リコリス・ディフェンダー ~リコリスを守る者~   作:RA-MSR

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特殊部隊とは
軍隊や法執行機関の一般部隊とは遂行すべき任務と部隊の編制が異なる部隊のことである。敵地への潜入・偵察や破壊工作、人質救出・対テロ作戦など、一般部隊では対応できない特殊な事案への対処を担当しており、軍で特殊作戦を担当する部隊は特殊作戦部隊とも称される


姉よ。ちょっと手伝え。

「な゛に゛ ご れ゛」

バンダナのようなものに、黒いポッチが6つ付いたものを査子から取り付けられる。

たきなには、女性自衛官が代わりに取付を手伝っていた。

リコリスの制服には、緑色のベストをつけられていく。

「姉、私の手伝いを依頼したろ」

周りには、暑苦しい漢衆

 

黒服は警察庁 警備部 特殊急襲部隊 SAT

迷彩服は 陸上自衛隊 第一空挺団 特殊作戦群 SFGp(通称S)

青服は海上保安庁と海上自衛隊の特別警備隊(SBUとSST)

合計40名 それに、後方支援部隊が20名

合計60名が、ここ東富士演習場に来ていた。

東富士演習場の一角には、5階建ての鉄骨コンクリート製の建物がある

これから、DAのエージェントリコリスvs日本の特殊部隊という、前代未聞の戦いが開かれる

 

1日前

千束の人口心臓の発覚と、護衛対象だった松下という人物が偽物であったことや、自衛隊機で現場に向かったりと色々あった後の、3日後の朝。

SDの発足とともに、日本が今持つ戦力がどのぐらいなのかを調べるべく、査子がとった行動は

「姉、明日暇か?暇だよな」

「なになに。買い物?」

「ちょっと、私の仕事を手伝ってほしい」

「えぇ~仕事~」

「日給40万出す」

「出る!なに?1日だけで40万?!私の臓器売られるの?!心臓以外の?!」

「それはない。ちょっとだけ運動する仕事だ」

 

当日

制服姿の喫茶リコリコのメンバー

電車に揺られ、着いたのは御殿場駅

そこには、緑色の軽装甲車

「ちょ、どこに連れていかれるの?!」

そして、冒頭に戻る

 

バトラーの装備を取り付け終わると、40名+20名が整列しているところに査子が歩いていくと

「きぉつけ!」

ザっ

「こ、こわっ」

「規律正しいですね」

査子がその集団の前に立つと

「SD総司令官に対し敬礼、かしーら中!」

答礼する査子

離れてみている千束は「そ?ソウシレイ?」

「なおーれっ」

「全員休ませ」

「やすめぇ~」

ザっ

「独立治安警備組織SDが創立されて、まだ間もない。君たちは、DAという存在を最近知ったと思う」

幼さが残る声だが、権威がある声で訓示をいう

「君たちの中には、子供もいる者もいるだろう。同じ年頃の子が、命を呈して日本を守っている。8年もの間」

その言葉に悔しさをにじませる隊員たち

「そんな世の中でいいのか?もし、その子たちがやらなければ日本の治安が守れないのか?」

隊員の一人がぼそりと「違います…」

「そこ。大きな声で言え!」

「違います!」

「そうだ、本来、我々が彼女たちを守らなくてはならない。そうだったはずだ」

査子は怒りに任せるように怒鳴りながら

「貴様たちが!やらないといけない使命を、なぜ!私たちが負っているんだ!違うだろ!お前たち!治安を守る大人が!日本国民を守るべきではないのか!違うのか!」

全員の顔を見る

「だが、我々の力は、DAに劣る。今回は、その証拠としてDAのエージェントを呼んだ」

査子が千束たちを見る

「彼女らは、DA歴代最強を誇る人たちだ。彼女に勝てれば、DAを越えることができるだろう」

そして、再度彼らを見る

「しかし、彼女らに負けるのであれば、ずっとDAに従わないといけない、飾りの集団となる。それでいいのか!貴様ら!」

「諸君!心してかかれ。8年という歳月は、君たちの心・技・体を蝕んでいる!それを、今日払拭する日とする!以上だ!総員位置につけ!」

「きぉつけ!」

ザっ

「SD総司令官に対し敬礼、かしーら中!」

答礼する査子

「なおーれっ」

 

ダンッ

テントに設けられた長机をたたく千束

「詳しく話してもらいましょうか」

査子に問い詰める

まぁ、そうなるよな

「DAでディフェンダーとして仕事をしていたのは、知ってるよな」

当たり前だろという、恰好で腕を組む千束

「そのあと、総理大臣に会うことになった。千束が松下という奴を観光案内していた時だ」

ポンっと、手をたたき

「あの時!自衛隊のヘリで来たあの?」

 

回想シーン

UH-60Jに乗る査子

「了解! 千束!そちらを発見した。こちらは、お前さんの空にいる!」

『そ。そらぁ?!』

ヘッドセットに手をやってこちらを見る千束

「そのヘリだ!」

『ちょーいちょいちょい待って待って。航空自衛隊?!なんでぇ~』

驚きながら上空を見上げる千束の姿があった

 

「そうだ。その時に、DAとは別の組織の立ち上げを総理から依頼された。それが、独立治安警備組織SDになる」

今度は、椅子に座り足を組む千束

「で」

査子は、肘を立て、まるでゲ○ドウのように、鋭い目つきでこう言う

「その創立責任者が、私だ」

「は?」

目玉が飛び出るのではないかというほど、見開く千束

ポカーンとしているたきな

「ただ、制限があり、DAの持つ設備・装備が一切使えない」

先ほどの姿勢を、ガラッと崩し、背もたれのもたれかかる査子

「え?ラジアータも?」

ナイナイと手を降る

「勿論使用はできない。その代わり」

急に立ち上がり、千束へと指をさす査子

「そ…その代わり?なに?」

気迫に後ずさる千束

「日本にあるすべての組織に使用権が与えられている。私が、許可すればすべてにおいて、動員ができる権限がある。これは、憲法より強制力がある。らしい。なにせ、許可者に天皇陛下もいたしな。」

「な゛?!」

エェッエッと千束と査子を見返すたきな

「自衛隊や警察も、各相庁、日本の支援を受けている又は、許可を与えている企業すべてにおいての、指示権・使用権が与えられてるらしい」

「そ、それって」

「ある意味、日本を牛耳れるな。影の日本組織って感じか。なんかDAに似てるな」

ハハッと笑う査子

「ぉい」

「冗談だ。で、日本政府が持っている治安維持組織が、どの程度の練度があるかの確認をしたかったが、楠木の野郎に言ったら断られた。頼みの綱ということで、千束に依頼したということだ」

「店長には言ってるの?」

査子は、そっぽを向き

「千束を借りるといっている」

「それ、言ってないと同じだよね!」

「既成事実を作れば問題ない」

「ぉぃ!ダイジョブか?」

大丈夫ではないが、こちらがもみ消せば問題ない。

DAだってやってるだろ。こちらだってやっても文句は言われんだろう。

「それはともかく、今回参加するチームは、日本にあるすべての特殊部隊精鋭たち全員だ。この前戦ったサイレントジンと言ったか。奴が複数人いると思ってくれ。全員プロ中のプロだ。アマなんぞ居ない。そして、DAの訓練とは毛色が違う。あそこは、平屋の訓練施設だったが、今回は実物大の施設を使用した。5階建ての建物のオフィスビル、中もオフィス机や椅子、パソコンなどの物も置いてある。千束たちも相手をテロリストだと思って行動していい」

話をそらして、本題に移る査子

「ふむっ」

「その代わり、相手も千束たちをテロリストだと思って行動するよう指示している。美少女の皮をかぶった虎だと思えとな」

「さーこーー」

「ハハッまぁ、遠慮はいらん。思いっきり暴れていい。相手は、ライフルからハンドガンまでフル装備だ。大盤振る舞いをすると逆にやられるから気を付けるように」

特に千束あんたがな

「査子みたいに、弾曲がらないよね?」

「曲がらんから安心しろ。千束たちはペイント弾を撃つことになる。銃のアタッチメント部にレーザー装置がついているだろ。音と共にレーザーが放たれ、受光部にあたった場所で軽傷・重傷・死亡の判定がされる」

千束達の付けられた受光部に指をさす

「また、位置についても各所につけられたセンサーによってどの場所にチームが居るかが分かる最新のバトラーだ。すべての様子はカメラで監視される」

「そのため、キルハウスのように判定官はいない。今回は全員、重傷になった場合死亡判定としている」

「え?私たちだけ?ペイント弾?普通当たったらアウトだよね」

「今回のバトラーは、ペイント弾が当たっただけでは、死亡判定にならない場合がある。あたる場所によって行動ができるかどうかをバトラーが判定する。死亡判定は頭上にあるLEDが点灯したら死亡だ」

ポンポンと頭の部分を叩く

「相手のライフルのみ非殺傷弾を撃ってくる。ハンドガンだけペイント弾だ」

「きったねー」

「本気でいいんですね」

まじめな表情をたきなに向け

「あぁ、本気で殺れ。手加減はいらない」

ニヤリと笑うたきな が怖い

 

「想定は2つ」

図面を広げ、千束とたきなに説明をする

「一つは、テロリストが拠点を占拠。それを奪還する状況。拠点にある装置を守ることが任務になるチームA。チームBは、その装置を奪還し、外まで出られたら勝ちとなる。制限時間は1時間」

「もう一つは、遭遇戦になる。簡単に言うと、チームバトルになる。ある場所に時限爆弾が設置してある。青いボタンを10分間押し続ければ勝ちだ。しかし、そのボタンを離すとリセットされる。4チームとも、この爆弾を探すことから始まる。」

「人数が多いため、千束たちには迷惑をかけるが、協力をお願いしたい」

「…人のためになることなんだよね」

「あぁ、それは間違いない」

「わかった。やってやろうじゃない。ね!たきな!」

「模擬戦は、フキ達とやった以来ですね。ちょっと楽しみです」

「でも、たきなー。足大丈夫なの?」

「掠り傷です。少しピリッときますが、問題ありません。」

「よし。では、準備を始めてくれ!」

 

この後、日本の特殊部隊とDAエージェント対決という、前代未聞の戦いが幕を開くことになる。

 

続く。




いやぁ、熱弁する査子もいい。
パンツ回のセリフをもう一回言う千束もいい
こういう信念を持って仕事をしたいもんです。
次回、ちさたきvs特殊部隊
お楽しみに。

たきなの足の傷について加筆
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