どうやったらキツい展開って作れるんでしょうね?
感想や読了報告等くださると筆者の励みになります故、何卒宜しくお願いいたします。
【イメージサウンドトラック集】
https://open.spotify.com/playlist/23xA5ZAHZfdUR77F4JZ9lB?si=07c60fc3a3934b45&pt=97747cf874e1c0b08fb8e40c52da1ec2
2022.05.16 12:16 東京都 江東区
ディスペルデストロイヤー チェーンソーモードを右手に握ったリベードは、一歩ずつゲンムに対して向かって来る。
大きな手で小さな頭を掻き、その手を大きく下に下ろした。
「ふざけるなぁっ!」
苛立ちを隠すこと無く、ゲンムは猛スピードで彼女に迫って行った。
右手で強烈なパンチを食らわせようとするが、それを左手で止めたリベードはチェーンソーの刃で彼に斬りつけ、腹部を武器で殴り、さらにダメ押しに剣先で突いた。
「ガァッ……!」
少し狼狽えるゲンム。
けれどもその程度でやられることの無いのはリベード自身も分かっていた。
なので、彼女はタッチパネルのマークを1つ選んで押した。
『"ARK" LOADING』
ゲンムが再度向かおうとするが、何かによって後ろに弾き飛ばされてしまう。
その犯人はゲンムと同じくらいの全長をした戦士──仮面ライダーアークだった。正確に言えば、彼が持っている黄金の三又の槍なのではあるが。
怯まずに伸ばされたゲンムの左手とアークの槍の先が、それぞれの胸部を傷付けた。結果としてアークは消滅していく。
『"NADESHIKO" LOADING』
リベードの横に現れたゲートから姿を見せたのは、白い体色の女戦士──仮面ライダーなでしこだ。
彼女はドライバーに装填されている2つのスイッチのうち、一番左のものを起動した。
『"ROCKET" ON』
なでしこの右手に、大きなオレンジ色のロケット型のモジュールが装着される。
それを確認したリベードは、ディスペルデストロイヤーを地面に置いてプレートを押した。
『Are you ready?』
サーバーを下に押し込むと、彼女の右手にも同じものが現れた。
『OKAY. "NADESHIKO" DISPEL STRIKE!』
モジュールの後ろから大きな炎が白煙を出しながら噴く。
その勢いを利用して滑空を始め、二人は右手で強烈なパンチを食らわせた。
「ハァァッ!」
「グッ……!」
ゲンムが後退しリベードが着地したところで、なでしこは姿を消す。
だがこれで終わることは無く、立て続けにタッチパネルを押した。
『"CAUCASUS" LOADING』
リベードの前に出現するゲートから、黄金の戦士──仮面ライダーコーカサスが現れる。
コーカサスはベルトの左側に付いたハイパーゼクターのボタンを左手で押した。
『HYPER CLOCK UP』
彼の姿が突如として消えた。
姿が一切見えることが無いのに、ゲンムの体にはダメージが次々と蓄積していく。
どうしてこんなことになるのか、彼には見当がついていた。コーカサスは今、高速で移動をしながら攻撃を仕掛けているのだ。
姿が見えないがために狙いが定まらず、結局ゲンムはコーカサスのパンチによって後退させられてしまう。
「成程ね……。アクトが他の戦士の力を自分で使うのに対して、君は他の戦士本人に戦わせるのか……。面白いねぇ……。もっと君と戦いたいな……」
一応は劣勢に立っているわけであるが、余裕そうな様子を決して崩すことは無い。
だがリベードが何も言動をせずに自分のことを見据えているのを見て、ゲンムのその様子は徐々に崩壊を始めていく。
「悪いけど……アイツを倒すのはこの僕だ……! 今ここで君に倒されるわけにはいかないんだよ……!」
「……そう。けど無理ね。だって貴方は、私に倒されるんだから」
彼女の発言で彼の怒りは頂点に達した。
雄叫びを上げながらゲーマドライバーのレバーを閉じる。
『ガッチョーン。カミワザ!』
一方のリベードもタッチパネルを下から上へと一気になぞり、プレートを押す。
『Are you ready?』
レバーを展開するゲンムと、サーバーを下に押し込むリベード。
ゲンムの右足にドライバーから放たれた紫色のオーラが纏わり付く。
リベードの両脇には19人の戦士の虚像が現れ、それが彼女に一体化すると右足に青色のオーラが充満し始めた。
『ゴッドマキシマームクリティカールブレッシンーグ!』
『OKAY. "REVE-ED" ULTIMATE DISPEL STRIKE!』
上空に跳躍をする二人。
勢い良く引き合わされる二人は、その場を歪めてしまうのではないかと思う程のエネルギーを秘めた右足を互いに食らわせた。
「ハァァァァァァァァァァッ!」
「おりゃああああああああっ!」
それぞれが元いた場所に強制的に戻されてしまう。となれば互いの威力は互角であったのだろうか。
いや。どうやらそうではないらしい。
「!?」
ゲンムが身体を乗せていた大きな鎧が突如として分解を開始。彼は何も纏わないただのレベル0の状態へとなってしまった。
「クロト……。もうこれで、終わりにしよう……!」
リベードは足元に置いていたディスペルデストロイヤーを右手に持ち、ドライバーから取り出したサーバーを大きなスロットに装填した。
『Are you ready?』
右手でグリップ部分を持つだけではなく左手で持ち手を持ったその時、彼女の身体が青色と虹色に発光を始め、その光はけたたましい音を立てて回転を始める刃に集まっていった。
「まだだ……! まだ僕は……っ!」
ゲンムが走り掛かって来る。もうあまり残っていない力を振り絞って全て出し、彼は足を進めているのだ。
はっきり言って、今の彼を斬る気にはなれなかった。進むことになった道は全く違うものであったのだが、それでも自分の鏡像を見ているような気がしてならない。
即ち、自分は自分自身を斬らなくてはならないのと同等であった。
だとしてもやらなければならない。やらなければ──。
目の前の彼がもうすぐ自分の寸前に来るであろうとなったその時、リベードは引き金を引いた。
『ULTIMATE SLASH!』
強大な力を得た刃の攻撃を受けたゲンムは、リベードを横切って彼女の後ろにつく。
動きを止めた彼は体を襲う尋常じゃない激痛に耐えながら、痛む様子を一切見せずに前傾姿勢で立っている。
そして何も言わずに一歩ずつ前へと進み始めたのだ。
泥で出来た地面を踏んでいく音は、土砂降りの雨が作る音によって消されてしまう。
互いに振り返ることは無い。
ただ距離がそこそこに離れたところで、元の青年の姿になった戦士は紫色に光り始める。進む足も止まり始め、そして次第に彼の姿は消えていった。
変身を解除した碧は、左手に1枚のカードが握られていることが分かったので、黙って絵柄を確認する。
クロトが使っていた紫色のガシャットと全く同じ、紫色のキャラクターが描かれており、下部には「No.143 UNDERMINE GENM」と印字されている。
絵柄が滲む程に雨で濡らされ、同じく碧も水浸しになってしまう。
彼女の目元から流れる大量の水が、雨なのか否かは誰にも判らない。
さて、後1話でシーズン3は終わります。
何が出て来るんでしょうね……?
【参考】
【DVD】仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング コンプリートBOX+ ゴッドマキシマムマイティXガシャット|仮面ライダーエグゼイド フィギュア・プラモデル・プラキット|バンダイナムコグループ公式通販サイト
(https://p-bandai.jp/item/item-1000118562/)