溜め込みましたので楽しみに待っていて下さい!
今回が第一弾です!
「では、明日から夏休みです。夏休みが明けたら、テスト週間になるから勉強しておくように。」
「はーい...」
「夜桜さん、昼川先生が呼んでいたから後で向かうように。」
「了解です。」
僕、夜桜 魔八は、現役中学3年生だ。宿題も多く出る夏休みが始まる。しかしまぁ、夏は任務が忙しくなるから、宿題は1週間以内に終わらすけど。
帰る準備をしていると、クラスの女子が僕の方に近づいてきた。名前は、
「魔八くーん、今ひまー?」
「ごめん、急いで行かないといけないのだけど...どうしたの?」
「あっ、いやね、一緒帰らないかなーっと思ってたんだけど...」
そういうことか。それだけなら全然問題ないな。
「あー、それなら一緒に帰ろうか。それじゃあ教頭先生に呼び出し食らってるから、ちょっと外で待っててくれる?」
「わかったよ。」
バックを肩に掛けて、教室を出て教頭室に向かう。自分のクラスの教室が3階に対して、教頭室は1階だ。
別に急用ではないとは思うが、胡桃が待っているので早歩きで階段を駆け下りる。
何事もなく、教頭室に着いた。ノックを3回し、入室許可を得る。
「3年2組、夜桜 魔八です。昼川先生はいらっしゃいますか。」
「入りなさい。」
「失礼します。」
許可が出たので、ゆっくりと部屋に入る。椅子には、見覚えのある人が座っている。それは、夜桜 凶一郎兄さんが座っていた。
「まーた、ここで休んじゃってさ。凶一郎兄さん。」
「高校兼中学で教頭してるんだ。別にここで休んでいても問題ないだろう。」
ニヤリと笑う凶一郎兄さん。六美お姉ちゃんと太陽兄さんの高校で昼川と偽名を使って教頭先生として表社会に馴染んでいる凶一郎兄さんは、六美お姉ちゃんの
「それで、用件は?」
「夏休みに入ったよな?」
「うん。」
「代々夜桜家は、夏休みなどの長期休暇になると、任務が忙しくなるのだ。現在、俺のに届いているだけで、8件だ。」
「それじゃあ、こんな所で油売ってる場合じゃないじゃん。」
「そういうことだ。だから魔八には俺たちの任務を一つずつ貰い受けろ。安心しろ、一つ一つと言っても一人で押し付けるような俺らも鬼ではない。」
あぁ、
「異論はあるか?」
「無いよ。用件はそれだけ?」
「そうだ。」
「分かったよ。それじゃあ、幼馴染と一緒に帰る約束してるし、先帰るね。」
「了解した。」
一礼してからその場から離れる。凶一郎は一人で窓の外を見ながら一言呟く。
「青春だな...」
◆
「お待たせっ。」
「それがそこまで待ってないのよね~」
「そう?それなら良いけど...」
胡桃は、僕の家とは真反対なのになぜ今日一緒に帰ろうとしているのだろうか。まぁ、胡桃の家の方向に向かっているのだけどね。
「魔八くんってさ、好きな子っているの?」
「ぶふっ!? 」
飲んでいた水筒の紅茶を噴き出した。その場で咳き込み息苦しくなる。
胡桃が慌てて背中を叩く。
「だっ!大丈夫!?魔八くん!」
「大丈夫...大丈夫だよ...」
とりあえず深呼吸して息を調える。まさか、胡桃から好きな人を聞かれるとは思いもしなかった。でもここは本当のことを言おう。
「いないよ。」
「えー!意外だな...てっきり何人かいたと思ったのに...」
「何人かって...僕は女たらしじゃないからね!?」
どんな男だと想像してるのよ...一応、貴女とは9年間同じクラスなんだけどね?
2人で談笑しながら、胡桃の家まで着いた。夕方の赤い空がいつの間にか、暗くなって街灯も付き始めていた。
「ごめんねここまで、ありがとね。」
「いやいや、礼には及ばないよ。それじゃあまた夏休み後──」
「え?1週間後行かないの?」
「...はい?」
あれ?初耳なんですけど...
「ど、どこにですかね...?」
「『1週間後に天樂プールに午前9時半に集合』だよ。観世さん、魔八くんの了解を得たって言ってたよ。」
「マジか...適当に返事してたよ...」
アレだろうな、凶一郎兄さんに呼ばれた時に考え事してたから、その時だろうな...はぁ、やってしまったな。
「どうする?キャンセルしとく?」
「いや、行くよ。予定空いてると思うから。」
嘘だ。本当はあの頼まれた任務で忙しい筈なのだ。だからプールに行ける気がしないけど...やってくしかないだろうな...
次回、プールにて進展