どうして一気に書こうと思うと短くなるのだろうか……。
感想や読了報告等くださると筆者の励みになります故、何卒宜しくお願いいたします。
【挿入歌】
ソナーポケット - GIRIGIRI
【イメージサウンドトラック集】
https://open.spotify.com/playlist/23xA5ZAHZfdUR77F4JZ9lB?si=07c60fc3a3934b45&pt=97747cf874e1c0b08fb8e40c52da1ec2
2022.05.04 14:09 東京都 新宿区
「姿が変わったからって一体何だと言うんだい? 私には勝てないよっ!」
ディエンド・ノヴァが前回の戦いのように高速で移動を始めようと、足を青色に光らせる。
するとアクトはサーバーのタッチパネルにあるマークの一つに触れた。
『"KABUTO" LOADING』
怪物がアクトの前に突如として現れ、右の拳を彼に食らわそうとした。
だが左手で受け止められてしまい、それ以上の攻撃が許されない。
「何っ!?」
「変わっただけ、だと思うなよっ!」
リベードンアクト以上の高速移動を行った筈なのに、最も簡単に対処されてしまう。
驚くディエンド・ノヴァに、アクトは目にも留まらぬスピードで手足を動かし、パンチやキックを次々と食らわせる。そして右手でパンチをお見舞いして後退させた。
「グッ……!」
これでアクトの進撃は終わらない。
別のマークを指で押す。
『"GHOST" LOADING』
その瞬間、サーバーからパーカーの形をした幽霊たちが何体も出現。ディエンド・ノヴァの方へと向かって行く。
ある個体は両腕に付いた刃で斬りつけ、ある個体は他の個体が眩い光を放って目眩しをしている隙に大量の矢を射った。
『"FAIZ" LODING』
アクトの右手に銀色の武器──ファイズナックルが装着される。
それが少しだけ赤色に発光したのを確認すると走り出し、ナックルを持った右手を怪物にぶつけた。
「ハァッ!」
「ゴァッ……!」
腹部を押さえて悶えるディエンド・ノヴァ。
それを止めると、彼はアクトの方を睨んだ。
「ならば……これでどうだ……!」
ディエンド・ノヴァの身体が赤色に発光を始める。陽に照らされることによってさらに眩しくなる彼の姿は、これから最大の攻撃を食らわせるということを暗示していた。
どれだけの威力を持っているのかを知っている碧たちは、遠方にいるにも関わらず車を盾にして身を守る。
するとアクトはまたタッチパネルに触れた。
『"RYUKI" LOADING』
それと同時に、ディエンド・ノヴァは一気に自身の中に込められたエネルギーを一気に放出した。
これでアクトは周りのビルや車諸共、粉々に粉砕されてしまう。
激しい爆発によって様子こそディエンド・ノヴァには見えなかったが、きっと自らの思い通りになっていると思って笑みを浮かべた──。
だが、
「!?」
爆発が晴れたところで彼の視界に入って来た景色は、その場に倒れ込むアクトの姿でも、崩壊したビルや車の群でもない。
自身の周りを取り囲む大量の赤い盾であった。壊れたものは何も無く、盾が消えたところで無事なアクトの姿も確認出来てしまう。
「どういうことだ!?」
「俺が使っているこのサーバーには20枚のメモリアルカードの力が入っている。しかもそれを無条件で使うことが出来る。最強なんだよ、今の俺は……!」
ディエンド・ノヴァは再びアクトの方へと走り出し、何度も何度もパンチを仕掛けて来る。
攻撃を仕掛けながら、彼は今までに無かったような怒りに満ちた声で彼に語りかける。
「何が最強だ! それは所詮、他人の力を使うだけ。私と何も変わりはしないじゃないかっ!」
『"OOO" LOADING』
両腕に現れた黄色い鉤爪で標的に次々と斬りつけるアクト。
「確かに力の受け取り方は同じだ。でもその使い方は違う! 過去に失った人のことだけを考えているお前とは違って、俺は……今を生きる奴のことだけ考えてるんだよっ!」
クロスした両腕を開くことによって引っ掻き、ディエンド・ノヴァの身体から大きく火花を散らせて後退させる。
その間、ドライバーのプレートをサーバーの方へと押した。
『Are you ready?』
次にサーバーを下に押し込むと、アクトの両脚は緑色に発光を始め、背中からは大きな赤い羽根が華麗に生え始めた。
『OKAY. "OOO" DISPEL STRIKE!』
緑色に光る両足を使ってまるで飛蝗のように跳躍をしたアクトの前に、3つの輪が下の方へと続いていく。
背中の羽根で優雅に宙を舞っている彼は、両足を出した状態で急降下。輪の中を猛スピードで潜り抜けてディエンド・ノヴァに強烈なキックを繰り出した。
「ハァァァァッ!」
「グァァァァァッ!」
爆発が起こり、ディエンド・ノヴァは一気に後ろへと吹き飛ばされた。
なんとか立ち上がった彼に対し、アクトは非情にもディスペルデストロイヤー バズーカモードを取り出して最後の段階に進もうとした。
「これで終わらせる……!」
それを見たディエンド・ノヴァはネオディエンドライバーを持つと、そこに黄色いカードを挿し込んで銃口をアクトへと向けた。
銃口からカードで出来たトンネルが出来て、その中で大きな黒い銃弾が完成されていく。
『ファイナルアタックライド。ディディディディエンド!』
ディスペルデストロイヤーを右手に持つアクトは、左手でサーバーを取り出すと、武器にある中で一番大きなスロットへと装填した。
『Are you ready?』
アクトの身体が緑色と虹色に眩く発光を始め、その光が次々と銃口の前に集まっては大きな弾丸を作り始めた。
弾丸は日光を反射してさらに光り輝いている。
互いに準備は万端だ。
後は、引き金を引くだけである。
アクトは銃弾があまりにも光輝いていることによって、ディエンド・ノヴァは銃弾が光を吸収してしまっているために前方を確認出来ない。
もう、自分のタイミングを信じるしかない。
『ULTIMATE SHOT!』
それぞれが引き金を引いた。
まずはディエンド・ノヴァの方から黒い弾丸が勢い良く発射された。一切の動きを見せない標的に向かって、着々と進んで行っている。
その攻撃が無駄に終わったのは、アクトが引き金を引いた瞬間であった。
作り出された丸いものは弾丸ではなく、ここから発射される緑色の強力なビームの出発点に過ぎなかったのだ。
すぐに迫って来る弾丸はビームに呑み込まれ、ディエンド・ノヴァもそれに巻き込まれてしまう。
そして突然何事も無かったかのようにビームが消えると、刹那、ディエンド・ノヴァをけたたましい爆発が襲った。
じっと前を見据えるアクトは、バズーカを下ろし変身を解除して春樹の姿へ戻る。
目の前では同じく変身を解除した、と言うよりさせられた海斗が膝を付いて倒れていた。所々から出血をしており、服には黒い煤が付いている。
「何故だ……。私はただ、夏美に会いたいだけなのに……」
下を向いたままブツブツと呟く海斗の様子を、碧と八雲は遠くの方から眺めていた。
徐々に沈み始めてきた太陽から放たれる光によって、その姿は良く目視出来ないが、見えない彼に対して向ける目は細くなっていて、深く呼吸をするように努めている。
じっと俯いていた海斗は呟くのを止め、目線だけを前に向けた。
「……もういいさ。早く
春樹はトランスフォンを取り出して、カードを裏側にかざす。
『THE END OF VOLKLOW』
シャッターが俯く男を捉える。
じっと睨む彼の鋭い眼光を画面を通して見る春樹の表情はとても曇っていた。
そして、遂にシャッターが切られると、海斗の身体は粒子状に変化をして端末の方へと吸い寄せられ、その中に1枚のカードとして現れた。
カードには大量の絵画や大判小判、宝石が置かれた部屋の中を猫が歩く様子が描かれており、下部には白く「No.075 THIEF DIEND」と印字されている。
そのカードをじっと見つめる春樹は、まだ目の前にあの男がいるような気がしてならない。
いる筈のないのに感じてしまう前方からの誰かの気配と、背中に走る誰かからの何とも言えない感触を一身に受ける春樹のことを、太陽は無情にも静かに照らし、徐々に自身の帰る場所へと向かって行った。
もうすぐでシーズン3も終わりです。
「アクト」の物語は終幕へと向かって行きます。
なので、そろそろ次回作を考えなくては……。
もうすぐシーズン3が終わるんですが、その最後に戦う相手って誰だと思いますか?
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パラレイン
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海斗
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アール
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ピアーズ
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クロト