名前は『難波みお』と悩んだんですが、まぁ違う方にしときました。
何のことだか分からん人は、かわいいエイリアンを倒す3人の幼女という放送時期には狂っていたと御大にも批判されたアニメを調べてチョーダイ!(爆)
いきなり現れた一高襲撃の太陽系最強の魔法使いを前に一高を中心にして警戒の気持ちが出てくる。
だが、それとは無関係の啓太は話をするために近づく。
「
「別にどうともならなかったんじゃないですかね。結局の所、暴れたいだけ暴れたならばアイツらは現出を止めざるを得ない」
「それもまた道理ではある」
超然とした会話。どういうことなのかを殆どの人間が聞きたいのだが……。
「まぁいいさ。別にネギ爺さんの計画は俺も特に反対するべきものじゃあない。あんたの走狗になるのは業腹ではあるが、やってやるさ」
「そうだね。残る『ピース』は5つ―――それでは今度は硝煙たなびく浜で会おう」
アメイジ○グズゴ○クで強襲でも掛けるのかと想いながらも不穏な言葉に、今度こそフェイト・アーウェルンクスとの会話が終わる。
この間のように転移で出ていくかと思えたが扉外に見えた雪姫の姿、こちらに出してきたサインにサインを返してから、あとは任せるのだった。
そしてフェイトの置き土産がいつの間にか啓太とアンジェリーナの電子マネーの口座に振り込まれているのだった。
「ギャー!!! トンデモナイマネーがワタシの口座に!! これでケータとの結婚生活に余裕がデキるワ!!」
「君の人生設計に俺を巻き込まないでくれ。流石はアマテルの重役……というよりも地の属性を持つあの人は貴金属や宝石の類を大量錬成出来るんだよな」
啓太もキャッシュの残高を見て鼻白む想いをしながらも結局のところは、懐に収めつつも幹比古たちモノリスメンバーの治療費ぐらいには流用しようと思うのだった。
「……忘れていたがお前はフェイトCEOの依頼もあってあの実体化したAIを始末したのだったな。ピースだのネギ・スプリングフィールド『大使』だの……説明してくれるか?」
「エックス、続きを再生。口頭で説明するよりも早いですよ多分」
白けた顔をする後輩に少し心苦しいが、それでもこのまま何も知らないでいることを克人も容認出来なかった。例えそれが、魔法師という存在を不安定にしたとしても……。
9月24日
A・I TOMATEという存在はあらゆる意味で広く浸透した。昔の日本で言う一人一台に
どうやら彼らは魔法師のアシスタンツなどに移動して魔法師の魔法使用を手助けしてくれる。
その利用範囲は広く、すぐさまMITとバークレーの魔法機関とが協力体制を樹立。
だが、その一方で危惧も共有し合った。それは―――神戸博士が最後までこの技術を一般公開しなかった理由にも通じていたのだ。
9月30日
故郷にいた時に会いたいと切望して、どうしても無理だった大人物は既に老年の域に到達していたが、その会合はとても心躍り、そして一つの使命を私に与えていた。
同日
大師が雪広財閥などと協力して開発をしようとしていた『魔法炉』とマギステルの魔法を簡易化した『魔法アプリ』の『一般公開』……その実現がなされなかった理由が明かされた。
魔法アプリの代わりに生み出された自分たちだ。その理由は知りたかった。
大師も生前の神戸博士から伝えられていたことでしかないが、どうやら『この世界の線』においては、少々『林檎』の台頭が遅かった。
曰く『ジョブス』の台頭よりも『ゲイツ』の在位が長すぎたということだ。それにより、魔法アプリというプログラムソースを構築する基礎・基幹技術が不足しており、
稀代の電脳犯罪者ビリー・Gこと『長谷川 霧雨』の『遺産』にこそそれがあると言われた。
『けれど、僕は失敗してしまった……結局、チサメさんのお兄さんを失わせる羽目になり、そして……チャチャマルさんも……』
苦しそうに言葉を連ねる大師の眼に涙が浮かぶ。
彼はヨルダ・バオトと戦っている中、なんとしても世界が、人々が、なるたけ健やかで、貧しくないように願っていた。
世界全てが平和で、どんな人間でもひもじい思いをさせないでいることは不可能だとしても、夢物語だと分かっていても、少しでも手を届かせたい……そんな少年の頃に捨て去る理想を捨てきれずに足掻くヒトを笑えない。笑えるわけがないのだ。
だが、その為に失ってしまったものが彼の歩みを止めてしまったのだ。
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10月8日
大師の語るところをまとめれば、今後の大きく分けて地球にいる魔法師の脅威は3つに分けられる。
1つはヨルダ・バオト。コレに関しては魔法師、魔法使いに限らず全ての敵である。
浦島家は何かを知っているようだが、今は問題にしておかなくてもいいだろう。
2つは動き出そうとするビリーナンバーズという悪性AI……コンピューターウイルス的な面ももった実体化を可能としたプログラムたちが徐々に活動しだしてくるということだ。
これはNo.XXXこと『神戸 みと』が本格的な覚醒を果たしたあとに問題になる。彼らもまた自分たちの使命……魔法使いの絶滅のために動くだろう。
大師の理想の為にも何とかコレを対処したい。
3つは喫緊の課題ではある。それは裏火星の策動。崩壊までのリミットは先延ばしになったとはいえ、USNAを除けば全ての国家で宇宙開発がストップした現状において、彼らが自分たちの生存権を求めて地球側との戦争に踏み切ることもあり得る。
または魔法師を生贄にして『姫御子』の礎を強化するというのが彼らのプランなのだろう。
あらゆる意味でクライシスは差し迫っている。
この事態に対して日本の魔法師……実兄のとった政策がアダとなることは断言できる。
いまはまだ近衛様……木乃香さまの『結界』が押し留めているとはいえ、どこかで限界は来るはずだ。
一人に全てを支えられるほど世界は甘いものではない。
そのことに気づいた時には全てが手遅れであったという大師の言葉が自分の中に響く。
自分はもう日本に帰る気持ちはない。せめて、この危機に対しての対策を伝えさせてくれという訴えはーーー実兄によって却下されてしまった。
絶望が自分を覆いつくす……。
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「まだ再生する項目はあるのか?」
「あるといえばありますよ。ただ危機的なことを伝えるならば、ここで止めていいと判断します」
エックスの判断は妥当であった。しかし、少し不満そうな顔も見せていたりするが、啓太は停止をさせることにした。
「じゃあ止めておこう。こっから先はケンおじいちゃんの私的なものが多く含まれていそうだからな」
プライバシー保護という観点はこの時代でも当たり前に尊重されるものだ。
だが―――。
「エー、再生しないのー?」
「僕らの世界が何者かに侵略されてるぞ。という
ぶーたれながら自分の腕に抱き着いてくるアンジェリーナに言いながら、この先のことは……まぁ分からなくもない。
恐らくNo.XXXの覚醒に関わる辺りのことだろう。
しかし、ここで安売りしてはならないだろう。
「浦島君……この映像の先に何か対策とかはあるんじゃないの?」
「あるかもしれませんね。実際、ケン爺ちゃんはそれを伝えようとして断念させられたわけですからね」
「再生はしないのか?」
「これ以上は他人のプライバシーに関わるし、何より先程の独白であったように、日本の魔法師界はケン・クドウの提言を全て斬ったわけです。そして現在に至るまで情報を隠蔽してきたんだ。俺がそれを破るわけにはいかない」
七草と十文字に言われながらも、そこは譲らない。
こういう時、創作小説の主人公や彼の知るネギ・スプリングフィールドならば何か威勢のいいことを言うのかも知れないが、啓太はただの
生きるも死ぬもそいつ次第なのだから。
「……イヤな奴だなお前は」
九島烈の作った魔法師社会の一員だから教えないという答えは当然のごとく反感を覚えさせるのだ。
「ボランティア精神なんてねーよ。ここまで教えただけでもよっぽど人格者だぜ俺は」
理論主席サマに言いながら牛タンカレーを食べる浦島(アンジェリーナも同様)に、こっちはダメだと悟った十文字は違う方向に矛先を変える。
「時逆君……君は裏火星の出身だと聞いた。何かしら目的があるのだろうが、地球の魔法師全てを生贄にして世界の存続を図る―――それが火星人たちの目的なのか?」
「大勢はそういう考えも已む無しとしておりますよ。ですが、そもそも裏火星とはいえ、その全てを統一してはいない。―――意思もまた」
「どういうこと?」
その言葉に『ああ、やっぱり単純化していたな』と九郎丸の鼻白む顔を啓太は見てしまう。
「裏火星、ムンドゥス・マギクス、魔法界―――まぁなんとでも呼び方はありますが、この世界もヨルダ・バオトの創世以来、地球と同じく多くの国家が出来上がりまして……まぁそういうことです」
「つまり各国家によって意見は違うというの……?」
「ただ世界崩壊という危機意識だけは全ての国家が常に持っています。当然、どれだけの情報が国民に開示されているかは分かりませんがね」
敵になるか味方になるかわからない返答。同時にその価値観の相違に震える。
何をするかわからない存在が『リアルにいる』という恐怖……これこそが非魔法師―――いや、普通の人々が魔法師に対して抱いている感情なのだと理解できる。
ヒトと同じ知性・容貌をしていながら、ヒトとは違う価値観・能力で日常の社会にいるという現実が恐怖として……我が身を以て理解できる。
「……まぁ僕が地球にやってきたのは色々な目的はあるのですが、一番にはヨルダです。ヨルダの憑依体を殺すためにやってきたので」
「――――――」
その嘆息気味の言葉のあとに視線を露骨に九郎丸に向ける司波達也を見て『こいつは本当にケンカ犬』だと認識を改めつつ、司波達也の殺意に反応したのか―――マギステル・ネギ・アデアットのカードが光り輝く。
全てのカードが光り輝きながらも、2枚…ひときわ輝くものを呼び出す。
ユエ・アヤセ
ノドカ・ミヤザキ
その2枚のカードを引き抜いてアーティファクトを出現させた。
幸いにも眼は火星人である九郎丸に向いていたので、啓太の行動は特に見咎められなかった。
そこで情報を引き出している「2冊の本」をアンジェリーナと見ながら特大の秘密を盗み見るのであった。
(ふーん。こりゃエヴァや鬼瓦のばあちゃん方が、失格とするわけだ。まぁこの世界じゃ自由気ままにはいかせんわけだが)
(ゲー、ワタシってば世界の
(どうやら歴史が分離した世界だからな。気にしなくて良くない?)
(ワタシはワタシとして自立した個としてのワタシがいないセカイがあるのが許せないのヨ!)
なんたるパワーガールな発言。このアンジェリーナからすれば他世界のアンジェリーナは認められない存在なのだろう。
(まぁ俺も自分がいらない世界を見たからな)
超越したものたちは気儘ではないのだろうが、それでも『いのち』が
などと密談していたらば。
「コラ、そういう意地悪をするもんじゃないな啓太。さっさと続きを見せてやれ。私もケンが『坊や』と邂逅してどういう結論を得たのかを見たいんだ」
頭をポンと叩いてくる美女の幻を羽織った婆ちゃんの言葉に反感を持つ。
「雪姫……いやいや! いくらなんでも!! こればかりは!!」
「安心しろ。1日前に烈を締め上げて更に言えば、師族会議を『強制的』に開かせてケンの帰国が既定路線に入った」
その言葉に沈黙。沈黙。そして―――。
全ての情報を確認して雪姫に感謝をすることにした。眼を見開いてからアンジェリーナとハイタッチしあう。
「さっすがエヴァンジェリン・アナタシア・キティ・マクダウェル!! やる時はやる女!! 永遠のロリBBA!!」
「粛清ロリ神レクイエムBBA!!! リアルなしぐれうい先生!!」
「褒めているのか貶しているのかどちらかにしろ―――とはいえ、もはや私もその手の程度の低い悪罵に心乱されるような女ではない。だがキティ呼びはやめろ」
そこだけは拘る女である。案外、自分を子猫にしたのは、恋い焦がれて逃げられてきたある男だけだ。ということなのかもしれない。
「にしてもどうやってあのジジイを説き伏せたんだ?」
「それはもちろん企業秘密というやつだ」
どっかの妖狐のような言い回しをするエヴァに少し呆れつつも。
『カナヅチで一発や♪』
などと偉い人からメールが届いたことで、そういうことなら……と、エックスに再生の続きをお願いするのであった。
そして、そんな啓太の様子……話しかけたくても中々話しかけるキッカケを掴めない三高女子が、いることに全く気付かないままに再度の映像の続きが夕食会の会場に映し出されるのであった。