翔side
轟音、明滅、衝撃。
俺の腕が千切れんばかりの衝撃に襲われる、音はあまりの大きさに耳が知覚するのを拒否し、視界は白に染まる。
それでも俺の腕はぶれることもなく、固定されその先には七枚の花弁が咲き誇っている。
フランドール
「嘘っ⁉︎スターボウブレイクの重ねうちに耐えてる⁉︎」
矢が勢いを失って消えていくのと同時にアイアスな花弁も硝子が砕けるような音を立てて散っていく。
翔
「負けるな!防ぎ切れ!アイアス!」
しばらく均衡していた力が引いていく。
フランドールのスペルカードを防ぎ切ったアイアスの花弁は残り三枚までの砕かれていた。
翔
「ぐっ…………うっ!」
脳味噌に焼けた鉄を突き刺されたかと思う程の感覚が叩きつけられる。
呼吸は阻害され、目の前の景色は何重にも見える、くぐもった音の反響でまともな判断は出来ないがフランドールは狂気に満ちた笑い声をあげてこちらに歩いて来ているのだろう。
「・ゅっと…っか…………!」
フランドールが何か言葉を紡ぎ小さく動いたと思った瞬間。
身体が弾け飛んだのかと思う痛みが俺を襲った。
翔
「ぐ、あぁ…………」
痛みは完全に消え去り、意識とともに闇へ沈んだ。
翔side out
outer side
翔と入れ替わりで部屋から出ると既に翔子が待機していた。
翔に扉を塞ぐように言われた紅零は翔子に経緯を話しながら防壁を張り、その場に座り込んだ、そこへ十六夜咲夜がパチュリー・ノーレッジを連れてやって来た。
パチュリー
「吸血鬼の彼は中にいるのかしら?」
レミリア
「えぇ、どうやらフランと遊んでくれるつもりらしいわ」
パチュリーは、ふーん、と気だるげにはなをならし、紅零によって塞がれた扉に近づき、ボソボソと小さく何事かを呟く。
すると扉どころか周囲の壁が透け、部屋の中を見渡せるようになる。
紅零
「うわぁ、危ない避け方するなぁアイツ」
パチュリー
「お手並み拝見。
ってことで」
そしてその瞬間が訪れる。
5枚目のスペルカードを破った翔は満身創痍であった。
それに加えてフランドールは予想を超えた翔の力を目の当たりにし、正気を失っていた。もしも翔が5枚のスペルカードを破らず、敗北していたならばフランドールは狂気に囚われる事はなかったであろう。
フランドール
「これだけ耐えれるなら少し位無茶したって大丈夫だよね⁉︎」
フランドールの能力【あらゆる物を破壊する程度の能力】が発動する。
フランドールの小さなてのひらに黒く禍々しい球体が現れる。
【目】と呼ばれる物体で一番脆い部分を自分のてのひらに作り出したのだ。
フランドール
「きゅっとしてどかーん!」
フランドールの掛け声とともに目が破壊される、そしてそれと同時に翔の体から血が飛び散った
。