リコリス・ディフェンダー ~リコリスを守る者~ 作:RA-MSR
救助犬とは災害救助犬の事である。
救助犬になるためには、特別な条件はない。1.人間が大好き、2.好奇心旺盛、3.遊ぶのも大好き、という犬ならば、救助犬になる素質を持っている。犬種やサイズは問わない。 大型犬はスタミナがあり、高低差のある場所でも捜索活動ができる。一方、小型犬は瓦礫の隙間に入っていき、機動的な捜索活動ができる。 救助犬になるには、「人を探す」「見つけて吠える」という基本的な訓練を積み重ねたあと、年1回行われる「救助犬認定試験」に合格する必要がある。
引用:日本救助犬協会HP
私は、あの後千束と別れ、DA東京支部で報告書を纏めていた。
「結局、心停止の子は死んだか。」
事件の後、4時間後には救出活動が終わり、状況報告が来ていた。
救助隊の話によると、4名の内1名は爆風によって頭部損傷とのことだった。
その他、重傷者が12名軽傷6名死亡2名
任務に復帰できない後遺症が残りそうな者が8名とのこと
死亡したリコリスは、基本戸籍がないため司法解剖は行わず、そのまま共同墓地へと行くことになる。
「こんなもんか…」
書類を電子メールでラジアータに送信する。
既に朝日が昇っており、晴天の日の出が顔を出していた。
さて、帰るかね。
徹夜明けの状態で、喫茶リコリコに向かう道、一人のリコリスにあう。
「隊長。帰りですか?」
私と同じオレンジ色の制服を着たリコリスが声を掛けてくる
今回の作戦で、ディフェンダーの一人 香蒲みのり
「いや、支部に戻って仕事だ」
「支部ってあの?私も行っていいですか?!」
目を輝かせて、顔を寄せてくる みのり
「別にいいが、制服で来んじゃねーぞ」
「了解!隊長少し待っててください」
「てか、みのり、私服持ってんか?」
「ディフェンダーですよ?リコリスから見たら規則違反の塊ですから」
「誰に似たんだか」
「それ自分に言ってます?」
「早ういけ」
「はぁーい」
喫茶リコリコから騒がしい声が聞こえる
「はぁ…」
ため息が絶えん
「面白いところですね。ここにお姉さまが」
こいつ、みのりは電波塔様という名称が好きになれず、いっつも千束のことを、お姉さまと呼ぶ。
まぁ、残りの3人も似たようなもんだが
「店長、査子が戻った、、、が、なんの騒ぎだ?」
羽交い締めに遭っている千束が、下から扇風機で扇がれており、それをたきなが団扇で仰ぐというよくわからん構造になっていた。
「査子、戻ったか。その子は?」
何か怪訝な顔をする店長
「連れだ。軽い茶菓子でも、お願いしたい」
一時置いて
「解った。適当に座ってくれ」
千束を見ながら、目を輝かせるみのりを座らせ
「着替えてくる」
神でも祈るように手を組み、羽交い締め遭っている千束を拝んでいる。
「はぁ…」
私は何回目のため息を付けばいいんだ?
その後、一般客が居なくなり、準備中に切替えた千束が振り向くと
「査子?何で、リコリスがここにいるのかな?かな?」
何事もなく普通に言い返す
「ん?いちゃ駄目なんか?」
「あぁ、お姉さまぁー」
暴走中のみのりをおいて
「この子、怖いんだけど、何、ディフェンダーの子?」
その言葉で我に返るみのり
「隊長!」
その言葉に、頭を抱える私
「隊長??」
ガバッと顔を振り上げ、腕もゾンビののように上げる査子
「あーーー、もーーーはぁ。うち等のことはここに居るリコリス全員知ってる。隠す意味はない」
さらに真剣な顔をするみのり
「このことは、楠木司令には」
「言ってない」
「不味いですよ!」
「みのり」
一瞬にして空気が変わる。
千束と、たきなが条件反射で戦闘スタイルになるほど
「な、なんですか」
目線で殺せそうな、視線をみのりに中てる査子
「…このことは忘れろ…」
その殺気に、唾を飲み込み
「わ、分かりました。この件はみのりの心中に」
また一瞬にして、その空気が離散する
査子がコロッと、表情を変えて
「よし、褒美をやらんとな。みのり待て。姉!」
戦闘態勢だった千束が、呆気にとられながら
「え?ここ私が入る余地あった?」
ちょいちょいと、招く私
待て状態のみのり
「ハッハッハッハッ」
恐る恐る、近寄る千束
「みのり、ヨシ!」
「キャーン」
ワンコのように千束に抱きつくみのり
「ぬぁ、何々?」
「もう、シンデモイイ」
「そいつは、千束信者だ。諦めろ」
ペッペッと小蝿を振り払うように手を払う査子
「ぬぇーーっ」
「香蒲みのりです。よろしくおねがいします」
「ディフェンダーの一人だ。ハイパーレスキュー隊より救助技術や救命技術を持ち、人間を見つける嗅覚は誰にも負けない特技を持つ。救助犬だ」
「た、隊長ぅ。救助犬って酷いですよぅ」
「よろしく、じゃなくて何でリコリスが任務外で外出してて、何でリコリコにいて、何で査子が隊長?」
「何だ?きちゃ駄目なのか?」
ムスッとした顔をし、みのりはずぅんと暗くなる
「いや、良いんだけど?え?いいのか?たきな!」
先生が生徒に答えを求めるように、たきなに指をさす千束
「規則違反ですね」
模範解答である
「ディフェンダーの特権みたいなもんだ。いつの間にか居なくて、気づいたら居る。外出についても束縛されないことになってる。まぁ、リコリス的には、いやDA的には規律違反の塊ってわけだ」
ハハハっと笑う査子
「いやいや、いいのか?」
「細かいことは気にするな。姉よ。因みにあと3人信者がいるから後で紹介しておく。まぁ、結構、癖があるが気にしないでくれ」
「いや、気にするから。事前情報がほしいな。」
「んー。簡単に言うと、救助犬こいつな。後、NINJA、爆発物処理班、ミリタリーマニア。」
「は?」
「何だ?覚えられなかったか?」
「いやいやいやいや。何その、おかしな集団」
「優秀なやつだ。因みにNINJAは隠れない方な」
「ぉい!隠れろよ!忍ぶんだろ!」
ハハッと笑顔で笑う査子
「DAの中で、はみ出し者を集めたら、意外と優秀でな」
「ちょっとまって、話についていけてない。なに、どっかのA○ー厶みたいな集団」
「ハハハ、なら私はジョン・ハン○バル・スミスってところか。」
その隣で真面目に聞くタキナを見る千束
「んん?たきな。ついて行ってる?」
「はい。」
「なんでぇー?」
「前に伺いました。」
「私の知らないところで…」
「いいやつだから。よろしく頼むよ。あと、こいつらをDAからの仕事がなければ使って構わない。ただ、全員CQBやCQCは下手くそだからその点は役には立たない。それだけは知っててくれ」
ひらめいたように手を叩く
「そうだ、全員リコリコに転属させるか」
「いや、定員オーバーだろ」
「だそうだ」
シュンと肩を落とすみのり
喫茶リコリコのような支部が作れればいいがと模索する査子だった。
リコリコラジオ Youtube Live放送記念で放送時間と合わせました。
いやはや、大丈夫かしら。作者妄想設定…うまくいく???