和磨
「とりあえず二人にはこれを使って演奏して頂きたい」
そう言いながら和磨はスキマからギターとベースを取り出し、それぞれを圭亮と恭典に手渡す。
その後キーボードを取り出す。
その楽器は見た目こそ変わった所は見つからないが、何か大きな力を秘めているように見える。
恭典
「理由はなんだァ?
調律でもしてあンのかァ?」
いや、カスタムや調律なんかじゃない。
なんだあのギターとベース…………うまく言えないが普通じゃない気がする。
和磨
「僕のキーボード、圭亮のギター、恭典のベースは特別製でね。
練習する必要がないんだよ」
ん?何言ってんだコイツ?
和磨
「これらは無限にある並行世界の中から《扱える奏者の技術と知識を複製し、付与する》事ができるのさ」
翔
「ちょっと何言ってるかわからない」
和磨
「つまりいくつもあるパラレルワールドには《キーボードが弾ける和磨》や《ギターが弾ける圭亮》、《ベースが弾ける恭典》がいる訳だよ。
この楽器を使えばその彼らと同じように楽器が扱える訳だよ」
うわぁ何というか。
翔
「チートくせぇ」
和磨
「まぁ僕の立場だとね?
出来ることは多ければ多いほどいいからね。
このレベルのアイテムなら支給されるよ。
倫理に反したり多くの命に干渉することは簡単には出来ないけどね」
そうか世界の観測のために立ち位置は選べた方がいい………のか?
恭典
「あァ?さっきからワケ解らねェ事言ってンじゃァねェよ。
弾いてみりゃァ解んだろォが」
機材を淡々と用意しながら恭典が言う。
つかもう既に機材の使い方理解してんじゃねぇか。
恭典
「いくぜェ!」
自然な動きでベースを構えた恭典が指を弦に持っていった瞬間、その指は驚くほど滑らかにそして素早く弦を弾いていた。
恭典
「……………おい、こりゃァどォなってやがる………?」
自分でした事についていけていないらしく、恭典はキョトンとしながら自分自身を訝しみつつ和磨を警戒する様な表情を見せる。
つまり色々な感情がないまぜになっていてもう言葉では表せないほ程間抜けた顔になっていた。
圭亮
「何か楽譜ないかな?」
ギターを構えた圭亮にいつの間にか自分のギターを持ってきていた紅零が何やら冊子のようなものを渡す。
紅零
「主に翔が好んで歌ってた歌の楽譜集ならあるぞ」
何であるんだよ。
紅零
「そりゃあんだけ歌えばどんな歌が好きかはわかるしそういう曲の楽譜は意外にインターネットに落ちてるからな」
心を読むな。
紅零
「どうした翔?
全部顔に出てるぞ?」
その後。
紅零、圭亮、恭典、和磨はよ4人てセッションを初めてしまった。