翔
「で?譲ってもらった剣の具合を確かめつつお礼として軽くならしてみたが?」
紅零
「か、軽く…………?」
紅零がドン引きしている。
一応フォローしとくかな。
翔
「そりゃ腑抜けるなとは言ったが普通手が上がらなくなるまでやるか?
しかもお前筋力強化に加えてあれは魔力によるブーストだろ?
力負けしそうになって焦ったぞ」
全員が口を開けて俺を見ている。
ふふ、見事な観察眼に感心しているのだろう。
翔以外の全員
「…………力加減が難しすぎませんかね?」
【閑話休題】
紅零
「結局残ったアイテムはこれか…………」
水色の腕輪を弄びながらお茶を飲む紅零。
いつまでも店主、君とかで呼ぶのも疲れてきたため、軽く自己紹介を済ませた、そして霖之助は疲れていた紅零の為に霖之助がお茶を淹れてくれた。
翔
「しかし霖之助、本当に申し訳ない、剣といいお茶といい…………何から何まで」
霖之助
「気にしないでくれ、君たちには乱暴な客を追っ払ってもらったしあの剣の事も非常に興味深かった、それにまるで物語みたいな斬り結びも見せてもらたからね。
それでも申し訳ないと言うなら是非、今後とも香霖堂を贔屓にしてくれ。」
メガネを押し上げながら堂々とダイレクトマーケティングをする霖之助。
今度何か興味深いアイテムを見つけたらここに寄付させてもらおうかな。
紅零
「霖之助、これはどんな効果があるんだろうか?」
霖之助
「うん、その腕輪はつけた対象から魔力を少しずつ吸い上げて貯蓄したり貯蓄した魔力を対象に供給したりする効果があるよ、それとその効果を補佐する何らかの仕組みが組まれているみたいだね、名前は付けられていない様だよ」
翔
「ほう、吸い上げるペースや貯蓄出来る魔力量にもよるが魔力を限界超えても生成し続ける紅零の能力とは相性が良いかもしれんな」
紅零
「値段はこれくらいで良いかな?」
ポケットから小銭をがっつり握り差し出す。
霖之助
「うわっ、ちょっと待ってくれ、そんなに貰えないよ。
君達はこの世界のお金の価値を知らないのかい?」
顔を見合わせる俺逹三人。
翔子
「そう言えばこっちきてからお金使った事あったっけ?」
翔、紅零
「…………ない」
霖之助
「君達は一体どんな生活を…………」
【霖之助いろいろ説明中】
翔
「ようやくこれでこの世界で生きていける…………」
紅零
「俺逹ここに来てどんだけ経ってんだよ…………」
紅零がこれ見よがしにため息をつきながら、腕輪をはめる。
…………その瞬間カチリと何か、歯車のようなものが合わさる感覚を覚え、周りを見たが、俺以外は特に何も感じていないようだった
さて、面白いことに敏感な翔が何か感じ取ったようですがこの腕輪の正体とは?