第二十五話
風を繰る男の後日談的な何か
圭亮と出会ったあの日からしばらく経ち、俺は八雲紫の依頼とは関係なく、神谷圭亮の行く末を見てみたいと思った。
主の命令を待たずに侵入者を切り捨てようとした妖夢を武力を用いずに心でぶつかることで止めて見せた。
人の心に干渉出来る能力を持ちながら出来なかった『心を使った事態の収束』をやり遂げたアイツに興味を持ったとも言える。
そんな訳で圭亮の様子を見に俺達の家から結構な距離離れている幻想郷の人里で一番栄えている(と言われている)里まで来た。
翔
「広いなおい、つか人が多い…………。
早くも帰りたいんだが。」
「おーい!翔ー!こっちこっち!」
人の往来が多いこの里でも頭一つ出ている身長だと言うのに手を上げて大声を出しているおかげで一瞬で声の主を見つけることが出来た。
場所を手広な空地に移動し、話をすることにした。
翔
「よう、久し振りだな色男」
圭亮
「からかわないでくれよ。
それより本当に様子をみに来てくれたんだな、ありがとう」
差し出された手を握り、わざとらしくやれやれといった表情を見せる。
翔
「礼には及ばんよ。
ところでどうだ、その後は?
うまくやれてるか?」
あの時言った通り、圭亮は人里の自警団に入り、里の安全を守りつつ己を鍛えているそうだ。
どうだ?と聞いたが下調べはついている。
圭亮を鍛えている自警団の男性曰く、能力を頼らずに身体を真面目に鍛えているらしい。
圭亮
「おやっさんには怒られてばかりさ、正直叩き出されないことが奇跡のようだよ。
空回りしている気がしてならないよ。」
確かに圭亮を鍛えている男性、改めおやっさんという人間に接触して解ったことは、おやっさんは昔ながらの頑固な性格で、簡単に他人を褒める性格ではないということ、そして俺に漏らした内容から圭亮を見込んでいるということだな。
翔
「まぁ世の中そう簡単に行くまいよ、それがにんげんなら尚更だと思うぞ。
能力の方はどうだ?確か『風を繰る程度の能力』だったか?
新しく何か出来るようになったこととかないのか?」
圭亮
「うーん、試してはいるんだけどなかなか…………今のところは竜巻に石とか砂とか混ぜたりするのが基本かな…………。
昔みたアニメとか漫画とか思い出してみてもピンと来るものがなくてな。
なんかないか?ド派手なの」
風か…………あれ?
あれは風の魔力だったか?まぁいいや、言ってみるか。
翔
「とある作品に『束ねた風で剣を覆い隠して透明にしてしまう』ってのがあったが…………」
圭亮
「何それ怖い、つかハードルの高さがなんとも…………」
そんなこんなで他愛のない話をしながらしばらく話し、その日はお開きとなった。
何日か後、圭亮は突如攻めて来たならず者どもを追っ払うのだが、その話はまたいずれ…………。
いずれそれぞれのオリキャラを主人公にした話を書きたいですね…………