Twitterでご報告いたしました通り、第一話から第八話まで、大きな変更をいたしました。
なので第一話から一通り読んだ上で、今回の話を読んでいただければと思います。
よろしくお願いいたします。
【イメージED】
米津玄師 - 恥ずかしくってしょうがねえ
【イメージサウンドトラック集】
https://open.spotify.com/playlist/23xA5ZAHZfdUR77F4JZ9lB?si=07c60fc3a3934b45&pt=97747cf874e1c0b08fb8e40c52da1ec2
2021.11.07 06:03 東京都 渋谷区 城南大学附属高等学校 校庭
機動隊員が少し離れたところから、校舎に向けてライフルを向け待機をしている。
まだ陽の光が出ていないため、中々照準を合わせることが出来ないのが欠点だ。
不安な思いを持ちながら固唾を飲んで見守る中、バリンと音を立てて
窓ガラスを割って2階から落ちてきた戦士たちと怪物は地面に落ちると、再び臨戦態勢に入った。
二対一で向かい合っているところに、もう一体来客が来た。
校舎の周りが突如歪み、その歪みが液体となってスイッチングの隣にやって来る。
そしてそれは、透明な水色の
「さて、折角だし
「そうだな。グアルダ、どれが良い?」
『では、この状況に最適なカードを用意しよう』
二人はドライバーの右側にあるカードケースの後方のスロットから、1枚のカードを取り出した。
アクトのカードは、ビルの窓に赤い龍が映った様子が描かれており、下部には「No.008 FLAME RYUKI」と白く印字されている。
一方のリベードのカードには、ドーナツを食べながら赤い魔法陣を出現させる、魔法使いを横から見た構図になっており、白い文字で「No.094 MYSTERIOUS WIZARD」と下の方に書かれている。
二人は端末を取り出すと、カードを挿し込んだ。
『"RYUKI" LOADING』
『"WIZARD" LOADING』
電源ボタンを押すと、警戒な音楽と共に、二人はそれぞれ鎧の無くなった素体と化し、上空には「2002 RYUKI」「2012 WIZARD」と書かれたゲートが出現する。
それが開くと、アクトのゲートからはカードに描いてあった赤い龍が、リベードのゲートからはドーナツのような形の赤いオブジェが姿を見せた。
赤い龍が咆哮し威嚇をする中で、二人は端末をドライバーに装填した。
『『Here we go!』』
龍とオブジェが分解、二人の体に装着されていく。
アクトには甲冑のような鎧が胸部と両肩、両脚に着けられ、龍の頭部の部分が左腕の前腕を覆い隠すような形で装着される。そしてその顔には鉄仮面が着けられ、その奥から緑色の目が覗く。
リベードにはルビーを
『Come across, Participate, Fight each other! You cannot survive without fighting! FLAME RYUKI! I will never die.』
『Witchcraft, Activate, Bibi de bob de boo! I’ll be your last hope. MYSTERIOUS WIZARD! It’s showtime.』
仮面ライダーアクト
仮面ライダーリベード ウィザードシェープ
龍と共に戦う赤い戦士の力を受け継いだ姿を、惜しげもなく晒した。
二体の怪物が二人に襲いかかってくる。
アクトに襲いかかったスイッチングは右腕にロケット、左腕にレーダー、右脚にミサイル砲を出現させた。
右腕を上に挙げると、ロケットから煙が噴出する。その勢いで怪物は上空へと飛んで、ミサイル砲から大量のミサイルを噴出させた。
するとアクトはカードケースの前方のスロットから、1枚のカードを取り出した。
そこには龍の腹部が描かれ、「GUARD VENT」と印字されている。
そのカードをドライバーに挿し込んである端末の裏側にかざした。
『GUARD VENT』
両手を前に出すと、目の前に絵に描かれていたのと同じ形状の巨大な盾──ドラグシールドが二つ現れた。
手にそれぞれ一つずつ、ギュッと握りしめた丁度その時、ミサイルが盾を直撃した。
凄まじい爆煙の中から現れたのは、両手に盾を握りしめた戦士の姿だった。
「さて、
アクトは盾を放り投げると、ディスペルクラッシャー ガンモードを取り出した。
そして端末を銃にかざし、もう一度端末をドライバーに挿し込むと、もう1枚カードを取り出した。
そのカードには龍の頭部が描かれ、「STRIKE VENT」と白く書かれている。
それを端末にかざした。
『OKAY. "RYUKI" CONNECTION SHOT!』
『STRIKE VENT』
すると前腕にあった龍の頭部は、今度は左手を隠すように移動した。
それを確認すると銃口を上空のスイッチングに向け、左腕を肩の高さまで挙げ後ろへ引く。
そして引き金を引くのと同時に、左腕を思いっきり前に突き出した。
「オリャアアア!」
炎に似たエネルギーが物凄いスピードで上空の怪物に向かって行く。
スイッチングは慌てて回避しようとしたが、もう遅かった。
気がついた時には炎に巻き込まれていた。
これだけのエネルギーを浴びたのだ。自分自身も多量のエネルギーを溜め込んでいるのであれば、その爆発は想像を絶するだろう。
だが、その爆発は想像していたよりも小さなものだった。まるで小さな花火が上空に上がったようだ。
その亡骸が静かに地面に落ちていく。
すぐに端末を取り出し、カードをかざした。
『THE END OF VOLKLOW』
自動的にカメラアプリが起動した。照準を遠くにある死体に合わせシャッターを切ると、端末の中に1枚のカードが現れた。
飛んでいるオレンジ色のロケットを、月面の上から宇宙飛行士が眺める絵が描かれており、「No.088 SWITCHING FOURZE」と下部には白く書かれている。
アクトは溜息を一つ
そしてその勢いでその場に倒れ込んだ。
一方のリベードはというと、サマウントに対して苦戦していた。
『"BIND" please』
怪物の周りにいくつか赤い魔法陣を出現させると、そこから鎖が飛び出してきた。
その鎖がサマウントに巻きつき、体を縛っていく。
だが、何せ相手は身体の形状を自由自在に変えることが出来るのだ。
身体を液体に変化させると、するりするりと鎖をすり抜けていった。
再び人形に戻る怪物。のっぺらぼうのような顔が若干笑っているように見え、リベードは段々イライラしてきた。
その時、ふと脳裏に昨日の会話が
陽の光に当たれば、やつの身体は固まります。
すぐにリベードはカードケースの前方から1枚のカードを取り出した。
白い円の中で龍の目が光る様子が描かれており、「LIGHT」と印字されている。
そのカードを端末の裏側にかざした。
『"LIGHT" please』
リベードの前に、掌ほどの大きさの赤い魔法陣が現れた。
すると、それが突然発光。眩い光が怪物を襲った。
光が収まったところで、サマウントは再び形状を変化させようとする。
だが、体はびくともしない。ずっと人形の固体のままで状況は何も変わりはしない。
占めた!
もう1枚のカードを取り出すと、それを端末にかざす。そして端末をディスペルクラッシャー ソードモードにかざし、再度ドライバーに装填した。
『"BIG" please』
『OKAY. "WIZARD" CONNECTION SLASH!』
「はああっ!」
リベードの前に赤い魔法陣が現れた。
二人は剣を横と縦にそれぞれに振りかざした。炎のような十字の斬撃は魔法陣を通り抜けると、それはさらに大きなものに変化していく。そしてただの透明な塊となった怪物を襲った。
起こる爆発。だがその爆発は想定していたよりも遥に小さいものだった。
端末を外してカードケースから取り出した1枚のカードをかざす。
『THE END OF VOLKLOW』
カメラを起動し、シャッターを切った。
『Have a nice dream.』
端末の中にカードが現れた。水上バイクに乗った青い服の人間が、颯爽と海を駆け抜ける様子が描かれており、下部には「No.86 SURMOUNT AQUA」と書かれている。
伸びをすると、目の前に人工芝の上で寝そべっているアクトの姿が見えた。
「何やってるの? こんなところで」
「シンプルに疲れた」
「……私も」
手を差し伸べるリベード。
やれやれとその手を握ってよろよろと立ち上がった。
その時だった。
『お二人とも! まだ疲れるのは早いみたいです!』
深月からだった。
「
『校舎の上空に次元の歪みを確認。あと10秒で穴が開きます!』
すぐに上空を見上げる二人。まだ夜も明けていない暗い空の中に、それよりも黒い穴が開いた。それもこれまでの大きさとは違い、校舎の半分程の大きさだ。
そしてそこから巨大な緑色の化け物が現れた。
まるで闘牛を模したロボットのような化け物は、脚を前後させて闘争本能を剥き出しにするわけではなく、ただそこに立ちすくんでいた。
だがその代わり、やつは隠し玉を持っていたようだ。
背中や両脚、頭部が突如開き、そこから大量のミサイルが発射されたのだ。
「「またミサイルかよーっ!」」
再びドラグシールドを二つ出現させ、その攻撃を防ぐ。
だが流石に威力が強すぎた。盾は完全に破壊され、二人とも後ろに吹き飛ばされる。
「まずいですよ。二人とももう体力がありません。次攻撃を食らったら確実にまずいです」
遊撃車の中で、薫は頭を抱えた。
巨大な化け物、仮称「トルク」の出現は想定外だった。尚且つとてつもない火力の攻撃まで繰り出してくる。
薫だけではない、全員が頭を抱えた。
「もうユナイトを使うしかないですよ……!」
「もし使えば、かなりの体力を消耗してしまう。20秒も体がもたないだろう。何か即効性の高く、効率的な戦力はないのか?」
「そうは言われてもそんなの……」
圭吾の言葉が詰まった。
どうした、と声をかける森田。
「あります。即効性の高く、効率的で、尚且つ
上から降ってくるミサイルの雨から二人はとにかく逃げていた。
「グアルダ! 何か良いカード持ってるでしょ? 早く渡してっ! じゃないと私も春樹も限界!」
『丁度良いタイミングだ。良いカードが二人にプレゼントされたぞ』
立ち止まってカードケースの前方のスロットからカードを取り出した。
アクトが取り出したものには、「RYUKI」のカードにも描かれていた龍の全体像が表示されており、「DRAGREDER」と書かれている。
リベードのカードには、白い円の中にオレンジ色の龍が描かれており、「DRAGORISE」と印字されている。
それぞれ端末の裏側にカードをかざした。
『ADVENT』
『"DRAGORISE" please』
すると二人の前に巨大な赤い魔法陣が現れ、そこから巨大な銀色の龍──ウィザードラゴンが現れた。
さらに校舎の窓ガラスから大きな赤い龍──ドラグレッダーが姿を見せる。
「あぁ、これなら一歩も動かずに何とかなりそうだな」
「うん。後は彼らに任せよう」
突如現れた二匹の龍に、トルクは再度ミサイルを発射する。
だがウィザードラゴンは自身の両翼を
さらにドラグレッダーは尾に着いている刀で斬り裂いていく。
すると二匹は二人の周りに来た。ぐるぐると周り何かを伝えようとしている。
「まさか……仕上げは飼い主、ってこと?」
「めんどくせぇ……。でも仕方ねぇか」
ドライバーの右側のプレートを押し込む。
『『Are you ready?』』
端末を押し込んだ。
それと同時に咆哮を上げた二匹の龍と共に、二人は上空へと飛んだ。
ドラグレッダーはアクトの周りを動き回り、後ろについた。
ウィザードラゴンはその形状を変化させ、リベードの右足に装着される。
『OKAY. "RYUKI" DISPEL STRIKE』
『OKAY. "WIZARD" DISPEL STRIKE』
「「ハアアアアアッ!」」
ドラグレッダーの炎の勢いに乗って、アクトは凄まじいスピードで右足を食らわせ、その身体を貫いた。
それに続くように合体したことで巨大化した右足は炎に包まれ、巨大な身体を押しつぶした。
巨大な右足の下で起こる爆発。
二匹の龍が飛び去った後のグラウンドは、人工芝が燃え巨大な右足の跡が残っている。
「「ふぃ〜っ」」
変身を解除した二人。
互いの目を見つめ合い、微笑んで互いの掌を音を鳴らして叩いた。
────────────
2021.11.09 19:56 東京都 渋谷区 SOUP
席にて伸びをして、再びパソコンを動かす深月。
ドアが開くとコンビニの袋を持った薫と圭吾が入って来た。
「まだ残業してるの?」
「もう報告書は書き終わったんですから、もう帰ってゆっくりしたらどうですか?」
「それとも、何か気になることでもあるの?」
二人は席に座り、レジ袋の中の物を取り出した。
薫のにはおにぎりが二つとサラダ、圭吾のにはアニメのキャラクターが描かれたポテトチップスが入っていた。
それぞれ封を開けて貪り始める。
「実は……」
深月は二人に話し始めた。
碧のデスクで妙な書類を見つけたこと。そこに書かれていた二つのURLの内容が気になり、自身の知り合いに調査をしてもらったことを。
「なるほど……。確かに、あのお二人はよく分からないことが多いですからね」
「そうね。プライベートのことは全く分からないし。ただ、一昨日二人と一緒に保護された、筒井あまねちゃんっていう女の子、一緒に住んでるみたいよ」
「そ、そうなんですか!?」
うん、とマグカップに注がれたコーヒーを飲む薫。
同時に圭吾はポテトチップスの袋の後ろに付属している、カードの中身を見てみた。好みの絵柄ではなかったらしく、苦い顔をする。
「それで、何か分かったんですか?」
深月は自身のリュックサックからA4サイズの封筒を出し、その中身を取り出した。
中に入っていた書類を見ながら話を始める。
「まず、2016年に三ヶ月に立て続けに起こった失踪事件ですが、被害者は年齢も性別も職業も出身地もバラバラ。これといった共通点もありませんでした。ただ……」
「ただ?」
「その行方不明者の中に、碧さんのお父さんが含まれているんです」
目を見開いて驚愕する二人。
深月は書類のうちの1枚を二人に手渡した。グラフの中で一行だけボールペンで
(氏名) | (フリガナ) | (性別) | (生年月日) | (失踪推測日) |
常田 海斗 | トキタ カイト | 男性 | 1973年5月11日 | 2016年8月19日 |
「じゃあ、碧さんは、失踪したお父さんを今も捜しているということですか?」
「恐らく。ただ、これは僕たち全員が解っていることだと思いますが、僕たちは報告書なり出動なりでかなり忙しい。他のことをする余裕なんて無いんです。まして前線で戦っている碧さんなら尚更です」
「そうよね……」
深月は封筒からもう1枚、白い書類を手渡した。
「それからもう1枚。これが一番わけが解らないんです」
それは亡くなった石川大教授の一人娘に関する調査報告書だ。
「石川教授の娘さんの戸籍なんですが……消されていました」
「え?」
「戸籍ごと抹消されていたんです。今、石川教授には娘がいなかったことになっています」
「そんなことって、可能なんですか?」
すると部屋のドアが開いた。
先程の二人のようにコンビニのレジ袋を両手に抱えた森田が入って来た。
「戸籍から消すことは法律上可能だが、その場合には20歳以上という条件が必要だ」
「石川教授の娘さんは、現在16歳。自ら戸籍を消すことは不可能ですね……」
じゃあ、どうして……?
明るい部屋の中で重い空気が全員にのしかかってくる。
「班長は何も知らないんですか?」
とりあえず薫が訊いてみた。
だが森田は横に首を振るだけだ。
うーん、と全員が頭を悩ませるだけで、結局今日のところは何も進展がなかった。
全員が無意識に碧のデスクを見つめる。
何種類かの書類とノートパソコンしか置かれていない机上に、大きな影が覆い被さった。
────────────
2021.11.09 21:00 東京都 中野区 トキワヒルズA 601号室
「自宅学習も悪くないね。こうやってみんなでゲームが出来る」
「勘違いするなよ。遊ぶための時間ってわけじゃないからな」
「そんなことぐらい、あまねちゃんは解ってるよ。ね」
「うん。パパにお節介されるほど落ちぶれちゃいないよ」
城南大学附属高等学校は休校になった。無理もないだろう。校舎はボロボロ、人工芝は焼け焦げ、校庭には巨大な穴が開いたのだから。全ての修理が終わるのは5月頃となるそうで、それまではオンラインで授業等を進めるらしい。
三人は今、ソファに座ってレーシングゲームで遊んでいた。
あまねは大型のコントローラーを持ち、春樹と碧は小型のコントローラーを操作している。
そして黄色いバイクに乗ったレーサーが1着でゴールした。
ファンファーレと共に「GOAL!」と表示される。
「よっしゃー1位!」
どうやらあまねのアバターだったようだ。
続けて青色のゴーカート、緑色のバイクの順にゴールしていった。
「やったー2着だー!」
「……俺は多分、ゲームの才能が無いんだろうな」
「そう落ち込まないで。私と良い勝負だったから」
順位とタイムがテレビに表示された時だった。
春樹の端末が軽快な音楽を鳴らした。
画面を確認すると、部屋の外に出て電話に出る。
もしもし。……あぁ、元気だよ。さっきも三人でゲームをしていたところだ。意外と強いな。子どもの時から上手かったのか? ……そうでもなかったんだ。へぇ。
そっちはどうだ? 買い出し以外はずっとこもってたら、気が
……え、もうすぐそっちに来る? そうか。じゃあいよいよ終わりが近づいてるってことか。
……こっちは何も分かっていない。速く尻尾を掴まないと、取り返しのつかないことになるよな。
……また連絡する。
新型未確認生命体の残り総数
登場キャラクターの名前のほとんどには規則性があります。
苗字はミュージシャンから、名前は作家からとるようにしています。
例えば椎名春樹は、苗字は「椎名」林檎から、名前は村上「春樹」からきています。
例外もありますが、それはただ単にネタが無いんです。字画とかもあるので……。
感想を書いてくださったり、評価をつけてくださると、筆者の励みになります。
やっぱり読んでくださった皆さんの生の声が一番嬉しいので……。
よろしくお願いいたします。
今作のキャラクターたちの日常を描いたスピンオフがあったら、読みたいですか?
-
読みたい。
-
そうでもない。