仮面ライダーディケイド対ジャグラスジャグラーwithゼットさん   作:裕ーKI

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前後編で様子見……と思ったけど、少し水増ししたので複数回に分けることにしました!

ゼットさん書くの楽しいな~。






二:幻界魔剣、参戦!

 ナツカワ・ハルキは別世界の地球を防衛する対怪獣ロボット部隊・ストレイジに所属していたパイロットだった。

 

 防衛任務の最中に、怪獣の攻撃で命を落としたハルキは、宇宙からやって来た光の巨人――ウルトラマンゼットと一体化して一命を取り留めた。

 

 それからは一心同体となったゼットと共に、様々な怪獣や宇宙人と戦い、そして、ゲームと称して文明の破壊を企てた悪質な寄生生物から地球を守りぬいた。

 

 その後はウルトラマンの故郷を狙う究極生命体の存在を警戒しつつも、ハルキとゼットは様々な宇宙や星々を巡り、人助けを続けていた。

 

 ところがそんなある日、ハルキの眼前に灰色のオーロラが現れた。

 

 訳もわからずオーロラに引き込まれたハルキは、ジャグラーと同じようにこの狭間の世界に辿り着いたのだった。

 

 

 

「どうして隊長がこんなところに……。それにどう見ても戦いの最中だよな……」

 

 

 

 未知の世界に辿り着いて早々、ハルキの視界に飛び込んできたのは、マゼンタ色の謎の戦士を相手に戦う、かつての上司の姿――いや、より正確に言えば、上司が変身している魔人の姿。

 

 ハルキにとって、ジャグラスジャグラーは敵か味方かはっきりしない謎めいた存在だった。しかしジャグラーが素性を隠し、ヘビクラ・ショウタとして振舞っていた時、ハルキにとって彼は、紛れもなく防衛チームの頼れる隊長だった。

 

 勿論、彼の正体を知り、その真の目的を知らされた時はショックを隠せなかった。しかしそれでも、ヘビクラ・ショウタの正体がジャグラーだと知ってもなお、ハルキは彼を信じ続け、肩を並べて最後まで共に戦い抜いた。

 

 故にハルキは、今でもジャグラーを仲間として――隊長として認識し、当時と変わらぬ熱い眼差しを向けていた。

 

 そんなハルキの頭の中で声が響いてきた。

 

 それはハルキの体に同化している光の巨人――ウルトラマンゼットの声だった。

 

 

 

「気をつけろ、ハルキ! あのピンクの戦士からは、何やらウルトラやばい異質の力を感じる!」

 

 

 

久しぶりに再会したジャグラーの姿に釘付けになっているハルキとは違い、どうやらゼットの方は、ジャグラーと戦っているディケイドのことが気になっているようだった。

 

ゼットの警告めいた言葉に促され、ハルキは眉をひそめながらディケイドに視線を移す。

 

 

 

「異質の力? なんですかそれ?」

 

「わからん……。ただ、今まで感じたことのない未知の力なのは確かだ……」

 

「……だったらすぐに、隊長を助けましょう!」

 

「助けるって……ジャグラーをか!?」

 

「勿論! だって俺の隊長なんですから! それにゼットさんだって、デストルドスを倒す時に応援してもらってたじゃないですか! ここでその恩返しをするのも悪くないですよ!」

 

「お、おう……、そうか……。そうだな! よし! 任せろ、ハルキ!」

 

「お願いします! ゼットさん!」

 

 

 

 押し切られる形で納得したゼットの返事を受け、ハルキは変身アイテム――ウルトラゼットライザーを取り出した。

 

 

 

『Haruki Access Granted.』

 

 

 

起動キーであるウルトラアクセスカードを装填し、スリットをスライドさせたのち、ハルキは力強い掛け声で気合を入れた。

 

 

 

「押忍!」

 

『Ultraman Z.』

 

 

 

 ウルトラゼットライザーのトリガーを押した瞬間、出現した眩い光のゲートを潜り抜け、ハルキの姿は青と銀を基調とした等身大サイズの戦士――ウルトラマンゼット・オリジナルとなった。

 

 本来はビルを見下ろすほどに巨大な姿が基本のウルトラマンだが、状況に応じて、人間と同等のサイズに縮小して戦うこともできる。

 

 ただしゼットの場合、エネルギーの消耗が激しいため、等身大サイズでいられるのは僅か50秒程度。

 

 

 

「キィアァッ!」

 

 

 

 ゼットは気合の声と共に空高くジャンプすると、ジャグラーと刃を交えていたディケイドに向かって豪快に飛び蹴りを仕掛けた。

 

 ディケイドは咄嗟にジャグラーから距離を取り、同時に身を反らしてゼットのキックをも回避した。

 

 そしてすかさずライドブッカー・ソードモードを振るい、着地したばかりのゼットに斬りかかる。

 

 しかしゼットは振り向きざまに剣を受け止めると、そのまま力任せに押し返した。

 

 

 

「なるほど……、お前がウルトラマン――ウルトラマンゼットか……」

 

 

 

 負けじと力を込めて踏ん張りながらも、ディケイドは驚くこともなく余裕の口調で呟いた。その言葉はまるで、ウルトラマンの存在すらも既に把握済みであるかのように。

 

 するとそこへ、今度は手持無沙汰となったジャグラーの刀が、2人の間に割って入ってきた。

 

 反発する磁石のように、ゼットとディケイドは慌てて距離を取り、一思いに振り下ろされたジャグラーの刃を寸前のところで回避した。

 

 

「おい、なんのつもりだ、ハルキ……」

 

 

 ゼットの首筋に切っ先を突きつけながら、ジャグラーは不満げに尋ねた。

 

 

 

「キィア!?」

 

 

 

 変身中は、一心同体であるハルキ以外には言語を伝えられないゼットは、ウルトラマン特有の掛け声とジェスチャーで困惑した様子を表した。

 

 

 

「まさかお前まで俺から楽しみを奪うつもりか? もしそうなら、たとえお前でも容赦なく斬るぞ?」

 

 

 

 その言葉が本気であることを証明しているかのように、ジャグラーからは凄まじい気迫が感じられた。

 

 すると、睨み合うゼットとジャグラーの間に、ディケイドが口を挟んできた。

 

 

 

 

「どうやらこいつは、戦いを邪魔されるのがお気に召さないらしいぜ? そのおかげで、俺が相手を務める羽目になっているんだからな……」

 

「そいつの言う通りだ。せっかくの血沸き肉躍る戦いに、余計な横槍を入れられたんじゃ、楽しめるもんも楽しめねえだろうが。それにどうやら――お前らに相応しい相手は別にいるようだぜ?」

 

 

 

 ジャグラーがそう言った途端、まるでタイミングを狙ったかのように、突然大地がグラグラと揺れ始めた。

 

 徐々に地響きが激しさを増していく中、ジャグラーは空を見上げていた。

 

 いや、正確には空ではない。

 

 ジャグラーの視線の先にいたのは、空を覆い隠すほどに巨大な異形の生物だった。

 

 聳え立つ巨体から伸びた黒い影が、3人の体に重なる。

 

 日差しを遮られ、辺りが薄暗くなったことで、ディケイドとゼットもようやくその気配に気がついた。

 

 背中に伝わる凄まじい殺気に引っ張られるように、ゆっくりと振り向いた瞬間、視界に飛び込んできたのは、生物なんて表現では生ぬるい、見るからに凶悪で獰猛そうな宇宙怪獣。その名も、高次元捕食体ボガールモンス。

 

 無尽蔵の食欲を原動力に動くボガールモンスは、ジャグラーとディケイド、そしてゼットを餌と見なし、彼らを食らうべくゆっくりと歩み寄る。

 

 

 

「多分あのデカブツは、最初に俺を襲ったチビ共の親分ってところだろうな。まあ、そのチビ共を葬ったのは、俺じゃなくてお前だけどな」

 

 

 

 そう言いながら、ジャグラーは責任を押し付けるようにディケイドを見た。

 

 巨大怪獣がすぐ近くまで迫っているというのに、随分と落ち着いた態度で佇むジャグラーに詰め寄ると、ディケイドは呆れるように言葉を返した。

 

 

 

「俺のせいかよ! それよりどうする? あんなのが出たんじゃ、もう戦いどころの話じゃないだろう?」

 

「そうでもねえさ。丁度目の前には、怪獣退治の専門家がいることだしな」

 

 

 

 ジャグラーは一笑しながら、今度はゼットに目を向ける。

 

 するとその視線の意図を察したハルキが、ゼットのインナースペースの中で叫んだ。

 

 

 

「相応しい相手って……まさかあの怪獣のこと!?」

 

「隊長命令だ! ちょっと行って怪獣の相手をして来い、ハルキ!」

 

「えっ!? 命令!? えっと……その……、お、押忍!」

 

 

 

 ストレイジの隊長時代を想起させるような、冷静な口調でジャグラーに促され、ハルキもまた、彼の部下だった頃のように思わず背筋を伸ばした。

 

 

 

「どうするんだ、ハルキ?」

 

 

 

 判断を仰ぐようにゼットが訊ねると、ハルキは意を決して返答する。

 

 

 

「行きましょう、ゼットさん! 俺たちは怪獣の方に!」

 

「文句も言わずに引き受けるなんて、相変わらず素直だな、ハルキ。……まあいい。お前がそう決めたなら、俺は最後まで付き合いますとも!」

 

「ありがとうございます! ゼットさん!」

 

「よし、ハルキ! ウルトラフュージョンだよ!」

 

 

 

 迫るボガールモンスの相手を受け持つことを決心したハルキとゼットは、今一度標的の姿を見据える。

 

 インナースペース内にて、ハルキは右腰に携行された青いゼットホルダーから3枚のメダルを取り出した。

 

 

 

「闇を飲み込め! 黄金の嵐!」

 

 

 共鳴し合い、金色に輝いた3枚のメダルをウルトラゼットライザーに装填し、スリットをスライドさせてメダルをスキャンしていく。

 

 

 

「ゼロ師匠! ジード先輩! ベリアル!」

 

『Zero Beyond.』

 

『Geed.』

 

『Belial Atrocious.』

 

「押忍!!」

 

「ご唱和ください! 我の名を! ウルトラマンゼェーット!!」

 

「ウルトラマン……ゼェーット!!」

 

『Ultraman Z Delta Rise Claw.』

 

 

 

 刹那、3枚のメダルの力をその身に宿したゼットの体が、眩い黄金の光に包まれた。

 

 ぐんぐんと巨大化していき、ボガールモンスと同じほどの身の丈となったゼットは、最強タイプ――デルタライズクローへと姿を変えた。

 

 右手に携えた漆黒の剣、べリアロクを構えて大地を蹴ったゼットは、勢いよくボガールモンスに斬りかかる。

 

 戦闘開始早々、逆手持ちのべリアロクから放たれた素早い斬撃が、前進していたボガールモンスを吹き飛ばし、その巨体を大きく後退させた。

 

 しかし、べリアロクがゼットに力を貸すのもここまでだった。

 

 戦いがこれからだという時に、途端にべリアロクの重量が増大し、その切っ先が地面に突き刺さって動かなくなってしまった。

 

 

 

「ちょ!? またかべリアロク!」

 

 

 

 剣の重さに腕を持っていかれ、思わず体勢を崩したゼットが、片膝をつきながらべリアロクに文句を告げる。

 

 最早それは、恒例行事となりつつあるお決まりの光景だった。

 

 ウルトラマンゼット・デルタライズクローが所持する漆黒の剣――幻界魔剣べリアロクは、ウルトラマンの故郷であるM78星雲・光の国の壊滅を企てた悪の戦士――ウルトラマンベリアルの姿を模した、意志を持った剣である。

 

 ベリアルのような悪意や野心は無いものの、性格は頑固で自分勝手。力を貸すも貸さないも気分次第という、扱いやすさには難がある武器なのだ。

 

 

 

「俺様は斬りたい時に斬りたいものを斬る!」

 

「いつもいつも、いい加減にしなさいよぉ!」

 

 

 

 反抗的に言い張るべリアロクに、ゼットは苛立ちを募らせる。

 

 そうしている間にも、ボガールモンスが体勢を立て直そうとしていた。

 

 

 

「どうしてなんですか、べリアロクさん! あの怪獣の相手じゃ駄目なんですか!?」

 

 

 

 今度はハルキがべリアロクに呼びかけた。

 

 ゼットよりもハルキのことを大層気に入っているべリアロクは、ハルキの質問には素直に答えた。

 

 

 

「あの怪獣を斬るのも悪くはない……。しかし、もっと面白そうな奴が、すぐそこにいるからな……。向こうの方が斬りがいがありそうだ」

 

 

 そう言ったべリアロクの視線は、いつの間にかジャグラーとの戦いを再開していたディケイドに向けられていた。

 

 べリアロクの興味がディケイドへと傾いていることに気づいたジャグラーは、ディケイドとの間合いを取りながら、地面に突き刺さったべリアロクに声をかけた。

 

 

 

「よお、べリアロク! 久しぶりだな! どうだ? せっかくの機会だ、お前もこいつと斬り合ってみないか?」

 

 

 

 まるで再会した古い友人に話しかけるかのように、べリアロクを誘うジャグラー。

 

 その言葉に、べリアロクもすっかり乗り気となり、

 

 

 

「面白い! いいだろう、お前の誘いに乗ってやる!」

 

 

 

 二つ返事で快諾したべリアロクは、地面から抜けると、自身のサイズを縮小しながらゼットの元を離れ、ジャグラーの手の中に納まった。

 

 

 

「ちょっと!? そりゃないでしょ、べリアロク! ウルトラ自由だな!」

 

 

 

 当然のように戸惑うゼットだったが、そんな相棒とは対照的に、インナースペース内のハルキは早々に気持ちを切り替えていた。

 

 

 

「仕方ないっすよ、ゼットさん! ここは俺たち2人だけで、何とか乗り切りましょう!」

 

「ハルキお前……、物わかり良すぎだって……。あぁーもう! わかったよ! 俺たちだけでもやれるってところ、みんなに見せてやりますよ!」

 

 

 

 ハルキに宥められたゼットは、べリアロクのことを諦めて立ち上がり、ボガールモンスと向き合った。

 

 構えを取り、戦闘態勢に入ったゼットは、咆哮を上げながら迫りくるボガールモンス目掛けて、果敢に突っ込んでいった。

 

 

 

 

 

 ゼットとボガールモンスの大規模な戦いの傍らでは、ジャグラーとディケイドが引き続き相対していた。

 

 ジャグラーの手にはべリアロクが握られており、彼の構えは二刀流に合わせたものに変化した。

 

 

 

「なんだ、喋る剣の助太刀か?」

 

 

 ライドブッカーの刀身を撫でながら、ディケイドは揶揄うように言い放つ。

 

 ジャグラーもまた、そんなディケイドの言葉を鼻で笑いながら、逆手持ちのべリアロクを堂々と見せつけた。

 

 

 

「まあそんなところだ。滅多にない余興だからな。せっかくだからこいつにも遊ばせてやろうと思ってよ」

 

「そういうことだ! せいぜい俺様を楽しませてみろ!」

 

「剣のくせに偉そうだな……」

 

 

 傲然とした態度で大口を叩くべリアロクに、ディケイドは呆れるように呟いた。

 

 しかし実のところ、この戦い自体に満更でもない気持ちを抱いているのは、ディケイドも同じだった。

 

 

 

「いいぜ! そんなに言うなら、今度は別の戦い方を見せてやる!」

 

 

 ディケイドはそう言うと、右腰に戻したライドブッカーから1枚のカードを取り出した。

 

 

 

『KAMEN RIDE! GAIM! オレンジアームズ! 花道・オンステージ!』

 

 

 

 カードをネオディケイドライバーに装填した瞬間、ディケイドの頭上に円を描くように裂け目が開き、そこからオレンジを模した鋼の果実が現れた。

 

 頭に覆い被さると、鋼の果実は鎧となって胴体に装着され、同時に果汁のようなエネルギーが飛び散った。

 

 ディケイドは仮面ライダー鎧武と同じ姿――ディケイド鎧武へと変身を遂げたのだ。

 

 

 

「なんだその恰好……? さっきまでの面影が全然ねえじゃねえか……」

 

 

 

 全身のマゼンタ色が印象的だった姿が消え失せ、青と橙色を基調とした鎧武者のような姿となったディケイドに、ジャグラーは思わず呆気にとられた。

 

 

 

「気にするな! 二刀流には二刀流って奴だ!」

 

 

 

 ディケイド鎧武は両手に握られた2本の刀――大橙丸と無双セイバーを構え、ジャグラーに向かって走り出した。

 

 

 

「ま、なんでもいい! 楽しめればそれでな!」

 

 

 

 ジャグラーもまた、取るに足りないことだと言わんばかりに言葉を吐き捨て、右手のべリアロクと左手の蛇心剣を構えてディケイド鎧武を迎え撃つ。

 

 2人は同時に得物を振るい、刃を激しく衝突させた。

 

 刹那に甲高い金属音が鳴り響く中、ジャグラーとディケイド鎧武は、間髪を容れず剣戟を繰り広げた。

 

 べリアロクが無双セイバーを弾き、蛇心剣がディケイド鎧武の頭上に降りかかる。

 

 しかしディケイド鎧武も負けじと大橙丸で防御し、握り直した無双セイバーで刺突を仕掛ける。

 

 かわしかわされ。

 

 弾き弾かれ。

 

 やられたらやり返す。

 

 一進一退の熾烈な攻防。

 

 やがて2人の渾身の一撃が、同時に互いにヒットした。

 

 ジャグラーのべリアロクがディケイド鎧武の肩を斬り裂き、ディケイド鎧武の大橙丸がジャグラーの肩を斬り裂いた。

 

 体から火花を散らせながら、よろめき後退る2人。

 

 しかし、力が抜けて膝が折れそうになりながらも、ジャグラーは気合いで持ち堪えた。

 

 そしてすかさずべリアロクを前に突き出し、その両目から稲妻のような光線を発射した。

 

 反応が遅れたディケイド鎧武は、べリアロクの光線を胸に浴びて背後に倒れ込んだ。

 

 だが地面を転がりながらも、ディケイド鎧武は諦めずに無双セイバーをガンモードに切り替えて、ジャグラーを目掛けて光弾を連射した。

 

 攻撃直後で一瞬の隙が生まれていたジャグラーはこれを喰らい、とうとう地面に膝をついた。

 

 しかしなおも、ジャグラーは余裕の態度を崩さなかった。

 

 

 

「いいねぇ……。悪くない……。悪くないぜ、お前……。やはりお前を相手に選んで正解だったぜ……」

 

「そいつはどうも……。だがやるからには、こっちも負ける気はないからな……」

 

「ああ、それでいい!」

 

 

 

 ジャグラーは笑みを浮かべながら立ち上がると、再びべリアロクを前に突き出し、稲妻のような光線を発射した。

 

 

 

「そう何度も喰らってたまるか!」

 

 

 

 ディケイド鎧武はすかさず横転してべリアロクの光線を回避すると、ライドブッカーからカードを取り出した。

 

 

 

「今度はこいつでどうだ!」

 

『KAMEN RIDE! EX-AID! マイティジャンプ! マイティキック! マイティマイティアクションX!』

 

 

 

 ベルトから出現した光の基板を潜り抜け、ディケイド鎧武はゲームのライダーである仮面ライダーエグゼイドと同じ姿――ディケイドエグゼイドへと姿を変えた。

 

 

 

「おい、また変わったぞ。今度は随分と派手になったな……」

 

「そうか? 派手なのは最初からだろ。元からどぎついピンク色だったしな」

 

 

 

 全身ピンクのゲームキャラクターのような容姿となったディケイドを見ながら、呑気に感想を言い合うべリアロクとジャグラー。

 

 その様子に、ディケイドエグゼイドは思わず反論した。

 

 

「どいつもこいつもピンクピンクって……。 あれはピンクじゃない! マゼンタだ!」

 

 

 

 ハンマー型の武器――ガシャコンブレイカーを握りしめたディケイドエグゼイドは、地面を蹴って跳躍し、空中に出現させたいくつものチョコブロックを足場にしたヒット&アウェイ戦法を開始した。

 

 チョコブロックからチョコブロックへと飛び移りながら距離を取り続け、死角を捉えた時のみに接近して確実に攻撃を仕掛ける。

 

 ゲームライダーならではのトリッキーな動きを駆使して、ディケイドは反撃に打って出る。

 

 

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