ソード・ダンジョン・ワールド2.5   作:魔剣(槍)ちゃん

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うおおおおお投稿!
エルデンリングTRPG購入したはいいもののルール覚えるのしんどいっピ!



交渉/投擲

怪物祭(モンスターフィリア)

 

【ガネーシャ・ファミリア】が主催する年に一度の催しだ。

闘技場を貸し切って行われる手に汗握る調教(テイム)は客の熱狂を誘い、市井が怪物について啓蒙を深める要素もあるとか何とか。

 

ここを逃せば一年後の開催を待たなければならない。

せっかくのお祭りごとだし──懐が寂しいため闘技場は行けないが──【ニュクス・ファミリア】全員で出店地帯へ繰り出すことにした。

 

……はずだったのだが。

 

「やあやあ、元気そうで何よりだよ、ニュクス。そして初めまして、彼女の眷属たち」

 

外へ出向いた彼らを出待ちしていたのは橙黄色の髪と眼を持つ帽子がオシャレな超越存在(デウスデア)──神ヘルメスだった。

 

「ヘルメス、お前がマスターキー(ケリュケイオン)使ってちょっかいかけたのは覚えてるからね」

「……もう時効ってことにしてくれないかな!」

「やだ。お前が好き放題駆け回るせいでこっちは大変だったんだから!」

 

がるるる、とニュクスは警戒心をあらわにするが、フロムとセレナーデは彼がここにいる理由に検討がついている。というか、十中八九【ヘルメス・ファミリア】に預けた素材関連だろうなと神を視界に入れた瞬間に確信した。

 

「よし、じゃあこうしよう。君たちのお祭りで使う代金、全部オレが持とうじゃないか。だからニュクス!ひとまずそれはご内密に……」

 

我が主神はじっくり、それはもうじっくり悩んでから折れた。

今僕らにいい思いをさせられるならヘルメスの過去のやらかしくらいには目をつぶってくれるらしい。

 

「さて、これでやっと話ができる」

 

5人で祭りを回る中、人一倍興味津々なニュクスは初めての祭りに挙動不審なレイヴンとまぁまぁな額が入っているヘルメスの財布を連れて結構な勢いで豪遊している。

彼女たちを後方保護者面で見守っているフロムにトホホ、と悲し気な顔をしたヘルメスが接近してくる。

ちょっと可哀そうに見えなくもないが、きっと彼にとってははした金程度なのだろう。

 

「まさか主神ご本神が出張ってくるとは思いませんでした」

「アスフィにたまには働いてくださいってせっつかれてね」

「アスフィ・アル・アンドロメダ──【ヘルメス・ファミリア】の団長にして稀代の魔道具開発者、という認識でよろしいですか?」

 

ニュクスとレイヴンの荷物持ちになっていたセレナーデが内緒話パーティに合流した。

 

「来たばかりなのに随分と調べているみたいだね」

「これから仕事を依頼する予定の方を調べておくのは当然かと」

「仕事……それはコレ関連ってことだよね」

 

ヘルメスは懐から試験管らしきものを二本取り出した。先方に提出していたアビスシャードと魔動機のかけら入りだ。

 

「これはどちらも迷宮(ダンジョン)で発見した。本当かい?」

「半分は本当です」

「……続けてくれ」

 

正直こんな策謀じみたことはしたくないしキャラじゃないとフロムは思っている。

しかし、ここで手を打たなければ永遠にアルケミスト技能とマギテック技能に出会えなくなってしまうような気がしていた.

 

フロムはセレナーデの解説も交えつつ、以下の事を話した。

奈落(アビス)奈落の魔域(シャロウアビス)

・二つの素材を奈落の魔域で獲得したこと。

・奈落の魔域がもうすぐ現れるかもしれない。こと

 

「……オレが言うのもなんだけど、そんな簡単にゲロっちゃっていいのかい?」

 

ちょっと探りを入れるつもりだったはずが思わぬ情報が湯水の如く開示されていき、ヘルメスは少々引き気味だった。

しかも言っていることは全て本当だと理解できてしまうことがさらに困惑を加速させていた。

 

「神ヘルメス、ここまでは今回の依頼内容の前提知識に過ぎません」

「え、まだ前座なの!?」

「前座も前座ですよ。それと、今から話すことについてはオフレコでお願いします、ヘルメス様」

「分かった。じゃ、場所を移そう。そろそろオレの財布の中身も心配になってきたころだしね……」

 

右手左手に三本ずつ串焼き肉を挟んだニュクスとどこかスタイリッシュなお面を買ったレイヴンを見て、伝令神はため息をついたのだった。

 

 

 

 

 

 

「ここの大部屋、貸切でヨロシク!」とヘルメスは昼営業していた居酒屋の店主に金を握らせ、悪だくみの場を確保してくれた。

彼の財布の中身は不幸にもそれで最後となった。

 

「この軽い財布に見合うお話は、してもらいたいところだね」

「後悔はさせませんよ。それが安かったと思えるくらいの見返りも、恐らく。……セレナーデ、どこ見てるんだ?」

 

ぼーっと部屋の隅を注視していた彼女は「いえ、お構いなく」としずしずと椅子に身を預けた。

 

「さて、当方がそちらに依頼したいのは、差し上げた二つの素材、及び今後奈落の魔域で獲得できるものを用いての魔道具作成です。先ほどは『奈落の魔域で手に入れた』と言いましたが、実のところそれらの元の形や使用用途について、僕とセレナーデは十分に理解しています」

 

ヘルメスの瞳が僅かにブレるが、無言で続きを促した。

 

「ですが、我々には圧倒的に技術力が足りません。それらがもたらす効果と形を理解していても中身までは知り得ない。だから、そういったことに慣れているだろう【ヘルメス・ファミリア】の手を貸してほしいのです」

「正直協力はしたいが、うちは慈善事業家ってわけじゃない。魔道具作るのだって相応の報酬をもらって着手しているんだ。君たちが支払えるとはとてもじゃないが……」

 

確かに【ニュクス・ファミリア】は金銭には余裕がない。一日一日を生きるのが精いっぱいで、貯蓄を全て放出してもヘルメスが提示する額には届かないだろう。

だから、フロムが神に示すものはとうに決まっていた。

 

「スロットを無視して魔法を追加習得できるような技術がある、と言ったら?」

「フロム君、契約書は?」

「ここにあります」

「────アスフィ!ペンを頼む!」

 

カッコよく指パッチンをしたヘルメスの後頭部にどこからともなく飛来した羽根ペンがすごい勢いで突き刺さる。

ちょうど先ほどセレナーデが見つめていた場所から前触れもなく、【ヘルメス・ファミリア】団長が現れたのだった。

 




浪漫だけを求めて前衛狙撃シューターライダー作ったら回避が中途半端で即死しました(当たり前)
ビルドを組む時は理想と現実をちゃんと見よう!浪漫もいいけど堅実に動かせた方が結局楽しいかもしれないぞ!(21敗)
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