東方歌唱録   作:苦労人ーくろうにん

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訪問、香霖堂part4


第四十三話

紅零

「店主さん、この剣なんだけど…………」

 

紅零がそこまで言うと、霖之助は割り込むように声を出す。

 

霖之助

「うん、その剣なんだけど、君がもらってやってくれないか?

僕も触った事はあるけどこうはならなかった、どうやらその剣が君を主として選んだようだね」

 

紅零はその言葉を聞いてぽかんとしてしまった、仕方がないので俺がコイツが聞きたいであろう事を聞いてやる事にした。

 

「いいのか?店主?

あるだけで価値がありそうな剣だが…………もらってくれなんて」

 

霖之助

「ああ、構わない。

あ、そうだ、じゃあ条件を付けよう。

その剣を使って闘って見せてほしいな、もちろん安全第一で構わないから」

 

そんな事を言われるとな…………

 

「紅零、とりあえず思ったようにその剣振るってみろ。

ただし、あまりに腰が抜けてたら…………」

 

背中に釣っている龍牙を翔子に預け、一振りの剣を能力で取り出す。

甲高い音とともに俺の手に収まっている剣を見て紅零は緊張の表情を見せた。

 

紅零

「…………エクスカリバーか」

 

とある物語でアーサー王として現れた少女が持っていた聖剣。

その少女は編んだ風の魔力でその姿を隠していたが、今俺の手にある聖剣はその姿を隠すことなく存在している

 

「お前に相対するのは俺が、そしてその剣に相対するするのはこの剣がいいだろう」

 

ぞろぞろと4人連れ立って店の外に出る。

 

「構えに関しては俺が教えてやれる事は多分ない、隙のなさや物理的に正しい構えを否定する気はないが今はひたすら自分にあった構えを探すことをお勧めする」

 

普段は構えを取らないのが俺のスタイルだが今回は半身で腰を落とし、剣を下段に構える。

紅零は上段に剣を構え、こちらの様子を伺っている。

 

「ふっ!」

 

特にフェイントもかけずに下段から斬り上げる。

 

紅零

「はぁっ!」

 

紅零は魔法で筋力を強化出来る。

その結果人間とさほど変わらない筋力が吸血鬼である俺に迫る程まで跳ね上がる。

甲高い金属音を立てて剣がぶつかり…………。

 

「っ⁉︎」

 

ビリビリと手が痺れる、今何が起こった…………?

 

紅零

「隙ありぃ!」

 

「…………っ」

 

次はまともに打ち合わず紅零の斬撃を受け流す。

 

紅零

「手ごたえが無い…………⁉︎

これならっ」

 

斬撃に加えて突きを織り交ぜてくる。

慌てずに対応し、隙を伺う。

 

紅零

「っ!」

 

剣を振り上げた紅零。

これはチャンス

 

「隙あり!」

 

体当たりで紅零を突き飛ばすと同時にバックステップで距離を取る。

 

紅零

「余裕そうだな、翔」

 

息を整えながら構える紅零。

 

「息切れをしない事と余裕があるのはまた違うことだ。

正直かなり動揺してるよ…………まさかお前に力負けしそうになるとはな」

 

紅零

「ネタばらしはするけどもう少し付き合ってもらうぞ!」

 

そうしてそこから数十分間、紅零とチャンバラを続けた、霖之助からもそこまでやらなくとも…………なんて言われる始末だったが紅零は感覚をつかんだようだった




紅零の剣術(自己流)のスキルが上がった!
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