翔
「じゃあ話を聞かせてもらおうか?お嬢さん?」
「えーと、あのさ?とりあえず床に転がしとくのは勘弁してくれないかな?」
とりあえずぐるぐる巻きにした後そのまま床に転がしたまま話をしようとしたら抗議の声があがった。
翔
「なら…………よっと。
これでどうだ?」
ソファで座ったまま寝ている紅零の横に女の子を座らせ、ついでに紅零を揺する。
翔
「おい、紅零、起きろ!
説明してくれるって言ってるぞ!」
ガクガクと揺すってやると、何事か呻きながら目を覚ます。
紅零
「ぅあー、話してくれ…………」
かなり眠そうだがまぁちゃんと聞くだろう。
「じゃあ事情を話すよ。
手始めに自己紹介からさせてもらうね?
初めまして。紅零、翔。
ボクは【クレア】この腕輪に組み込まれたプログラムです。
紅零と記憶を共有してるから皆の事はよく知ってるよ」
ふむ、やはりプログラムだったか…………それなら紅零が質問するべきだろう。
それでもしきになるところがあれば俺の方で追加質問するとしよう。
と、考えながら紅零の方を見ると紅零は軽く頷いた。
だいたい俺の考えてることが解ったのだと思う。たぶん。
紅零
「クレア、幾つか質問があるんだけど構わないかな?」
クレア
「うん、ボクが答えられることなら答えるよ」
紅零
「まず一つ。
プログラムの発動条件はなんだったんだろう?腕輪をつけたから何日かしてからクレアが現れたって事はこの数日間で発動条件を満たしたことになるよな?」
クレア
「うん、ボクが現れる条件は一定以上の魔力を腕輪に蓄積すること。
そしてフライングだと思うけど聞かれそうだから先に答えるけどボクの役割はね、その腕輪が魔力で満たされたら今度はボクに魔力が貯まるようになっているのが一つ。
そしてもう一つは大したことじゃないんだけど。
まぁ使い魔みたいなものだと思ってくれていいよ」
ふむふむ、紅零は顎に手を当てて何か考えているようだな。
なら今度は…………
翔
「俺からも聞きたい」
クレア
「うん、どうぞ」
翔
「過去に…………腕輪を所持したことのある人物でお前を呼び出した事のある者はいるのか?」
今までにあの腕輪が何人の手に渡ったのかは解りかねるが、もし過去にクレアが呼び出された事があるなら、その時の腕輪の持ち主はどのように彼女を使役したのかと思い質問をしてみた。
クレア
「それがね、腕輪の所持者は紅零が初めてなんだ。
だからボクもどう働いたらいいか解らなくて…………」
翔
「ふむ、なら紅零。
彼女の処遇はお前に任せる。
どちらにせよ部屋が要るだろう。空き部屋を作っておくから考えておいてくれ。」
クレア
「あ、まって翔。
ボクも手伝うよ、自分の部屋を準備させる訳には…………」
後をついて来ようとぐるぐる巻きのまま動こうとするクレアを手で制する。
翔
「お前は紅零と今後について話し合え。
どう扱うにしても実態も自我もある者なんだ。
それにお前が主の元を離れてどうする?」
二階に物置になってる部屋が幾つかあったな…………とりあえず片付けをするため俺は2人を残して二階にあがった