一旦一区切りつくかなという感じです。
感想や質問など、募集致しておりますので、よろしくお願いいたします。
【イメージED】
米津玄師 - 恥ずかしくってしょうがねえ
【イメージサウンドトラック集】
https://open.spotify.com/playlist/23xA5ZAHZfdUR77F4JZ9lB?si=07c60fc3a3934b45&pt=97747cf874e1c0b08fb8e40c52da1ec2
「あれが…仮面ライダー……」
『『DISPEL CLASHER』』
ディスペルクラッシャー ソードモードを取り出すリベード。
二人とも腰を落とした姿勢で、標的を見つめている。
その姿はまるで、獲物を狩る獣、はたまた狂った連続殺人鬼のようだ。
仮面の下ではどんな表情なのだろうか。笑っているのだろうか。それとも──。
「「READY……GO!」」
ディスペルクラッシャーの刃で地面を軽く叩いたのが合図だった。
物凄い勢いで走り始めたリベード。
だがアクトはその場に止まる。
するとドライバーの右側にあるプレートを端末の方に押し込んだ。
『Are you ready?』
トランスフォンを上から押し込んだ。
すると右足に緑色のエネルギーが溜まっていく。
クラウチングスタートのような体勢で身構えるアクト。
それと同時に、アクトの目の前にアクトと同じ姿をした虚像がいくつも現れた。走り出し、ジャンプをして敵に右足でキックをお見舞いする。それが虚像の紡ぎ出したストーリーだ。
なぞるかのようにアクトは走り始めた。空高くジャンプすると右足を突き出す。
『OKAY. "ACT" DISPEL STRIKE!』
「え!? ちょ、ま」
ダイヤと交戦していたリベードは後ろのアクトに気がつくと、右側に逃げた。
その場には対戦相手だけが取り残されている。
「ハアアアアア!」
強烈な一撃をダイヤに食らわせた。
後ろに吹き飛ばされるダイヤ。
決まった。これで休日を謳歌出来る。ヒーローらしからぬ喜びが脳内を駆け巡った。
だが、待っていた展開は二人の予想を裏切るものだった。
立ち上がったダイヤ。すると銃が光始めた。その後、二人が目にしたのは一体の筈のダイヤが、二体に分裂している光景だった。
「は!?」
「増えた!?」
突然の出来事に驚く二人。
衝撃を受けたのは遊撃車の中にいる、他のメンバーもだった。
「どういうことだ。何で増えた?」
「そんなこと言われたって僕には何も…」
「もしかして、プラナリアと同じ原理なんじゃ…」
プラナリア。正式名称はウズムシ。
細胞の一つ一つに自己修復能力があり、切っても切っても再生し、増えることからほぼ不死身と言っても過言ではない生物だ。
「プラナリアって潰すか、お腹一杯の状態で切れば死ぬんですよね? だったら
「とはいえ、あれが完全にプラナリアと同じ原理の生命体かどうかっていう保証はない。変に攻撃して鼠算式に増えていったら嫌でしょ」
「確かに……」
すると
「あの……」
誰かが横から話に割り込んできた。
深月だ。
肩を押さえながら千鳥足で歩いてくる。
「だ、大丈夫かい!?」
「大丈夫です。それより、アイツが分身するとき、銃が光ったような気がしたんです」
「銃が……?」
モニターを確認する圭吾。
確かにあの時、銃が光り、その後すぐにダイヤは分裂した。だとすれば…。
「そうか! アイツそのものにプラナリアの細胞のような物質があるんじゃない。銃の中にあったんだ。アイツは現れてから今まで、一度も銃を手放さなかった。それはあの中に再生機能を有した物質が入っていて、ここぞという時にそれがダイヤの身体の中に入るメカニズムになっているのか…!」
圭吾の声から興奮が抑えきれないのが伝わってくる。
「えぇっと、つまり…どういうことですか?」
「君の言う通り、銃を奪った状態で倒せば良いってこと」
優しい声で薫が答えた。
「とわけだ。いけるか? 二人とも」
「それは良いんですけど。おい圭吾」
「はい?」
「折角だし面白そうな
「要求の仕方が地方のヤンキーかバカ殿様なんですよ」
「私も欲しいな〜」
「はいはい分かりましたよ!」
圭吾がパソコンを操作すると、二人のカードケースが可愛らしい音を鳴らした。
後方のスロットからカードを一枚取り出し、絵柄を見てみる。
アクトのカードには青い戦車に乗った赤色の兎の絵が描かれており、「No.150 MIXING BUILD」と書かれている。
リベードのカードには両手を肩の高さまで上げた肖像画が描かれており、その右半身は緑色で、左半身は黒で塗りつぶされている。その下部には「No.078 SEPARATED DOUBLE」と印字されている。
トランスフォンをドライバーから取り外すと、カードを裏返して装填した。
『"BUILD" LOADING』
『"DOUBLE" LOADING』
電源ボタンを押すと二人の鎧と仮面が解かれ、銀色の角と複眼だけが緑と青の体に残った、いわゆる素体のような姿へとなった。
上空にそれぞれ「2017 BUILD」「2009 DOUBLE」と書かれたゲートが出現する。
それが開かれると、アクトのゲートからは赤い兎と戦車が、リベードのゲートからは緑と黒のUSBメモリのような2つのオブジェが出てきた。
端末を挿し込んだ。
『『Here we go!』』
するとアクトの周りにパイプのようなものが現れ、その周りを兎と戦車が周回する。周回していた兎と戦車は様々なパーツに分かれ、パイプと合体した。そのパイプがアクトの迫っていき、赤と青の鎧がアクトに装着される。
右脚と左腕は青いアーマーで、左脚と右腕は赤いアーマーで護られており、右側が青く左側が青い角の着いた仮面が着けられ、計四本の角が姿を見せた。さらに仮面の下から緑色の複眼が見えている。
リベードの周りに竜巻が起こるとオブジェは分解、竜巻の中に吸い込まれていく。その勢いでリベードの体に装着されていった。
左半身には緑色の、右半身には黒色の鎧が着けられ、同じように左側が緑で右側が黒い仮面が装着された。
『Interest, Supposition, Experiment! Let's create our world! MIXING BUILD! Decided the rule to win.』
『Windy, Survey, Extermination! Welcome to our city! SEPARATED DOUBLE! Count the number of your sins.』
仮面ライダーアクト ビルドシェープ
仮面ライダーリベード
二つの力を併せ持つ戦士の力を受け継いだ姿が今、誰もいないショッピングモールに現れた。
二体のダイヤ(仮にダイヤA、ダイヤBとしよう)が二人に向けて発砲してきた。
アクトは右足裏に着いたキャタピラを使って、縦横無尽に滑る。
リベードも両足に風を纏わせ、それを使って素早く走る。
アクトはダイヤAの前に来ると、何発もパンチをし、両足でダイヤAの胸を蹴り後ろに一回転、着地と同時に右足で回し蹴りを食らわせた。
後ろに退いたのを確認すると、ドライバーのプレートを右に押し込む。
『Are you ready?』
全速力でダッシュし、ダイヤAの前で両足を使って軽くジャンプをした。そして今度はバネの着いた左脚で右手を蹴飛ばし、さらに高く跳ぶ。
するとどうだろうか。
拳銃がダイヤAの右手からポロッと落ちてしまった。
『OKAY. "BUILD" DISPEL STRIKE!』
「ハアアアアアア!」
狩人は拾う間も与えてくれなかった。
右脚を両腕で抱え込む体勢で落下するアクト。そのまま落下すると、右足裏にあるキャタピラでダイヤAの身体に大きな傷をつけた。
キャタピラの当たった部分から火花が上がる。
そして怪物は爆炎を上げて消滅した。
ちょうど同じころ、リベードは一閃、二閃とダイヤBに斬りつけ、ついには鋭い剣先でその身体を突いた。
痛みに悶える標的を前に、リベードはプレートを押した。
『Are you ready?』
するとリベードの体からアーマーが外れ、元のオブジェの形に戻った。
二つのオブジェがダイヤBの両サイドに来ると、それぞれ何か波動のようなものを発し始めた。
その影響で動けなくダイヤB。
『OKAY. "DOUBLE" DISPEL STRIKE!』
刃に緑と紫のエネルギーが溜まっていく。
その目は真っ直ぐに動かない獲物を見つめている。
そしてエネルギーが充分に溜まった瞬間、
「おりゃああああ!」
思いっきり剣を縦に振った。エネルギーはひと固まりの波となり、ダイヤBに向かって行く。
そして動かない標的は身体を真っ二つにされ、爆散した。
撃破された二体のダイヤは再び一体のダイヤに戻り、動かなくなった。
アクトはカードケースの上部のスロットから一枚のカードを取り出した。
分厚い本を誰かが閉じようとしている絵のカードで、下部には「THE END OF VOLKLOW」と印字されている。
トランスフォンをドライバーから取り出すと、カードをかざした。
『THE END OF VOLKLOW』
端末の画面がスマートフォンのカメラ機能の画面になると、レンズを動かない被写体に向け、シャッターを切った。
するとダイヤの身体が粒子状になり、端末に吸い寄せられていく。
『Have a nice dream.』
端末の中に一枚のカードが現れた。赤い菱形の宝石を角で掴み空を飛ぶ鍬形虫が描かれており、「No.028 DIA GARREN」と白く書かれている。
変身を解除した二人。
深月はその横顔に何処となく見覚えがあった。
あの時の、
────────────
2021.10.10 17:09 東京都 新宿区 SOUP
「はい、森田です」
『どうだ、調子の方は?』
「順調です」
『そうか』
森田は一人の男と電話をしていた。
電話越しの相手は眼鏡をかけた高齢の男性──
『新型未確認生命体は従来の
「分かりました。失礼します」
電話を切った森田。
「久々に出勤すると疲れるんだな」
さっきまで戦いを繰り広げていた春樹は完全に疲弊していた。部屋の隅っこにある小さな丸テーブルに身を預けている。
「班長、マジで焼肉奢ってくれ」
「何度も言ってるだろ。倫理規定違反だ」
「ケチ〜」
会話を聞き流していた深月は隣の圭吾が気になった。
パソコンには見たことのない機械が接続されていて、その中に先程春樹が手に入れたカードが入っている。
「何やってるんですか?」
「これ?
「解析?」
「フォルクローを倒すと、一体につき一枚、この『メモリアルカード』が手に入るの。それらを圭吾が解析して、春樹さんと碧さんの鎧を作ったり、戦闘で使う『アシスタンスカード』を作る。それが圭吾の仕事の一つ」
薫が横から入ってきて解説を始めた。
俺が解説するはずだったのに…と圭吾が何とも言えない顔で薫を見つめる。
「へぇ」
あ、と何かを思い出し、立ち上がった深月。
スタスタと春樹の前に立った。
「初めまして。新しくSOUPに所属になりました、反田深月です。よろしくお願いします」
身体を起こした春樹。
その瞬間、その場の空気が強張り始めたのが判った。さっきまでの柔らかい雰囲気とは別の、殺伐とした空気だ。
「椎名春樹だ。早速質問がある」
「? 何でしょう?」
「お前は、何のために戦うんだ?」
────────────
?????
荒廃した世界という言葉がこの場所に一番似合う表現なのかもしれない。
風は吹かず、空を自由に舞う鳥たちは紅い空にはおず、大地を駆ける動物たちも砂漠のような地面にはいない。
そんな中にある、大量の柱で支えられただだっ広い部屋を灯すのは、柱に一つずつ括り付けられたランプだけだ。そのためか、妙な暗さが寂しさを感じさせる。
寂しい部屋の中に三人はいた。
「ねぇ、久々に
残念そうに言う少年の格好は、紫色のパーカーの下に灰色のズボンを履き、耳にピアスを幾つも着けたストリートファッションだ。
「正直、あのお姉ちゃんだけだったら、僕が本気出せば楽にイケると思ったのに」
「
「はーい」
少年を諫めた黒いチャイナ服の女からは、この世の人間では到底出せないような色香が全面から溢れていた。
「折角だし、彼を送るのは、どうでしょう?」
背広を着た顔の大きな男が薄らと笑いながら話しかける。その手には古びた分厚い本があり、表紙には見たことのない文字が大きく書かれている。
「良いんじゃないの? 面白くなりそうだし」
女が嬉しそうに答える。
「お、噂をすれば」
部屋の中に一人の青年が入って来た。
中世的な見た目をした青年は、グレーのワイシャツの上から黒いジャケットを着、黒いスキニーパンツと茶色いスニーカーを履いている。
そしてその腹部には、黄緑とピンクのドライバーが着けられている。
「何のよう?」
「君が倒せるか倒せないかギリギリのやつがいるんだ。興味ある?」
「僕は天才だよ。勝つに決まってるじゃん」
「そうか、じゃあ頼んだよ。
すると青年はジャケットのポケットから何かを取り出した。
紫色のゲームカセットのようで、黒いボタンが付いている。
そのボタンを押すと、広い部屋の中で起動音が鳴った。
後ろに大きなモニターが現れ、ポップな文字と可愛いキャラクターが表示される。
そしてポツリと呟いた。
自分が「天才」である、と証明するための言葉を──。
『マイティアクションX』
「変身」
新型未確認生命体の残り総数
プラナリアの説明では、以下のホームページを参考にさせていただきました。
https://originalnews.nico/174573
少しずつ「アクト」の物語が加速していきます。
お付き合いいただければ幸いです。
今作のキャラクターたちの日常を描いたスピンオフがあったら、読みたいですか?
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読みたい。
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そうでもない。