再会と騒動
下層の氷雪エリアに足を踏み入れた恭平は、辺りを見渡しながら歩いていく…
「へぇ、下層の氷雪エリアって氷で覆われているのか…」
下層の氷雪エリアを隅々まで見渡した。
「このエリアは見終えたから上層に向かうか。」
上層に向かおうとした時だった…
上層の氷雪エリアから、何かがこっちに向かって降りてきているようだった。
恭平は急いで死角になる所に隠れた…
そして上層から降りて来ていたのは、氷狼竜・ルナガロンだった。
『まずいな…散歩がてらに来たというのにルナガロンが来るとは…でも、フィオレーネさんから言われてる通り命の無駄しない為にも、こっちから一向に手出しさえなければ大丈夫なはずだ…』
ルナガロンが気づいてないうちに上層の氷雪エリアの道へ歩いていく…
『よし…』
安心しながら、上層の氷雪エリアの道へ近づいていたその時だった…
恭平の背後から影が伸びる…
『…』
足を止め深呼吸した後、恐る恐る振り返ってみるとそこにルナガロンが居た。
そして恭平は一歩、二歩と後ろに下がった…
「どうする、ここで戦う訳には…」
落ち着いて、キョロキョロと辺りを見ているとふと、ルナガロンの前足に見覚えのある傷跡があった…
「あの傷跡、トラバサミの…まさか!?」
恐る恐るとルナガロンに近付き、前足の傷跡を見る…
「間違いない…あの時のトラバサミの傷跡…もしかして、あの時のルナガロンなのか!?」
その問いかけにルナガロンは…
「ワフッ?」
不思議そうに吠えた。
「まさか、覚えてない?ほら、密猟者のトラバサミにかかって、眠らされそうになった時の事!」
それでもルナガロンは、分からないようだった…
「何か…ポーチの中に、何かなかったか?」
ガザゴソとハンターポーチの中を探していると…
「あ、あった!」
ハンターポーチから何かを取り出した。
「これ、覚えてる!?」
ルナガロンに見せたのは月の形をしたネックレスだった…
それを見たルナガロンは、
「ワンッ!」
思い出したように吠えた。
「ルナガロン…まさかまた会えるとは思わなかったぞ!?」
驚いた後にルナガロンに思いっきり抱きつく…
それを見て、ルナガロンはギューッと抱きしめる。
「グェー…」
ルナガロンに抱き締められたのか潰れかけていた…
大丈夫なのか、心配になったルナガロンは耳をペターンとなりながら様子を伺っていた…
「大丈夫…これぐらい…なんともないよ…」
多少ふらつきながらもルナガロンをなだめていた。
それを聞いたルナガロンは安心したのか恭平の体に顔をスリスリしている。
それを見た恭平は…
「よしよし…」
ルナガロンの頭を撫でる。
「そうだ、ルナガロンここで待ってくれる?」
そういった後森林エリアに走っていった…
それを見たルナガロンは、不思議そうに首を傾げた。
森林にエリアに戻ったそうそう、指笛でフクズクを呼んだ。
「もう手紙は届けたのか、もう一通お願いできるかい?」
ペンと紙を取り出し、いそいそと手紙を書く。
「お願いね!」
そしてフクズクはエルガド方面へ飛んで行った。
そして恭平はルナガロンの元へ戻って行った。
その頃エルガドでは…
フィオレーネは恭平からの手紙を読んでいた。
「いくら大丈夫って言っても危険なのは、間違いないのだが…」
少し不安を感じていた。
それを見ていたガレアス提督は、
「彼なら大丈夫だろう、そう心配することは無い。」
「でも、ガレアス提督、それでも…」
「分かっている、彼の安否が大事だって事を。」
フィオレーネの不安をなくそうとしていた時だった。
フクズクが手紙を持ってフィオレーネの元へ飛んできていた。
「もしかして、彼からの手紙か?」
「そうだろうな…」
フィオレーネはフクズクから手紙を受け取った。
そして、手紙を読み始めた
「どれどれ…」
『フィオレーネへ、単刀直入に言うけど、エルガドにルナガロン連れて行くね。恭平』
この手紙でエルガドがザワついた事に恭平はまだ知らない。