実はシーズン3ももうすぐで終わりなので、伏線をそこそこ入れさせていただきました。
感想や読了報告等くださると筆者の励みになりますので、どうぞ宜しくお願いします。
【イメージサウンドトラック集】
https://open.spotify.com/playlist/23xA5ZAHZfdUR77F4JZ9lB?si=07c60fc3a3934b45&pt=97747cf874e1c0b08fb8e40c52da1ec2
……こうして貴方にメッセージを送るのは初めてね。
ちょっと緊張しちゃう……。
まぁでも、折角だし、ね。
これを貴方が観ているってことは、私はもうこの世にはいないってことだよね。
パラレインか誰かにやられたのか、自分で命を投げ打ったのか、それとも貴方に奪ってもらったのかは判らないけど、一番最後だったら個人的には嬉しいなぁ……。
いや、そんなことはどうでもよくてさ。
どれに転んだって、きっと貴方はいじけているんでしょ?
私を守れなかったとか、また誰かが目の前でいなくなっちゃったって。自分でこんなこと言うのはすごく痛いんだけどね。
……もしそうだったとしたら、なるべく早く忘れて。貴方、いつもこういう時に引き摺っちゃうから。
それに、貴方が悲しんでいる間に同じように苦しんでいる人のことを、貴方に救って欲しいの。
だから、私がいなくなってもそんなにしょげないで。いいから早く研究に没頭して。
そのために
……後は宜しく。
最後に、これだけ言っておくね。
有り難う。
貴方に会えて幸せだった。
言うのすごく恥ずかしいんだけど……愛してるよ。
あ、これで本当に最後。
仏壇に椎茸使った料理供えるのだけは
貴方、「あんなに調味料を使うと帆立の味が一切しない」とか言ってたけど、寧ろバターとお醤油使った方が素材の味が引き立つと私は思っているから。
どうでも良い話だけど、死んだ後でも好きなものは食べておきたいから。
……それじゃあ、またね。
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2022.04.17 18:19 東京都 中野区 トキワヒルズA 602号室
映像はここで途切れた。
終わったところで一気に映像は暗くなってしまう。
映像が終わった時、八雲は顔を下に向けていた。膜のようなものでぼやけて何も見えなくなった目では、もう動画が終わったことに気が付くことは出来ない。
正直、終わってほしくなかった。終わってしまえば、彼女がもう何処にもいないことを身を持って理解してしまう。
それでも非情なことに、彼は現実を知ってしまった。
だが上げられた八雲の顔はそれまでの死人のようなものではなく、しっかりと意思を持った生きた人間であった。
そこにカーテンの隙間から差し込んだビルの灯りが入り、彼の顔を仄かに照らす。
顔面に直撃しているその光を、八雲が見逃すことは無かった。
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2022.04.22 13:55 東京都 葛飾区 お花茶屋体育館
「お待ちしておりました」
快晴の空から差し込む陽によって明るくなっている室内で、春樹と碧が向かい合っていた。
「私を呼び出したってことは──」
「勿論、カードの回収ですよ。もうこれ以上戦いを長引かせるのもアレなので、手っ取り早く、ね」
すると、
「その戦いさぁ、僕も交ぜてくれないかな?」
横からクロトが現れた。ゆっくりと歩いて、碧の左隣に立つ。
一体何なんだと碧はクロトをなんとも言えない顔で見つめる。
「何で貴方がここに?」
「……ちょっと、一回くらい殴りたくなったから」
「……そう。じゃあ、行くよ」
ドライバーとアイテムを取り出した碧とクロトのことを、春樹に取り憑いたパラレインは鼻で笑う。
「君たち如きが、私を倒そうと思っているだなんて、屈辱的ですね」
春樹も端末とカードを使ってドライバーを出現させると、三人は各々の行動を起こし、全く同じ単語を発した。
「「「変身!」」」
仮面ライダーリベード ジオウシェープに変身した碧。
仮面ライダーゲンム アクションゲーマー レベル0に変身したクロト。
仮面ライダーパラレイン クイズシェープに変身した春樹。
武器を持ったリベードとゲンムはパラレインの方へと向かって行った。
「クイズだけがこの形態の強みだと思われたくないのでね、素手で行きましょう」
そう言うパラレインは出題をすることは一切無く、向かって来た二人の武器を少しだけ引き下がることによって躱す。
さらに振り下ろされたゲンムのバグヴァイザーの刃を左手で外側に払い、彼の胸部に右手でパンチを食らわせる。
「……ッ!」
引き下がるゲンムの代わりに、今度はリベードが自身の剣を横文字に振って攻撃を仕掛けた。
それを後ろ側に宙返りすることによって避けようとするが、なんとリベードは彼奴の右足を左手で掴んで、床に叩きつけた。
「ハァァッ!」
剣を握る右手で仰向けのパラレインに殴りかかるが、パラレインはそれを右手で受け止めて跳ね除け、ほんの少し体勢を崩したリベードの背中を左足を蹴って、前に転ばせた。
起き上がったパラレインは同じように立ち上がったリベードに対し、素早く拳や蹴りを食らわせていく。
何発かがクリーンヒットして狼狽えるが、リベードはパラレインが左手でパンチを繰り出そうとしたところで、彼奴の胸部を剣先で突いた。
後ろに退いたパラレインの隙をつき、リベードは何度も剣で斬りつけて右足で蹴り飛ばした。
──何で……? どうしてこんなに手応えがあるの……?
本来であれば優勢に立つことは良いことなのであるが、それにしても妙なためにリベードは思わず戸惑ってしまう。
そんな彼女を他所に、今度はゲンムが高くジャンプをしながら、ビームガンモードに変形させたバグヴァイザーで彼奴に銃弾を浴びせる。
そして着地をしたタイミングで再びチェーンソーモードにしたバグヴァイザーを使い、斬撃を食らわせた。その攻撃でまた引き下がるパラレイン。
「ガッ……!」
──ここで一気に畳み掛ける……!
リベードはトランスフォンを剣にかざし、再びドライバーに戻す。
一方のゲンムは一本のガシャットを、ドライバーの横側に配置されているホルダーのスロットに挿し込み、ボタンを操作した。
『OKAY. "ZI-O" CONNECTION SLASH!』
『シャカリキクリティカルストライク!』
銀色とピンク色、紫色と緑色のオーラが纏われる刃を振り下ろした。
「「ハァァァッ!」」
それをなんとかパラレインは掴み、ひたすら攻撃に耐える。
攻撃を押し出そうと力を込めるリベードとゲンム。だが状況は変わらない。
そんな中でニヤリと笑ったように見えたパラレインはゲンムの方を向き、彼に言葉をかけ始めた。
「その強さは家族を失った悲しみ、憎しみからでしょうか……?」
「どっちだと思う? ……両方に決まってるでしょっ!」
「……だとしたら弱いですね。何せ、貴方は今も昔も、独りであることに変わりは無いんですから」
その時だった。
突然ゲンムは剣に込めた力を徐々に解いていき、後退を始めてしまう。
一体どうしたのか分からず困惑するリベードではあるが、ここで退いてはいけないとさらに力を込める。
当の本人の頭の中では、ただひたすらに何処からも発せられていない筈の声が聞こえていた。
──お前の作るゲームなんてつまんねぇんだよ。
──そんなことせずに俺と遊ぼうぜ。
──良いよどうせ。アイツのことはほっとこうぜ。
──協調性の無いクズが。
──お前なんて死んでも誰も悲しまねぇよ。
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!」
頭を両手で抱えながら悶え苦しむゲンムは、突如として身体を紫色の粒子状にしてその場を去った。
彼の身に何が起こったのか考える間も無く、パラレインはリベードの隙をついて、剣を押し返した。
そしてリベードが後退したのを確認すると、パラレインはドライバーのプレートに触れた。
『Are you ready?』
端末を押し込むと彼奴の上に赤く「○」が描かれたパネルと、青く「×」が描かれたパネルが出現する。
『OKAY. "QUIZ" ALLEGORICAL STRIKE!』
突然その場から姿を消してしまうパラレイン。
一体何処から来るのか待ち構えていたその時、彼奴はリベードの虚をついて「○」の方から飛び出し、右足で強烈なキックを食らわせた。
「ウァァァァァァッ!」
吹き飛ばされたリベードは変身を解除されて碧の状態に戻ってしまう。
そんな彼女にパラレインは徐々に足を進めて行く。
もう何かをする体力も気力も無い碧は、ただ彼奴の姿を見ることしか出来なかった。
その時が訪れたのは、それからすぐのことだった。
『CREATE MY FAV ZONE』
音声が流れた瞬間に二人がいた場所は体育館から、壁に幾つもの電球が飾られているさらに広い場所へと変化を遂げた。
こんな芸当が出来るのは、春樹と碧を除いては後一人しか思い浮かばない。
察した碧は、まだ姿を現していないにも関わらず、笑みが溢れてしまう。
そして張本人が碧の前に現れたところで、碧は彼に向けて言葉を発した。
「お帰りなさい。お兄ちゃん」
碧の言葉に八雲は微笑み、同時にパラレインの方を睨みつける。
今までの散々なことを彼奴にぶつけたいのだろうか。
「よう。久しぶりだな」
「……また、
「
会話を続けながらカードを取り出し、腕輪にかざしてネクスチェンジャーを出現させる。
すると八雲はカードの前に見たことの無いアイテムを取り出した。
それは全長と厚さがネクスチェンジャーと同じくらいの、細長い赤色のアイテムだ。側面には様々な回路が張り巡らされていて、小さい方の面の一つにネクスチェンジャーのダイヤルと酷似したボタンが配置されている。
そのアイテム──アップグレードルーターのボタンを押した。
『AUTHORIZE』
「もうこれ以上、誰かが何かを奪ったり、奪われることは絶対にさせねぇ……! その痛みだとかは、全部俺が背負ってやる!」
操作をしたアップグレードルーターをネクスチェンジャーの外側の側面にスライドさせて合体させると、2つのボタンが並ぶ形となった。
そこへいつものようにカードを装填する。
『"NEX-SPY" LOADING』
ネクスチェンジャーのダイヤルを回し、オレンジ色の面に合わせる。
『SUPER CHANGE』
通常の金属がぶつかり合うような音楽に、聴き馴染みのある三三七拍子が合わさっていく。
八雲はいつも通り箱の中に閉じ込められた。
けれども形は従来のものよりも丸くなっていて、箱の上には大きなオブジェが立っている。
一目見た感じ、それはまるでコーヒーメーカーのようであった。
その中で八雲は両腕を大きく回し、縦にした右腕が内側に、横にした左腕が外側になるように十字を作る。
そしていよいよ、彼は叫んだ。
自身が再び立ち上がるために必要な、あの言葉を──。
「変身!」
並んだ2つのボタンを、それぞれ人差し指と中指で押し込む。
『Let's go!』
すると次の瞬間、恐らくは上の方から降ってきたのだろう大量の茶色い液体によって、八雲の姿は完全に見えなくなってしまった。
──まさか、溺れた?
全員が流石に心配する中で、箱の中から幾つかの光の筋が飛び出し、箱がいきなり爆発。木っ端微塵になったのと同時に茶色い液体は一気に蒸発し、新たな戦士の姿が見えた。
通常形態のネクスパイとそこまで大差は無い。複眼はオレンジ色の三角形で伸びている角の数や形状も同じ、口元に付いている銀色のクラッシャーの形状も変わりない。
だが体色はオレンジ色から真っ赤な赤色に変わっていて、そこに銀色のラインが入っている。さらに金色のラインが入った焦茶色の鎧が全身に付けられており、いつものものよりも豪華なものとなっている。そして耳元には先っぽが細くなっている丸い焦茶色のパーツが付いていて、先っぽが上を向くようになっている。
『You can get stronger by using this device. Complete to upgrade! Get a kick out of my new invention.』
仮面ライダーネクスパイ アップグレードシェープに変身を遂げた八雲。
その身に有り余る程の力を体中で感じ取り、思わず仮面の下で笑みを溢しながら、誰かに聞かせるわけでもないが言葉を発した。
「これ、超超超いい感じだな!」
因みにどうして変身シークエンスにコーヒーメーカーがあるかと言いますとですね、八雲が初変身した回のサブタイトルが「そうだ! WE'RE ALIVE」ということに秘密があります。
元ネタはモーニング娘。の「そうだ! We're ALIVE」という曲で、そのCDのB面の曲が「モーニングコーヒー(2002version)なので、コーヒーメーカーを取り入れました。
【参考】
東京の過去の天気 2022年4月 - goo天気
(https://weather.goo.ne.jp/past/662/20220400/)
モーニング娘。 『恋愛レボリューション21』 (MV) - YouTube
(https://www.youtube.com/watch?v=D_xkQAxyf-o)
米津玄師 Kenshi Yonezu - KICKBACK - YouTube
(https://www.youtube.com/watch?v=M2cckDmNLMI)
先日のR-18版に関するアンケートで、碧のコスプレ姿を見てみたいという声が一番多かったのですが、その中で何が見たいですか?(もし書くとしたら、スク水と特定の人を殺すセーターを着る回は絶対書きます!)
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