Parallel Ordinary   作:Qsxtn

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第一弾として、文系教師レーテーと理数系教師サヤを書いてみました。



case no.1 「教える側」Part.1

それは、多くの者が思い思いに少しの自由を謳歌する昼休憩。太陽の光は季節相応に強く照りつけている。が、窓はそんな光や暑さを拒み跳ね返している。そうして、自由な時も残り半分となった。そんな時。

 

その休憩スペースには、様々な者が居た。

少しおっとりした白髪の少女に、ノートを見せて何かを教えている黒髪の少女。

帰ったら何をしようかと相談するも中々決まらない双子。

そして、喧騒から少し離れた窓際で、日差しを浴び、静かに学術誌を座読し、私は、新しい技術や知識についての理解を深めていた。

 

「すまない、相席してもよいか?」

 

ふと、そんな言葉で目線を上にすると、明るい茶髪の女性がこちらを見ていた。

気付けば、喧騒はスペースに満ちていて、席も私の前しか空いてない様だった。

 

「えぇ、構いませんが。」

 

と、置いていた本をカバンに仕舞い、スペースを作った。

「ありがとう、あまり立ち食いはしたくなかったからな・・・」と、女性は座る。

私は、そのまま本に目を戻す。

 

「・・・あなた、とても難しそうな本を読んでいるの?」と、対面の女性はそう聞いて来た。

反応があった事に少し驚きはしたが、あらかた読み終えてしまった本を仕舞いつつ

「最近発見された、大量の情報を保持出来る硝片について、最新の研究発表です」と返した。

「・・・・・・・・・なるほど、わたしには想像のつきにくい事みたいね。」と、目を瞑りつつため息を溢す。

「流石はサヤ先生ね、理数系だけに留まらず、その他の知識にも真摯な姿勢はわたしも見習わなきゃ。」

そこで彼女の顔を漸くハッキリ見た。確か名前は・・・

「・・・・・・レーテー先生でしたか。」

「あら、覚えていてくれてたのね。」と、茶髪の女性・・・レーテーは微笑みながらそういった。

私と同期であり、国語、英語を担当している。

 

「一度見た人の顔は覚えているので。」

覚えるに値する人物であれば、という条件は伏せた。

「しかし、なぜこちらの方へ?午前、午後共に、レーテー先生の担当は別棟のクラスの筈では。」

「…ふふ、そうなんだけどね?」と、彼女は休憩スペースの方へ目を向けた。

・・・私には、相変わらず、ただ騒がしいだけにしか思えないのだが…

 

 

「わたしは、人や街を眺めるのが好きなの。」

と、そう彼女に伝えた。

「人や街を、ですか。」

「えぇ。それで見聞きした事を日記にしているのよ。例え些細な事であったとしても、ね。」

そうして、意識を少しだけ喧騒に傾ける。

 

 

「うぅ~・・・・・ここ分からないよぉ・・・」と、白髪の少女が机に突っ伏しながらそう言った。

「もう・・・午後の小テストでちゃんと点数取らないと追試になるんでしょ?そうなると今度のショッピングの予定が潰れちゃうけど良いの?」と、黒髪の少女は少し呆れた声でそう問うと

「それは嫌!・・・頑張らなきゃ。」

「ふふ、その調子よ、光。無事に小テストで良い点取れたら一緒にカフェに行きましょ?ついこの間、新しい店を見つけたの。」

「え、本当に良いの!?ありがとう対立ちゃん~~!!」と、白髪の少女は黒髪の少女に抱きつく。

「わ、ちょっと!?今は勉強の時間でしょ!」と、諭すも二人共笑顔で。見ているわたしも幸せになれそう。

 

 

「わたしは、人の人生って1種の物語だと思っているの。この世に2つと同じものは無い、かけがえのない物語。」そして、目線を前に居る緑髪の女性に戻した。

「その物語を記録して、記憶していたいの。・・・あなたにとっての「知識や技術」は、わたしにとっての「物語」だから。」

 

・・・続く

 

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