仮面ライダーアクト   作:志村琴音

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第30話です。
今回でシーズン1が終わりを迎えます。
感想や評価等を頂けますと、筆者の励みになりますので、どうぞ宜しくお願いいたします。



【イメージED】
米津玄師 - 恥ずかしくってしょうがねえ

【歌詞使用楽曲】
モーニング娘。 - そうだ! We're ALIVE
(作詞:つんく)

【イメージサウンドトラック集】
https://open.spotify.com/playlist/23xA5ZAHZfdUR77F4JZ9lB?si=07c60fc3a3934b45&pt=97747cf874e1c0b08fb8e40c52da1ec2


Question030 What is the end of this battle?

「さてと」

「反撃開始ね」

 

 残りの仮面ライダーたちがアクトとリベードに対して襲いかかってくる。

 

 さらに二人はカードを装填した。

 

『"EX-AID" LOADING』

『"DRIVE" LOADING』

 

 レバーを二度押した。

 

『『大吉(DAI-KICHI)』』

 

 すると突如としてアクトが2人に分裂。二人とも左右対称な青色と黄色の戦士に変身した。

 リベードの左側にはゲートが出現。そこからドライブシェープのリベードが出現した。

 

 青色の大吉ダブルアクションLと、黄色の大吉ダブルアクションRはG4が放つミサイルを俊敏な動きで避けていく。爆炎が上がる中で走りながら、ディスペルクラッシャーをガンモードに変形させ、G4の腹部に2つの強烈なエネルギー弾を至近距離で発射。そのまま爆散させた。

 

 一方、ドライブシェープは自身の鎧を解除して元のスポーツカーのような形状に変形させると、オーガの周りを走らせた。

 

『EXCEED CHARGE』

 

 オーガの剣から巨大なエネルギーが放出される。

 するとリベードは高速で走る鎧が作る壁の中に入り込み、鎧を蹴ってはエネルギーに斬りつけ、さらに蹴ってまた斬る。この連続を繰り返していくと、巨大な刃はボロボロになり、使い物にならなくなってしまった。

 動揺するオーガに今度はドライブシェープが、強いキックをお見舞いし撃破した。

 

 元のディケイドシェープに戻って一つになるアクト。

 ドライブシェープも姿を消すと、さらに二人はカードを挿し込む。

 

『"DEN-O" LOADING』

『"DOUBLE" LOADING』

 

 羽を広げる白鳥のような複眼を持った白い形態──大吉ウイングに姿を変えたアクト。

 一方、リベードの前に出現したゲートの中からはWシェープが現れた。

 

『HYPER CLOCK UP』

 

 コーカサスがリベードの周りを認知出来ない程のスピードで移動し、相手を翻弄し始める。

 するとWシェープは己の周りに緑色の竜巻を起こし始めた。勢いよく吹き荒れるそれの中に、コーカサスは入ってしまい、ようやくその姿を確認出来るようになる。姿が見えるようになった標的をリベードが銀色の斬撃で粉砕した。

 

 一方のアクトには歌舞鬼が長い刀を持って遠くの方から襲撃をしに来た。

 ブーメランと小型の斧を取り出すと、ブーメランを歌舞鬼の方に投げた。だが歌舞鬼に当たることは無く、後ろの方で寂しく舞っている。

 歌舞鬼が刀を振り翳し、それをアクトが斧で防いだ次の瞬間、ようやくブーメランが元の場所に帰ろうとし、歌舞鬼の背中を攻撃した。

 標的が怯んだ隙に斧で胸元に斬りつけ撃破した。

 

『"BUILD" LOADING』

『"GAIM" LOADING』

 

 赤と青の体に白いラインの入った姿──大吉ラビットタンクスパークリングに変身したアクト。

 リベードの左隣には鎧武シェープの姿をした自身が現れる。

 

『"Skull" MAXIMUM DRIVE』

 

 ドライバーの左側にあるスロットにメモリを挿したスカルは上空に跳び上がり、出現した巨大な頭蓋骨をまるでボールのように蹴り飛ばした。

 するとアクトと頭蓋骨の間にまるでワームホールの概念図のような形をしたものが現れた。その中に頭蓋骨が入っていくと何も無かったかのように消滅してしまった。

 今度はアクトが反対側の穴の方に自身の右の拳をパンチの要領で入れると、大量の泡が勢いよくスカルを襲撃。上空の標的は粉砕された。

 

『"MIGHTY"』

 

 目の前に現れた紋章を剣に吸収させ強化したグレイブは、力が沸る剣を握りしめて向かって来る。

 鎧武シェープは2本の剣を合体させて一本の薙刀へと変えると、それを向かって来るグレイブへと投げつけた。

 自身の刀で跳ね除けようとするが、あまりの衝撃に対応が出来ずに隙が生まれてしまう。

 その間にリベードは自身の剣でグレイブを一文字に斬り裂いた。

 

 元の状態に戻るアクトと、姿を消す鎧武シェープ。

 

 こうして残りは司令塔(ディエンド)だけとなった。

 

 目の前で何が起こっているのか分からずに困惑するディエンドはその場でたじろいでしまう。

 

「何故だ……!? 何故……」

「まぁ、全てを知っていると過信しないことだな」

「そうそう、そういうこと」

 

 

 

「碧、()()、やるぞ」

 

 アクトが右手でドライバーからトランスフォンを取り出して、裏側を左側にいるリベードに向けた。

 

「えぇ……。分かった。行こう!」

 

 嫌そうな反応を見せたリベードも腹を括ったのか、自身の端末の裏側を重ね合わせた。

 

『『Let's "UNITE"!』』

 

 電源ボタンを押して、端末を思いっきりドライバーに押し込んだ。

 

『『5(FIVE)』』

 

 拳を前に出してファイティングポーズを気怠そうにとるアクト。

 

『『4(FOUR)』』

 

 剣心に左手を添えて精神を集中させるリベード。

 

『『3(THREE)』』

 

 カードケースからカードを取り出して、銃のスロットに挿そうとするディエンド。

 

『『2(TWO)』』

 

 互いの顔を見合って戦闘態勢になる三人。

 砂が風で吹かれることによって出る音が流れる中、音声が流れた。

 

 

 

『『READY……GO!』』

 

 リベードが凄まじい勢いで走り始めた。

 

 その間にアクトはディエンドの周りと走るリベードの前に、灰色の大きな長方形を召喚した。

 その中に入っていったリベードは、ディエンドの後ろにあったものから突如として飛び出し、剣でディエンドの背後に斬りかかった。

 

 気配にいち早く気が付いたディエンドは左脚で回し蹴りを食らわせようとするが、瞬時に避けられて右肩を斬りつけられてしまう。

 

 そこへアクトが応戦。二人の戦士が目にも止まらぬスピードで剣を舞わせる。

 なんとか防いで反撃の隙を狙うが、二人の攻撃は凄まじく、中々に難しい。

 

 そして二人の剣と銃身がぶつかった瞬間、その衝撃で二人とも後退してしまう。

 

『『Ten minutes away.』』

 

 ディエンドは黄色いカードを銃のスロットに挿し込み、アクトとリベードはドライバーにあるプレートを押し込んだ。

 

『ファイナルアタックライド』

『『Are you ready?』』

 

 銃身を引き延ばして銃口を前に向けると、青いカードのトンネルが出来上がっていく。

 さらに銃口には同じく青色のエネルギーが溜まっていった。

 

 二人が端末を下へと押し込むと、アクトの右足にはマゼンタの、リベードの左足には銀色のエネルギーが溜まっていく。

 そして二人の行こうとする先には、灰色の壁とピンクの「キック」の文字群が現れた。

 

『ディディディディエンド!』

『OKAY. "DECADE" DISPEL STRIKE!』

『OKAY. "ZI-O" DISPEL STRIKE!』

 

 上空に跳び上がるアクトとリベード。力の溜まった足を伸ばして強烈なキックを浴びせようと、壁と文字群の中を通り抜けていく。

 それに対抗するディエンドは彼らの方へ銃口を向けて引き金を引くと、青色のエネルギー弾がトンネルを通過。標的たちのキックと衝突した。

 

「「おりゃああああああああああ!」」

 

 殆ど互角である二つの攻撃。

 最大限の力を籠めて対抗する二人。

 

 そして白い閃光が間から漏れ出し、工場の窓から光が漏れ出したのと同時に、大きな爆発音が鳴り響いた。

 

 

 

『『Three……Two……One……Time over.』』

 

 

 

 目が覚めた時、春樹と碧は傷だらけになっていた。所々に穴の空いた服には砂が付き、顔や手脚には擦り傷が多くある。

 

 ゆっくり立ち上がって目の前を見ると、煙の中から同じような状態の海斗が立っていた。ニッコリと向こう側に笑みを送っている。

 

 海斗は右手に握られているディエンドライバーを見つめる。

 先程の戦いで相当なダメージを受けたのだろう。火花を散らす銃は辛うじて原型を留めているに過ぎず、もはや使い物にはならない。

 

「これを作るのにかなり苦労したのになぁ……。また作り直さなければ……」

 

 残念そうに呟いてやや暗い顔を見せる海斗。

 だがすぐに前を向いて再び微笑みを浮かべる。

 

 すると足音の大群が耳の中に入って来た。

 

 海斗の後ろと春樹と碧の前に機動隊員たちが現れ、銃口を標的に対して向けている。

 さすがにまずいと思ったのか、溜息を一つ吐いた。

 

「残念だが私はここで退散することにしよう。君たちを倒すのは、次の機会になりそうだ」

 

 碧の方を見る海斗。

 父を睨んでいた碧は、何をするのか分からず、思わず身構えてしまう。

 

「碧。私がこうなって辛いだろうが、もっと辛くなる。覚悟しておいた方が()い。……それじゃあ、また」

 

 海斗は自身の真後ろに灰色の大きなカーテンを出現させた。それが海斗を通過すると、カーテンと共に海斗は姿を消した。

 

「別に……辛くなんてないし……」

 

 春樹が自身から見て左にいる碧の方を見る。

 語気に震えは無く、真っ直ぐと向く意味の無くした銃口たちを見つめている。

 

 だが右の拳は固く握られており、鋭い爪によって掌が傷ついてしまいそうだ。

 

 春樹は彼女の右の手首を優しく握る。

 握られた碧は一瞬驚いて春樹の顔を見る。見つめ合うこと無く同じように前を見据える春樹を見て、碧も無言で前を向いた。

 

 沈黙とは言葉よりも多くを語ってくれる。

 それが本当であるのならば、今は何を流暢に語っているのだろう。

 けれどもそれを聞くことは出来ない。

 いやむしろ、耳を傾けてはならないのだ。

 

 同時に、工場の中にあまねが静かに入って来た。

 恐る恐る自分の義両親の後ろ姿を見つめる。

 

 目に留まったのは、母の手首を父が握りしめているところだった。

 ガラスが割れて無くなってしまった窓から差し込む光が、二人をスポットライトのように照らしていく。

 

 沈黙とは言葉よりも多くを語ってくれる。

 それを聞くことは出来ないし、耳を傾けてはいけない。聞くは野暮なのだから。

 でも、何処となく分かってしまうのだ。

 

「パパ。ママ」

 

 後ろから声をかけるあまね。

 聞き覚えのある声に春樹と碧は振り返って驚いた。

 

「え? あまね!?」

「どうしてここにいるの!?」

「岩田さんに聞いたらここにいるって言うから、来ちゃった」

 

 笑みを浮かべるあまね。

 釣られて吹き出してしまった春樹と碧は、娘のもとにゆっくりと歩いて来る。

 

 あと何歩かで三人が合流する。

 何はともあれ、これまで通りの日常は継続と言うことだ。

 その事実に安堵して、ゆっくりと足を運ばせた。

 

 

 

 

 

 その時だった。

 

 その場にいる全員の足が、と言うより身が竦んでしまった。

 遊撃車の中にいるメンバーたちも、突如として動けなくなる。

 

 これは決して何かの効力が働いていると言うわけではない。

 己の本能が、自身の身体にとってのストッパーとなっているのだ。

 

 

 

 全員の頭の中に、ある一つのイメージが浮かび上がった。

 

 何処からか襲ってくる目線。

 混じり気の無い目で誰かが見つめてくる。

 

 最後に脳裏に浮かぶのは

 

 死。

 死。

 死。

 死。

 死。

 

 全員の呼吸が荒くなり、逆に空気が吸えなくなってしまう。

 

 自身の身に何が起こるのか分からず、人生で一度も味わったことの無い恐怖が全身を蝕んでいく。

 あまりの壮絶さに涙も出ない。

 

 

 

 そして蝕んでいたものは一瞬にして消え去った。

 

 何が起こったのか分からないままに、やっとの思いで深く呼吸をする全員。

 

 ようやく自身の状況を確認出来る程に余裕の生まれた碧は、自身の髪の毛に違和感を覚えた。

 

 後ろ髪を触ってみると、束ねていた自慢の長い茶髪が無くなっており、途切れた部分からはジューッと音を立てて微かに白い煙を出している。

 

「え……?」

 

 困惑する碧。

 

 前を見ると、あまねの様子が可笑しかった。

 口元を両手で押さえて一歩ずつ後退していく。

 

 得体の知れない恐怖は過ぎ去った。

 それなのに何故……?

 

 ……まさか!

 

 恐る恐る自身の右隣を見る碧。

 

 

 

 自身の旦那にこれと言った異常は無かった。

 

 

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

「いやぁぁぁぁぁぁ!」

 

 あまねが悲鳴を上げたのと同時に、春樹は仰向けに倒れ込んだ。

 口と消失した部分から多量の血が滲み出ていて、目は開いているが照準が合っていない。

 

 急いで駆け寄る碧とあまねは、しゃがみ込んでどうにかしようとする。

 

 するとその時、突如として春樹が二人の頭を掴んで引き寄せる形で上体を起こした。

 そして丁度耳元にある彼の口から、微かな大きさの声で言葉が紡がれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「気をつけろ。零号は、すぐそばにいる」

 

 

 

「「……え?」」

 

 それだけ言い残すと、二人の頭を掴んでいた手が地に落ちた。

 目を開いたまま、僅かな呼吸も止まった。

 

「春樹っ!」

「パパっ!」

 

 室内に碧とあまねの悲痛な声が響く。

 だがそれ以外には何も聞こえない。

 

 窓から差し込む光は、次第に弱くなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SEASON 1 is finished.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

?????

 大きなモニターに映るのは、人を模った何かの設計図。

 大量の文字群が滝のように流れては消えていく。

 

 床を足で蹴飛ばすことによって、座っているオフィスチェアーを転がした男は、四角い椅子の上に置かれているCDプレイヤーを操作し始めた。

 

 CDをスロットに挿れて再生ボタンを押すと、何人もの女性の声で形成される声の大群が聞こえてきた。

 

 努力 未来 A BEAUTIFUL STAR

 努力 Ah HA A BEAUTIFUL STAR

 努力 前進 A BEAUTIFUL STAR

 努力 平和 A BEAUTIFUL STAR

 

 コールの部分で口をへの字に曲げた男は再び元の場所に戻ると、モニターの前に配置されている長机の上に置かれているものに手を伸ばした。

 

 それはまるで時計のような黒い物体であるが、文字盤の部分に白い円があるだけで、それ以外には何も付いていない。

 

 手に取って眺めながらニヤリと笑みを浮かべる男。

 上機嫌になったのか、サビに入った曲に合わせて歌い始めた。

 

 (しやわ)せになりたい

 あなたを守ってあげたい

 本当の気持ちはきっと伝わるはず

 GO! GO! GO! GO!

 We're ALIVE

 

 

 

 どうして「し()わせ」じゃなくて「し()わせ」なの?

 

 

 

 ふと思い出してしまった声が脳裏に響く。

 

五月蝿(うるさ)いなぁ……」

 

 思わず呟いてしまった男は、手に持っていたものを机の上に戻し、再度モニターを向いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現時点で未確認物質解析班が把握している

新型未確認生命体の残り総数

通常105体

B群7体

不明1体

合計113体

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Q: What is the end of this battle.

A: The end is injured him by anyone.




さて、シーズン2では一体どんな展開が待ち受けているのでしょう……?
暫く更新が出来ないのでお待ちください。

感想やシーズン1を終えての考察等を書いてくださると本当に嬉しいのです。
喜びのあまり踊ってしまうかもしれません。

何はともあれ、今後ともお付き合いください。
宜しくお願いいたします。



【参考】
劇場版 仮面ライダー(ブレイド) MISSING ACE
(脚本:井上敏樹, 監督:石田秀範, 2004年9月11日公開)
仮面ライダー電王 ウイングフォーム|仮面ライダー図鑑|東映
https://www.kamen-rider-official.com/zukan/forms/385
ワームホール - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%AB
そうだ! We're ALIVE - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%9D%E3%81%86%E3%81%A0!_We're_ALIVE
songdream onlinestore|【家具の基礎知識】チェアーの種類と役割について
https://songdream.jp/html/page17.html
モーニング娘。 そうだ! We're ALIVE 歌詞 - 歌ネット
https://www.uta-net.com/song/15168/

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