五等分の料理人   作:マスターM

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林間学校出発

「よお。やってるかお前等」

三玖コロッケ事件から数日後。紫水は勉強会をしている図書室に来た。

 

「上杉なんだその恰好は?」

上杉は金髪のピエロの格好をしていた。

 

「東雲か。今度林間学校があるだろう?ウチのクラスは肝試しを担当するらしいんだが、クラスのやつらに俺が自習してる間に面倒な実行委員を押し付けられたんだ。とびきり怖がらせて、この恨みを晴らしてやる」

「お、おう。頑張れよ。俺は担任の木村先生から飯盒炊爨(はんごうすいさん)の時に見本とアドバイザーを依頼されたよ」

上杉の恨みを晴らすためのやる気に引き攣りながら応援の言葉をいい、自身は飯盒炊爨の時に見本とアドバイザーを依頼されたと言った。

 

「正に適任」

「紫水さんが見てくれるなら大丈夫ですね!」

勉強をしていた三玖と四葉が紫水が飯盒炊爨での見本とアドバイザーをすると聞き、早くも夕食のカレーの質が安定すると安心した。

 

「そう言えばクラスの友達に聞いたんですが、この学校の林間学校には、伝説があるのを知っていますか?最終日に行われる、キャンプーファイヤーのダンス。そのフィナーレの瞬間に踊っていたペアは、生涯を添い遂げる縁で結ばれるという・・・」

「非現実的だ。くだらない」

うっとりと語る四葉を。ピエロ上杉がバッサリ切り捨てた。

 

「冷めてる!現代っ子!キャンプファイヤーですよ!!結びの伝説ですよ!!ロマンチックだと思いませんか!?」

「さあ、もう勉強始める・・・」

「ヤッホー」

騒ぎ立てる四葉を無視して上杉が教科書を開こうとしたとき、一花がやってきた。

 

「一花遅いぞ!」

「何、そのカッコ?」

紫水と同じくピエロのマスクに引っかかる。

 

「いいからやるぞ!今日は数学だ!」

「ごめーん、これから撮影が入ってるんだ」

上杉が言うと、一花は両手をちょこんと合わせて言う。

 

「それでね・・・そういうの、事前に伝えた方がいいと思って・・・はいメアド交換!」

一花はショルダーバックからスマホを取り出して、自分のプロフィール画面を表示した画面を上杉に見せた。

 

「確かに連絡はとれた方がいいな」

紫水も同意しスマホを取り出した。

 

「上杉と二乃は花火大会の時に交換したから、一花、三玖、四葉頼む」

「はーい」

「うん」

「わかりました!」

今いる3人に連絡先を入れてもらった。

 

「あ、一花こっちにも交換しといてくれ」

紫水はもう一台スマホを取り出した。

 

「シスイ君こっちは?」

「こっちは仕事用だ。仕事の打ち上げとか、パーティーとかしたい時はこっちに連絡してくれ。ああ大人数で集まる時は一ヶ月前に連絡をくれ。一ヶ月前なら貸し切りの予約もできる」

一花が聞くと紫水は仕事用と答え、打ち上げなどする時に連絡をくれと言った。

 

「いいの?ありがとう!実は仕事仲間にシスイ君のファンがいてね今度行ってみたいって言ってたんだ」

「それはありがたいな。その時は腕によりをかけるぞ」

「あはは、その時はお願いね」

一花と紫水が話している間に上杉と四葉がいなくなっており、三玖に聞くと、三玖と交換した後、四葉と交換しようとしたら、四葉のスマホに連絡が来て、そのまま上杉のスマホを持ったまま図書室から出て行き、上杉も四葉を追いかけて図書室を出た。との事だ。

 

「はあ・・・しかたない2人だ。三玖どこまでいった?」

「ここ。でもこの次の問題がわからないの」

「ああ、そこはだな・・・」

「じゃ私は撮影にいくね」

聞き終えた紫水は溜息をついて、勉強をしていた三玖に進捗報告を聞いて、分からない所を教えていると、一花が一言行って撮影に向かった。

勉強を見終わった後、まだメアドを交換していない五月と交換する為、紫水は中野家に向かい、無事五月とメアド交換をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

林間学校が前日に控えた放課後。生徒達はウキウキで帰路について行く。

 

「えっ今日もですか!?」

職員室から出た紫水は四葉の声が聞こえ、そこに向かうと上杉、一花、三玖、四葉が揃っていた。

 

「なに騒いでるんだ四葉?」

「紫水さん!聞いて下さいよ!上杉さんが今日も勉強をするって言うんですよ!!ひどいですよね!?」

「落ち着け」

騒いでいる四葉に聞くと、四葉は紫水に詰め寄りながら言い、紫水は宥めた。

 

「私は撮影があるからパスって、メール送ったんだけどな。シスイ君は何処に行ってたの?出口とは反対から来たよね?」

「ああ。明日の事でな。三日間店を空けるから明日の朝ある程度の仕込みをして向かう事になるから、明日の朝バスの時間に間に合わないのでバイクで行く旨を言いに行ったんだ」

一花が紫水が出口とは反対方面から来た事に疑問に思って聞くと、紫水は三日分の仕込みをするので、バスの時間に間に合わないのでバイクで行くと言った。

 

「あー確かに。シスイ君にしか出来ない仕込みとか、やっておかないとダメだよね」

「そう言う事だ」

一花と紫水が話している間に四葉は、明日の準備があるといい逃げ出した。

 

「三玖、クラスでの林間学校の打ち合わせがあるんだけど、いつものお願い!」

バックから取り出したショートヘアのウィッグを渡し、拝むように手を合わせる。

 

「わかった」

ウィッグを手に取って三玖はどこかへ歩いて行く。気になった上杉は三玖を追いかけた。紫水は今日の営業と明日の準備の為に帰路についた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

林間学校当日紫水は三日分の仕込みをしていた。

 

(ふぅ朝の4時から始めてようやく終わった)

自身がしないといけない仕込みは三日分とあり、更に本日の時間がかかる仕込みも並行してやっており、今しがた全て終え紫水は一息ついて時計を見る。

 

「丁度バスが出発した時間だな。軽くシャワーで汗を流して向かうか」

紫水は使った調理器具をなおし、使った所を軽く清掃して裏口から出ると、本来ここにはいない筈の人物達がいた。

 

「バイクがあるからいると思っていましたけど、丁度よかったですね」

そう五月をはじめ五つ子達と上杉が待ち構えていた。

 

「お前達どうしてここに?バスはもう出た筈だが?」

「実はですね・・・」

紫水の疑問に五月が答える。

らいはが風邪をひいて上杉が勇也が帰って来るまで看病していると、担任から聞いた五月は姉妹達と共に上杉を迎えに行き、一花が紫水もバスの時間に遅れるのを思い出し迎えに来たと言う事だ。

 

「わざわざ悪いな。すぐシャワーを浴びてくる」

「気にしないで下さい。急がなくっても大丈夫ですよ」

紫水は礼を言い、居住スペースに向かった。

数分後荷物を持った紫水が下りてきた。

 

「世話になる」

そう言い五つ子達に頭を下げた。

 

「気にしなくっていいよー」

「さあ行くわよ!」

「行こうシスイ」

「行きましょう紫水さん!」

「困った時はお互い様ですよ」

一花、二乃、三玖、四葉、五月が言い、7人はリムジンに乗り込んだ。

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