東方歌唱録   作:苦労人ーくろうにん

41 / 106
目覚め


第三十九話

「翔…………おい、翔!起きろ!」

 

うるさいな、なんだ?

 

「…………なんだやかましいな」

 

体を起こし、目を擦る。

声のした方には顔を青くした紅零と泣きそうな翔子がいた。

 

「…………どうしたお前ら?」

 

状況が掴めないでいると紅零が呆れたように言った。

 

紅零

「こっちの台詞だ…………丸一日部屋から出てこないから何があったかと思ったぞ…………」

 

は?丸一日?

 

翔子

「よかった…………大丈夫そうで…………昨日、じゃなくて一昨日の事覚えてる?」

 

えっと…………喧嘩大会が終わった後、傷を治してから地底のおもてなしとやらを受けたのは覚えている要は高級温泉旅館特別待遇招待みたいなものだった。3泊4日で温泉に入り、美味い飯を食い、地底の観光をした。

その後帰って来てすぐに部屋で休んで…………。

 

「地底のおもてなし凄かったな」

 

凄く簡単にして答えてみた。

 

翔子

「うん、記憶も大丈夫そうだね、痛いとことか無い?」

 

ペタペタと腕や肩を触りながら聞いて来る翔子マジ天使

 

紅零

「顔色も良いし目立った異常はないが…………」

 

額に手を置いて熱を確認した後、頬をペシペシ叩いて来る紅零…………これはギリギリギルティ

 

紅零

「ぐあああああ!?指がこめかみに食い込むぅぅぅ⁉︎」

 

伝家の宝刀アイアンクロウにて御座いまする。

 

「すまないな二人共、心配かけた。

もう大丈夫だと思う。」

 

紅零

「ぬぁぁぁぁあ!

なんで謝りながらも力が入っていくんですかねぇぇぇ!?」

 

 

10分後、二階にある俺の部屋から1階のリビングに移動してお茶会が始まる。

 

 

「改めて丸一日眠りこけていたことは謝る。すまなかった。」

 

まぁ散々殴り殴られしたんだから自覚の無い疲労が溜まっていても仕方ないが…………それでも丸一日はなぁ。

 

紅零

「まぁこの件はこれ以上言ってても無駄だろ、翔が電池切れ起こしたが大事なかったということで片付けたほうが楽だ。」

 

いつの間に淹れたのか紅茶を飲みながら紅零が言う。

翔子もクッキーをむしゃむしゃしながらコクコクと頷いていた。

 

紅零

「話は変わるが翔。」

 

「なんだ?」

 

ポットを傾け、紅零が俺のティーカップに紅茶を淹れる。

ストレートティーかな?

 

紅零

「『この世界』ってさなんか怪しい道具売ってる奴がいたよな?」

 

『この世界』というのはつまり東方projectの世界という意味だろう。

原作のキャラとの絡みが少なくて忘れていたが俺たちは幻想郷にいるのだ。

 

「いたな、メインキャラ唯一の男が…………」

 

ティーカップを静かに煽ると紅茶の上品な香りが鼻腔を…………

 

「甘っ⁉︎

ちょ!これ、甘っ⁉︎」

 

砂糖が入りすぎてただの甘いお湯に成り果ていた

 

紅零

「なんだよ美味しいだろ?

それよりもそいつのとこにマジックアイテムを買いに行きたくてな」

 

「……………………わかった取り敢えず道中で紅茶についてよく語ろうや」

 

と言うわけでマジックアイテムの買い出しと紅茶談義開催が決定した。

 




どうでもいい情報

翔は紅茶やコーヒーは甘すぎるのは許せないタイプ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。