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【イメージサウンドトラック集】
https://open.spotify.com/playlist/23xA5ZAHZfdUR77F4JZ9lB?si=07c60fc3a3934b45&pt=97747cf874e1c0b08fb8e40c52da1ec2
2022.04.14 09:00 東京都 新宿区 SOUP
「碧さんが犠牲になる可能性が極めて高いんです。下手すれば、春樹さんも……」
圭吾の言葉を全員上手く飲み込むことが出来なかった。
「それ、どういう意味だ……?」
「言いましたよね。これはフォルクローの細胞組織を破壊する装置だって。もしこれを今のパラレインに当てれば、碧さん
世界を救う代わりに、愛する人を犠牲にしなければならない。なんとも残酷な事実である。
「それで、『春樹さんも』っていうのは、どういうことなんですか……?」
深月の問いかけに、圭吾は解説を続ける。
「もう一つ使い方があって、それはディスペルデストロイヤーのスロットに装填することなんです」
彼の言う通り、ディスペルデストロイヤーには4つのスロットがあるが、それは1つの大きなスロットの上に出来た穴が結果的にスロットの役割を果たしているに過ぎない。そしてその大きなスロットは、丁度サーバーが入るくらいの大きさであった。
「もしスロットに装填して攻撃をすれば、攻撃をした時の反動でサーバーの効果が使った春樹さんにも及ぶ可能性があるんです。なので、どうしても碧さんが犠牲になる事実は変わらないんです。変わるのは、春樹さんがどうなるかだけで……」
その報告を聞いた全員の思うことは同じだった。
それを森田が代弁してくれる。
「なら却下だ。いくらなんでも、彼女を犠牲にすることは出来ない……!」
すると春樹は圭吾の元に駆け寄って来た。
一体何をされるのかと圭吾が少しだけ怯えていると、春樹は彼が持つサーバーをゆっくりと手に取った。
「念の為に預かっておく。不測の事態に備えてな」
そう言う春樹の手が震えていたのを、全員見逃すことは出来なかった。
────────────
2022.04.14 11:43 東京都 文京区 春日公園
戦いが始まった頃、徐々に雨が降り始めた。だがパラレインとゲンムはそんなことなどお構いなく、互いの拳や脚をぶつける。
彼らの様子を春樹が遠くにある木の陰から見ていると、
「行かなくて良いんですか?」
左側からよく聞いた声をかけられた。
見るとそこにはメモリアルブックを持ったアールが立っていた。傘を差していないため濡れている春樹に対し、アールは本を守るように黒い傘を差している。
「別に良いだろ。ただ見ているだけでも」
春樹の目線の先で戦いを繰り広げる二人。
パラレインが出した左の拳をゲンムが右腕で内側に払うと、ゲンムは丁度良い場所に来た彼奴の背中に右脚で回し蹴りを食らわせた。
結果体勢を崩すことになったパラレインであったが、倒れる寸前で右手でゲンムの首を掴み、道連れにして倒れ込む。
けれどもすぐに体勢を立て直した二人は、すぐに互いの右手をぶつけた。
「それは、新しい武器か何かですか?」
アールは春樹が左手で握っているサーバーに目をつけると、彼からぶん取ってじっくりと眺める。本を脇に挟んで、右手で回しながら全体を確認する。「それやって解るのか」と言われたが、そんな言葉一切聞く由もない。そして一通り見終えたところで、サーバーを春樹に返した。
「要は、これであの御方を碧さん諸共消し去ろうというわけですか」
「……絶対使わないけどな」
「そうですか。それが一番ですね。ですが、カードの力で分離しようなどという考えは
「どうしてだ……?」
「あのカードは二つのものを物理的に分離することしか出来ません。しかし、あの御方は肉体的にだけではなく、精神的にも一体化をしている。完全に取り除こうとしても、無駄なんですよ」
彼の言葉に、春樹は絶望する他無かった。
もう最後の希望は無くなってしまったのだから。
そうこう考えているうちに、戦況は変わった。
「ッ!」
ゲンムがガシャコンバグヴァイザー ビームガンモードでパラレインをすごい勢いで射撃する。
彼の効果で弱体化してしまったパラレインは、抵抗することしか出来なくなっていた。
さらにバグヴァイザーが握られた右手で、ゲンムは彼奴を殴りつけた。その結果、パラレインは後退してしまう。
これでは彼が先に決着を付けてしまう。
それでは不味いと春樹は参戦をしようとする。
すると、
「アール。まずは20枚お願いします」
パラレインの指示を聞いたアールは傘を左の肩と首で押さえる形にすると、脇に挟んであったメモリアルブックを右手に持って開いた。
ページの中には7つのスロットが円形に並んでいて、一つ一つに違う数字が刻印されている。
アールは左手でカードを持ち、カードの番号に対応するスロットの中にカードを装填していった。
パラレインの言葉通り20枚を挿し込み終えると、徐々に彼奴に力が溜まっていくように見える。
力が漲ってきたパラレインは、端末を取り外して別のカードを装填した。
『"SHINOBI" LOADING』
電源ボタンを押すと、雨に濡れる地面の上にゲートから大きな蛙が下りて来る。
厳かながらも軽快な音楽の中で、パラレインは端末をドライバーに挿し込んだ。
『Here we go!』
パラレインに着けられた鎧がドロドロに溶けると、身体が青色のラインを持った素体に変化をする。そこに蛙が分解して出来たアーマーが装着された。
『Who are you, Tell about you, I’m ninja! My name means the heart of blade! PARA-REGIN SHINOBI! It’s the 2nd shape.』
シノビシェープに変身を遂げたパラレインは、カードをドライバーに付いている端末の裏にかざす。
『DISPEL CRASHER』
彼奴の右手にディスペルクラッシャー ソードモードが出現する。
そしてゲンムのほうを見据えると、いつの間にか彼の目の前にいた。
「な……!」
ゲンムが驚いている隙に、パラレインは恐ろしい程のスピードで彼に斬りかかった。
例え防ごうとしても絶え間無く攻撃が来るがために防ぎようの無い。
そしてパラレインは剣にドライバーから取り外した端末をかざす。
『Are you ready?』
端末を再びドライバーに挿し込む。
『OKAY. "SHINOBI" CONNECTION SLASH!』
次の瞬間、ゲンムの腹部に剣が突き刺さった。
だが断末魔は一切聞こえない。上げることも出来ない程の痛みだったのか、激しい雨音で掻き消されているだけなのかは判らない。唯一判ることは、彼が紫色の粒子となってその場から消えたことだ。
「逃げましたか……。けど、無駄ですがね」
誰もいなくなった場所を眺めるパラレイン。
「……そろそろ出て来ても宜しいのではないですか?」
声をかけられた春樹は、トランスフォンを使ってドライバーを出現させて、ゆっくりと彼奴の方へと歩いて行く。
「返してもらうぞ、碧を」
「無理ですよ。もう成す術なんざ無いんですから」
「……それはどうだろうな」
「?」
「あるんだよ、一つだけ。お前を倒す方法が」
春樹は端末にカードを装填し、静かに言葉を放った。
『"DECADE" LOADING』
「変身……!」
『Here we go!』
仮面ライダーアクト ディケイドシェープに変身を遂げると、剣を取り出して走って行った。
アクトが剣を振り回すと、剣心の形をしたピンク色の幻影が纏わる。本来であればこれで相手を錯乱させるのだが、パラレインにそんなものが効く筈はなく、何度斬りかかっても掠りともしない。
「ハァッ!」
剣を突き出したが、パラレインはアクトの剣を自身の剣で払い落とし、無防備になった彼に何度も斬りつけた。
「グァァッ……!」
そして右足でアクトを蹴り飛ばした。
「ッ……!」
倒れたアクトであるが、すぐに立ち上がる。
すると彼は空虚からディスペルデストロイヤー バズーカモードを取り出して右手に構えた。
「それは貴方が碧さんと一体化してようやく扱えるような代物じゃないですか。貴方独りで扱えるわけがない」
「それでもやるんだよ……!」
引き金を引くと、大きなエネルギー弾が発射される。けれどもその威力に翻弄されて体勢を崩してしまったがために、標的に当たることは無い。
それでも何度も弾丸を発射する。何発か当たることはあったが、それで何か戦況が変わることは無かった。
「言っておきますが、カードを吸収した私にはそんなもの効くわけがありません」
発射をした反動が相当強かったからなのか、パラレインが何もしていないにも関わらず、アクトは立っているのがやっとの状態になってしまう。
「最早、八方塞がり、ですね」
パラレインが呟く。
もう彼に打つ手は無い。大人しくカードを渡せ。
何も言わずとも、彼奴の考えることはすぐに解る。
彼奴の言葉を聞いたアクトは、ゆっくりとバズーカを下ろした──
だが、
「言っただろ。俺には、お前を倒す方法がある、って」
アクトは左手で何かを取り出した。
それは直方体の形をした銀色の箱、サーバーである。
ディスペルデストロイヤーの大きなスロットにサーバーを挿し込んだ。
すると銃口に銀色のエネルギーが徐々に溜まっていく。ゆっくりと光が集まっていくその様子は、何かを予見させるのに十分であった。
そんなバズーカを持って自分の方に足を進めて来るアクトに、流石のパラレインも焦りを覚える。
「何をしようとしているのかは解りませんが、一先ず貴方を倒せば何も起こらなくなる……!」
パラレインが剣を構えてアクトに向かって攻撃を始めようとしたその時、
『ATTACK RIDE, "ILLUSION"』
パラレインの動きが突如として止まった。見ると自身の手足を何人ものアクトによって掴まれ、身動きが全く取れない状態になっている。
それらを剣で斬り裂いて消したとしても、何体もまた襲いかかって来るがためキリがないと察したパラレインは、身動きを取るのを止めた。
「これはフォルクローの細胞組織を崩壊させるための装置だ。これを使えば、お前を碧ごと葬ることが出来る」
歩いて来るアクトに対し、パラレインは笑みを浮かべた。言わずもがな、彼を嘲笑するためである。
「貴方は、彼女を見捨てるんですね」
「……いや、俺も一緒だ。引き金を引けば、俺も木っ端微塵になる……」
アクトの言葉に、パラレインはこれまで味わったことの無い感情を覚えた。
恐怖。
自分が消えることに対してもそうであるが、何よりもそれほどの覚悟を持って向かって来る彼が恐ろしくて堪らない。
「止めてください……! 私にはまだ、やり残したことが……!」
震えるパラレインの前に立ったアクトは、銃口を彼奴に向けて引き金に指をかける。
絶対に照準を狂わせないように、体勢をしっかりと整える。
そして、
「……あっちで会おうな、碧」
アクトは躊躇うこと無く、引き金を引いた──。
碧の目を覚ましたのは、とてつもない勢いで降り注ぐ雨だった。
顔だけではなく全身を濡らす雨をうざったらしく思いながら目覚めたがために、なんとも言えない気持ちになってしまう。
ゆっくりと上体を起こす。
目覚めてすぐのような気怠さが襲いかかって来たため、碧は思わず頭を押さえた。
趣味の悪い夢を見ていたようだった。
身体の自由が効かずとも、記憶は共有されていたがために、死んでもいないが走馬灯のようにこれまでのことが脳裏を過ぎる。
ふと横を見ると、そこには──
「春樹……?」
春樹がうつ伏せに倒れていた。
これまでのことを知っている碧としては、どうして二人ともいるのかが全く判らない。
春樹が自分に言葉を投げかけた瞬間に意識が途切れたので、恐らくはその間に何かあったのだろう。
それが何かは分からないが、二人とも残ったという奇跡に変わりは無かった。
「ん……」
目を覚ましたのか、春樹が両手を地面に着けてゆっくりと起き上がり、碧の横で仰向けに倒れた。
「春樹……だよね……?」
話しかけられた春樹が寝転びながら碧の方を見る。
「それ以外に誰がいるんだよ」
春樹が笑みを浮かべたところで、碧は同じように微笑んで地面に寝転んだ。
二人の顔や身体に大量の雨が降り頻る。
まだ雨は治まることを知らず、寧ろ勢いは更に増していった。
次の碧推し発狂回まで、後1話。
ガチで脳が破壊されます。
なので、「風都探偵」の5巻を読んで対策を……!
先日のR-18版に関するアンケートで、碧のコスプレ姿を見てみたいという声が一番多かったのですが、その中で何が見たいですか?(もし書くとしたら、スク水と特定の人を殺すセーターを着る回は絶対書きます!)
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