ウルトラマンゼロの使い魔   作:焼き鮭

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第百二十九話「一冊目『甦れ!ウルトラマン』(その2)」

ウルトラマンゼロの使い魔

第百二十九話「一冊目『甦れ!ウルトラマン』(その2)」

変身怪人ゼットン星人

恐怖の怪獣軍団

友好珍獣ピグモン 登場

 

 

 

 未完のまま筆が途絶え、自身の完結を求めて魔力を得た『古き本』の中に精神を囚われたルイズ。才人は彼女を救うべく、リーヴルの力を借りて本の世界へと旅立った。――そこは初代ウルトラマンが、ゼットンに敗れた後も地球に残り続けたifの世界。そこではウルトラマンことハヤタが敗戦のトラウマから不調になり、失意にどん底に陥っていた。才人とゼロは、ウルトラマンを立ち上がらせてこの本の世界を完結に導くことが出来るのだろうか。

 

 野山を覆う緑の山林の中で、この本の主人公であり本来の『ウルトラマン』であるハヤタと、現実世界から闖入者たるイレギュラーの『ウルトラマン』のゼロと才人が向かい合った。まずはハヤタの方が先に口を開く。

「君が……さっきのウルトラマンだね?」

 才人はうなずいて答える。

「ええ。平賀才人……ウルトラマンゼロと言います。はじめまして、ハヤタさん」

 この本の中では、ハヤタことウルトラマンはゼロのことを存じていないようだ。それも無理のないことかもしれない。本がいつ頃執筆されたかは知らないが、地球ではゼロの存在はかなり最近になってから、惑星ボリスとハマー、怪獣墓場から生還したZAPクルーの報告によって知られたもの。それ以前に書かれたのならば、たとえ『ウルトラマン』でもゼロのことを認知するのは不可能。本の世界は、本来は作者の情報がその全てなのだ。

 さて才人が肯定すると、ハヤタは自嘲するように苦笑を浮かべた。

「そうか……。最近科特隊に活躍を奪われがちだったところに、僕以外のウルトラマンが現れたなら、ますます僕はお払い箱だな」

 才人はそのひと言に若干慌てる。

「お払い箱だなんてこと……! 『この』地球を守ってきたのはあなたじゃないですか」

「そんなことは関係ないさ……。どんな実績を打ち立ててこようとも、現在に怪獣に勝てず、地球を守れない弱いヒーローなんて誰からも求められないよ。これを機に、僕は引退するべきなのかもしれない」

 かなり弱々しいことを吐くハヤタ。昨今のスランプがよほど精神に応えているようである。

 すると才人は、語気をやや強めてハヤタに告げた。

「そんな情けないこと、言わないで下さいッ!」

「え……」

 ハヤタの顔をまっすぐ見据え、熱意を込めて説く。

「あなたは地球に現れた、最初のスーパーヒーローだ。世界中の子供たちは、みんなあなたの勇敢に戦う姿に勇気をもらい、憧れた。俺もその一人です。あなたの存在はたくさんの人に夢を与えた……いや、与えてるんだ。あなたは不朽のヒーローなんです!」

 この応援のメッセージは、本を完結させるためだけのものではない。才人は本当に、地球を何度も救ってきたウルトラ戦士の歴史の始まりとなった最初のウルトラマンに、強い憧れの心を抱いて育った。だからたとえ本の登場人物でも、そのウルトラマンが弱っているのを放っておくことは出来ないのだ。

「ヒーローに、別の誰かがいるから必要ないなんてことはありません。今は落ち込んでても、あなたは偉大な戦士なんだ。どうかもう一度立ち上がって、今までのように俺たちに夢と希望を与えて下さい!」

「平賀君……」

 果たして才人の気持ちは、ハヤタの心を動かすことが出来たのか。

 その答えが出る前に、ハヤタの流星バッジが着信を知らせた。ハヤタはすぐにアンテナを伸ばした。

「すまない。こちらハヤタ!」

『ハヤタ、今どこにいる! たった今防衛隊から、謎の円盤群が日本上空に侵入したとの連絡とともに出動要請が入った。直ちに迎撃するぞ! すぐにビートルまで戻れ!』

「了解!」

 ムラマツに応答してアンテナを戻したハヤタが、才人に向き直る。

「悪いが、僕は行かなくてはいけない。話はまた後にしてくれ」

「分かりました。どうか、頑張って下さい!」

 才人の呼びかけに、ハヤタは迷いを顔に浮かべながらも、科特隊式の敬礼で応じて走り去っていった。

 それから才人は、ゼロの千里眼によって科特隊に先んじて件の円盤群の光景をキャッチした。

『……こいつはゼットン星人の円盤だ!』

「ゼットン星人って言うと、あのゼットンを最初にもたらした……!」

 現在の地球において、ゼットンの名を知らぬ者などいないだろう。当時無敵と思われたウルトラマンを完敗せしめ、世界中の人間に衝撃を与えた恐るべき宇宙恐竜。色んな教科書にその名前が載っている、世界一有名な怪獣だ。

 そのゼットンを最初に侵略兵器として地球に連れてきたのが、『ゼットン』という言葉が出身星の名前にまでなっているゼットン星人だ。

『ゼットン星人はもう一つ、変身能力による破壊工作が得意だ』

「破壊工作……科特隊が円盤迎撃に出たのなら、基地はがら空きだよな」

『ああ。嫌な予感がするぜ。俺たちは基地の方に向かおう!』

「よっしゃ!」

 ゼロと相談し、才人は科特隊基地へ向かって駆け出した。

 

 ルイズを通信士として基地に残し、科特隊自慢の万能戦闘機、ジェットビートル二機で出撃したハヤタたちは、ゼットン星人の円盤群と会敵していた。

「おいでなすったなぁ。円盤発見!」

『直ちに攻撃開始!』

 ムラマツの指示により、ジェットビートルは光線を発射して円盤に攻撃を加える。

 だが光線は円盤をすり抜けてしまう!

「どうなってやがるんだ!?」

 何度攻撃しても結果は同じ。ハヤタはこの円盤のカラクリを見抜いた。

「キャップ、あの円盤は何者かの罠です。多分、立体映像なんです!」

「おい、それじゃ本部は!」

 ビートルは本部の危機を察し、慌てて引き返していった。

 

 才人が科特隊の基地にたどり着いた時、上の階に行くほど幅が広がっていく独特な建築のビルの窓の一つから、黒い煙が立ち上るのを目にすることになった。恐らく作戦室だ。

『まずい! ひと足遅かったか!』

「ルイズは無事なのか!? くそッ!」

 ルイズが犠牲になってしまったら最悪だ。才人は全速力で基地に入り込み、階段を駆け上がって作戦室にたどり着いた。

 そこでは科学者の男性が、光線銃を用いて科特隊本部のコンピューターを破壊していた。その足元には、倒れているルイズの姿。

「ルイズッ! こんのやろぉーッ!」

 煙に巻かれる作戦室の中、激昂した才人が踏み込んで、男を殴り飛ばした。男は突然の攻撃に驚いたか、すぐに作戦室を抜け出して逃げていく。

 才人は先にルイズを介抱して、無事を確認する。

「ルイズ、無事か! ……よかった、息はしてる」

「う、うぅん……」

 才人に抱き起こされたルイズの意識が戻った。

「大丈夫か?」

「大丈夫かって……あなたは誰なの!? ここは科特隊本部よ、子供がどうやって入ったの?」

 お前も子供だろ、と言いかけた才人だが、今のルイズはフジ隊員の役になり切っているのだ。そんなことを言ってもしょうがない。

「えーっと……俺は風来坊さ。科特隊の危機を察知して、助けに来たんだ」

「風来坊? 助けてくれたのはありがたいけれど、冗談言ってないで避難しなさい。ここは危ないわ」

 ルイズが自力で立つと、ちょうど本部に帰投したハヤタたちが駆け込んできた。

「フジ隊員、どこだ!? ……ややッ、君は誰だ!?」

「君はさっきの……!」

 イデたちは見慣れぬ才人の姿に面食らっていた。ルイズは彼らに告げる。

「この子は誰だか知らないけれど、わたしを助けてくれたの。それより、犯人は岩本博士よ!」

「そうだった、捕まえないと!」

「お、おい君ぃ! 一体何なんだ!?」

 才人が逃げた男を捜しに飛び出していく。その背中を追いかけていくアラシたち。

 男は科特隊基地から外に逃げ出したところだった。それを発見した才人が速度を上げ、距離を縮めて飛びかかる。

「待てぇー! とおッ!」

 タックルした才人に足を掴まれ、男は前のめりに倒れた。

「この野郎、正体を見せろ!」

 才人の要求に応じるように、男はケムール人に酷似した真の顔を晒して立ち上がった。これがゼットン星人だ。

 この時にハヤタ、ムラマツ、アラシが才人に追いついてきた。

「はぁッ!? 君、危ない!」

 ムラマツとアラシがゼットン星人から才人をかばい、ハヤタがマルス133をゼットン星人の顔面に向けて発射。

「グ……グオオ……!」

 その一撃により、ゼットン星人はもがき苦しみながら消滅していった。

 しかし今際の断末魔が、怪獣軍団総攻撃の合図だった!

 

「ピッギャ――ゴオオオウ!」

 東京奥多摩の丘陵を突き破り、レッドキングが出現! 驚き逃げ惑う人々に狙いをつけ、襲い掛かり始める。

「ゲエエゴオオオオオオウ!」

「ギャアアオオオォォウ!」

「ゲエエオオオオオオ!」

 それに続いて有翼怪獣チャンドラー、地底怪獣マグラー、冷凍怪獣ギガスまで出現した。怪獣たちはレッドキングが総大将となり、人間に牙を剥く!

 

 怪獣出現の報を受けたムラマツは、部下たちに命令を発する。

「出動準備! 直ちにビートルで現場に向かうぞ!」

「しかしキャップ、この子はどうします?」

 イデが才人を一瞥して尋ねた。

「今は怪獣撃滅の方が最優先だ。すぐに発進だ!」

「了解!」

 ムラマツ、アラシ、イデの順にビートルへ向けて駆けていく科特隊。ハヤタだけは複雑な眼差しを才人に注いでいたが、前を向いてムラマツたちの後に続いていった。

 彼らを見送った才人は、颯爽とウルトラゼロアイを取り出す。

「行くぜ、ゼロ!」

『ああ! ウルトラマンが再起するまで、俺たちが物語を支えなくっちゃな!』

 戦意を燃やしながら、才人がゼロアイを装着。

「デュワッ!」

 輝く光と化して、ビートルより早く奥多摩の怪獣が暴れる現場へと飛んでいった。

 

「ピッギャ――ゴオオオウ!」

 奥多摩では、レッドキングが逃げ遅れた人たちを今にも叩き潰しそうになっていた。

「うわああああッ!」

 彼らの命が危機に晒されているところに、ウルトラマンゼロが到着!

『てぇぇぇぇいッ!』

 上空からの急降下キックがレッドキングに入り、大きく蹴り飛ばした。それにより逃げ遅れた人たちは間一髪で助かり、避難に成功する。

「ピッギャ――ゴオオオウ!」

 レッドキングの前にチャンドラー、マグラー、ギガスが集まり、登場したゼロと対峙して威嚇する。

『来い、怪獣ども! このウルトラマンゼロが相手になってやるぜ!』

「ゲエエゴオオオオオオウ!」

「ギャアアオオオォォウ!」

「ゲエエオオオオオオ!」

 ゼロの挑発に応じるように、チャンドラーたちが一斉にゼロに押し寄せてきた。

『はぁッ!』

 対するゼロはまずチャンドラーの突進をいなし、マグラーの頭部にキックを一発入れてひるませ、殴り掛かってくるギガスの腕を捕らえてウルトラ投げを決めた。

「ゲエエオオオオオオ!」

「ピッギャ――ゴオオオウ!」

 投げ飛ばされたギガスに代わってレッドキングがパンチを打ち込んできたが、ゼロは紙一重でかわし、反撃の掌底で突き飛ばした。

「ギャアアオオオォォウ!」

 そこにマグラーも跳びかかってくるも、すかさず反応したゼロがひらりと身を翻したことで丘陵に激突した。

 四体もの怪獣相手に敢然と戦うゼロは、頭部のゼロスラッガーを取り外して両手に握る。

『一気に決めてやるぜ!』

 そして突っ込んできたチャンドラーにこちらから踏み込んでいき、刃を閃かせる。

「セェェアッ!」

 逆手持ちのスラッガーの一閃が、チャンドラーの片翼をばっさりと切り落とした。

「ゲエエゴオオオオオオウ!!」

『だぁぁッ!』

 それで留まらず、振り返りざまにゼロスラッガーアタックが叩き込まれた。ズタズタに切り裂かれたチャンドラーは瞬時に爆散。

「ギャアアオオオォォウ!」

「ゲエエオオオオオオ!」

 一瞬でチャンドラーを撃破したゼロに、マグラーとギガスは動揺して後ずさった。

『さぁて、次はどいつだ!』

 スラッガーを頭部に戻して残る怪獣たちに向き直ったゼロだったが、

『……ぐあッ!?』

 その肩に突然電気ショックが走った。予想外のダメージにゼロもふらつく。

『くッ、今のは……!』

 振り向くと、その方向の空間からヌゥッと新たな怪獣の姿が出現した。

「ゲエエゴオオオオオオウ!」

 透明怪獣ネロンガだ! 今のはネロンガの角から放たれた電撃であった。

『くッ、新手か……!』

 うめくゼロだったが、新たな怪獣の出現はネロンガで終わりではなかった。

「グウウウウウウ……!」

「ウアァァァッ!」

 丘陵の影から怪奇植物グリーンモンス、海獣ゲスラが出現!

「ミ――――イ! ミ――――イ!」

「カァァァァコォォォォォ……!」

 更にミイラ怪獣ドドンゴ、毒ガス怪獣ケムラーも地中から出現した!

『五体も増えやがった!』

『ホントに怪獣軍団じゃねぇか!』

 一気に八対一となり、さしものゼロも動揺を禁じ得なかった。

 しかし怪獣が現れているのはこの場所だけではなかった!

 

「ガアアアアアアアア!」

 雪山には伝説怪獣ウーが出現!

「ギャオオオオオオオオ!」

 大阪には古代怪獣ゴモラ!

「ピャ――――――オ!」

 国道上には高原竜ヒドラ!

「ギャアアアアアアアア――――――!」

 山岳部には灼熱怪獣ザンボラー!

「パアアアアアアアア!」

 市街地には吸血植物ケロニア!

「キュ――――――ウ!」

「グアアアアッ!」

 更に石油コンビナートを油獣ペスター、沿岸を汐吹き怪獣ガマクジラが襲っていた!

 

 日本中を襲う怪獣軍団。だがゼロも大勢の怪獣を前に苦戦しており、とても現地に駆けつけることは出来なかった。

「グウウウウウウ……!」

 グリーンモンスは花弁の中央からガスを噴出。それは強力な麻酔ガスであり、ゼロの身体をも痺れさせ苦しめる。

『うッ、ぐッ……!?』

「ウアァァァッ!」

 更にゲスラが体当たりしてきて、その背中に生える毒針がゼロに刺さった。

『ぐわぁぁぁッ!』

「カァァァァコォォォォォ……!」

 その上ケムラーが口から亜硫酸ガスを大量に噴出した。

『うッ、ぐううぅぅぅぅ……!』

 ケムラーの亜硫酸ガスは凄まじい毒性だ。ただでさえ毒を食らい続けているゼロの身体を破壊していく。カラータイマーがけたたましく鳴り、ゼロの大ピンチを表した。

『こ、こいつはやべぇぜ……!』

 しかし怪獣たちの猛攻に追いつめられているところに、ジェットビートルが駆けつけた。

「あのウルトラマンが危ないわ!」

「攻撃開始!」

 科特隊はビートルからロケット弾を発射し、怪獣たちを上空から狙い撃ち。ゼロへの攻撃を妨害して援護する。

「ピッギャ――ゴオオオウ!」

「ミ――――イ! ミ――――イ!」

 だがビートルもドドンゴの目から放たれる怪光線に狙われ、危機に陥る。やはりあまりの数の差に、ゼロたちは苦しい状況が続く。

「ホアーッ! ホアホアーッ!」

 その時、地上に小型の赤い怪獣が現れて、ピョンピョン飛び跳ねることで巨大怪獣たちの注意を引きつけた。あれはピグモンだ!

『ピグモン! あいつ、まさか俺たちを助けようと……!』

 驚くゼロ。だがあれではピグモンの方が危うい。

 緊急着陸したビートルから飛び出したハヤタとイデが、ピグモンへと急いで走っていく。

「ピグモーン!」

「大丈夫かー!」

 しかしハヤタたちが駆けつける前に、ドドンゴがピグモンを狙って怪光線を放ってしまった!

「ミ――――イ! ミ――――イ!」

 怪光線は崖を砕き、発生した岩雪崩がピグモンの頭上に降りかかる。

「ホアーッ!?」

『!!』

 ゼロの身体が青く輝く。

 岩雪崩がピグモンに襲い掛かり、ピグモンは岩石の下敷きになってしまった。

「ホアーッ!」

「ピグモーンッ!」

「ピグモンッ!」

 ピグモンの元までたどり着いたハヤタが岩の下から引きずり出したが、ピグモンはそのまぶたをゆっくりと閉ざしていった……。

「ピグモーン!!」

「くッ……! ちくしょうッ!」

 激昂したイデがスーパーガン片手に怪獣軍団へ立ち向かっていく。

 一方でハヤタは、ベーターカプセルをその手に強く握り締めていた。

「俺は一体、何を……!」

 ハヤタは己の迷いがピグモンの犠牲を招いてしまったことに、激しい後悔を抱いていた。

 そして才人の言葉にも背中を押され、遂に迷いを抱えていたその目に力が戻った!

「おおおッ!」

 駆け出したハヤタがベーターカプセルを掲げ、スイッチを押した!

 百万ワットの輝きが焚かれ、ハヤタは巨躯の超人へと姿を変えたのだ。

「ヘアッ!」

 宙を自在に飛び回りながら怪獣たちを牽制する銀色の流星を見やり、才人が歓喜の声を発した。

『立ち上がってくれたのか……! ウルトラマン!!』

 そう、暴虐なる怪獣軍団の中央に降り立ち、倒れているゼロを守るように大きく胸を張ったのは、失意の淵から甦った我らがヒーロー、ウルトラマン!

 

 

 

≪解説コーナー≫

 

※ZAPクルー

 

 『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』、『NEO』、及び映画『ウルトラ銀河伝説』とOV『ウルトラマンゼロVSダークロプスゼロ』『キラーザビートスター』に登場する、歴代防衛チームに該当するキャラたち。詳細は以上の五作品にて。

 

 

※流星バッジ

 

 科特隊の隊員が胸元につけているバッジ。ただの隊員証ではなく、アンテナを伸ばすことで通信機になる。

 

 

※ジェットビートル

 

 科特隊の主力戦闘機にして、初代防衛チームの戦闘機。特筆すべきはその堅牢性であり、ウルトラシリーズで戦闘機はポンポン落ちるものと思われている人も多いだろうが、ビートルは墜落したことは愚か不時着したこともほとんどなく、メフィラス星人の円盤の光線を食らった時などは平然と飛び続けていた。

 後の作品『ウルトラマンオーブ』では、ジェットビートルのカラーリングを変えたゼットビートルが登場した。

 

 

※岩本博士

 

 『ウルトラマン』には色んな博士が登場するが、その中で一番出番が多い人。ジェットビートルの設計者であり、第十六話「科特隊宇宙へ」ではビートルを宇宙仕様に改造したり、宇宙船フェニックス号を設計したりと描写的に航空学を専門にしている風であるが、一方でゼットンを粉砕した超兵器、無重力弾を作ったのもこの人である。

 

 

※変身怪人ゼットン星人

 

 『マン』最終回「さらばウルトラマン」に初出。岩本博士によれば約四十年間に亘り地球偵察を行っていた侵略者で、準備が整ったと判断して大円盤部隊を地球に寄越して地球侵略を開始した。また、岩本博士に化けてすり替わる形で科特隊基地に侵入し、電子計算機を破壊してしまうという用意周到さも見せる。そしてこのゼットン星人が呼び出した怪獣ゼットンが、ウルトラマンの歴史の中に伝説を作ったのであった。マスクはケムール人のものを前後逆にしただけで、そのため児童誌ではケムール人との関係性を色々取り沙汰された。

 ゼットンはよく取り上げられるものの主のゼットン星人は長いこと省みられなかったのだが、『ウルトラマンマックス』第十三話「ゼットンの娘」と第十四話「恋するキングジョー」で再登場。ゼットンとキングジョーを操ってマックスを抹殺しようとした。その他方で一万年前の地球人にゼットン星人の遺伝子を仕込み、それが発現した娘、夏海を操ってカイトとDASHに対する裏工作も仕掛けていた。マスクは後頭部の二つ目が消え、完全な一つ目になっている。

 『大怪獣バトルNEO』では第十話「新たなる戦いの地平で」にレイオニクスの個体が登場。テレスドンが所有怪獣で、フック星人の再生ドラコと争わせていたが、キングジョーブラックの乱入でどちらも倒され、自身もペダン星人ダイルに射殺された。ゼットンを出していなかったのは「温存していた」と公式サイトで説明されていた。

 映画『ウルトラ銀河伝説』では、ベリアルの配下となって登場。ナースとともにスペースペンドラゴンを襲撃するが、そこに助けに現れたアスカに肉弾戦で敗れて消滅した。

 『ウルトラマンギンガS』では第十四話「復活のルギエル」にベルメという名前の個体が登場。今までのスーツや民族風のローブから一転して、派手なタキシードに身を包んでおり、性格もキザ。しかし戦闘力は、ハイパーゼットンにモンスライブしたこともあってかなり高く、ギンガをとことん苦しめた。最終話「明日を懸けた戦い」では闇のエージェント三人とともに「ルギエル特戦隊」を組み、UPGに襲い掛かった。その後はUPGの雑用になった三人とは違い、消息不明となる。

 『ウルトラマンX』第九話「われら星雲!」ではどう見ても上記のベルメの性格の個体が登場。ババルウ星人配下となって星雲荘組とサメクジラを賭けたラグビー対決を行った。ここで今までにはなかった巨大化を見せているが、これはタキシードの力によるものらしい。

 『ウルトラマンオーブ』では第五話「逃げない心」にマドックという名前の個体が登場。ガイ=オーブの抹殺が目的で、ハイパーゼットンデスサイスを育てる傍ら、女子高生に化けてナオミをおびき寄せてガイへの罠にした。ゼットン星人がセーラー服を着ているのはシリアスな笑いを招く。ここでガイに討たれて死亡したのだが、第二十一話「青いリボンの少女」ではもしもの時の保険として、人工少女マーヤに精神を移していたことが判明。リザーブしていたハイパーゼットンデスサイスを用い、オーブへの復讐を目論んだ。

 

 

※どくろ怪獣レッドキング

 

 『マン』第八話「怪獣無法地帯」に初出の、シリーズでも代表的な怪獣の一体。怪獣が大量発生した多々良島でも一番強くて凶暴な怪獣であり、劇中ではチャンドラーを破ったり、ピグモンを圧殺したりしてその残虐ぶりを見せつけた。第二十五話「怪彗星ツイフォン」では日本アルプスに別個体が登場。ここでもドラコやギガスを圧倒する乱暴ぶりを見せつけ、更に破棄されていた水爆を飲み込んでいるので、ウルトラマンも迂闊に手を出せなかった。着ぐるみはアボラスに改造されたものを戻しているので、初代とは大分印象が異なる。

 『ザ☆ウルトラマン』では第二十七話「怪獣島浮上!!」に登場。バラドン星人が怪獣墓場からよみがえらせた怪獣の中でも最強の個体であり、怪獣島に乗り込んできた科学警備隊やジョーニアスに対する奥の手として繰り出された。この個体のみ口から光線を吐く。

 『ウルトラマン80』第四十六話「恐れていたレッドキングの復活宣言」では、壺の精マアジンが悪童の願いを誤解して作り出したレッドキングの精巧なイミテーションが登場。だがその実力は本物にも劣らず、80を怪力で苦しめた。

 『ウルトラマンパワード』では第三話「怪獣魔境に飛べ!(原題:A Quartet Of Creature)」にリデザインされたパワードレッドキングが登場。何と雌雄の二体が登場し、雄は体色が実際にレッド。第十二話「パワード暗殺計画(原題:Falling Stars Spell Trouble)」に雄の個体が再登場。地球に侵入したパワードドラコと戦うが、『マン』の時とは逆に、瞬く間に首をカマで斬られて殺害されてしまった。

 『マックス』では第五話「出現、怪獣島!」と第六話「爆撃、5秒前!」に登場。あまりの凶暴性のためにサブジェクト・ファントムに封印されていたが、悪質ハンターのせいで封印が解けてしまって復活した。封印の要であるピグモンを狙い、それを守護するサラマドンやパラグラーを次々と叩き伏せる。腹にサブジェクト・ファントム特有の爆発性のある岩石を溜め込んで吐き出すという技を身につけている。最後は島とともに再封印されたのだが、第三十六話「イジゲンセカイ」でマックスに復讐しようとするシャマー星人に目をつけられ、異次元空間から呼び出されて街中で暴れ回った。

 『ウルトラマンメビウス』では第四十二話「旧友の来訪」に登場。多々良島に眠っていた個体がガディバを操るヤプールのたくらみで呼び起こされた。GUYSやメビウスと戦うが、途中でガディバの能力によりゴモラのコピーに変えられる。

 『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』では三回に亘り登場。第一話「怪獣無法惑星」では劇中のゴモラの初戦の相手となり、第七話「怪獣を呼ぶ石」ではブルトンによって、ネロンガ、テレスドンとともに召喚される。第十一話「ウルトラマン」では過去回想のみの出番で、アーストロンと戦っていた。

 『NEO』ではライバルキャラであるキール星人グランデの相棒怪獣という重要な役割で登場。実力も桁違いであり、キングジョーブラックも易々と撃破する。最終回「惑星崩壊」ではゴモラともどもEX怪獣に変身している。

 『ウルトラ銀河伝説』ではベリアルの怪獣軍団の一体として登場。ゴモラと戦うが、最後はゼロのキックで倒された。

 『ウルトラゾーン』ではコント「不良怪獣ゼットン」で最強の不良として登場したり、ドラマ「スフラン島の秘蜜」でバードン、バンピーラと戦ったりした。

 『ウルトラゼロファイト』ではバット星人グラシエがよみがえらせた地獄の四獣士として登場。EXレッドキングとなった上、ゼロがテクターギア・ヘイトリッドによって拘束されていたことで散々苦しめるが、テクターギアを破ったストロングコロナゼロによって倒された。

 CGアニメ『大怪獣ラッシュ ウルトラフロンティア』では「REDKING Hunting」に登場。最初のプラズマ怪獣であり、結成されたばかりのラッシュハンターズと交戦した。

 『ウルトラマンギンガ』では第八話「奪われたギンガスパーク」でSDとして登場。劇場スペシャルで回収されていたスパークドールズを美鈴がウルトライブして、ギンガに変身できないヒカルに代わってザラガス(SD)と戦った。珍しい、味方側のレッドキングである。『ウルトラ怪獣☆ヒーロー大乱戦!』にもSDIとして登場している。

 『X』では第十八話「ワタルの恋」に登場。ダークサンダーエナジーの影響によって実体化し、二発目のダークサンダーエナジーでEXレッドキングに変化している。

 『ウルトラマンジード』では第一話「秘密基地へようこそ」、第二話「怪獣を斬る少女」、第九話「誓いの剣」にゴモラの怪獣カプセルとフュージョンライズしたスカルゴモラが登場している。

 『ウルトラマンR/B』では第四話「光のウイニングボール」に登場。突然山岳地帯に出現し、ロッソとブルのウルトラマン兄弟と交戦する。後に愛染マコトが召喚したものであることが判明している。

 

 

※有翼怪獣チャンドラー

 

 「怪獣無法地帯」に初出。多々良島の怪獣の一体で、レッドキングと激しく争っていたが、片翼をもぎ取られて敗北し逃走。その後の消息は不明。着ぐるみはペギラのものに耳を加え、色を塗り替えただけの改造。そのためペギラの面影をほぼそのまま残しており、ネタにもされている。

 「怪獣魔境へ飛べ!」ではリデザインされたパワードチャンドラーが登場。オリジナルと比べて鳥っぽいデザインに変わっている。雌のレッドキングと縄張り争いをして、一度は退散させるも後に逆襲されて崖に叩きつけられ、撲殺された。

 

 

※地底怪獣マグラー

 

 「怪獣無法地帯」に初出。多々良島の怪獣の一体で、チャンドラーを倒したばかりのレッドキングの側に現れるが、すぐに地中に退散。その後ムラマツとハヤタに襲い掛かるが、ナパーム手榴弾を食らって倒された。多々良島の怪獣の中では、操演のスフランを除いて唯一『パワード』に登場していない。

 『大怪獣バトルNEO』第一話「レイオニクスハンター」で久々の再登場。惑星ハマーに迷い込んだレイとヒュウガにゴメス(S)とともに襲い掛かり、ゴモラと戦う。レイオニクスの怪獣だったのか、それとも野良の個体だったのかは不明。

 『ウルトラ銀河伝説』ではベリアルの怪獣軍団の一体として登場。初代ウルトラマンに襲い掛かるが、投げ技を食らって爆散した。

 『X』では第一話「星空の声」の冒頭に登場。スパークドールズから実体化し、パリの凱旋門を地中から破壊した。ここは東宝の『怪獣総進撃』の凱旋門破壊シーンのオマージュである。

 

 

※冷凍怪獣ギガス

 

 「怪彗星ツイフォン」に登場した怪獣。日本アルプス原産であり、ドラコに追われていた科特隊の作戦によってドラコと対戦。そこにレッドキングも交えた乱戦となる。ドラコが倒された後はレッドキングに敵わずに逃亡するが、そこにイデ開発の強力乾燥ミサイルを食らって爆破された。「冷凍怪獣」とあるが、劇中ではせいぜいドラコに雪を掛けたくらいしかしていない。

 

 

※透明怪獣ネロンガ

 

 『マン』第三話「科特隊出撃せよ」に初出。かつて江戸時代に現れ、村井強衛門という侍に退治されて井戸に逃げ込んだが、現代になって復活。発電所建設の影響で体質が変化したのかは不明だが、電気をエネルギー源としており、透明化能力や放電能力も備えている。

 『大怪獣バトル』第三話「透明怪獣襲撃!」で再登場。初めはグドンと交戦し、透明化能力で翻弄して打ち破った。テラフォーミング用発電施設から吸収した電力で強化されていたのか、『マン』時代にはアラシが気絶する程度だった電撃でゴモラも苦しめていた。「怪獣を呼ぶ石」ではレッドキング、テレスドンとともにブルトンに召喚されている。

 『大怪獣ラッシュ』では「NERONGA Hunting」に登場。それまでの個体とは反対に、電気を吸収すると透明化するようになっている。

 『ウルトラマンR/B』では第十六話「この瞬間が絆」に登場。御剣サキによって市街地に召喚され、街の電力を吸収してアイゼンテックに送った。着ぐるみは今までのものではなく新造されている。

 

 

※怪奇植物グリーンモンス

 

 『マン』第五話「ミロガンダの秘密」に登場。オイリス島に自生する植物ミロガンダが調査隊によって日本に持ち帰られ、放射線の影響で突然変異を起こして怪獣化したもの。自らに必要な栄養素であるオイリス島の珪素を求めて、オイリス島の水を飲んだ調査隊の隊員たちを殺して回っていた。エネルギー吸収能力があり、スーパーガンのエネルギーで巨大化してしまう。

 

 

※海獣ゲスラ

 

 『マン』第六話「沿岸警備命令」に登場。ブラジルに生息するカカオを好む爬虫類が、輸出されるカカオに混じって東京湾に入り込み、そこで汚水を吸引して怪獣化した。大きな音に刺激されて凶暴化する性質があり、宝石密輸犯ダイヤモンド・キックの銃声によって暴れ出してしまう。元々着ぐるみはモスラの改造になる予定であり、そのため劇中の子供によるゲスラの説明が、実際の着ぐるみと全く違うものになっている。

 映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』では強化個体のキングゲスラが登場している。

 

 

※ミイラ怪獣ドドンゴ

 

 『マン』第十二話「ミイラの叫び」に登場。ミイラ人間の伴侶動物であり、鬼ノ台丘陵の洞窟の中で眠っていたのだが、銃撃されたミイラ人間の断末魔によって覚醒し暴れ回った。デザインは伝説の生き物の麒麟そっくりなので、ドドンゴがプリントされたビアジョッキがグッズとして販売されている。

 

 

※毒ガス怪獣ケムラー

 

 『マン』第二十一話「噴煙突破せよ」に初出。死火山と思われていた大武山の火山活動再開によって目覚めた怪獣で、口から吐く致死性の高い毒ガスが一番の武器。これによって山頂の生物は全滅している。スペシウム光線が通用しないほどの防御力があるが、甲羅の下にある剥き出しの心臓が唯一の弱点。

 『パワード』では第二話「その名はウルトラマン(原題:Catch A Kemura By Tail)」にリデザインされたパワードケムラーが登場。こちらは毒ガスを尾の先から噴出する。劇中では二十七年前にアジアで大暴れしたと説明されているが、画面には「1976年の中国」とあるので、『マン』の個体を指しているのではない。

 

 

※伝説怪獣ウー

 

 『マン』第三十話「まぼろしの雪山」に初出。飯田山の伝説の中に現れる怪物であり、劇中では村から迫害されていた少女ユキが危ないところに必ず現れていたので、行き倒れになったユキの母親の化身と言われていた。普通の生き物ではないようで、設定上の体重は0になっている。

 『ウルトラファイト』では初代のイメージを180度覆す喧嘩好きの怪獣として登場。登場怪獣の中では勝率が高い方で、回を重ねる毎に埃まみれになっていく姿も合わせて、ネット上でかなりネタにされているウーである。

 『ウルトラマンA』第四十二話「神秘!怪獣ウーの復活」で本シリーズに再登場。超獣アイスロンによって殺害された男、良平の魂が、娘をアイスロンから守るためにウーとなって復活した。こちらは男性の化身であるためか、初代と比べてがっしりとした男性的なデザインとなっている。

 

 

※古代怪獣ゴモラ

 

 『マン』第二十六話と二十七話「怪獣殿下」に初出。ジョンスン島で発見されたゴモラザウルスの生き残りであり、生け捕りにされて大阪万博に展示されることとなったのだが、空輸中に麻酔が切れてしまい、やむなく高度二千メートルから投棄されたのだが、死亡するどころか生来の凶暴性が復活して日本で大暴れをしてしまった。大阪城を破壊したシーンは有名であり、実はウルトラマンを最初に負かした怪獣でもある。その優れたデザインと強い悲劇性から人気が高く、特に近年では『大怪獣バトル』の主役に抜擢されるなどプッシュを受けている。

 『ウルトラファイト』ではスペル星人の回がお蔵入りになってしまったことで空いた一話を埋めるために新撮された回に登場。怪獣墓場(という名の着ぐるみ倉庫)でウーと対戦した。

 『80』では第二十二話「惑星が並ぶ日なにかが起こる」に、派生のゴモラⅡが登場。こちらは肉弾戦オンリーのゴモラと違って超能力を駆使する。

 『パワード』では第十一話「よみがえる巨獣(原題:Dino Might)」にリデザインされたパワードゴモラが登場。アンデス山脈からミイラの状態で発見されて博物館に展示されたが、大雨に晒されて水分を得たことで蘇生し、逃亡してしまう。しかし最早寿命が遺されておらず、パワードとの戦闘中に本当に事切れてしまった。

 『マックス』では第二十一話「地底からの挑戦」に登場。設定がこれまでと大きく異なり、フリドニア共和国に生息する珍獣となっている。元々の大きさも人間大程度だが、環境テロリストのGSTEによる生体改造で巨大怪獣となってしまった。元々はテレスドンの予定だったが、「伝説の怪獣人気投票」で一位を獲得したことで変更された。

 「旧友の来訪」ではジョンスン島にオリジナルが出現したが、すぐに地中に消えた。だがこの際ガディバがDNA情報を得ていて、その後レッドキングと同化した際に肉体をゴモラに作り変えている。

 『大怪獣バトル』シリーズでは主人公レイの一番の相棒となっており、ほぼ全話に登場して活躍している。そのため説明は割愛。

 『ウルトラ怪獣☆ヒーロー大乱戦!』ではSDIの設定を活かして、通常のゴモラ、レイオニックバースト時、EXゴモラ、メカゴモラとゴモラ種がずらりと勢ぞろいしていた。

 『ギンガS』では第六話「忘れられた過去」にSDとして登場。追放されたビクトリアンの一人、ヒヨリが復讐のためにチブル星人エクセラーに協力してモンスライブした。

 『大怪獣ラッシュ』では「SUPER-EARTHGOMORA Hunting」に、派生のスーパーアースゴモラが登場した。

 『X』では大地の相棒格として登場し、そのデータからサイバーゴモラが作り出された。第十九話「共に生きる」で遂に実体化を果たしたが、そこにダークサンダーエナジーを浴びてEXゴモラになって暴走してしまう。

 『ウルトラマンジード』では第一話「秘密基地へようこそ」、第二話「怪獣を斬る少女」、第九話「誓いの剣」にレッドキングの怪獣カプセルとフュージョンライズしたスカルゴモラが登場している。

 『ウルトラマンR/B』では第二十話「星屑の記憶」に登場。ルーゴサイトを倒すための地球爆破計画進行中に地中から現れ、アイゼンテックを目指した。ロッソとブルと互角に渡り合うものの、サキの変身したグランドキングメガロスの攻撃によって倒されてしまう。

 

 

※高原竜ヒドラ

 

 『マン』第二十話「恐怖のルート87」に登場。大室山の火口から出現した怪獣で、自動車に轢き殺されたアキラ少年の魂が乗り移っており、事故現場の国道87号線を走る自動車を狙って襲撃していた。劇中では先史時代の始祖鳥の一種と推測されていたが、体重が0あるいは不明と設定されているので、本当の生き物なのかは不明瞭。デザイン元は劇中の舞台でもある伊豆シャボテン公園にある荒原竜の石像。

 

 

※灼熱怪獣ザンボラー

 

 『マン』第三十二話「果てしなき逆襲」に初出。人間の工場開発で自らの生息地が破壊されたことに怒り、高熱を発する能力で人間の世界を攻撃した。珍しいことに、熱波による攻撃はエフェクトも何もない完全な不可視。

 『パワード』では第七話「灼熱の復讐(原題:Fires Below)」にリデザインされたパワードザンボラーが登場。初代よりもはるかに強力であり、熱すぎる体温の影響でミサイルは着弾前に爆発してしまい、大気が歪んでいるために衛星レーザーも屈折して当たらない。パワードも最後にはテレパシーによる説得で解決したが、ポーズが合掌だったため「拝み倒して帰ってもらった」などと冗談半分に言われている。

 

 

※吸血植物ケロニア

 

 『マン』第三十一話「来たのは誰だ」に登場。南米奥地で発見された新種の植物だが、その正体は知性を得て独自の文明を築くまでに発展した生命体であり、人類の地位を奪い取ろうと科特隊ボリビア支部のゴトウ隊員に化けて基地に侵入し、内側から破壊しようとした。ある意味では人類とは異なる地球人という何気にとんでもない設定である。

 『ウルトラファイト』では新撮パートに登場。ナレーションからは何故か一貫してケロニヤと呼ばれている。

 

 

※油獣ペスター

 

 『マン』第十三話「オイルSOS」に初出。その名の通りオイルを常食とする怪獣で、ッ中近東で油田やタンカーを襲撃していたが、科特隊中近東支部に警戒されたため、日本に逃れて東京湾でタンカーを襲っていた。着ぐるみは二人が入るタイプだが、ドドンゴのようなものとは異なり、横に二人入る。

 『パワード』では第十話「二人の英雄(原題:Deadly Starfish)」にリデザインされたパワードペスターが登場。性質は大体同じだが、顔面はコウモリ型から甲殻類のようなものに変更となっている。体温が非常に高いので、液体窒素弾が直撃しても時間稼ぎにしかならなかった。

 

 

※汐吹き怪獣ガマクジラ

 

 『マン』第十四話「真珠貝防衛指令」に登場。真珠を常食とする怪獣であり、口から伸ばす管状の舌で吸引する。世界中の真珠貝を食い尽くしてしまったので、真珠の価格暴騰を引き起こし、フジ隊員が憤慨することとなった。

 

 

※ドドンゴに撃たれるピグモン

 

 『マン』本編ではレッドキングの投げた岩石に押し潰されたピグモンだが、『甦れ!』ではドドンゴの光線によって死亡するシナリオとなっている。




 遂に甦ったウルトラマン! 伝説の戦士とともにゼロは怪獣軍団へと立ち向かう! しかし怪獣軍団も恐るべき相手を残していた。最強の怪獣ゼットンに、ゼロは、そしてウルトラマンは勝つことが出来るのか! 次回「一冊目『甦れ!ウルトラマン』(その3)」みんなで見よう!

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