ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン
中間試験中野家のインターフォンが鳴り響く。
「う、うるさい・・・」
上杉が連打されるインターフォンの音で目を覚ました。
「今何時だ?」
上杉は時計を見た。
「7時か・・・そう言えば東雲が朝飯を作ってくれるって言ってたな。もしかして東雲か?おーいお前達起きろ!東雲が朝飯作りに来てくれたぞ」
電子ロックの解除の仕方を知らない上杉は周りで寝ている二乃以外の姉妹を大声で起こす。
「ふぁ~・・・上杉君、早いですね・・・」
「チャイムの音に起こされたんだ。早く東雲を入れてやれ」
「分かりました」
最初に起きた五月がロックを解除した。
「おはようございます紫水君」
「おはよ五月。他の皆は?」
「起き始めてますよ。ところでそのクーラーボックスは?」
五月は紫水が持つクーラーボックスに目を向けた。
「これは朝市で仕入れたいい鮭だ」
「もしかして朝食ですか」
「ああ。キッチン借りるぞ」
そう言いキッチンに入って行く紫水。
「さてパッパッと作るか」
袖を捲り作業に取り掛かった。
「全員起きたな」
紫水がリビングに行くと全員起きていた。
「おはよーシスイ君」
「おはよう紫水」
「おはよシスイ」
「おはようございます!紫水さん」
「おはよ。二乃米のタイマーありがとうな」
「気にしなくっていいわよ。朝ご飯を作ってもらうのだから」
「紫水君今日の献立は?」
全員と挨拶をし、紫水が二乃に米のタイマーを入れた事に礼を言うと、二乃は気にしないと言い、五月が献立を聞いてきた。
「ご飯、味噌汁、焼き鮭、出汁巻き玉子、3種の漬物だ」
「ザ・和食だな」
献立を聞き上杉はそう言った。
「味噌は2種類の味噌をブレンドした合わせ味噌を使い、鮭は朝に市行って競り落とした新鮮な鮭。だし巻き玉子の卵は和歌山県産の紀の夢たまごを使用。漬物は
「シスイ君目利きも出来たんだね」
「そりゃあ料理人だからな。ああそうだ二乃鮭余ったから内蔵の処理して冷蔵庫に入れているから自由に使ってくれ」
「ありがとう。紫水のオススメの調理法は?」
「そうだな・・・ムニエル、照り焼きもいいが、きのこ類を入れてホイル焼きがいいと思うぞ」
「そう。参考にさせてもらうわ」
紫水が献立を言い、余った鮭を自由に使っていいと二乃に言うと、オススメの調理方を聞かれたので答えた。
その後テーブルに全員分の朝食が並び皆席に着いた。
「では、いただきます」
「「「「「いただきます」」」」」
「はい。召し上がれ」
一花が言い、姉妹達と上杉が言う。
「美味い!!」
出汁巻きを食べた上杉が感想を言う。
「鮭の焼き加減も味付けも絶妙で美味しいね」
「新鮮なのと紫水が調理したからなのか、アタシが作るより美味しいわよ」
「この漬物の漬け加減も完璧」
「このお味噌汁ホッとします」
「1品でご飯が3杯はおかわり出来そうです!」
姉妹達にも好評で五月だけではなく全員おかわりをした。
あの後余裕を持って登校した紫水達。
紫水は残り時間で二乃の復習を見ていた。
「成程・・・やっぱり紫水の教えは分かりやすいわ」
「そう言ってもらえるのはありがたいな。そろそろ時間だベストを尽くせよ?」
「まあ、紫水にそう言われたらやるしかないわね」
最後に激を送り二乃はテストに備える。
1限目、『社会』
(難しい問題ばっか・・・でも歴史ならわかる)
三玖は真剣な顔で、テストに取り組んで着実に解答欄を埋めていく。
2限目、『国語』
(う~ん・・・う~ん・・・)
四葉は難しい顔で目を閉じ、腕組をして悩んでいたが、突然その眉間のしわが消える。
(思い出した!5択の問題は4番目の確率が高いっと!)
3限目、『英語』
(討論・・・討論・・・ええっと)
(『でばて』と覚えていればいい。正式には
(!そう、でばてよ!)
勉強会の時の紫水の言葉を思い出し解答欄を埋め始める二乃。
4限目、『数学』
(終わった・・・こんなもんかな。おやすみ~)
(一花は確認不足が多いな)
(・・・式見直ししよ)
一通り問題を解き終えた一花は机に突っ伏して目を閉じるが、紫水の言葉を思い出し見直しを始めた。
5限目、『理科』
(貴方達を辞めさせはしません)
メガネをかけた五月は、キリッとテストを睨めつけていた。
五月は父親に電話をかけて、五つ子の一人でも赤点を取ったら紫水と上杉がクビになると知った。
(・・・皆頼むぞ!)
とっくにテストを終えた上杉は、顔の前で両手を組み、ひたすらに祈っていた。
そして3日後、中間試験の結果発表の日
「よぉ、集まってもらって悪いな」
放課後の図書室に上杉に呼び出された五つ子達が椅子に座って顔をそろえていた。
「どうしたの?改まっちゃて」
「中間試験の報告、間違ったところまた教えてね?」
苦笑する一花と、何も知らない三玖はちょっとはにかんで言う。
「ああ。ともかくまずは、答案用紙を見せてくれ」
「はーい。私は」
「見せたくありません。個人情報です!断固拒否します!」
「五月ちゃん?」
一番に手を挙げた一花を、五月が強引に遮った。
上杉は五月の様子から結果を察して小さい溜息をついた。
「・・・ありがとうな。だが覚悟はしている、教えてくれ」
「じゃ~~~ん!国語はヤマカンが当たって35点でした!それと社会はギリギリ30点です!こんな点数初めてです!」
四葉が意気揚々と報告するが他は無残な点数で500点中100点しかない。
「社会は71点、数学は30点越えたけど・・・他3教科はギリギリ赤点・・・悔しい」
5人の中でトップは、やはり得意の社会がずば抜けている三玖。
「私は数学と英語だけ。今の実力じゃあこんなもんかな」
一花は数学が44点、英語が32点で、国社は話にならないが、理科は1点足りて無かった。
「国数社が赤点よ。言っておくけど、手は抜いてないからね」
態度だけは大きい二乃に続いて、最後に五月が言った。
「・・・残念ですが、合格ラインを越えたのは、理科の56点と、国語の47点のみでした」
30点を超えたのが各自2教科のみだけと知り、上杉はガクッと肩を落とす。
(これ東雲がいなかったら、各自1教科以下だったんじゃないか?)
そう上杉は思った。
その時五月のスマホが鳴った。ポケットからスマホを取り出し、画面を確認した五月が「父です」と上杉と紫水にさしだす。
紫水がとる前に上杉がとって、電話に出る。
「・・・はい上杉です」
『ああ、五月くんと一緒にいたのか。個々に聞こうと思ったが、君の口から聞こうか。勿論嘘はわかるからね』
「つきませんよ。ただ・・・次からこいつ等には、もっといい家庭教師をつけてやってください」
上杉の言葉を聞いた、一花、三玖、四葉は事情がわからず戸惑うばかりだ。
『・・・ということは、試験の結果は・・・』
「貸せ上杉」
上杉が答えるより先に紫水がスマホを上杉から奪った。
「ご無沙汰しております中野さん。東雲です」
『東雲くんも一緒だったのか』
「ええ、五つ子達も一緒ですよ。試験結果ですが・・・残念ながら全員赤点回避は出来ませんでした」
『・・・そうか』
「はい。ですがお願いがあります」
『お願い?』
「はい」
一拍置いて紫水は上杉をチラッと見て口を開いた。
「クビにするのは自分だけにしてもらえないでしょうか?」
紫水がクビと言った事に事情をしらない3人はざわついた。
『・・・何故君だけを?』
「自分は上杉と違い、家庭教師の時間を満足に確保できなかったからです」
『それは君は既に仕事をしているから仕方ないのでは?』
「確かにそうですが、仕事をしているからと言って、依頼を蔑ろにして言い訳ありません。大人の世界では通じません。しかし上杉はまだ学生。今回の事はまだ学生の上杉には荷が重すぎます。上杉の処遇は次の期末まで保留を願います。今回の事は自分の解雇で許していただけませんか?」
『・・・分かった。確かに上杉くんには酷すぎた条件だったね。では東雲くん。君は今日限りで家庭教師を辞めてもらう。・・・今日までご苦労だった』
「はい。ありがとうございます。それと今度お店にいらしてください。父の学生時代の話が聞きたいので」
『ふむ。私も慎吾の家庭での様子は気になるな。今度時間があれば寄らしてもらおう』
「お待ちしております」
『ああ』
紫水が電話を切ると上杉と五つ子達が詰め寄って来た。
「ちょっとシスイ君クビってどういう事!?」
「紫水なに勝手な事言ってるのよ!!」
「シスイ辞めちゃうの?」
「紫水さんどーう事ですか!?私理解できません!!」
「紫水君何故あんな事を言ったのですか!!?」
「おい東雲なんでお前だけ犠牲になったんだよ!!」
「お前等落ち着け」
紫水に言われ6人は一先ず座った。
「順を追って説明すると、今回の試験で五つ子の誰か一人でも赤点をとれば家庭教師をクビと中野さんから連絡があったんだ。受けたのは俺じゃなく上杉だがな」
そう言い上杉の方を見れば上杉は肯定とし頷いた。
「で、結果を聞いてクビは確定したが、中野さんに言ったように俺は上杉程家庭教師の時間を満足に確保できなかったから、上杉を残してもらえるよう自分から辞めるって言ったんだ。ああ、言っておくが家庭教師はクビになったが、友達の勉強みるぐらい問題ないだろ?」
紫水の言葉を聞いて一同はガクッと肩を落とした。
「なんつう暴論だよ。要するにバイトとしてではなく、友達として勉強を教えるって事かよ」
「そう言う事。だから今まで通りに分からない所は聞いてくれ」
紫水がまた教えてくれる事に五つ子達は安堵した。
「はいはーいい!じゃあ、このまま復習しちゃいましょう!」
「え?普通に嫌だけど・・・」
四葉が一同に向かって元気よく両手を突き上げて言う。
背を向けた二乃の肩を一花が「逃げないの」とニヤニヤしながらたたく。
「そうだな・・・試験が返却された後の勉強が一番大切だ。だが、直後じゃなくてもいい。ご褒美だっけか?パフェとか言ってたろ」
紫水と五つ子達は一瞬きょとんとしたあと、全員腹を抱えて大爆笑する。
「あははははっ!フータローくんがパフェって!」
「超絶似合わないわ~」
一花も二乃も言いたい放題だ。
「上杉さんは何点だったんですか?」
四葉が上杉の尻ポケットに突っ込んである答案用紙に手を伸ばす。
「うわ、やめろっ、見るな!」
「ぜ、全部100点!?」
「あ~~~っ、めっちゃ恥ずかしいっ!」
「・・・その流れ、気に入っているのですか・・・?」
五月が冷ややかにツッコむ。
「シスイは?」
そんな中三玖が紫水に点数を聞いた。
「俺も全教科満点だ。仕事をする事を条件に試験全て満点が約束だからな」
「シスイ君ストイックだね」
「仕事にアタシ達の家庭教師をしながら全教科満点って、規格外すぎるわよ・・・」
「それよりパフェだろ?今日新鮮なフルーツが入ったんだ。試作のついでに試食してくれないか?」
「「「「「「勿論!!」」」」」」
紫水が試食をお願いすると6人共秒で了承した。
この後10種類のパフェの試食を満面の笑みでした6人だった。
テストは紫水の教えもあり、原作より少し成績はいいです。
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