とあるオタク女の受難(ガンゲイル・オンライン編)。 作:SUN'S
□月≦日
今ごろレンさんとフカ次郎さんはピトフーイのリアルと会っているのだろうか。なんて考えながらピトフーイとの最終決戦に向けて、沢山の仕込みを用意する。
一応、私も呼ばれたけど。
そういうのは柄じゃないし、いきなり会って話すこともない。強いて言えば自重と淑やかさを持ってほしいと思うぐらいだ。
そんなことを独り言のように呟きつつ、残りのマネーを注ぎ込んだ銃剣をホルスターに入れる。かつて、このゲームにいたという知り合いの武器を少しだけ真似たものだ。
私に出来ることはそれぐらい。
あの人も苦悩して、ここにいたのだろうか。
そう思い出に耽りながらピトフーイを殺すこ道具を買い漁る。私の本気と彼女の本気、それを見守るレンさんたちにも恥じない戦いをする。
もっとも勝つとは私だ。
□月∞日
私と最後の挨拶を交わすためにやって来たピトフーイと一緒にレンさんの隠された獰猛さに驚愕した話で盛り上がる。
ピトフーイ、貴女は私を殺せる?なんてジョーダンを交えながら決闘を受諾する。貴女と私の最終決戦は、みんなに楽しんでもらおう。
何年経とうと私達の戦いが残るように、GGO史上最高の殺し合いをしよう。私を殺して、貴女を殺して、誰もが忘れない夢物語を紡ごう。
私の言葉に笑みをこぼすピトフーイと手を打ち合わせて別れる。
はあ、私って意外と依存性なのかな?なんて思いながらピトフーイを見送り、ゆったりとした歩みで自室へと向かう。
あの頃のようになるつもりはないが、ピトフーイと戦うとなれば変わるかもしれない。そうなればピトフーイも、あいつのことだし喜びそうだな。
そんなことを考えながら銃器や弾薬に圧迫されたストレージを広げ、必要なものをすべて取り出す。私が死んだらドロップする。まあ、ピトフーイも欲しがっていたんだ。
これくらい安いものだ。
□月ヴ日
レンさん、フカ次郎さん、エムさん、SHINC、その他のプレイヤーが集まる酒場の真ん中でピトフーイと対峙する。私達の決闘を見るために集まった物好き、それ以外にも賭け事を行っているものもいる。
私を本当の意味でい殺せるのはピトフーイだけ、他の奴らじゃダメだ。ゆっくりと転送される感覚を味わいながらピトフーイに中指を立てる。
ピトフーイも親指を下に向け、私に馬鹿にしたように笑う。どっちもどっちだとレンさんは言いそうだが、これだって立派なコミュニケーションだ。
それに最後の戦いぐらい楽しみたい。
そう思うことは必然だ。
私とピトフーイの他に誰もいない住宅地。パニッシャーを構えるピトフーイに357マグナムとコルト・パイソンを向ける。火力は向こうが上だが、小回りは私のほうが有利だ。