三国仲良くさせてやるから待ってろよ!(オタク並感)   作:ストレスたまるん

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色々と頑張って書き方を変えてみた。
本来なら書き方が変わることは良くないんだけど、つい…
少しでも血なまぐさい感じになればええんやけど。

かなり端折った感はあるが、これで良いと思います(当社比)

台風のお陰でくっそ冷えた…皆さん、風邪引かないように気をつけてくださいね。


血の同窓会・前編

 

 

 怒号と悲鳴、そして金属をぶつけ合う音が響き渡るグロンターズ平原。

 地面には数多の死体が埋め尽くされ、使い手を失った武器達が役目を終えいくつも落ちている。

 

 私は今、中央丘から南に位置する平原で佇んでいる。

 

 不思議なものだわ。

他の所では今でも殺し合いが続いているのにここだけ誰もいないなんて。

 

 そんな場違いなほどに静かとも言えるこの場所で、グロンターズ平原での今までを振り返る。

 

 中央丘へのスピード行軍。

クロードとの作戦の練り合わせの結果、まるで光陰矢の如しと言わんばかりに中央丘を目指し、まだ完全なホットゾーンになる前にベルナデッタを捕縛。

 

 その時のベルナデッタの表情は写真にとって飾りたいくらい面白いものだったわね。

 

 その後のクロード達への援護部隊の派遣。

少数ながらもクロード達へ兵を向けてきていた王国軍へ対処するための行動だったが、元々向けてきた王国軍が少ない事もあってあっという間に鎮圧。

 その際、アッシュとアネットも無事捕縛できた。

 

 そして本隊と共に再び中央丘への行軍。

着いてみれば帝国軍と王国軍がぶつかり合うホットゾーンへと早変わりしていた中央丘。

 

 横槍を入れるように戦闘に参加したっけ。

そこでの闘いは凄まじかった。

 

 王国軍もかなりの兵数を入れてきていたし、帝国軍もそれなりの兵士を投入してきていた。

 先頭に立ち素早い動きで暴れて回るペトラ。

 普段のチャラチャラした雰囲気が一切無く破裂の槍を手に暴風の如く帝国兵を蹴散らすシルヴァン。

 フェリクスも、メルセデスも、セテスも、王国軍の主力が集結していたそこは本当に凄まじかった。

 

 次第に帝国軍からも馴染み有る元生徒(将兵)が投入され、更に苛烈化。

 

 正直誰か死ぬかも、と本気で考えたものだ。

 

 それでもなんとか出来たのは死力を尽くしたからか。

全部とは言わずとも、半分近い将兵を死なすこと無く撤退に追い込むことは出来た。

 ただこちらも無傷とまでは行かなかった。

 私兵団からはフレン、ハピ、シェズが。

 同盟からはローレンツ、イグナーツ、レオニーが負傷して撤退させるハメになった。

 中でもシェズに関してはかなりの深手を負っていた。死ぬんじゃないかと思える程に。

 

 相手も死にもの狂いで来ていたから士気が高いのは分かっていたけど、それを聞いた時は心臓が止まるかと思ったわ。

 なんとか処置は終えたらしいから一安心だけど…。

 

 そして私に関しては…大地の剣が壊れた。

修理自体はなんとかなるだろうけど、まさか壊れるなんて思わなかったからちょっとショック。

 まあ相手があのシルヴァンだったのもあるから余計なのかもしれないけどね。

 あと微妙に切り傷も有る。

紙で斬ったような感じだから特に支障があるわけではないけどね。

 

 そして気がつけばここに来ていた。

理由はわからない。

 ただどういうわけかここに来ていたから。

 

 私兵団や本隊がどうなってるのか不安にはなるけど、何故かここに来なければならないような気がしたから。

 

「やはり貴女は来ているのね、教官」

 

 風の音がする静かなこの場に響く音。

ガシャンガシャンと重々しく響く音に、あぁ、来たのね、と冷静に考え、眼を開ける。

 

 赤き皇帝、エーデルガルト。

 

 威風堂々とした姿。

 

 片手に握られた遺産の一つ、アイムール。

 主を守るために作られた巨大な盾。

 

 ゲームで敵対するよりよっぽどやばいじゃん。

 

 思わず苦笑いを浮かべ、そう思うほどには、彼女が恐ろしく思えた。

 

「あら、ヒューベルトは?」

「あっちの方を任せてあるから居ないわ」

 

 エガちゃんはアイムールで中央丘を指す。

 

 なるほどねぇ…頑張れユーリス。

 

 ここには居ない参謀兼軍師のユーリスに他人事のようなエールを送る。

 まあ彼のことだ、なんとかするだろう。

 

「そっちは? クロードが居ないみたいだけど」

「あー…忙しいからねぇ」

 

 現在進行形で戦ってるだろうクロードを思い浮かべ、私は再び苦笑を浮かべる。

 

「そう…ディミトリも同じようなものかしら」

「そうじゃない?」

 

 開戦初っ端から姿を見ていないディミトリ。

開始早々どこへ向かったのか全く把握できなかったが、中盤あたりでようやくエガちゃん本陣に向かっていると情報を受けてからその後は不明。

 

 ベレスが居るから彼を野放しにしてスルーするとは思えないから多分一緒なんだろうとは思うけど…。

 

「貴女の近くに来ていたりしないの?」

「いいえ、来ていないわ」

 

 堂々とした声音からして、本当のようだ。

どうやらエガちゃんの本陣へ神風はしていないらしい。

 

 なら何処へ…?

 

「あら、クロードが来たみたいよ、教官」

 

 考える最中、エガちゃんの言葉に私はあら? こっちに来たんだ、と言葉を漏らし、エガちゃんが見る方へ顔を向ける。

 

「いつつつ…まさかドラゴンの翼を撃ち抜かれるとは…ツイてないねぇ俺」

 

 服の汚れを払いつつ、森から姿を表したクロード。

 

「どうしたのよ。何かどんくさいことでもした?」

「なにちょっとドジッただけさ」

 

 戦場だしな、といい笑顔とともに私の肩をぽんっと叩くクロードは隣に立ち、エガちゃんを見据える。

 

「ディミトリは?」

「来てないみたい」

 

 そうか、とクロードは眉をひそめる。

 

「本隊の方は?」

「とりあえず現状は誘い受けするような形で後ろへ動くよう指示はしてある。全く、どっかの誰かさんが無茶な事言うからだぜ?」

「あー…ごめんね」

 

 クロードの言葉にいたたまれなくなり謝罪する。

 

 まあ、無茶を言ったのは事実だからねぇ…。

 

 誰も死なさずに捕縛、または撤退に追い込む。

 その後はある程度敵を蹴散らしたら早々に引き上げる。

これを私から提案された時のクロードの顔ときたら…鳩が豆鉄砲を食ったような顔してたよ。

 他の面子も似たような表情してたっけ。

 

 ジュディットさんはそんな戦略聞いたこと無いよ、と大爆笑してたけど。

 

「羨ましいわね…」

「ん? 何がだ?」

「貴方も、ディミトリも…羨ましいわ」

「……」

 

 その言葉にどういう意味があるのか。

クロードは少し理解し難い、そんな表情を浮かべるが私はある程度彼女の中を知っているせいか、どこか哀しいものを見るような眼で彼女を見てしまう。

 

「何が羨ましいんだよエーデルガルト。お前は何でも持ってるだろう」

「そうね…貴方の言う通り、何でも持っているわ。兵も、物資も、国も…でも…」

 

 言葉を区切ると彼女はまるで何かを羨望するように、その綺麗な顔を苦しげに歪める。

 しかしそれも一瞬だけで、いいえ、何でも無いわ、と言うと彼女は再び皇帝へと戻り、私達を堂々と見据えアイムールを私達に指し向ける。

 

「さぁ、選ばせてあげる。服従か、死か。服従ならば良し。死を望むなら…私自らあの世へと送ってあげるわ」

「だそうだぜ、教官」

「捕縛…出来るかしら」

 

 エガちゃんから漂う完生か死かのどちらかしか選ばせないと言わんばかりの濃厚な殺気。

 

 覇王っていうのも不便というか、不幸なものね…。

 

 私は答えを示すように、銀の大剣を構える。

クロードも弓を引き絞り、射たんと彼女を狙い始める。

 

「…来たのね」

「みたいね…」

「地獄だな…」

 

 一触即発。そんな空気がこの誰もいない小さな平原に立ち込めていく中、漂う殺気。

 

 のそりのそりと、まるで幽鬼の如く姿を表す長身の男性。

 その隣を堂々と歩く女性。

 

「エーデル…ガルト…」

「……」

 

 ディミトリとベレス。

戦場で服を汚し、顔にも泥等の汚れを付けて現れた二人に視線を向ける。

 

「探したぞ…エーデルガルト…」

「アルディア…」

「こうしてゆっくり会うのは久しぶりかな? ベレス」

 

 三者三様の状況。

構えを解かずに敵としてベレスを見つめる私。

原作同様エガちゃんを呪い殺すかのように睨みつけるディミトリ。

会いたくなかったとばかりに綺麗な顔を顰め、私を見つめるベレス。

 

 まさに地獄の同窓会って感じね。

地獄すぎるけど…。

 

「あらディミトリ、生きていたのね」

「貴様を殺すまで死ねん…さぁ、選べエーデルガルト。首をへし折られるか、斬り殺されるか…」

 

 原作のような会話ではないけど、ドロドロした会話。

そしてぶつかり合う殺意は凄まじい。

 

「アルディア…出来ることならこんな形で再会はしたくなかったよ」

「そうね。でもこれも戦場の習わしよ? 傭兵上がりの貴女なら知ってると思うけど?」

 

 彼女の顰め面とは対照に私は笑みを浮かべる。

強者の余裕というものだ、なんてどこぞの包帯人間みたいな事を言うわけじゃない。

 

 ただ純粋に笑みを浮かべるくらいしか出来ないのだ。

 

 前にも言ったけど、殺し合いなんて本来ならゴメンだからね。

 睨み合うなんて言う殺伐とした空気も本当ならごめん被るんだけど。

 

 ベレスは顰めた顔を戻すこと無く私を見続ける。

 

 いやん、可愛い、なんて思いたくもなるけど、こんな空気じゃそれも無理そうだね。

 

「ジェラルト達が元気そうで良かった」

「あら、見てきたの?」

「うん。ベレトを倒す為のついでにね」

 

 ということはベレトは負けたということか。

 

「ベレトは? 殺したの?」

「逃げられたよ。ジェラルトと一緒にね」

 

 ほっ、と内心安心する。

一応作戦での練り合わせは終えているから下手なことをするとは思えないけど、相手が相手だからつい不安になってしまった。

 

「アルディア」

「何?」

 

 彼女は剣を構える。

あのやばい天帝の剣を。

 

「殺したらごめん」

「それ、今から殺し合う人に言う事?」

 

 彼女の場違いとも言える言葉に思わずぷっと吹き出す。

 

変なところは真面目というかなんというか…。

 

 私はくすっと笑みを浮かべると、キッと彼女を見据える。

 

「殺れるものなら殺ってみなよ」

 

 ボコって捕縛してやるからさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一部の方々より曇りが足りない(言ってない)というお言葉を頂き、一応考案しているバッドエンド、デッドエンドが1つずつあるのですが書くべきでしょうか?

  • 書くべきだろ
  • うん今のままでよし
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