよう!
その決意と同時に、万花の後ろから軽快な電子音が鳴った。万花はその音にビクッとして振り返った。
――お風呂が湧きました――
………………ビックリしたじゃない!眼鏡外して、さてお風呂行こっと。
「っはぁぁぁぁ、癒されるなー。やっぱりお風呂はしっかり浸からないとねー。時々お風呂に入らないっていう人いるけど、考えられないなー」
それにしても……天上院明日香さんだっけぇ。中等部から上がってきて、顔がよくて、デュエルも強いらしくて、何より……おっぱいおっきい。それだけじゃなくて、スタイルもよかったなぁ。
万花は自分の胸をむにゅむにゅと触りながら溜息をついた。万花は溜息をつき、悔しがっているが、万花だって、顔立ちは眼鏡を外せば美人であるし(眼鏡をかけると子供っぽくなるのだが)、胸もそこそこある。
わたしだって小さいほうじゃないけど、Fはあるんじゃないかなぁ。羨ましいなぁ……マドンナって感じだよねぇ。それに比べてわたしは……眼鏡外せば綺麗って母さんに言われるけど、かけないとダメなこと知ってるのにそんなこと言うんだからひどいなぁ。
万花は風呂を出て、まず最初に眼鏡をかけた。多少曇るがそんなことは関係ない。タオルを手に取り、身体を拭き、タオルを巻いて、髪を乾かし始めた。髪が乾くと、万花は服を選び始めた。目立たないような地味な服装、万花が一番好きな服装だった。
今夜のデュエルはどうしようかなぁ。わたしを狙ってきたってことはシンクロモンスターを狙ってきているってことだよね。一応、わたしのエースは別なんだけどなぁ
彼女は自身のデュエルスタイルと、今はデッキから抜いて封印している一体と常にデッキに入っているもう一体のエースモンスターの召喚時の口上に合わせてある名前で呼ばれていた。
――災厄の魔女―― と。
その名前は友達がつけてくれたカッコイイ名前であったから気に入っていたのだが、その二つ名が広まるとデュエルしてくれる人が少なくなった。ショップに行っても災厄の魔女だからと避けられることが多かった。万花は【天変地異】を当時からずっと使っていた。当時のエースモンスターを封じ、新たな力として汎用性の高いシンクロモンスターや、エクシーズモンスターでカバーしてきた。その新たな力を手放す気はさらさらないがゆえにアンティデュエルなら負けるわけにはいかなかった。
使うかもしれない。時間もちょうどいいし、行こうかな。
万花が寮を見つからないように抜け出し、第1デュエル場に行く途中で十代と翔に出会った。そして、三人は第1デュエル場に到着したのだった。
「そういえば、どうして翔くんも一緒なの? 呼ばれたの?」
「あ、いや僕はアニキを止めたかったんスけど、どうしてもアニキが行くっていうから着いてきたっす」
「そ、そっか(本当に舎弟みたいだ、なんて言えないよね)」
「へへっ、翔、万花。どうやら敵もお出ましみたいだぜ」
「みたいだね」
三人がデュエル場に着くと、奥から三人の男が現れた。
「よく逃げずに来たな、遊城十代、そして千維万花。お前らはそのデッキをかけて俺たちとデュエルをしてもらう」
「で、デッキを!? そんなのむちゃくちゃッス! やっちゃいけないッスけど、アンティデュエルと言っても一枚のカードをお互いにかけることが普通ッス!」
翔はデッキすべてを賭けろと言う相手の要求に驚き慌てていた。
「俺はいいぜ、万花もだろ?」
「もちろんだよ、十代くん」
しかし、挑まれた二人は飄々としていて、これでは翔がデッキを賭けたアンティデュエルを挑まれたように見えてしまう。
「なんでそんなに余裕なんスか!? 負けたらデッキ取られちゃうんスよ!!」
「「何言ってるの(んだ)? 負けないから大丈夫だよ(ぜ)」」
「でも、相手はブルーの生徒ッス!」
「じゃあ問題ないね。わたしもブルーだし」
「ああ、俺が戦ったクロノス先生より強いってことはないだろうしな」
「で、でも……」
二人が闘志をたぎらせ、相手を見た。相手は多少イラついたような顔をしていた。青筋が浮かび、二人を睨んでいた。その様子に翔は更にあわあわとしてしまう。
「貴様ら、俺が誰だか知っているのか?」
男たちの中でも一番偉そうな人物が話しかけてきた。
「知らねえよ」
「万城目グループの三男、万丈目準さんですね」
「って万花知ってたのか!?」
「そっちの男は知らんようだから教えてやる。俺は万丈目準、デュエル界を制す男だ! そのためには俺は強力なカードが必要だ。遊城十代、お前のクロノス教頭を倒したHERO。そして千維万花、お前が入学試験で見せたシンクロモンスター。お前らが使うよりもこの俺が使ったほうが遥かに有意義だ。そう思わないか? だからこの優しい万城目さんがもらってやろうと言うのだ。感謝しろ」
めちゃくちゃなことを言っているのにも関わらず、カードを奪われることが素晴らしいことなのだ、と言わんばかりに取り巻きたちが騒ぎ始める。
「そうだ!さっさと万丈目さんにカードを渡しちまえ!」
「本当はデュエル出来るだけでもありがたいことなんだぞ!更にカードまで活用してくれるって言ってるんだから感謝してもしきれないだろ!」
万花は心底つまらなさそうに取り巻きの二人を見た。そして、ひとつの疑問を口にした。
「どうでもいいけど、万丈目さんがわたしたち二人の相手をするの?」
万丈目準はその問いを待っていたかのように答えた。
「ああ、それでもよかったが、しかし、それだとあまりにも実力差がありすぎてかわいそうだ。貴様らが力を合わせて勝てるように、タッグデュエルを提案してやろう。どうだ?」
万丈目の提案は譲歩のように見えてそうではない。万丈目たちは今日のために作戦を練ってきているし、デッキの構築も軽く合わせている。しかし、万花と十代は今日出会い、意気投合したとはいえ、お互いのデッキの内容を完全に理解していない。つまりタッグ戦の意味がないのだ。むしろ不利である。しかし、それを正面から打ち砕きたい万花は十代に提案する。
「十代くん、タッグデュエルできる?」
「ん? ああ、問題ないぜ。でも俺らには不利じゃないか? この条件」
「そうだね、でも……」
万花は十代に耳打ちで何かを告げた。そうすると、十代はニィっと笑って、言った。
「いいぜ、万丈目! そのデュエル受けてやる!」
万丈目たちはその言葉に下卑た笑みを浮かべた。
「では、先行は譲ってやる。こちらからは俺と取巻が相手をしよう」
相手は万丈目と取巻という男になった。そして、デュエルディスクを起動した。
「「「「デュエル!!」」」」
「わたしの先攻! 終末の騎士を召喚、効果でトリック・デーモンを墓地に送りデーモンの宣告を手札に加える。デーモンの宣告を発動! 更にカードを一枚伏せターンエンド」
万花は堅実と言える動きをし、ターンを終了した。次は取巻という男のターンである。
「いくぜ俺のターン! ドロー!俺は手札から召喚僧サモンプリーストを召喚! 効果で守備表示になるぜ、そしてサモンプリーストの効果発動!手札の魔法カードを一枚墓地へ送り、デッキからレベル4のモンスターを特殊召喚するぜ。俺が特殊召喚するのは聖鳥クレインを特殊召喚! クレインの効果で1枚ドローするぜ」
召喚僧サモンプリースト/効果モンスター
星4/闇属性/魔法使い族/攻 800/守1600
(1):このカードが召喚・反転召喚に成功した場合に発動する。
このカードを守備表示にする。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
このカードはリリースできない。
(3):1ターンに1度、手札から魔法カード1枚を捨てて発動できる。
デッキからレベル4モンスター1体を特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン攻撃できない。
聖鳥クレイン/効果モンスター
星4/光属性/鳥獣族/攻1600/守 400
このカードが特殊召喚した時、
このカードのコントローラーはカードを1枚ドローする。
「俺は普段ドラゴンを使っているが、万丈目さんに合わせてこのデッキにしているぜ。俺はカードを2枚伏せてターンエンドだ」
十代・万花 フィールド 終末の騎士 デーモンの宣告 伏せ1
十代 手札5 万花 手札2 LP/4000
万丈目・取巻 フィールド 召喚僧サモンプリースト 聖鳥クレイン 伏せ2
万丈目 手札5 取巻 手札3 LP/4000
「いくぜ! 俺のターンドロー! 俺は融合を発動!手札のフェザーマンとバーストレディを融合! 現れろ! E・HEROフレイムウィングマン!……ってありゃ? なんで召喚できないんだ?」
「ハハハハハ! やはりオシリス・レッドだな、遊城十代! 俺は永続罠融合禁止エリアを発動していたのさ!これでお前の融合召喚は封じたぜ」
「くそっ、そんなカードがあったのか。俺はカードを一枚伏せて、フェザーマンを守備表示で召喚、終末の騎士を守備表示に変更。ターンエンドだ。すまねえ、万花」
「ドンマイ、大丈夫わたしが何とかするよ(まさか十代くんの融合が対策されているなんて……わたしも何かしらの対策をされていると見たほうがいいかな)」
「さあ、俺のターンだ! ドロー! 俺は手札から魔法カードを墓地へ送りサモンプリーストの効果発動! 聖鳥クレインを特殊召喚! 効果で1枚ドロー。そして、1体の聖鳥クレインを生贄にし、出でよ! 地獄詩人ヘルポリマー! 聖鳥クレインでフェザーマンを破壊!」
終末の騎士と同じようにひかりの奔流に飲み込まれフェザーマンは消えていった。
「フェザーマン……この瞬間! 罠カードヒーロー・シグナルを発動!デッキからE・HEROを特殊召喚する! 来い! エアーマン! エアーマンの効果で俺はワイルドマンを手札に加えるぜ」
「雑魚を並べても変わらんぞ! ヘルポリマーでエアーマンをアタックだ!」
エアーマンは突然苦しみだし、溶けていった。万丈目のフィールドではニタァ、とヘルポリマーが笑っているようだった。
「俺はカードを一枚伏せ、ターンエンドだ」
地獄詩人ヘルポリマー/効果モンスター
星5/闇属性/悪魔族/攻2000/守1400
このカードが戦闘によって破壊され墓地に送られた場合効果が発動する。
このカードが墓地に存在する限り、相手バトルフェイズ終了時に
相手は手札からカードを1枚ランダムに捨てる。
このカードは墓地からの特殊召喚はできない。
ヒーロー・シグナル/罠カード
(1):自分フィールドのモンスターが戦闘で破壊され
墓地へ送られた時に発動する事ができる。
手札・デッキからレベル4以下の「E・HERO」モンスター1体を特殊召喚する。
E・HERO エアーマン/効果モンスター
星4/風属性/戦士族/攻1800/守 300
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、
以下の効果から1つを選択して発動できる。
●このカード以外の自分フィールドの
「HERO」モンスターの数まで、
フィールドの魔法・罠カードを選んで破壊する。
●デッキから「HERO」モンスター1体を手札に加える。
十代・万花 フィールド 終末の騎士 デーモンの宣告 伏せ1
十代 手札4 万花 手札2 LP/3800
万丈目・取巻 フィールド 召喚僧サモンプリースト 聖鳥クレイン 地獄詩人ヘルポリマー 融合禁止エリア 伏せ2
万丈目 手札4 取巻 手札3 LP/4000
「わたしのターン! ドロー。手札から深海のディーヴァを通常召喚! 効果でデッキから……「甘いな、千維万花。俺はカウンター罠神の警告を発動2000ライフポイント払い、モンスターの召喚を無効にし、破壊する!」……ッ! カードを1枚伏せてターンエンド」
深海のディーヴァでシンクロ召喚を狙った万花だったが、万丈目に妨害されてしまった。なぜ万丈目がライフを半分払ってまでディーヴァの召喚を止めたのか。それはシンクロモンスターの展開力を警戒していたからである。そして危惧していたシンクロモンスターを召喚させることなく万花にターンを終了させた。狙い通りというわけである。
「ははは、成す術なしか。俺のターンドロー手札の魔法カードを一枚墓地へ送りサモンプリーストの効果を発動! デッキから聖鳥クレインを特殊召喚! そしてカードを1枚ドロー。そしていま召喚した聖鳥クレインをリリースしてゴッドバードアタックを発動! デーモンの宣告と新たに伏せたカードを破壊だ!「この瞬間罠カード発動! お家おとりつぶし! 魔法カードを一枚墓地へ送り、破壊するモンスターは地獄詩人ヘルポリマー!」……チィッ! おら手札を見ろよ。この距離で眼鏡をかけたお前に見えるならな!」
「……手札のヘルポリマーを一枚墓地へ送らせてもらうよ。わたしの目はすごくいいんだから! こんな距離なんて関係ない!」
「チィッ! なら俺は手札からキラートマトは召喚! そして手札から速攻魔法エネミーコントローラーを発動し、お前のフィールドの終末の騎士を攻撃表示に変更する!」
「そして、キラートマトで終末の騎士を攻撃!」
ここで今まで黙って見ていた翔が疑問符を浮かべる。
「どうして攻撃するんスか? 攻撃力は同じなのに!」
「ハッハッハッハ! さすがはオシリス・レッドだ!」
キラートマトが終末の騎士を丸呑みする、そして中からロングソードが飛び出し、キラートマトを切り刻み、爆発する。騎士は爆発に巻き込まれて消えていった。
(ブルーの生徒だけはあるなぁ……。でも詰めが甘い。サモンプリーストを攻撃表示にしていればわたしは負けていた。それに気づかないのは取巻さんの弱さ)
「キラートマトが破壊されたことにより効果発動! デッキから闇属性の攻撃力1500以下のモンスターを一体特殊召喚できる! 俺はデッキからキラートマトを特殊召喚!」
先程爆散したキラートマトの破片が集まり、新たなキラートマトが現れた。
「俺の攻撃は終わらないぜ! キラートマトと聖鳥クレインでダイレクトアタック!」
聖鳥クレインが光の奔流を万花に浴びせ、キラートマトが万花の腕に噛み付く。
「うわああああああああっ!! はぁはぁ、危なかった」
「おい! 取巻! 今サモンプリーストを攻撃表示にしていれば勝っていただろう!ったくこれだから凡人は使えんのだ」
「あっ、すいません。万丈目さん。でも、やつらは風前の灯ですよ」
「ふんっ、まあいい」
十代は事の大事さに気づいておらず、俺のターンでいいか?などと呑気なことを言っている。
「あ、ああ。俺はカードを2枚セットしてターンエンドだ」
神の警告/カウンター罠
(1):2000LPを払って以下の効果を発動できる。
●モンスターを特殊召喚する効果を含む、
効果モンスターの効果・魔法・罠カードが発動した時に発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
●自分または相手がモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚する際に発動できる。
それを無効にし、そのモンスターを破壊する。
ゴッドバードアタック/通常罠
自分フィールド上の鳥獣族モンスター1体をリリースし、
フィールド上のカード2枚を選択して発動できる。
選択したカードを破壊する。
エネミーコントローラー/速攻魔法
以下の効果から1つを選択して発動できる。
●相手フィールド上に表側表示で存在する
モンスター1体を選択し、表示形式を変更する。
●自分フィールド上のモンスター1体をリリースして発動できる。
相手フィールド上に表側表示で存在する
モンスター1体を選択し、エンドフェイズ時までコントロールを得る。
キラートマト/効果モンスター
星4/闇属性/植物族/攻1400/守1100
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、
自分のデッキから攻撃力1500以下の闇属性モンスター1体を
自分フィールド上に表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。
十代・万花 フィールド 伏せ1
十代 手札4 万花 手札0 LP/800
万丈目・取巻 フィールド 召喚僧サモンプリースト 聖鳥クレイン キラートマト 融合禁止エリア 伏せ2
万丈目 手札4 取巻 手札0 LP/2000
絶望的、そう言える状況の中、万丈目が声をあげる。
「さあ、遊城十代、サレンダーするなら今のうちだぞ!」
「必要ねえよ、勝つのは俺たちだからな」
「ごめんね、十代くん。ライフ削られすぎちゃった」
「気にすんなって、ここから逆転してやろうぜ!」
「うん、ありがとう」
「いくぜ! 俺のターン! 俺はずっと万花が伏せてくれていたカード……「アニキ! ヤバいッスよ! 先生たちが来るッス! 速く逃げたほうがいいッスよ!」
それに素早く反応したのは万丈目たちだった。そそくさと立ち去った。
「チッ、俺たちの勝利は揺るがないだろうが、この勝負預けておく!」
綺麗に捨て台詞まで残して去っていった。
「十代くん、わたしたちもモタモタしてたら危ないよ! 速く逃げよ!」
「あーっクソ!デュエル続けてたら勝てたのによー」
「あなた、あの状況から勝てたって言うの?」
「天上院さん!? どうしてここに!?」
「あなたが抜け出すのが見えたからよ。それと、私のことは明日香でいいわ」
「あ、うん。よろしくね、明日香ちゃん」
「それでどうやって勝てたのかしら」
「それは僕も気になるッス」
四人はデュエル場を脱出し、見つからないようにしながら、会話を続けていた。
「へっへーん、大嵐で伏せカードは全部破壊できたからな。融合で手札のワイルドマンとエッジマン融合すれば勝てたのさ」
「? 一体だけッスか」
「まあそれは今度のお楽しみってやつだな。帰るぞー、翔」
「ええー、そんなー。って待ってよー! アニキー!」
「気になるわね……まあいいわ。私たちも戻るわよ、万花」
「え? あ、う、うん。って引っ張らないでよ、明日香ちゃん。歩く! ちゃんと歩くから!」
ちょっと考え事してただけなのに無理に引きずって行こうとするかなー、普通。明日香ちゃんってマドンナって思ったけど、結構男勝りなんだ。なんていうか、中等部からいる人は高圧的なイメージだったけど明日香ちゃんは結構親しみやすいのかも。
万花たちは今度は見つからないように侵入して部屋に戻った。部屋に戻ってから万花は逃げてくる時にしていた考え事を再開させていた。
わたしは今回のデュエルで役に立つことができなかった。わたし一人だときっと負けちゃってた。ううん、事実負けてた。危うくわたしと十代くんのカードが盗られちゃうところだったんだ。メインは変えずに少し調整しよう……絶対にではないけど、勝てるように。
今回はタッグデュエルにしてみました。
危うく負けかけますが、取巻君のプレミで負けませんでした。
ちなみに、ワイルドマンとエッジマンでワイルドジャギーマンを融合して全体アタックで勝つという流れでしたが、アニメ通り中断になりました。
感想お待ちしております!