和磨
「とりあえずここの安全を確認しないといけないね、里の外ではまだ翔も紅零も戦ってるかもしれない」
どうしていいかわからなくて立ち尽くしていると和磨がそう提案してきた。
圭亮
「そうだな……………。
うん、里の外の様子を見に行こう。」
不可視になったマチェットを握り締め、和磨の目を見て声を出すと、少し体に活力が湧いてきた気がする。
うん、まずは声に出して自分で現状を把握するところからだな。
和磨
「よし、じゃあまずは紅零の様子を見に…………」
こちらに向けて無邪気な笑みを見せる和磨の後ろ。
闇が広がるそこから人影が突如として現れる。
圭亮
「和磨っ!」
和磨
「ッ!?」
マチェットを突き出す。
マチェットの刃は和磨の頬に当たるか当たらないかの場所を切り裂き、今まさに和磨に襲いかかろうとした影に吸い込まれる。
が、手応えはなし。
和磨
「……………ありがとう圭亮。
一つ学んだよ………視えない刀身だと助けられても危機感がハンパない
ものだね」
そりゃあと数ミリズレてたら和磨の頬の肉削いでただろうしな………。
ま、口には出さないけど。
和磨
「でも腑に落ちないな…………小さな生体反応も見逃さないようにサーチしてたのに背後に立たれるまで僕が気付けないなんて」
不思議そうに首を傾げる和磨。
ん?まてよ?生体反応…………?
圭亮
「和磨、あのさ。
相手が生きてるとは限らないんじゃないかな?」
そう、死んでいたとしても俺達と変わらない生活をしてる者達はいる。
そう、例えば最初に俺がお世話になった白玉楼の二人。
幽々子さんは完全に幽霊だし妖夢ちゃんも半分は幽霊らしいし。
和磨
「…………………。」
頭を抱える和磨。
もうなんだろう、負のオーラが見え隠れ………と言うか見える。
「おいおい、なーにやってんだよ和磨」
「幽霊の類か………攻撃通るんだろうな」
背後から聞こえる声に安堵を覚える。
振り向くとそこには今回の襲撃に対して力を貸してくれた仲間、翔と紅零が立っていた。
和磨
「あ、ちょうど良かった、今様子を見に行こうと思ってたんだ。
それにしても流石に無傷とはいかなかったみたいだね」
二人に傷を負った様子は見えないけど、服が少し破けているところがあった。
おそらくかすり傷を負ったけどすぐに回復できる程度のものだったのだろう。
翔
「物量はやはり侮れないものだ。
それに奴らめ、無駄な連携をとりやがってな、やれやれ、少し疲れた」
気だるそうにため息をつく翔。
反則的な力を持つとされる吸血鬼でも、やはり多くの敵を相手にすると疲れたりもするんだろうな。
紅零
「全く、こっちもムダに魔力使わされたよ。
やれやれ、しばらくは戦闘控えなきゃな」
紅零も疲れた様子ではあるけど翔程ではないらしく、僅かに余裕が見える。
圭亮
「あっ、翔、一つ質問」
俺は急に湧き上がる疑問を翔にぶつけることにした