仮面ライダーアクト   作:志村琴音

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第61話です。
本日よりシーズン3がスタートします。
感想や読了報告、ついでに評価もくださると筆者の励みになります故、何卒宜しくお願いいたします。
後、最後に結構長いアンケートも実施しておりますので、そちらも投票していただけると有り難いです。



【イメージOP】
ソナーポケット - GIRIGIRI

【イメージサウンドトラック集】
https://open.spotify.com/playlist/23xA5ZAHZfdUR77F4JZ9lB?si=07c60fc3a3934b45&pt=97747cf874e1c0b08fb8e40c52da1ec2


EPISODE 21 あっちとこっち(HUMAN AND VOLKLOW)
Questoin061 Who appeared in the forest?


?????

 暗い室内でアールたち三人は円形に並べた椅子の上に座っていた。アールは膝に両手を着けた姿勢の良い状態で、フロワは左脚を組んだ状態で、ピカロはそもそも座らず椅子の上に立ち、各々様々な姿勢をしていた。

 姿勢こそバラバラの三人であるが、彼らに共通していることは、全員が神妙な面持ちをしているということだ。

 

「色々私たちもやってはいるけど、正直あの坊に及ぶかどうか……」

「うん。だから彼女に色々やってもらう必要があるんだけど……」

 

 ピカロが向いた方を他の二人も見る。目線の先にあるのは、いつも花奈が使っているデスクだ。黒いパソコンや大型スクリーンに椅子はそのまま放置されているのだが、置かれていた大量の資料とコーヒーメーカーが無くなっている。

 

「……いない」

 

 再び目線を前に戻した。

 

「彼らに対抗するためにも、あの御方の本来の力を取り戻す必要があります。ご協力お願いします」

 

 アールの言葉にフロワとピカロが頷く。真っ直ぐと自身の方見つめる二人の姿を見て、彼はふと笑みを浮かべた。

 

 

 

────────────

 

 

 

2022.03.22 12:01 東京都 渋谷区 SHIBUYA LAND 19階 terrasse du ciel Shibuya

 大きな門の前に立つ八雲と碧の間には緊張が走っていた。この門を潜れば、今まで自分たちが経験したことの無いくらいに厳かな空間が待ち受けている。唾を飲み込んで目の前に聳え立つ扉をまじまじと見つめていた。

 

 すると、突如として八雲のスマートフォンが振動を始めた。こんな時に一体何なんだ。その場を一度離れて画面を確認する。

 表示された着信元の名は、「大野花奈」。

 まさかの相手からの着信に驚きながら恐る恐る電話に出た。

 

「もしもし」

『久しぶり。元気?』

 

 口元を押さえて声量を絞りながら応答する八雲に対し、抑揚の無い声で花奈は通話をする。

 

「何だよ急に。今俺は結構大事な仕事をやらなくちゃならないんだよ……!」

『そう。じゃあ簡潔に言うけど、……後でそっち行くから』

「……は?」

『それじゃ』

 

 意図が理解出来ない報告が終わったところで、一方的に通話が切れた。

 首を傾げた八雲であったが、すぐに先程のことを忘れてまた碧の右隣に立った。そして彼女の右腕と自身の左腕を絡み合わせる。

 

「それでは、新婦の入場です」

 

 向こう側から聞こえる声と共に、大きな扉はゆっくりと開いた。

 

 その先に見えた風景は厳かな雰囲気を纏っていながらも、それ以上の幸福で満ちていた。

 中央に設置された木製の長椅子には、正装に身を包んだ圭吾に薫、何人かの婦人たちを初めとした大勢の列席者が八雲と碧の方を向いている。そして道の先には白いタキシードに身を包んだ春樹と、さらにその奥に何故か牧師の姿をした森田が壇上に立っている。その中でも特に異彩を放っているのは、左側でじっと室内の様子を目を光らせて眺めていた。

 

 彼ら全員が視線を配っている先は一つ、碧である。白銀のドレスを身に纏う彼女の顔はベールで隠れているが、幕が薄いがために彼女の端正な顔立ちがよく見える。長い髪の毛を小さくまとめた彼女の姿を見た列席者たちの中で、短く歓声が上がった。

 

 式場の中ではワーグナーの「婚礼の合唱」が流されており、一歩ずつ進んで行く度に管楽器の旋律の中に美しい弦楽器の音が入っていく。

 

 二人が春樹の前に着くと、春樹と八雲は一礼をし、碧は新郎の左隣に立つ。役目を終えた八雲は客席に座って一部始終を眺めることにした。

 

 その後に行われたのは、讃美歌の合唱であった。列席者一同が立ち上がって歌い、次に牧師に扮した森田が聖書の言葉を二人に朗読して聞かせる。

 そしてその次に始まったのは、二人への問いかけであった。まずは春樹の方を見る。

 

「新郎椎名春樹は常田碧さんを健やかなる時も、病める時も、豊かな時も、貧しき時も、彼女を愛し、彼女をなぐさめ、命のある限り真心を尽くすことを誓いますか?」

「……はい」

 

 続けて碧の方を見る森田。

 

「新婦常田碧は椎名春樹さんを健やかなる時も、病める時も、豊かな時も、貧しき時も、彼を愛し、彼をなぐさめ、命のある限り真心を尽くすことを誓いますか?」

「……はい」

 

 森田は正面を向いて、今度は列席者たちに呼びかける。

 

「皆様、お聞きの通りです。それでは、指輪の交換をいたします。リングガールの入場です」

 

 合図と同時に再び扉が開いた。そこから出てきたワンピースを着た一人の少女は、嘗てフォルクローに寄生されて碧に助けられた森田の娘、奈緒美であった。指輪の乗った箱を森田に渡し、そそくさと去って行く。

 その指輪を持つとまずは春樹が碧の薬指に嵌め、次に碧が春樹の指に着ける。

 

「それでは、誓いのキスを」

 

 碧がしゃがみ込むと春樹が彼女の顔を隠しているベールを挙げた。そのお陰で彼女の端正な顔立ちがよく見えるようになった。立ち上がって春樹の方を見ながら微笑む彼女の姿を見て胸をざわつかせる春樹。

 だがもう覚悟は決まった。碧の両肩を掴むと、互いの唇を引き寄せあった。

 

 そして口元に柔らかい感触が起ころうとした──

 

 

 

 その時だった。

 

「ちょっと待ったーーーーーっ!」

 

 門の向こう側から男性の大きな声がした。一体何事かとその場にいた全員が扉を見ると、突如として開いた。

 そこには10人程の男が春樹の方を睨んでいた。世紀末の世界を描いた某漫画のジャンキーのような格好に身を包んだ男たちは、手元にナイフや金属バット、さらには拳銃を握りしめている。

 

「おい椎名!」

 

 真ん中にいる黒髪の男が叫んだ。

 

「お前、こんな美人でスタイルの良い奥さん貰いやがってっ! 彼女は俺たちが貰うぞぉっ!」

 

 すると次の瞬間、

 

「突入!」

 

 壁に付けられた計4つの扉が音を立てて開き、スーツを着た男女が20人程姿を見せた。

 

 ジャンキー姿の集団が室内に乱入すると同時に、スーツの男女のうち15人程が彼らに立ち向かって行った。手元の武器を華麗に避け、効率良く生身の彼らは対象を制圧していく。その隙に残りの者たちが列席者たちや春樹たちを非難するように誘導する。誠に見事な光景であった。

 

 だがそれでも詰めが甘かったようだ。

 拳銃を持った男が一人、碧の前に立って銃口を彼女の方へと向けた。だが今の状況の中で何故か深月は一切助けようとしない。

 

 そして他の者たちが男の存在に気がついたところで、引き金が引かれた。

 放たれた弾丸は目的であった碧ではなく、彼女の前に立った春樹の胸部に命中した。白いタキシードに赤色のしみを付けながら倒れる春樹と同時に、銃弾を放った男が取り押さえられる。

 

「春樹っ!」

 

 碧が彼の下に駆け寄って肩を揺さ振る。仰向けに倒れる春樹は全く反応を見せることは無く、目を瞑ったまま全く動くことは無かった──。

 

 

 

 

 

「そこまで!」

 

 突然深月が声を上げた。そしてそれまでジャンキーたちを取り押さえていた者たちが縦に5列、横に4列の状態で並んだ。その前に深月は立ち、自分の上司たちの前であまり見せたことの無いであろう険しい表情で厳しい言葉を彼らに投げかける。

 

「お疲れ様でした。皆さん……いえ、諸君が今制圧にかかった時間は57秒。時間としては申し分ありませんが、1人が被弾をしたという状況です。民間人に被害を出すなど言語道断! 必ず一人も死傷者を出さないようにしてください!」

「「「はい!」」」

 

 すると仰向けに倒れたままの春樹が自身の右腕を挙げて発言をする。

 

「後、誰か一人花嫁のウエディングドレス踏んづけて突入しただろ。それやると花嫁がすっ転んで全然関係無いところで被害が出るぞ。もし次踏んづけて彼女が転んだりしたらブチギレるからなぁっ!」

「……」

 

 指示の内容の殆どが私情であった。本来であれば誰もそんなもの聞きはしないのだが、あまりの気迫に押されて全員何も言えなくなってしまう。

 

「返事は!」

「「「はい!」」」

 

 もはや圧政である。

 

「では、この後昼食をとっていただいて、45分後にラスト1回行います。各自食べながらミーティングをするなりしてください」

 

 深月の合図で全員が解散をする。者どもの中には何人かで集まって軌道の確認をする者や、先に昼食を済ませようとその場を離れる者がおり、様々な行動をして次回に備えていた。

 

 そう。これは訓練であったのだ。しかもただの訓練ではない。というか厳密に言えば訓練ではない。警察学校の特別授業であった。生徒たちがいくつかあるうちの中から一つ選んで、一日その授業を受けるというものだ。そのうちの一つが今行っている、深月による要人警護の実践授業である。

 

「お疲れ。有り難うな。付き合ってくれて」

「良いってことよ。どうせ今日は稽古無いからな」

 

 起き上がった春樹と話しているのは、ジャンキーたちの先頭に立っていた男だ。先程とは打って変わって仲良さそうに会話をしている。

 彼は春樹の地元の知り合いであった。俳優になるために上京した彼に春樹が「暴漢役として訓練に参加して欲しい」と声を頼んだのだ。すると彼は自身の所属している劇団の団員たちに声をかけ、来られる者を集めてくれたのだ。彼曰く「腐れ縁の結婚式がどういうものか、擬似的なものでも良いから見てみたい」から、参加してくれたそうだ。

 

 一方の碧を囲んでいるのは、列席者として参加していた婦人たちだ。

 

「碧さん綺麗ね〜」

「ホント。私オードリー・ヘプバーンかと思ったわよ」

「有り難うございます」

 

 彼女らは椎名家の近所に住んでいる住民たちだ。

 この訓練の話を一人の所謂ママ友に碧が相談したところ、そのママ友が他の母親たちや近所に声をかけてくれたのだ。

 

 褒められて照れている碧の表情を、列席者役として参加していた薫と圭吾が長椅子に座りながら眺めていた。

 

「碧さん、ホントに綺麗ですね〜。入場して来た時女神かと思いましたよ」

「そうですね。でも……薫さんも似合うと思いますよ」

 

 圭吾の発言に驚いた薫は、思わず下を向いてしまった。発言をした張本人である圭吾も自身の発言が恥ずかしくなってしまったのか俯いてしまった。

 

「……いつか、着させてくださいね」

「……はい」

 

 静かに約束を交わした二人。自身らのせいではあるが居た堪れなくなってしまった彼らは、目線を深月の方に向けた。

 今は自身の端末を使って、先程の訓練の様子を撮影した映像をじっと眺めている。その表情は真剣そのもので、いつもの彼が身につけていないような何者も寄せ付けさせない雰囲気を纏っていた。

 

「それにしても深月さん、すごく成長しましたね」

「えぇ。初め来た時とは大違い」

 

 すると二人の後ろから森田が顔を出した。同じように目線を深月の方に配っている。

 

「というか寧ろ、ああいうのを見越して室長がスカウトしたからな。事実落合署にいた時に彼が練った作戦で、死傷者や渋滞が起きたことは一度も無い。近隣住民から苦情が出たことも、だ。ああ見えて、意外とちゃんと計算しているってことだ」

 

 森田の言葉に、二人は大きく頷いた。彼が作戦を出して死傷者が出たとしても、それは体が丈夫な春樹や碧だけで、民間人から出たことは一度も無かった。

 深月の判断力と同時に、岩田の人を見抜く力に二人が感心をしていたその時であった。

 

 SOUPのメンバー全員の端末が大きな音を立てて振動を始めた。画面を確認した彼らは気を引き締め、式場の中から走って出て行く。

 

「すみません! 今日の授業はこれまででっ!」

 

 深月もそれだけ生徒たちに言って、その場を立ち退いた。

 

 

 

────────────

 

 

 

2022.03.22 12:13 東京都 杉並区 杉並区立杉並公園

 空からしんしんと雪が降り、園内に生えている大量の木の上や地面に降り積もっていく。

 緑色の葉の上に白い化粧がされる中、あまねと日菜太は横一列に並んで歩いていた。茶色の手袋を着けたあまねの手の中には白い紙袋が握られている。

 

 彼らは春休みを利用して、待ち合わせをして買い物をしていたのだ。何ヶ月後かに着るための新しい夏服や、新学期で必要になりそうな筆記用具を買った彼らは、ゆっくりと園内を散策しているのである。

 

 白い世界の中を歩くあまねの顔は赤く火照っている。何故か上手く日菜太の顔を見ることが出来ない。だが頑張って日菜太の顔を見てみた。すると日菜太の頬も赤くなっていた。

 ふと日菜太が横を向いたがために、あまねと目線が合ってしまう。互いの赤くなった顔を見た彼らは笑い合い、再び顔を見合った。笑みの溢れた二人の間を冷たい風が吹き、木からは少しだけ雪が落ちた。

 

 その時であった。

 二人の目の前に空から赤色のカーテンが降りてきた。

 

「逃げるよ日菜太くん……!」

「……うん!」

 

 あまねは経験上、日菜太は報道で知っていたためにそれが一体何を意味するのか理解していた二人。あまねが日菜太の左手を掴んで後ろの方へと逃げ出して行った。

 

 だが今度も彼らの行手に赤色のカーテンが降ってくる。これで前後の逃げる道を阻まれてしまった。

 

「こっち!」

 

 前後が駄目になったとしても、左右がある。

 あまねは日菜太を連れて左側に逃げ始めた。そこは整備されたアスファルトの道ではなく、雪で覆い尽くされた土の道であった。水分を含んだ土は柔らかくなっており、乾いた状態よりも走りづらい。

 

 そして奥の方が見えないほどに大勢の樹木が生えている森の奥の方まで走ったところで、二人は一本の木の根元に座り込んだ。かなり走ったためか二人とも息を切らして呼吸を荒げている。

 

「ここまで来れば……大丈夫だよね……?」

「うん……。きっとそうじゃない……?」

 

 広大な森の中で自分たちは見つけられないと思ったあまねと日菜太は、今度は大きく息を吐いた。

 

 

 

 この時、二人は気が付かなかった。

 魔の手はもうすでに、彼らに追いついていることに。

 

 

 

 

 

 公園に続く道路を、3台のバイクと1台の遊撃車が走って行く。早くしなければ化け物が現れてしまう。しかも、3体も。一刻も早く着こうと可能な限りスピードを上げて進んでいた。

 

 すると、

 

「ウワァァァッ!」「イヤァァァッ!」

 

 横から聞き覚えのある悲鳴がしたのを、全員が聞き逃さなかった。

 すぐに乗り物を停め、バイクに乗っていた三人は森の中に入って行った。

 

 森の中に入って、一番最初に見た光景は、世にも奇妙なものであった。

 全身が黒い怪人が両掌を、しゃがみ込んでいるあまねと日菜太の方に向けている。

 

 すると掌の中にどんどん二人が粒子状になってしまっているではないか。細かい粒になった彼らは掌の中へと吸い込まれていって、あっという間に二人の姿は消えてしまった。

 

「あまねちゃん! 日菜太くん!」

 

 碧の叫びに反応した怪人が三人の方を向いた。

 その怪人を端的に説明すると、全身が黒いマネキンのようだ。特にこれと言った特徴の無い怪人にあるのは、顔にある大きな一つ目の模様である。

 

 さらに怪人の両隣に2体の化け物が現れた。

 左側の怪人はタキシードを着ていて頭部が南瓜になっている。そして背中には黄色の羽根が着けられていた。

 右側の怪人の身体は学校の理科室に置いてある人体模型そのものであった。だがそれは胸部と両腕だけであり、頭部と両脚はまるで神話に出てくるような黒色と金色の龍のものになっている。

 

『あのフォルクローの名前が決まった。左側のが第五十九号『プレイヤー』、真ん中のが第六十号『ウェアリング』、そして右側のが第六十一号『エボリューション』だ」

 

 森田から通達があったものの、今の三人にはウェアリングにあまねと日菜太が取り込まれたことが気になって仕方がない。

 

「どうする? 一応ウェアリング(あの黒い野郎)からあまねちゃんと彼氏を取り除く(すべ)は持っているだろ」

「ああ。碧、頼む」

「オッケー、任せて」

 

 その時ウェアリングは自分が狙われていることを察知したのか、徐々に体を透明にしていき、その姿が完全に見えないようにしてその場を立ち去った。

 これで戦う相手は2人になったことは好都合であったが、それ以上に人質を取られてしまったという最大の不都合が生まれてしまったのだ。

 それでも残りの二体を倒すことが彼らの今の務めだ。三人は戦闘態勢に入るべくカードを取り出した。

 

 すると目の前でエボリューションに変化が起こった。人間と然程変わらないような形状の腕が、いきなり両脚と同じような禍々しいものになってしまう。

 

 その左腕を大きく振るうと、突如として突風が起きた。結果、彼らが手に持っていたカードが風によって遠くに吹き飛ばされてしまう。

 

 これではもうすぐに変身をすることが出来ない。生身で対抗する他無いと見た三人は思わず身構えた。

 

 

 

 

 

 その時であった。

 

 二体の化け物の体から火花がいくつも飛び散り、後退して行った。

 

 後ろの方を見ると、そこにはもう一体の怪人が立っていた。体色と同じ黒色のマントが着けられた怪人は金色の(からす)を模した顔をしており、子供が銃を撃つ真似をする時に作る手の形を両手でしており、前を向く人差し指の先からは煙が上がっている。

 

 そして怪人の左隣に立っているのは、深緑のガウンコートに黒いスカートとストッキングを着込んだ女性だ。右手には変わった形をしたベルトがある。

 

 その女性の顔を見た春樹はキョトンとしているが、碧と八雲は驚きを隠せず、八雲は彼女の名前を呟いた。

 

 

 

 

 

「花奈……!」

「どうしてここに……!?」

 

 女性──大野花奈は無表情で二体の怪人たちを睨んでいた。その冷淡な顔つきが雪の降り頻る森に良く似合っている。

 

「どうしてって、さっき電話したでしょ。『後でそっちに行くから』って」

 

 目線を一切合わせない花奈。碧が八雲の方に目を配ると、八雲は先程の通話を思い出したようで目を見開いた。

 

「ここは私に任せて。この程度なら優に倒せるから」

 

 すると花奈はベルトを腰に巻きつけた。ベルトは真ん中に円形のパーツが付いており、上部にはレバー、左側にはスロット、右側には何かを受け取るための受け皿のような部分がある。

 

 花奈は帯の右側に付いているカードケースの中から1枚の札を取り出して右手に持った。赤い模様の入った黒い札は、まるで切符のように見える。次に彼女はベルトの上部に付いているレバーを左から右へと押した。

 

 和を彷彿とさせる笛の音が鳴り響く中、花奈は平然と力を手に入れるための言葉を放った。

 

 

 

「変身!」

 

 チケットをスロットに装填すると、そのチケットはベルトの内部を通って右側の受け皿へと移動する。さらに円形のパーツが回転をして緑色の線を作り、その線は受け皿の中にあるカードが作った赤色の「Z」の文字に繋がっている。

 

『Charge and up.』

 

 花奈の身体は黒い素体に紅色の部品が両腕両脚に着けられた姿をし、その胸部に同じく紅色の鎧が装着される。そして顔にある2本の線路を1体ずつ牛の頭部が小さく鳴き声を上げながらゆっくりと走行をしている。牛たちは形を変えると、花奈の紅色の複眼と化したのだ。

 

 花奈、否、仮面ライダーゼロノス ゼロフォームはベルトの左側に付いた取手のパーツを取り出すと、右側にある剣心のパーツに合体させ、一本の大剣──ゼロガッシャー サーベルモードを作り出す。

 その剣の先を2体の化け物たちに向けると、冷たい声はそのままにらしくない台詞を言った。

 

 

 

「最初に言っておくけど、私、かなり強いから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Q: Who appeared in the forest?

A: It is his ex-girlfriend and a kind robot.




【参考】
講談社シリーズ MOOK 仮面ライダー 平成 vol.8 仮面ライダー電王
(講談社, 2014年)
東京の過去の天気 2022年3月 - goo天気
https://weather.goo.ne.jp/past/662/20220300/
名探偵コナン「ハロウィンの花嫁」の聖地はどこ?高佐の結婚式場や荻原のお墓まで詳しく紹介!|名探偵コナンの捜査日誌
https://conan-diary.com/%e5%90%8d%e6%8e%a2%e5%81%b5%e3%82%b3%e3%83%8a%e3%83%b3%e3%80%8c%e3%83%8f%e3%83%ad%e3%82%a6%e3%82%a3%e3%83%b3%e3%81%ae%e8%8a%b1%e5%ab%81%e3%80%8d%e3%81%ae%e8%81%96%e5%9c%b0%e3%81%af%e3%81%a9%e3%81%93/
【王様に捧ぐ薬指】ロケ地の結婚式場はどこ?実家のかまぼこ店やマンションも調査!|今スグNews
https://sug-web.jp/ousamanokusuriyubi-roketi/
【結婚式①】挙式からフラワーシャワーまで!笑いあり涙ありの感動ムービー…ドロップ&フライが綺麗すぎた♡アーフェリーク迎賓館 大阪 - YouTube
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結婚式で神父・牧師のセリフと流れは?【英語版も掲載】
https://sunkissed-wedding.com/wedding-minister-answer
コートの種類を徹底解説!シーン別レディースコートの選び方 - &mall
https://mitsui-shopping-park.com/ec/feature/ladiescoat

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