遂にこの時がやって来た……!
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【イメージED】
柴咲コウ - 野生の同盟
【イメージサウンドトラック集】
https://open.spotify.com/playlist/23xA5ZAHZfdUR77F4JZ9lB?si=07c60fc3a3934b45&pt=97747cf874e1c0b08fb8e40c52da1ec2
2022.06.16 08:12 東京都 新宿区
「「「READY……GO!」」」
三人の戦士が武器を持って走る。
それに向かってパラレインはいくつかの火球と放つ。
『"G4" LOADING』
本人は気が付いていなかったのだが、パラレインの後ろに銀色の装甲を纏った戦士──仮面ライダーG4が召喚された。
召喚されたG4は両手で支えながら右肩に乗せている大きな機械から、4発のミサイルを勢い良く発射した。
それらはアクト達に向かって行く火球を全て蹴散らし、パラレインの背中に激突した。
「ッ……!」
痛みに悶える彼奴に対し、前方で起こった爆炎の中から現れた三人は攻撃を仕掛けた。
リベードがチェーンソーで胸部に何度も斬りつけ、後退するところにネクスパイが棍棒で超高圧の電流を纏った一撃を食らわせる。
吹き飛ばされた標的に対してアクトはバズーカからエネルギー弾を発射。一切の防御が出来ない状態での攻撃であったことから、パラレインはその場に倒れてしまった。
『"HIBIKI" LOADING』
アクトの左手の中に銀色の剣──音撃増幅剣
その横でリベードがチェーンソーにカードを装填していく。
さらにネクスパイが棍棒をボウガンの形に変形させると、グリップ部分にアップグレードルーターを付属させた。
『『Are you ready?』』
『"IXA" LOADING』
『"HEART" LOADING』
アクトとネクスパイの武器には次々と赤色の光の粒が集まり、リベードの武器は巨大な刃を形成していく。
『OKAY. "HIBIKI" DISPEL STRIKE!』
『TWIN SLASH!』
『OKAY. UPGRADED DISPEL BLAST!』
「「「ハァッ!」」」
凄まじい勢いで放たれた2つの弾丸と、振り下ろされる巨大な刃。
その全てがパラレインにダメージを与え、さらに彼奴を追い詰めていく。
立ち上がったパラレインは苛立ちを覚えていた。
「どうしてだ……。どうして貴方方は私を凌駕出来るっ!? クラックボックスの力か!? 性能をさらに上げたからかっ!?」
確かにパラレインの言うことは確かだ。
アクトとリベードは昨日、クラックボックスを使用したことによって今のパラレインに負けずとも劣らぬ力を手に入れた。ネクスパイに関してはただの人間であるため、恐らくは本人が改良に改良を重ねてここまで到達したのだろう。
全ては強化をしたその産物である。
だが、
「さあ。どうだろうな」
本人達は違うと言うように淡々とした態度をとっている。
「ねえ。何でだろうね?」
「……言うのはめんどくさいな」
この三人にとって、自分に勝つことは当然のこと。そう思わせる言動に益々怒りは収まらない。
パラレインは反撃を仕掛けようとドライバーのプレートを押した。
『Are you ready?』
端末を押し込む。
『OKAY. "GINGA" ALLEGORICAL STRIKE!』
パラレインの身体中から紫色の赤色のオーラが溢れ出る。それらが全身から右腕に集中する。
どんなことをしようとしているのかは分からないが、分かっていることはただ一つ。
ここでアイツを倒せば良い……!
「一気に行くぞ!」
「うん!」
「オッケー!」
『『『Are you ready?』』』
武器を放り投げて跳び上がる三人。
アクトとリベードにはサーバーに力が取り込まれている戦士達が一体となり、その際限の無いエネルギーが彼等を前方へと向かわせる。
ネクスパイは後ろにある放水機が出す茶色の液体によって押し出される。
『OKAY. "ACT" ULTIMATE DISPEL STRIKE!』
『OKAY. "REVE-ED" ULTIMATE DISPEL STRIKE!』
『OKAY. UPGRADED DISPEL BREAK!』
「「「おりゃああああああああ!」」」
三人が繰り出すキックに、パラレインは全てのエネルギーを込めた両手で対抗をする。火球を作り出す能力や重力操作。自分が今使えるもの全てを使って黒い膜を作ってバリアのようにし、防御に励んでいるのだ。
だがその程度の防御に跳ね返される程、今はもう弱くない。
黒い膜に白色の罅が次々と入り、そして崩壊。強烈な攻撃達がパラレインに打ち込まれ、彼奴は吹き飛ばされた。
「ガァァァッ……!」
体勢を崩して膝立ちの状態になるパラレイン。
するとその身体から紫色の粒子が抜けて行き、初期の第一形態に戻ってしまった。
どうやらそれだけ憔悴しているらしい。
もしもここで仕留めることが出来れば全てが終息する。
自分達が背負って来た十字架は崩れ去って、肩の荷が降りて自由を手にすることが出来るのだ。
アクト達はすぐに次の攻撃をしようと身構えた──
だが、
「「「!?」」」
突然後方へと吹き飛ばされてしまった。その衝撃はあまりにも強く、変身を解除された三人はうつ伏せのまま立ち上がることが出来ない。
犯人が早速姿を見せた。
怪人態となったアールである。昨日のネクスパイとの戦いで使った衝撃波を彼等に浴びせたのだ。
アールの目線は倒れている春樹達から自身の足元に移った。
そこにあったのは、10枚のメモリアルカードであった。
すぐにそれを拾い上げると、メモリアルブックを取り出してパラレインの右隣に立つ。
「これで、カードは全て回収し終えました」
今ので全てのカードがパラレイン達に渡ってしまった。
このままでは大変なことになる──。
『不味いな……! すぐに射撃しろ!』
遊撃車にいる森田からの指示で、機動隊員達は四方八方からアールに銃弾を食らわせる。
しかし元々の身体が頑丈なのと、能力によって痛みを感じることの出来ない今の彼にとっては、ただの神経断裂弾や数十メートルから猛スピードで迫って来るスナイパーの弾丸など無意味であった。標的は何事も無いかのように振る舞っている。
「では、始めますよ」
何としでも阻止をしようとするのだが、春樹達に立ち上がる力は無い。ただ目の前で起こることを静観する他無いのだ。
次々とカードがページの中にあるスロットへと装填されていく。
そして全てのカードを挿れて本を閉じた瞬間、表紙に楕円形の黒いパーツが現れた。それはディスペルクラッシャーのトランスフォンをかざすための部分に似ていて、何処となく既視感を覚える。
立ち上がったパラレインはアールからメモリアルブックを受け取る。
「今から私は本来の姿と力、いえ、それをも凌駕する究極の力を手に入れます。……が、貴方方人間の作ったカードを立て続けに4枚使った今の私は、力を得る代償として恐らく理性を保てません。これが、皆さんとお話しする最後でしょう。なので、最後に色々と喋らせていただきます」
銃撃が今度はパラレインに繰り出される。痛みというよりも痒みに似たこそばゆさが走る中、彼奴の独壇場は展開されるのだ。
「この世界の人間は実に面白かった。一部を除いては22年前から始まった惨劇のことなど一切を忘れてのうのうと生き、そして再び私によって恐怖を植え付けられる。幸せでしたでしょうねぇ、不幸を忘れるということは。
しかしそれを忘れること無く私に対抗して来たのが貴方方でした。様々な難関を乗り越えて遂には私のレベルまで達することに成功し、今ここまで私を追い詰めることが出来ました……! 非常に良い展開でしたねぇ!
……そして、この戦いのMVPと言っても過言では無いのが、春樹さん達御三方です。異形の者に対する憎しみ、悲しみ、怒り、苦しみ、恐怖は当然あったでしょう。勿論戦わなかったあまねちゃんだって同じです。けれども互いの傷を舐め合って生活を送り、全てを終息に向かわせるために努力をした。何と美しい……! 私は貴方方のおかげで人間の可能性をこの身でひしひしと感じ取りましたよ……!」
今更褒められたところで何も嬉しくはない。
「最後となりますが、私はこの世界を滅ぼします。フォルクローを送り込むために作り出したあの高い屋根ごとです。……6月25日、私がこの世界で初めて作り出した小さな部屋の真上でお会いしましょう。まぁ、その時の私は理性など失い、もう私とは言い切れないでしょうが」
パラレインは端末をメモリアルブックのパーツにかざした。
人間とは異なる形になった顔は僅かに笑っているように見え、何故だか切なささえも感じる。
「──では皆さん、さようなら」
「!
春樹の静止など聞くよしも無く、パラレインはドライバーに再び端末を挿し込んだ。
『Here we go!』
刹那、メモリアルブックは崩壊。取り残されたカードは宙空に浮き上がると、パラレインの背中に現れた輪光のような丸いパーツに円形に挿さっていく。
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!? ウオオガガガガガァァァァ! ヒイイイイイイゥゥゥッッ!」
これまで上げたことの無いような雄叫びが響き渡る。
強大な力を手にするその衝撃や痛み、苦しさに流石の彼奴でも耐え切ることが出来ないのであろうか。
そして次々とカードが光り、まるで仏像のような印象を醸し出し始めたところで、パラレインの身体の表面がドロドロに溶け始めて黒い粘着性のある液体が地面に落ち始める。そこから見えたのは、白色の新たな生命体であった。
「……綺麗……」
モニターからその様子を見ていた薫が思わず呟いてしまった。
怒られるかと思ってすぐに口をつぐんだのだが、誰も何も言ってこない。何故なら全員が彼女と同じ感想を抱いていたからだ。代わって圭吾も呟く。
「……ええ。美しいです……」
その白い姿は、まるで神のようであった。
鎧も何も身に纏っていない身体に入った線が優しい光りを放ち、都庁の壁を光らせている。胸部にはパラレインのアーマーに似た部位があり、それがシンプルな見た目の中で唯一と言って良い程奇抜なものだ。
そして頭部には4本の角が生えており、罰点の形をした2つの複眼の色は赤色から金色へと変化している。
『I'm ULTIMATE PARA-REIGN. I destroy all as if I were the god.』
あまりにも美しい怪人に理性など存在しない。
「hee-hee-hee-hee-hee-hee-hee-hee-hee」
神が、笑った。
新型未確認生命体の残り総数
各々が所持しているメモリアルカードの枚数
完結まで、後10話。
因みに究極態のモチーフは「サマーウォーズ」に登場したラブマシーンの第2形態(仏みたいなやつ)でございます。結構格好良い見た目をしていますので、是非ともご覧になってみてください。
【参考】
仮面ライダーG4|仮面ライダー図鑑|東映
(https://www.kamen-rider-official.com/zukan/kamen_rider_members/93)
音撃増幅剣・装甲声刃|仮面ライダー図鑑|東映
(https://www.kamen-rider-official.com/zukan/items/1503)
英語のオノマトペ(擬音語)一覧!日本語と比べて面白い|ENGLISH TIMES
(https://toraiz.jp/english-times/book/8910/)