俺、咲夜、和磨の三人の靴音が響く。
毎回の様にどれだけ歩いたかを気にし始めた頃に一際豪奢で巨大な扉の前につく。
咲夜
「中へどうぞ」
促され扉を潜った先にはやはり大きな椅子に座るレミリア嬢がいる。
そして一瞬視界から外れた瞬間、咲夜はレミリア嬢の右側に立っていた。
やっぱりあの人の能力チートくせぇ。
翔
「久しいな、レミリア嬢。
御尊顔を拝することが出来て嬉しく思う」
軽く礼をしつつわざとらしく言葉を投げる。
レミリア嬢のほうも機嫌は悪くなさそうだ。
レミリア
「相変わらずね、そのわざとらしい態度。
悪くないわよ?翔?
それからそこの坊や?
貴方、目を丸くしているだけでは何もわからないわよ?
まずは名前を教えて頂戴。
まぁ、見た目が幼い私に坊やと呼ばれ続ける方が好みなら話はかわってくるのでしょうけど?」
今のところ、東方projectのボスキャラでしっかりと話をしたことがあるのは、レミリア・スカーレット、西行寺幽々子、そして八雲紫の三人だがその中でも一番プレッシャーを感じるのはこのレミリア・スカーレットだ。
幽々子さんや、八雲紫の場合、普段は力を抜いているように感じる。
というのもあのクラスの妖怪ともなれば普通に過ごしているだけでも妖気等を垂れ流してしまう。
そこで彼女らは普段は力を抑えているのだろう。
しかしこのレミリア・スカーレットはそんなことは気にしていない様子だ。
つまり、レミリア・スカーレットはそれだけ力の強い妖怪であるということだろう。
それとレミリア嬢、和磨が自己紹介の気を逃したのは俺達の会話についていけなかったからかと。
和磨
「あ、すみません申し遅れました。
弘原海 和磨と言います。
よろしくお願いします。」
レミリア
「レミリア・スカーレットよ。
貴方には世話になる機会があるかもしれないわね?
その時はよろしくね、和磨?」
レミリア嬢は和磨がただものでないことに気付いているいるらしい。
翔
「あ、忘れる前に渡しておこう。
これ、西行寺幽々子から預かった新種のお茶。
俺も試飲させて貰ったが飲み方さえ間違えなければいい物だ。」
レミリア
「咲夜」
咲夜
「はい。お嬢様」
その短いやり取りで一瞬にして咲夜が目の前に現れる。
頼む。とだけ言ってお茶を包んだ風呂敷を渡す。
咲夜
「御足労感謝します」
お茶受け取ってすぐにレミリア嬢の横に戻る咲夜。
ん?あいつもう風呂敷置いてきたのか。
翔
「それから、こいつはあんたへの手紙だ。
どんな内容かは知らないが見るなと言われた」
懐から手紙を取り出し、レミリア嬢の前まで歩いてゆき、レミリア嬢の前で膝をついて目線を合わせ、手紙を差し出す。
レミリア
「ご苦労さま、感謝するわ」
立ち上がり、一礼して和磨の隣まで戻る。
翔
「さて、やることはやったし、力抜くか。」
軽く伸びをすると、クスクスと控えめな笑い声が聞こえてきた。
レミリア
「その方が貴方らしいわよ?」
溢れ出るカリスマを崩さずに笑うレミリア嬢、いつかブレイクさせてやりたい。
そんなことを考えていたら地響きが聞こえてきた。
和磨
「っと…………地震かな?」
咲夜
「いいえ、恐らくならず者でしょう。
晃が迎撃しているのでしょう」
ならず者………ねぇ。
いっちょ暴れてみるか
翔がウォーミングアップを始めました。