What If...?〜Chaos Over〜 作:茶々丸さん
執行者
執行者
時間・空間・現実…それは多面的であり、一つの選択が無数の世界を生み出す可能性を持っている…。
ダメだ…ウォッチャーみたいな雰囲気を出そうと思ったけど無理だ…。
…マルチバース、多元宇宙…1つの選択、人の数だけ無数の現実を生み出す。
おっほん…それでは自己紹介をしよう。
私は⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎。マルチバースの観測者であり、マルチバースを生むものでもある。
そしてそんな未知の世界の案内人だ…着いてくるがいい…そして問いかけろ…
神の教えの中にこういう物がある。
信仰者は非信仰者よりも狭く険しい道を歩むと。
幼き日から牧師の家庭に育てられ、神がいつも身近に存在していた。
それ故に経験するたくさんの試練もたしかにたくさんあった。
いや、少し訂正しよう。
俺の育った家庭が特殊だった故の試練がたくさんあった。
とはいえ、聖職者としては人格者であった父の事は尊敬していたし、その父の跡を都合と思っていた。
高校を卒業し、イギリスの聖職者の学び舎に通い聖職者の見習としてアメリカの教会に派遣された。
「ここでの生活は慣れたかい?」
「はい、充実していますよ。」
ニューヨークにある教会で俺は働いている。
孤児院も営んでおり、子供達の世話や食事の準備、それ以外にも教会に集まる信者の方々との交流もあり中々充実した日々を過ごしていた。
「君が来てから本当に助かっているよ。」
「当然のことをしているだけですよ。」
「それにしても、最近は物騒だからね…」
「そうですね…」
さて、これが問題だ。
ココ最近…ニューヨークを中心に不穏な空気が流れている。
ここアメリカでトップクラスの知名度を誇るお金持ちトニー・スタークが自身をアイアンマンだと公表してから物騒な事件が立て続けに起こっているのだ。
「きっと大丈夫ですよ…神父」
「あら、コトミネ神父」
街を歩いていると突然背後から名前を呼ばれ振り返ると一人の女性が立っていた。
「ん?…あぁ、ビショップさん。こんにちは。お買い物ですか?」
「えぇ、昼食の食材をね。」
「ケイトちゃんはお元気ですか?」
「えぇ、とっても元気よ。寂しがっていたからまた会いに来て頂戴。」
「えぇ、近々是非。」
数年前、まだアメリカに来たばかりの時に出会った女性のエレノア・ビショップ。
警備会社に勤めているんだとかなんとか…よく娘のケイト・ビショップと教会に顔を出してくれるのだ。
エレノアと別れた俺はしばらく街中を歩き教会に必要な物の買い出しに出かけていた。
一通り買い終え帰路についた時だった。
最近トニー・スタークが建てたアベンジャーズタワーから光の柱が上り空にポッカリと穴が空いた。
「なんだこれ…」
穴からは無数の浮遊する物に乗った人型の生物やダンゴムシのような巨大な生物が溢れ出ていた。
街中がパニックになりながら逃げ惑う中、空の穴の向こう、宇宙からの侵略者達は容赦なく街に攻撃を仕掛けていた。
瞬く間にニューヨークは戦場と化した。
俺には他にはない特別な力がある。
それを自覚したのは幼少期の頃だが…まぁ、その話は後でもいいだろう。
UMAの侵攻が始まってからアベンジャーズが到着しUMAとの戦闘が始まった。
街の住人を避難させ人が居なくなったのを確認するとビルの屋上に上がり俺は未だ飛び回るUMAに目を向ける。
内に宿る力を意識し、その言葉を紡ぐ。
「
それだけで身体中を魔力が巡り、その手に魔力がスパークとなって迸る。
迸った魔力が形作るのは黒塗りの大弓に1本の剣。
「悪いが…一掃させてもらう…」
弓を引くと剣から赤いオーラが沸きあがる。
「I am the bone of my sword...
放たれた剣…矢は真っ直ぐに空へと放たれると突如方向を変えてホバーボードのような乗り物に乗り飛び回るUMAを追いかけると容易くUMAを貫いた。
そして、そこで止まるわけでもなく方向を変えて別のUMAを追いかけ貫いていく。
終戦まであと少し…。