あの世で詫び続けない系中世編

リメイク発売記念

曰く、一発ネタ

闇堕ち好きには注意

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こんな中世編は嫌だ

 

ある日、気が付くと自分はLALの中世編主人公のオルステッドになっていた。

まぁ、いろんな意味で驚いたし、我が身が置かれている状況としては軽く絶望した。

このままだと、将来国の英雄で姫と婚約、勝ち組になれたと思ったら、国家反逆で親友にも婚約者にも裏切られ、闇落ちした挙句、すべてに恨みを持つ闇落ち主人公の鏡になってしまう!!

 

「……まぁ、いいか!

 むしろ好物!ばっちこい!!」

 

だが、冷静に考えると何も問題なかった。

なぜなら、私はNTRや裏切り鬱展開大好きマン!

BSSも托卵、バッドエンドも大好物。

もちろん、それがわが身で起こることは予想外だが、それでも恐怖よりも期待とワクワクのほうがはるかにでかい!!

 

「っと、こうしちゃいられねぇ!

 まずは、オルステッドの名に恥じないように鍛えなければ!」

 

初めの武闘会に勝てないと、そもそも物語が始まらないからね!

というわけで、さっそく雑魚狩りじゃぁ~~!!!

うおおおぉぉぉ!

 

 

 

「あの世で俺に詫び続けろオルステッドーー--!」

 

「はいはい、デストレイルデストレイル」

 

「ぐあああぁぁぁぁ!!」

 

あ、ルクレチア王国の武闘会には無事優勝したよ。

なんか、はじめっからストレイボウのヘイトがマックスだったり、俺の予選の相手がワット・ナーベだったりしたが、そこは多少の誤差。

なお、レベルに関してはたぶん、20くらいあるかも。

いやさ、技覚えていくの楽しくて、結局最終奥義まで覚えちゃった。

勇者の山で白熊狩りを頑張った甲斐があったぜ!

 

「喜んで、あなたの妃となりましょう」

 

「あなたを…信じます」

 

というわけで、屋上でのアリシアの逢引イベントまでカットカットカッットォ!

武闘会優勝→宴→今の屋上イベントはゲームの時とは違い、ここまでかかるのに数日経過したが、そこはまぁ誤差の範囲だろう。

それにしても、このアリシアちゃんはかわいいうえに純粋だね!

 

……これはいいNTR体験ができそう!

 

そもそもこの婚約自体が王からのおすすめでなったものだし、まだ出会ってから数日なのに、こちらの言うことはポンポン信じるし、なのに情に深いし。

多分、ストレイボウ君がこの娘をさらった場合もいい反応してくれるんやろうなって…()。

 

「きゃあ~~!!」

 

よし!2人きりでいい感じになった瞬間に、羽根つきの魔王の部下君が来てくれたぞ!

原作だと1匹のはずだけど、なんか8体くらいおるんやが。

 

「はいはい、ヘキサフランジ」

 

それも誤差なんですけどね。

いや、原作でもほぼ初期レベルで倒せる敵だし。

そんなのが複数来ても、ねぇ?

 

「ありがとうございます!さすがオルステッド様」

 

「……あれ?」

 

なんか、アリシアちゃんが無事なんやが?

原作だと、ここでさらわれてるはずじゃん?なんでまだ無事なの?

魔王様来ないの?暇なの?

 

この後数日経過し、再び魔王の襲撃が来ないか期待したが結局来ず。

い、いかん!このままじゃ何事もなく、アリシアと結婚してルクレチア王国の入り婿王子になってしまう!

 

「というわけで魔王討伐に行ってきます」

 

「お?おお?おおおお?」

 

なお、これには【魔王の部下がアリシアをさらおうとしていた】やら【そもそもこちらに複数の魔王の部下を送るような相手を放置するほうが危ない】などを交渉材料に、王様を言いくるめることでなんとか魔王討伐に行くことを了承させる。

え?ストレイボウ君ついてきてくれるの?

一瞬ストレイボウ君にさらわれていないアリシアを任せて、その間にNTR洗脳してもらおうかと思ったが、まぁそんなことするとも限らないし、そもそも魔王城に行かないとストレイボウ君の闇落ちフラグが立たないので今回は我慢。

というわけで一緒に魔王城にいって、闇落ち頑張ろうね!

 

「わーい!ぼく、ストレイボウ様のファンなんだ~!」

 

「何……だと……!」

 

ぐああぁぁぁ!!原作だと、自分のファンだった少年(ファミリオ在)がぁああ!!!

これが……NTR……!!

理由を聞いたところ、ストレイボウのほうがピュアな感じがする(意訳)とのこと。

っく!のちに魔王になるくせに!

でも、これはこれで興奮するからOKです。

 

「おらぁ!魔王城に行くからブライオン貸せやおらぁ!」

 

というわけで、勇者山にいる隠居勇者ハッシュ爺の家に行き、魔王城の鍵を借りる。

なお、ハッシュ爺とは雪山熊狩りレベル上げの時に知り合いになりました。

俺が魔王(偽)ぶっ殺してくるから、お前はそこで指くわえてまってな!

次ぎ合うときは俺が闇落ちしたときだぜ!

っへ!せいぜい、世界がNTR闇落ちする最後の瞬間までゆっくり老衰して、寝るように静かに終わりを迎えな!

 

「……あれ?勇者ハッシュはどこだ?」

 

「すいません、彼病欠なんですよ。

 というわけで、死ねぇええええええ!!!」

 

「ぐあああぁああああ!!!」

 

というわけで、魔王(偽)を素早く討伐!

いやぁ、魔王城は強敵でしたね。

 

……いやいやまてまて!何あっさり終わってるの!?

結局国を留守にしていたのに、その間にアリシア姫をさらわれたりしなかったし、かといって想定外イベントも起きなかった!

賢者も勇者もいないで、魔王城攻略できてしまった。

いかん、このままではNTRも闇落ちもなしで旅が終わってしまう!

ここまできたら、この旅についてきてくれたストレイボウ君の闇落ちだけが頼りだ!

ほら!あそこに魔王像があるから調べて!役目でしょ!

 

「いかん!ここは危険だ!早く逃げるんだ!」

 

きたぁああああ!!!!

やった、魔王城の落盤イベントですよ落盤イベント!

これこそが、このストレイボウ君が魔王像を調べて、闇落ちしてくれた証のイベント!

あとは適当に流されて、彼の自作自演の分断イベントで分断されれば……。

 

「……ふぅ、危なかったな。あのままだとお互い落盤で死ぬところだったZE!」

 

??????何で君まで一緒に魔王城から脱出しているんですか?????

やけにいい笑顔をしているストレイボウを尻目に、2人でルクレシアに帰還。

無事に偽魔王の討伐を報告することになる。

 

「というわけで、結局倒せた魔王は偽物でした。

 おそらく、真の魔王はまだ健在だと思われます」

 

「魔王城に行って、くまなく探した相手を倒したのだろう?

 あの後、魔王軍の部下はほとんど姿を見せていないそうだ。

 さすがに、おぬしの気にしすぎでは?」

 

「そうだぞ、オルステッド!

 お前は心配しすぎだ!ちゃんと2人で魔王を討伐したじゃないか!」

 

おいいい!!!ストレイボウぅぅぅ!!!!

てめぇええええ!!!お前はあの石像見て真実を知ってるんだろ??

何さらっと嘘言っちゃってるの???

い、いや、これも奴の作戦、ここから原作とは違うNTRが来る可能性が…!?

 

「では、無事に魔王も討伐したことじゃ。

 おぬしを新たな勇者とし、アリシアとの結婚式を執り行おうぞ!」

 

「不束者ですが……、よろしくお願いします♪」

 

【悲報】イベント発生せず。

ストレイボウのウソ魔王討伐報告からしばらく、何か起きるはずとしばらく待ってみたがイベントは発生せず。

いや、発生したイベントといえば、俺とストレイボウがこの国の新たな勇者と賢者になり、さらには今まで保留にしていた国を挙げた結婚式が正式に行なわれるということになったぐらいだ。

いけない!俺が今回望むNTRは、BSSとかそっち系のNTRであるのに、このままではよくて浮気物、少なくともアリシアの処女が奪われる系シチュがなくなってしまうではないか!

 

「というわけで、こっそり明日の早朝、城を脱出しようと思う」

 

「そ、それは本気か!もう魔王は討伐しただろう!」

 

「ストレイボウ、お前なら気が付いているだろう。

 あの魔王は偽物だ、世界のためにも、何よりもアリシアの身の安全のためにも、あいつを放置するわけにはいかない。

 ……だからこそ、この城が留守の間、おまえにこの国とアリシアを任せたい」

 

というわけで、結婚前に脱走計画立案することにする。

当然、もしかしたら悪だくみをしているかもしれないストレイボウ君にも、事前のホウレンソウをしておくこともわすれない。

ここで、なにも起きずに脱走できれば、結婚せずにアリシアちゃんがストレイボウ君にNTR展開になるだろうし、逆に今夜なにかストレイボウ君がイベントを起こして、俺に王を暗殺させるもかもしれない!

さぁこい、ストレイボウ!俺は左の部屋でゆっくり寝ながら待っているぞぉおお!!!

 

 

……。

 

 

「何も起きねぇええええええ!!!」

 

結局何も起きず。

い、いや、これはストレイボウ君による国乗っ取りフラグ!

ちゃんと武器も準備したし、あとは俺一人でしばらく魔王城でレベル上げしていれば、いい感じにストレイボウ君がフラグ建築を……?

 

「あ、あの、少しよろしいですか?」

 

あれ?君は?

なになに?どこにでもいる普通のメイドさん?

いや!よくみたら、君は修業時代に娼館でお世話になった、女の子じゃないか!?

結婚する前に最後の最後の思い出?

そのためにわざわざ、ここまで潜り込んで!?

そのうえ、そろそろ結婚するから最後の思い出……っく!あんなに愛し合ったのに、ほかの人にとられ、ビクンビクン!

ならばしかたない!お互い最後の思い出の、熱い一夜を過ごすぞぉぉぉぉ!!!

 

 

 

「ふぅ、オルステッド様……すごかった♡」

 

「……あれ?」

 

最後の思い出NTRックスで、元娼婦のメイドちゃんを抱いていたと思ったら、アリシアちゃんに代わっていた……だと!?

い、いかん!せっかくの極上のNTR裏切られのはずが、このままだと普通の初夜ックスに……!!

こ、これはまさかうわさに聞く幻覚!

道理で彼女にしては、胸が大きすぎると思って……!!

 

「ところで、オルステッド様?

 な・ぜ・か、行為の最中に、別の方のお名前を言っていた気がしますが……気のせいですよね?」

 

い、いかん!このままでは純情騙されNTL彼女という大事な彼女のアイデンティティーがなくなってしまう!

で、でもまだ、ここでいい感じに彼女を言いくるめてごまかせば、ここから脱走&ストレイボウによる乗っ取りNTLルートも……。

 

「おやおや!まさか、オルステッドがこんなに手が早いとは!

 新たな勇者といえど、男であったかぁ!」

 

「むっはっは!英雄色を好むというが、勇者オルステッドも例外ではなかったか。

 わしとしては、すでに婚約済みゆえにアリシアに手を出したことは許そうぞ!

 ……もちろん、きっちり国を継ぐものとして責任をとってくればだがな」

 

ストレイボォぉぉおおお!!!!!!!!!!

おまええええぇぇえ!!!なにお前は、こんな早朝の脱走前に国王&大臣にチクってるんだぁああ!!!!

っく!いいのか!このままでは、ただのハッピーエンドになってしまうぞ!お前のNTLが成功しなくなるぞぉぉぉ!!

 

 

 

「いつから、おれがお前からアリシアをNTLしたいと思ってると思った?」

 

何……だと……!!

 

「ふん!貴様が、NTR好きのド変態であることはすでに、修業時代に理解している!

 どれだけ貴様と一緒におり、また酔った貴様にそれについて聞かされたと思っている!」

 

「というか貴様は覚えているのだろうな!

 そもそも発端は、貴様がNTRの良さを教えてやるとか言いながら、俺のお気に入りの娘(娼婦)をNTLやがって!

 おかげで以降は俺も、お前に奪われることでしか興奮を……うっ!」

 

こいつ突然何を言い始めてるんだ!

というか、そんな性癖のために人の脱走を邪魔して、王国安定させようだなんて、なんて邪悪な!

それにそんな性癖の話を垂れ流して、王様や大臣どちらもドン引きしているぞ!

いいのか!このままだと、お互いに汚名しか残らなくなるぞ!俺はよくてもお前は……っは!

 

「はっはっは!これでお前の汚名もかぶせられるなら、本望よ!

 それとアリシア様!こいつはこんなやつなので、決して隙を作ってはなりませんよ。

 彼は嬉々としてそれを察知し、利用、場合によっては脱走するので」

 

「はい!きちんと彼の妃として、オルステッド様の手綱は握っていくつもりです!」

 

うわあああぁあ!!ストレイボウてめぇええ!!!

 

「くっくっく!真の魔王討伐は俺に任せておけ!

 お前の余生は、ここでアリシア王妃の尻に敷かれて過ごすんだな」

 

「くそおぉぉぉぉ!!」

 

こうして、新たなる魔王ストレイボウの策略により、オルステッドの余生は平和そのもの。

浮気も国家反逆も、危惧されていた真の魔王による侵略もなし。

派手な勇者時代とは裏腹に、実に穏やかで平和な王としての余生を過ごさせられることになってしまいましたとさ。

(本人以外)めでたしめでたし!

 

 

「魔王など……いなかった……」

 




※ハッシュとウラヌスのその後
レベル上げ時代に、遠慮なしに名誉など関係なく接してくるオルステッドのお陰で、人間不信がマシになり仲直り
死病も安静とウラヌスの看病のおかげでなんとかなる
穏やかな余生を過ごす

※アリシア
王や大臣の助言と、ストレイボウによるオルステッドの性癖や汚点美点の暴露により、いい意味で大人になる。
なお、色々悩んだがそれでもオルステッドを愛してるとなり、ついでにしっかり奴の手綱を握るようになる。
浮気?そんな隙を見せたら、嬉々として奴が闇堕ち()しちゃうだろ!いい加減にry

※ストレイボウのその後
チート主人公と化したオルステッドとの力量差に闇堕ちするが、同時にどんなに策を練っても勝てないことも早々に悟る。
その上、こいつもオルステッド(偽)のせいでNTR好きに、救いがねぇ。
でも、オルステッドへのヘイトは本物で、ならばせめて奴の好きにさせないために全力を尽くすことを決意する。
平和でNTRとは関係ない、ほのぼの純愛の余生で一生を終えろ……!!
こいつ自身も、NTR好き脱却として、ファミリオに住む自分のファンであった少女(実は女の子だった展開)と結婚し、平和な余生を過ごす。



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