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です!!
「そう言えば二乃さっきはどこかに行こうとしてたな」
再び移動を再開しようとした時に上杉が二乃に先程どこに行こうとしたのか聞いた。
「二乃が
「借り切るだと!?ブルジョワか!」
三玖が答えて上杉は驚いた。
「確かにこの人混みで見るよりかはマシだな。まあゆっくり花火をみてくれ」
「何言ってるのよ紫水。アンタも一緒に来るのよ」
「いいのか?」
「ええ、昨日のお礼よ。らいはちゃんとついでに上杉も来ていいわよ」
紫水が姉妹水入らずで過ごすと思いそう言うと、二乃が紫水も一緒にと言い紫水が大丈夫なのかと聞くと、二乃は昨日の食事の礼と言い。ついでに上杉兄妹も誘った。
「そうだ。折角お祭りに来たのに、アレも買わずに行くわけ?」
「「「「あっ」」」」
二乃の言葉に四人の姉妹が一斉に声をあげる。
「そいえばアレ、買ってない・・・」
「あ、もしかしてアレの話してる?」
「アレやってる屋台、ありましたっけ」
「早くアレ食べたいなー」
三玖、一花、五月、四葉が‶アレ〟について一斉に喋りだす。
「なんだよアレって?」
「せーの」
気になって上杉が聞くと五人が声を合わせる。
「かき氷」
「リンゴ飴」
「人形焼き」
「チョコバナナ」
「焼きそば」
一花、二乃、三玖、四葉、五月のアレは見事に全員バラバラだった。
「「「「「全部買いにいこーっ!」」」」」
そこだけは意見が一致する。
「お前らが本当に五つ子か、疑わしくなってきたぞ」
「まあ五つ子だといっても好みは人それぞれ違うだろうしな」
上杉の呟きに紫水がフォローを入れた。
「納得がいきません!・・・あの店主」
五月はご立腹である。香りにつられて立ち寄ったベビーカステラの屋台のおじさんが、『別嬪さんにはおまけしちゃうよ~!』と一花の袋にはこぼれるほど入れたのに、五月の袋はスカスカなのだ。
不憫に思った紫水は一番大きい袋を買って落ち込んでいた五月に渡した。
「どういうことですか?同じ顔なのに。あむ」
「複雑な五つ子心・・・」
三玖がぽつりと言う。
「あっ焼きそば、焼きそば!」
五月はお目当ての屋台に突撃。一花も続く。
「アンタ達遅い!!」
先頭を歩いていた二乃が、イライラして振り返った。
「なあ二乃。お前達ずっとテンション高いが、花火に思い入れがあるのか?」
上杉と三玖の前を歩く二乃の横で紫水が二乃に聞いた。
「・・・花火はお母さんとの思い出なの。お母さんが花火が好きだったから、毎年見に行ってたの。・・・お母さんがいなくなってからも、毎年揃ってみにいってたの」
「大切な思い出なんだな」
二乃の話を聞いて紫水は納得した。
『大変長らくお待たせしました。まもなく花火大会開始いたします」
会場に設置されたスピーカーからアナウンスが流れ、来場者からワッとどよめきが起こる。
「アンタ達・・・あれ?」
二乃が振り返りキョロキョロする。
皆の姿が見当たらない。いつの間にか距離が開いてしまったみたいだ。
「痛っ、足踏んだの誰よ!あ、ちょっと・・・皆どこ!?」
人が一斉に花火会場に向かって動き出した。流れに逆らって探しに行こうとするが、どんどん人波が押し寄せてくる。
「二乃!」
紫水は咄嗟に転びそうになった二乃の手を掴んで引き寄せた。
「大丈夫か?」
「あ、ありがとう///」
勢いが強かった為に2人は密着し二乃は顔を赤らめながら礼を言った。
「一先ず予約したっていう店に行こう」
「そうね。そうしましょう」
2人は先に店に向かって歩き始めた。
この時二乃は紫水の袖を掴んで歩いていた。
やっと人混みを抜け、目的のレストランにたどり着いた。
「ここか?」
「ええ。このビルの屋上」
もう開始時間が目前に迫っている。2人は階段を駆け上がった。
「ハァハァハァ・・・きっともう皆集まってるわ・・・」
屋上に出ると同時に、ヒュ~と花火が打ち上がった。
「あっ!」
ドーン!二乃の声と大きな破裂音が重なった。夜空に色鮮やかな大輪の花が咲く。
「どうしよう・・・」
花火に照らされながら、二乃はバツの悪そうな、ぎこちない笑顔になった。
「よく考えたらお店の場所、アタシしか知らない・・・」
花火大会終了まで、残り55分51秒
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