異世界おくてっと   作:仮面大佐

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第3話 反省!しどうしつ

 アクア、ノイマン、グランツ、ケーニッヒの4人が生活指導室送りになった。

 その翌日のホームルームにて。

 

レルゲン「彼らは本学で窃盗を目論んだ。よって処分が下された。」

リムル「そりゃ…………そうだよな。」

レイト「あんな事をすればな。」

スバル「やっぱ停学とか……。」

 

 その事を朝のホームルームで二組の皆に話したレルゲンの言葉を聞いて、リムル、レイト、スバルがそう言う。

 だが、レルゲンは眼鏡をずらす。

 

レルゲン「いや……生活指導室送りだ。」

キリト「生活指導室?」

カルム「そんなのがあんのか。」

レルゲン「彼らは…………そこで特別指導を受けている。」

 

 それに答えたレルゲンに今度はキリトとカルムが聞くと、レルゲンを顔色を少し悪くしながら答えた。

 一方、その生活指導室送りとなったアクア達はと言うと。

 

恐怖公「校則違反をしたあなた達には、誇り高き本学園の生徒としての……自覚を持って頂くとしましょう。」

『ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!』

 

 アインズ達と同じ世界出身の、あの虫の姿をした恐怖公の指導を受けており、その指導により悲鳴を上げていた。

 

恐怖公「我が眷属は常にお腹を空かせておりますがご安心を。ここは特別な世界、皆さんを食べたりはしません。代わりに……耳や口、あんな所やこんな所へ、出たり入ったりするだけ……するだけです。」

『ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!』

 

 恐怖公がそう言うなか、4人の悲鳴が響き渡る。

 一方、2組では。

 

アウラ「…………私、凄い嫌な予感がするんだけど。」

シャルティア「妾もでありんす。」

 

 生徒指導を行っているのが恐怖公だと察したのか、アウラとシャルティアは冷や汗を掻きながら呟いた。

 

レルゲン「とにかく!!彼らに会ったら、優しく……優しく接してやってくれ。(特に……ターニャ・フォン・デグレチャフ少佐、本当に頼んだぞ。)」

 

 そう2組の面々に対してレルゲンは言った後、ターニャに対して目で訴えながら首を動かした。

 だが、当のターニャは。

 

ターニャ(分かっております!精神的にも後で鍛えておきます!!)

(あ……これお互い意思疎通出来てない感じだ。)

 

 レルゲンの訴えが分かって無かったのか、そう考えながら頷いたターニャを見てアインズとリムル、レイト、アーク、零士、カズマ、ケロロ、師匠が心中でそう思った。

 お昼休みになり、廊下をめぐみん、ダクネス、零士、リナ、キリト、アスナ、カルム、ミト、リムル、レイトが歩いていた。

 

めぐみん「ちょむすけのエサどうしましょう?」

アスナ「やっぱり、小魚じゃないのかな?」

ミト「無難にキャットフードじゃない?…………って、アクア?」

 

 ちょむすけのエサについて話しながら歩いていると、アクアがいた事に気づく。

 

リナ「アクア……………大丈夫?」

ダクネス「そうだぞ……所で、一体どんな指導を受けて来たのだ!?絶叫系か!?それとも快楽系か!?」

カルム「ブレないな……………。」

キリト「ていうか、様子がおかしくないか?」

リムル「ん?」

 

 リナが心配して声をかけ、ダクネスがそう言う中、カルムは苦笑しながらそう言うが、キリトとリムルは、アクアの様子がおかしい事に気づいた。

 

レイト「お、おい、どうした?何があったんだ?」

ダクネス「ほ、本当にどうした!?アクア、返事をしろ!? そんな表情をして一体何があったと言うのだ!?」

 

 流石に様子がおかしい事に気づいたのか、ダクネスがそう聞くと、アクアは口を開く。

 

アクア「指導……………あれは指導なんかじゃ無いわ……………。ねぇ………来るの…………。黒い悪魔が……………もうそれは連なって。」

リムル「何言ってんだ、お前?」

 

 アクアがそう言う中、リムルはそう聞く。

 すると、めぐみん、リナ、アスナ、ミトは何かに気づいたのか、表情を強張らせる。

 

アスナ「み、皆……………。」

ミト「アクアの髪に……………。」

キリト「え?…………のわっ!?」

レイト「ん?えっ!?」

 

 アスナとミトがそう言う中、皆がアクアの髪を見ると、何か、黒い虫の足が見えた…………見えてしまった。

 

ダクネス「ア……アクア……。」

アクア「へぇ?」

カルム「そ、その髪についてる黒いのって……………!」

零士「まさか…………ゴ…………むぐっ!?」

リナ「やめて!それ以上言わないであげて!」

リムル「おいおい……………。」

レイト「うそ〜ん………………。」

 

 ダクネスがそう聞こうとして、零士が名前を言おうとした瞬間、リナが口を塞ぐ。

 全員が唖然となる中、アクアは虚な目で横を通過する。

 

零士「ん?なんか、声が……………。」

アスナ「あれって…………グランツさん達だよね……………?」

 

 声が聞こえてきて、全員が声のした方を向くと、そこには、ノイマン、グランツ、ケーニッヒの3人がいた。

 だが…………………。

 

ケーニッヒ「来るな来るな来るな来るな来るな来るな来るな来るな来るな…………。」

ノイマン「だな…だな…だな…だな…だな…だな…だな…だな…だな…だな…だな…。」

グランツ「あぁ~あぁ~あぁ~あぁ~あぁ~あぁ~あぁ~あぁ~あぁ~あぁ~…………。」

 

 3人共恐怖に怯えた顔を浮かべており、そのまま横を通り過ぎる3人を見て、廊下に居た人達は、声も出なかった。

 その後、教室に戻って、エミリア、カズマ、アリス、ユージオ、イーディス、ダイジ、ケロロ、冬樹も交えて、話をする。

 

ダクネス「彼らを救う事は出来ないのか!?たった半日あの状態では、アクア達の精神が持たないぞ!!」

ケロロ「先ほど、アクア殿達を見たでありますが、精神崩壊寸前で留まっている感じでありますな……………。」

冬樹「うん……………。」

 

 ダクネスがそう言う中、ケロロと冬樹はそう言う。

 そんな中、エミリアが口を開く。

 

エミリア「黒い沢山の生き物と一緒? あんまり怖いとは思わないけど………。」

『イヤイヤイヤイヤイヤ!!』

スバル「小さくて黒い悪魔がスゲェ数で身体中這い回るんだぜ!?」

アスナ「あぁ~想像しただけで怖い……。」

 

 エミリアの言葉にスバル、リムル、レイト、カズマ、零士、キリト、カルム、アスナ、ミトがツッコんだ後、スバルとアスナは話しながら身体を震わした。

 

パック「とか言って、嫌いじゃなかったりぃ~?」

スバル「バ、バカ言えよ!?小さい生き物に群がれるとか、俺は絶対ゴメンこうむるね!!」

アスナ「同じく…………。」

パック「本当~?」

 

 そんな二人に対してパックが聞き、パックに対してスバルとアスナは言い返すと、パックはほんの少し首を傾げた。

 

ダクネス「一体どうしたら良いんだ……。」

めぐみん「ハァ……諦めましょう。」

カズマ「だな。」

ダクネス「そんな!?」

ミト「結構冷たいわね……………。」

リムル「お前ら、アクアの仲間だろ!?」

 

 そうダクネスが顎に手を添えながら考えていると、ため息混じりにめぐみんとカズマが言ったのを聞いてダクネス、ミト、リムルが驚いた。

 

めぐみん「仕方ないですよ、私達に出来る事はありません。」

カズマ「そもそも、あいつらの自業自得だろ?」

アリス「そうですね。めぐみんとカズマの意見に同意です。」

ユージオ「アハハハ………………。」

ダイジ「まあ、無理ないだろ。」

 

 めぐみんとカズマの言葉に、アリスとダイジも賛同して、ユージオは苦笑する。

 すると、エミリアが口を開く。

 

エミリア「……ねぇスバル、レルゲン先生に掛け合って見たらどうかな?」

スバル「ナイスアイデア!エミリアたん!!」

ダクネス「かたじけない…………二人共頼めるか?」

エミリア「うん、何処までやれるか分からないけど、頑張って見るね!!」

 

 そんな中、エミリアの言葉を聞いてスバルは頷き、礼を言ったダクネスにエミリアが答える。

 そして、エミリアとスバルは職員室に向かい、レルゲンと交渉をする。

 

エミリア「……ですので、皆の処分を軽くする事は出来ないでしょうか?」

レルゲン「……………。」

エミリア「な、何か?」

 

 職員室、事の詳細をエミリアがレルゲンに教えると、話を聞いたレルゲンが黙ったのを見てエミリアが聞く中、レルゲンは後ろを向いた。

 

レルゲン(な、何だこの良い子は……あの幼女の皮を被った悪魔とは全く違うではないか。)

 

 レルゲンは、そんな風に思っていた。

 ちなみに、幼女の皮を被った悪魔というのは、ターニャの事である。

 レルゲンは、エミリアの方を向き、言う。


レルゲン「……な、何か良い行動を取ってくれたなら、処分が軽くなる可能性は十分にあるだろう。」

エミリア「良い行動……ですか?」

レルゲン「あぁ、良い行動だ。私の方からも校長先生に掛け合って見よう。」

エミリア「っ!ありがとうございます!!」

 

 日頃からターニャへの恐怖感への反動か、エミリアの善意な行動に思わず涙を流したレルゲンの言葉を聞き、エミリアは笑みを浮かべながら礼をした。
 そんなエミリアを見て、一緒にいたスバルも笑みを浮かべている中、レルゲンは再び後ろを向くと………。

 

レルゲン(エミリア君………マジ天使か……。)

 

 レルゲンはそう涙を浮かべていた。

 すると、視線を感じて、視線の方向を向くと、バニル、白老、朱菜、クリスハイトがレルゲンを見ていた。


レルゲン「んぅ?…………な、なんですか!?」

 

 レルゲンは4人にそう聞くが、朱菜は笑みを浮かべるだけで、答えなかった。

 エミリアとスバルが職員室から出ると、ダクネス達がいて、ダクネスは2人に聞く。

 

ダクネス「どうだった!?」

エミリア「うん、何か良い行動をしたら、処分を軽くしてもらえるかもしれないって。」

カズマ「良い行動って、アクアには難しいんじゃないか?」

イーディス「まあ、問題ばっかり起こすからね。」

ダイジ「困ったな……………。」

レイト「そうだな……………。」

 

 エミリアの言葉を聞いて、その場にいる全員が考える。

 すると、めぐみんが口を開く。

 

めぐみん「フッフッフッフッフッフ……良い行動ですね、それなら簡単じゃないですか!」

スバル「自信ありげじゃねぇかめぐみん。」

リムル「何か考えでもあるのか?」

 

 そんな中、めぐみんが笑みを浮かべながら言ったのを聞いたスバルとリムルが聞くと、めぐみんはこう聞き出した。

 

めぐみん「次の授業は理科の実験でしたよね?」

エミリア「そうだけど?」

めぐみん「フッフッフッフッフッフッフッフッフッフ!!」

キリト「お、おい、めぐみん?」

アリス「何かとんでもない事を考えているのではないのか!?」

 

 めぐみんの質問にエミリアが答え、それを聞いて再び笑いだしためぐみんにキリトとアリスは冷や汗を掻きながら聞いた。

 

ロズワール「それじゃぁ、実験を始めようかぁ~な。」

 

 次の授業の理科の実験が始まり、理科室に集まった面々にロズワールが言う中、ダクネスとアリスは、不安な表情でめぐみんを見つめていた。

コキュートス「……娘、ドウシタノダ?」

ゲルド「アリス殿も、顔色がすぐれないように見えるが。」

ダクネス「い、いや…………。」

アリス「少しな……………。」

 

 そんな二人にコキュートスとゲルドが聞くとダクネスとアリスは浮かない表情で答えた。

 

ロズワール「火の魔法を使える人達は、アルコールランプに火をつけてくださぁ~いね。」

アインズ「では私が……ファイヤーボール。」

 

 ロズワールが説明した後、同じ班のラムとターニャとアークが見る中、アインズは指から「ファイヤーボール」を放って火を点けた。

 

シャルティア「誰が火を点けるでありんす?」

エミリア「じゃあ、私が火精霊にお願いするね。」

ちょむすけ「ナァー!!」

『えぇええ!?』

 

 シャルティアと同じ班のエミリアがシャルティアに言った直後、ちゃむすけが口から火を吐いてランプに火を点け、それを見ていたスバルとレイトは思わず驚いた。

 

スバル「ちょむすけ火吹いてたぞ!?」

めぐみん「ちょむすけは猫ですよ?火を吹くはずがないじゃないですか。」

レイト「え!?えぇえええ!?」

 

 その事をスバルはめぐみんに伝えるがめぐみんはそう言い、それを聞いたレイトはちょむすけを見ながら戸惑ってしまう。

 

めぐみん「そ、それより二人共、行きますよ。」

スバル「お、おぉお……。」

レイト「分かった……。」

 

 そんなレイトとスバルにめぐみんは眼帯を付けながら聞き、頷いたスバルとレイトは二人並んで、ロズワールからめぐみんを隠した後、めぐみんは同じ班で協力してくれる事になったヴィーシャとヴァイスとサブローに目配せし、それに3人共頷いた。

 

めぐみん「我が名はめぐみん……紅魔族随一の……。」

ターニャ「っ!?貴様達何を…………!」

 

 ヴィーシャとヴァイスがアルコールランプ周辺に防殻を展開し、サブローは実体化ペンでバリアを生み出し、めぐみんは爆裂魔法を放つ為の詠唱を始めた。
 その魔力に気付いたターニャがめぐみん達に注意しようとすると、それをアインズとリムルが前に出て止めた。

 

アインズ「ターニャ、風紀委員としての立場は分かるが、ここは彼らの好きにさせてやってはくれまいか?」

リムル「アイツらもアイツらなりに、アクア達の力になろうとしてるんだ。」

ターニャ「しかし問題を起こしては、奴らも生活指導の対象に!?」

カルム「それはまだ分かんないよ。ほら?」

 

 アインズとリムルの言葉に対してターニャが言い返した後ろで、カルムが言った言葉を聞いてロズワールの方を見ると、ロズワールは気づかずに本を読んでいるように見えた。

 

ターニャ「………ロズワール先生は、この状況を黙認している?」

アーク「恐らくな。だろうラム殿?」

ラム「聡明なロズワール先生が、気づかない筈などないわ。」

 

 そんなロズワールを見てターニャは考え、頷いたアークはラムに聞くと、ラムは当然の様に頷いた。

 

めぐみん「……爆裂魔法に祝福し、爆裂魔法に感謝するだろう。爆裂魔法が…………!」

『ぐぅううううううううううううううううう!!』

サブロー「これはすごいね…………。」

 

 めぐみんの詠唱と共に集まる魔力を何とか抑えようとするヴィーシャとヴァイス。

 サブローは、めぐみんの魔力に驚く。

 

ダクネス「めぐみん………。」

ノーチラス「大丈夫か?」

ユナ「今は、彼らを信じよう。」

 

 そんなめぐみん達を見てダクネスは呟き、ノーチラスとユナはそう話す。

 

めぐみん「解き放て……エクスプロー……ジョン!!」

 

 次の瞬間、めぐみんの爆裂魔法が発動し、その爆発は教室全体を包む程の威力だったが、ヴィーシャとヴァイスの防殻とサブローのバリアによって大事には至らず、アルコールランプが置かれた机と蛇口が壊れたぐらいに留まった。

 ロズワールが口を開く。

 

ロズワール「おんやぁ~?これは一体………!?」

めぐみん「すいません、ランプの着火に失敗しました。」

レイト「おぉ失敗したのか!?失敗したなら仕方ないよな!」

スバル「なぁ!?ロズっち先生!」

 

 その影響で壊れた配管から水が漏れたのを見てロズワールが聞くと、めぐみんが謝罪したのを聞いたスバルとレイトはフォローしながらロズワールに言った。

 ちなみに、ヴィーシャは倒れながら疲れた表情を見せ、ヴァイスに至っては気を失い、サブローは疲れた表情を見せていたが、倒れていない。

 

ロズワール「そうだぁねぇ、失敗なら仕方ないねぇ。でも……失敗にしても、ちょっと大惨事過ぎやしないかぁ~な?」

 

 スバルの言葉にロズワールが言った直後、壊れた配管から水が大量に溢れ出て来て、それは流水の様に廊下を流れて行った。

 

ロズワール「おやおや…………。あの二人はこれにどう対処するのかぁ~な?」

 

 その流れは校長室に向かって来ると思ったのか、ロズワールはそう呟いた。

 一方、校長室では。

 

ルーデルドルフ「……ん?」

ゼートゥーア「どうした?」

ルーデルドルフ「何か大きな音が。」

ゼートゥーア「ふむ……音からすると流水が、近付いて来るようだ。」

ルーデルドルフ「この校長室にか?」

ゼートゥーア「恐らく…………。」

ルーデルドルフ「………何!?」

 

 その流水の音が聞こえたルーデルドルフにゼートゥーアが言い、それを聞いたルーデルドルフが驚きながら立ち上がると、ゼートゥーアは机の引き出しを開けた。

 その中には、葉巻が入っていた。

 

ゼートゥーア「さて……ここには貴様が秘蔵する葉巻があるわけだが…………?」

ルーデルドルフ「何たる事か!?」

 

 ゼートゥーアの話を聞いて再び驚いたルーデルドルフは校長室を出ると、そこには偶然生活指導室から出、またもやぐったり状態のアクア達の姿が見えた。

 ぐったりしていたが、いきなりの水に驚く。

 

アクア「えっ!?何これ!?」

ルーデルドルフ「ん?貴様らは……良い所に居るな。手を貸してもらうぞ。」

ケーニッヒ「校長先生………。この水を何とかしたら、懲罰は解いていただけますでしょうか!?」

ルーデルドルフ「良かろう、信賞必罰は世の常だ。」

 

 そのカズマ達が流れて来た流水に気付いた矢先、ルーデルドルフはアクア達の手を借りようと声を掛けた。
 それを聞いたケーニッヒが聞くとルーデルドルフは頷きながら言い、それを聞いたアクア達の顔には英気が取り戻したかのように明るくなった。

 

ケーニッヒ「ああ!アクアさん!」

アクア「任せて!顔の細い人!!」

ケーニッヒ「ケーニッヒです…………。」

 

 ケーニッヒがアクアに問うと、アクアはそう言って、ケーニッヒは突っ込む。

 そして、作業を始める。

 

ケーニッヒ「ノイマン、グランツ!防殻展開!!」

グランツ「はい!」

ノイマン「だなぁああああああああああああああああああ!!」

 

 ケーニッヒの指示で、グランツとノイマンは防殻を展開する。

 その間、ケーニッヒは窓を開けた。

 

ケーニッヒ「アクアさん!集めた水を、俺の防殻で閉じ込める!後は頼めますか!?」

アクア「任せてよ!私を誰だと思ってるの?水の神様よ!」

 

 アクアはそう言うと、杖を取り出して準備をする。

 

ケーニッヒ「頭の可哀そうな子だと思っていたが…………力は本物みたいだな。」

ノイマン「だな……。」

グランツ「め、女神だ……。」

 

 その姿を見て、3人がそう言う中、アクアはスキルを発動して、水を外に出す。

 すると、窓を通って行った水は空高くまで上がって行き、一つに纏まるとそのまま弾けて飛んだ。

 

ルーデルドルフ「お、おぉ………。」

 

 それを見て声を漏れそうになったルーデルドルフが見た空には、大きな虹が出来ていた。

 その後、2組では。

 

ダクネス「それで、謹慎が解除されたと言うわけか。」

エミリア「皆、良い行動が出来て良かったわね。」

 

 その後、アクア達の生活指導は解除され、その事を聞いたダクネスとエミリアは笑みを浮かべていた。

 

スバル「その前にめぐみんが悪い行動をしていたけどなぁ。」

めぐみん「何の事ですか?分かりませんねぇ~?」

キリト「おいおい……………。」

カルム「やれやれ……………。」

アクア「まあ、礼は言っておくわ!」

 

 スバルがそう言う中、めぐみんはそう言って、キリトとカルムは呆れる。

 それを見ていたヴィーシャは。

 

ヴィーシャ「これに懲りたら、もう校則違反はしないでくださいね!?」

グランツ「めぐみんさんも、ありがとうな。」

めぐみん「礼なら、あなた達の隊長殿にも言った方が良いですよ。あの時、風紀委員として止めずにいてくれたんですから。」

 

 そんなアクアにヴィーシャが言った近くでグランツもめぐみんに礼を言い、それにめぐみんは目を瞑りながら言い返した。

  

ケーニッヒ「よぉーしノイマン!代表してお前、礼を言って来てくれ。」

ノイマン「俺一人でかよ?」

ケーニッヒ「駄目か?」

 

 それを聞いたケーニッヒはノイマンに言い、それに聞き返したノイマンにケーニッヒは呟いた。

 すると、2組に笑いが満ちる。

 

恐怖公「良かったですね、ロズワール先生。」

ロズワール「おんやぁ~、恐怖公先生。」

 

 そんな皆の様子を見ていたロズワールに恐怖公が話しかけた。

 

恐怖公「結果がどうであれ、これでまたクラスメイトの結束が強まりました。」

ロズワール「そうですね〜。このまま順調に行ってくれれば…………。」

恐怖公「ですね…………。」

 

 恐怖公の話にロズワールが言い、それに恐怖公が頷く。

 すると、恐怖公がロズワールに話しかける。

 

恐怖公「あ、どうです?この後一緒にアフタヌーンティーでも…………。」

ロズワール「お断りします。」

 

 恐怖公はロズワールにアフタヌーンティーに誘ったのだが、ロズワールはそれを断るのだった。

 しかも、道化師染みた口調をやめて、真面目な口調で。

 こうして、2組の結束が深まる中、ロズワールと恐怖公が居る廊下には、微妙な空気が満ちた。




今回はここまでです。
2組の結束が深まりました。
ただ、恐怖公のアフタヌーンティーには、ロズワールは乗りませんでしたとさ。
まあ、見た目がアレですし。
次回は、テストの話になります。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
2期のエピソードが終わった後、しばらく日常回をやりますが、どういうのをやって欲しいというのがあれば、リクエストをお願いします。
あと、あなざーわーるどですが、原作だと、アインズ、カズマ、ちょむすけのグループには、リムル、レイト、アーク、ユーリを入れたいと思います。
この面子は、強いですし。
ちなみに、零士はスバル達の方に入れようかなと思います。
少し、考えがありまして。
チーム分けでリクエストがある場合は、活動報告で受け付けています。
原作の異世界かるてっとで、3期をやるかどうかは決定していませんが、もしやる場合は、違う作品や、今参加している作品の中から、新キャラを出そうかなと検討中です。

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