後もう少しで終わりだ……。
にも関わらず、まさかのことをやります。
感想や読了報告等くださると筆者の励みになります故、何卒宜しくお願いいたします。
【イメージサウンドトラック集】
https://open.spotify.com/playlist/23xA5ZAHZfdUR77F4JZ9lB?si=07c60fc3a3934b45&pt=97747cf874e1c0b08fb8e40c52da1ec2
Question109 How did she transforme into a new shape?
?????
アール達が嘗て暮らしていた世界、即ちパラレインが以前破壊をした世界に辿り着いた春樹と碧は、じっと窓の外を見つめていた。
外はビルも何も建っていない更地で、コンクリートで出来ていたであろう地面は砂で覆われていた。
これほどまでに「荒廃」の文字が似合う風景は存在しないと、二人は思ってしまう。
同時に自分達の世界がこうならなくて良かったとも思った。
だが安心するのはまだ早い。
もしここで弱ったパラレインを始末しなければ、全てが水の泡と化してしまうのだ。
くっついたサーバー達を見る。
真ん中にあるオールマイティーサーバー・ビヨンドの表面にはタイマーのような表示があって、「09:22」とある。
「もう時間が無いわね……」
「ああ。急いで探すぞ」
その必要性は皆無だったようだ。
ドーンと大きな音がしたのだ。
「「!?」」
見ると、暗い部屋の中で白いシルエットと金色のラインが光っている。
言わずもがな、
「hee-hee-hee-hee-hee-hee-hee-hee-hee」
すぐに自身のサーバーを取り出そうとする碧。
だがそれを春樹が止めた。
「? どうして?」
「もし今このサーバーを抜き取れば、溜め込んだエネルギーの放出が中断されて、全てが台無しになってしまうかもしれない」
「そっか……。じゃあ、他のメモリアルカードとかで何とかするしかないってこと?」
「そうなるな」
春樹はクラックボックスを取り出す。
これで今変身出来る最強の形態であるリベードンアクトとなって、対抗しようとしているのだ。
「hee-hee-hee-hee-hee-hee-hee-hee-hee」
そんな暇を与えないとパラレインは瞬間移動をし、二人の腹部に掌を押し当てた。
「「ガハッ……!」」
後方へとかなり吹き飛ばされてしまう。
血を吐き出して腹を押さえる二人。特に碧は春樹以上に攻撃を食らってしまい、身体を震わせて最早立ち上がれないような状態だ。
ようやく立ち上がった春樹は後ろの碧を見ると、トランスフォンを取り出す。
「グアルダ。碧がこの状態だったら合体は無理だ。何か良いカードはあるか」
『だったらこれを使え』
ドライバーのカードケースから1枚のカードを取り出す。
絵柄を見ると、それはクウガのカードであった。
「これは?」
『20枚のメモリアルカードのうち、攻撃力が最も高いのはこのカードだ。使え』
グアルダの指示で迷わずそのカードをトランスフォンへと装填する。
『"KUUGA" LOADING』
電源ボタンを押す。
赤色のゴウラムが姿を現し、羽音を立てながら春樹の上に止まる。
ポーズも何もせずに、ただ作業的に端末を挿し込んだ。
「変身!」
『Here we go!』
緑色の素体に変身をした春樹に、ゴウラムが分解して出来た赤色の鎧や金色の角が着けられる。
『A new hero, A new legend, A new story! Let's start our era from zero. BEGINNING KUUGA! It’s gonna be alright.』
嘗て自身らの世界を救った戦士の力を受け継いだアクトは、走り出してパラレインに拳をぶつける。
何度も何度も炎を強烈な攻撃をお見舞いするのだが、少しだけ後ずさるだけで殆どが効いていないような印象である。
そしてパラレインは自身の前にバリアのようなものを作り、そこから光線を放ってアクトに食らわせた。
「グァッ……!」
胸を焼かれるような痛みにアクトは悶える。
だがこれで終わらせるわけにはいかないと、攻撃を続けていくのだ。
そんな彼の様子を、碧は後ろの方から見つめていた。
何とか痛みは引いてきた。これで戦うことが出来る。
だが弱体化したとはいえ、未だにその強さを誇るパラレインに今のままでは勝機は無いのではないかと察していた。
方法がある筈だと立ち上がりながら必死に頭を働かせる。これまでの戦いを思い出し、サーバーを使わず、合体もしないで有利になれるようなものを探すのだ──。
──そして、思い出した。
すぐに体勢を整えて1枚のカードを取り出すと、
『NEX CHANGER』
左腕にネクスチェンジャーが出現すると、もう1枚のカードを右手に持った。
エグゼイドのカードの絵柄が紫色に変色した色違いのもので、下部には「No.143 UNDERMINE GENM」と白く印字されている。
言わずもがな、それはクロトから作り出したカードであった。
「力を貸して……。クロト……!」
右手に持ったカードに願いを込めて裏返し、ネクスチェンジャーのスロットに装填した。
『"GENM" LOADING』
ダイヤルを回してオレンジ色の面に合わせる。
『CHANGE』
上部に現れたゲートの中から、紫色のマイティが飛び出して来て、碧と一緒に青色の枠に閉じ込められる。
胸の前に左手を持ってきた碧は、パラレインと戦う自身の夫の方を見つめ、呟くように言った。
「変身……!」
『Let's go!』
ダイヤルを押した瞬間、枠の中に煙が充満して一切の詳細が判らなくなってしまう。
だがすぐに枠が決壊し煙が外に出て行ったことで、変身を遂げた彼女の姿が明らかになった。
青色の素体に着けられている鎧はエグゼイドシェープ レベル2の色違いとなっていて、頭部のパーツはネクスシェープのものが紫色に変えられているものであった。
『Develop, Continue, Level up! I am the god! UNDERMINE GENM! Even if I continue myself, I will clear this game.』
恐らく誰も想定していなかったであろう姿、仮面ライダーリベード ゲンムシェープ・ネクストである。
右手にガシャコンバグヴァイザー チェーンソーモードを、左手にディスペルクラッシャー ソードモードを握ったリベードは右足に力を込めると、一気にパラレインの前まで到達した。
そして2本の刃物で彼奴の身体に斬りつける。
「!?」
火花を散らして後退するパラレインに、何度も何度も刃を当てる。
最初こそ少しだけ効いているようであったのだが、途中から本気で苦しみ出したことから、アクトは何が何だか分からないがチャンスだと思い、パラレインの胸部を右足で蹴り、更に、
『ギュ・イーン!』
Bボタンを押して強化をしたバグヴァイザーの刃を押し当てると、鎖がものすごい勢いで回転をし、パラレインの身体を確実に傷付けて後退させた。
「eek!」
簡単に吹き飛ばされてしまうパラレイン。
アクトは思わず隣に来たリベードに訊いた。
「どういうことだ、これ」
「クロトの能力が何だったか覚えてる?」
「?」
「『弱体化』」
それでアクトは納得が出来た。
仮面ライダーゲンムに変身をしていたクロトがフォルクローとして持っていた能力は2つだ。
一つ目は「コンティニュー能力」。99個の命を持つ彼は例え倒されたとしても土管から飛び出し、また全ての命が尽きるまで戦い続けることが出来るのだ。
そして二つ目が「弱体化」であった。レベル0の力を手に入れた彼は、触れたものの戦闘能力等を下げることが可能になって、それでフロワやピカロを苦しめた。
それを応用すればパラレインを更に弱体化し、それが決定打になって倒すことが出来るのではないかと考えたのだ。
「それで、この後はどうしようか?」
「……」
ゴリ押しをするのも良いが、それで通用するのかという一抹の不安は拭えない。
するとまた、グアルダが話しかけてきた。
『ならば奴のドライバーを狙え』
「ドライバー?」
『君達がドライバーの中にいる私によって力を制御しているのと同じように、零号の力の全てを制御しているのはあのドライバーだと考えられる。破壊すればこれ以上強化出来ることは無いだろう』
これで狙うべきものが判った。
アクトはドライバーのプレートを押し込み、リベードはネクスチェンジャーにトランスフォンを装填して、ダイヤルを赤色の面に合わせる。
『『Are you ready?』』
更に端末を操作する二人。
『OKAY. "KUUGA" DISPEL STRIKE!』
『OKAY. "GENM" CONNECTION BREAK!』
全身に力が漲ってきたアクトは前方へと走り出し、パラレインに向かって行く。
パラレインは彼に対抗しようといくつかの火球を放つ。それをアクトはパンチやキックによって跳ね返し、そして目の前まで来たところで、赤色と金色に光る右の拳でドライバーを殴りつけた。
「ハァッ!」
「!?」
腹部を押さえながら後ずさるパラレイン。
両手が離れたところでは、ドライバーに罅が入っていて、痛々しい印象をしている。
「今だっ!」
アクトの合図でリベードはジャンプをする。
すると足元に現れた紫色の土管の中に吸い込まれていき、土管の穴の向きが天井の方からパラレインの方へと移動したところで、そこからリベードが飛び出して来た。
2つの剣先を先頭にして回転していることから、宛ら掘削機のようである。
「ハァァァッ!」
剣とリベードで出来たドリルはパラレインの目前で回転を止めると、2つの刃で思いっきり刃を当てた。
ずっと刃が減り込まれている胸部から火花が飛び散っている。
痛みから一刻も早く逃げ出したいと思うのだが、後ろから誰かに押さえ込まれた。
「逃がさねぇからな……!」
絶対に逃さないという意志を顕にして、前後から固定をする。
するとパラレインから白い光が少しずつ放たれてきた。
一体何なのだろうと思った彼等であったが、高々そんなことでこのチャンスを棒に振るわけにはいかないと、そのまま行動を続行する。
暗い部屋の中で、白い光が美しく伸び始めた──。
その部屋がある荒廃したビルが爆散をしたのは、そこから数秒程してからだった。
Q: How did she transform into a new shape?
A: By using the card that has the force of the genius.
完結まで、後3話。
言っておきますけど、これで終わりじゃないですよ!
【参考】
英語のオノマトペ(擬音語)一覧!日本語と比べて面白い|ENGLISH TIMES
(https://toraiz.jp/english-times/book/8910/)
仮面ライダーゲンム|仮面ライダー図鑑|東映
(https://www.kamen-rider-official.com/zukan/kamen_rider_members/21)
檀黎斗|仮面ライダー図鑑|東映
(https://www.kamen-rider-official.com/zukan/characters/63)