100万の命の上に俺は立っている 最初のプレイヤーがもし違う人だったら   作:キラトマト

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感染が原作に追いついてしまったのでこっち書きます


暴太郎戦隊ドンブラザーズ 桃井タロウ編
第1話 いせかいタロウ


「……? ここは一体どこだ」

 

 森の中で目を覚ました桃井タロウ。彼は辺りを見渡す。そうしていると突然、頭が半分で身体が半透明になっている男が現れた。

 

「はじめまし。私の名前はゲームマスターと申しま。まずこの世界のルールについてお話しま」

 

「なんだその喋り方は、しっかり喋れ」

 

 そんなタロウの言葉も聞こえていないのか、ゲームマスターと名乗る奇怪な男はルールを説明する。

 

「これから君に指令を出しま。クエストはこち「スライムを3体討伐」でございま。制限時間は24時間でございま。全滅したら本当の死が訪れるけど、全滅も何も君ひとりだけだからめっちゃ気をつけてくださ。完全攻略まであと11周。周回ごとに1人増えていって最終的に11人でクリアしてくださ。周回ごとのクリア報酬は私への質問権でございま。それでは1人目のプレイヤー桃井タロウの職業は────!?」

 

 すると男は大きなルーレットを回す。

 

「? 俺の職業は宅配業者だが?」

 

「料理人」

 

「なんだと? 俺はこれから料理人として生きないといけないのか?」

 

「それではまたお会いしま」

 

「おい待て!」

 

 だがタロウのそれを無視し、謎の男は光の粒子となって消えてしまった。

 

「スライムを三体倒せばいいのか。いいだろうやってやろう」

 

 そう言って懐からドンブラスターを取り出そうとするが、それがない。

 

「やはり自分の力だけでやれということか。まぁいいだろう」

 

 タロウは目を細めて自分の所持品から包丁を取り出す。

 

「これでそのスライムとやらを倒せばいいのか。造作もない。やってやろう!!」

 

 それから数時間後、漸くタロウはスライムを3匹倒し終え、クエストを完了する。

 

「クエストクリアしま。質問をどう」

 

「一体誰の差し金だ。このクエストに俺を呼び付けたのは」

 

「あなた方のとある友人から依頼されて呼びつけまし。それでは回答を終了いたしま。では次の周回までしばしお待ちくださ」

 

 すると、桃井タロウはここに来る直前にいた場所まで戻されてしまった。

 

 そしてそれから約半日経ったころ、桃井の携帯が鳴る。

 

「半日ぶりでござ。桃井タロウ」

 

(電話だと?)

 

「なんだ」

 

「ミッションを与えま。これの成否によって次回のクエストの成功率が上下しま」

 

(ミッション……)

 

「ミッションとはなんだ」

 

「今から指定する家に宅配物を運送してくださ」

 

「なんだと……?」

 

 するとプツンと電話が切れ、後ろから現れた車から異世界で出会ったあの男が現れ小箱を渡される。

 

「これをこの住所に送ればいいんだな?」

 

 それに対し疑問を抱くことなく小箱を受け取り、そのままタロウは徒歩で指定された住所へと運んだ。

 

「届けものだ」

 

 彼は呼び鈴を押す。

 

「なんだぁこんな時間に」

 

 中から筋骨隆々の強面が現れるが、一切たじろいだりせずに荷物の受け取りを要求する。

 

「ん……? なにお父さんこんな夜中に……」

 

 後ろから娘と思しき金髪の女性も現れる。

 

「印鑑か署名を頼む」

 

「あ、あぁ……」

 

 桃井のその態度に圧倒され、そのまま印鑑を押す男。

 

「これであんたとも縁ができた。感謝する。これでこの荷物はお前のものだ。失礼する」

 

 そう言ってタロウは家を後にする。一方その頃、先程桃井タロウが訪れた新堂家の一人娘、新堂衣宇はというと……。

 

(さっきの宅配の人……なんだったんだろ……でも……なんか悪い感じはしなかったな)

 

 翌日、桃井タロウはいつも通り宅配の仕事を、新堂衣宇は学校へと行っていた。

 

「それでさぁ〜、なんか急に来てすごい雰囲気に圧倒されちゃってさ〜」

 

 そして四谷友助はというと、普段通り誰とも接せず、そそくさと家に帰っていってしまった。

 

 病弱なためいつも早退している箱崎紅末は珍しく残っていた。そんな時、いきなり新堂衣宇は突然、本当に気づいたら一瞬で異世界へと飛ばされてしまっていた。

 

「なんなの一体!? え? は? どゆこと?」

 

「やはり予想通りお前が来たか」

 

「え? ちょ、昨日の宅配の人……」

 

「また会うとはな。これでお前とも縁が出来た!」

 

「え? どゆこと意味わかんない……」

 

 と新堂が困惑していると、またもや頭が半分の男が現れ、新堂に対しルールを説明する。

 

「は? わっけわかんないんだけどっ!」

 

 ただでさえ突拍子のない内容、そして喋り方に加え頭が半分という意味のわからない格好で、状況が全く掴めない新堂。

 

「それでは2人目のプレイヤー新堂衣宇の職業は────!?」

 

 そう言うと謎の男、ゲームマスターはルーレットを回す。

 

「魔術師(風) それではまたお会いしま」

 

「アンタ、名はなんと言う」

 

「新堂衣宇だけど……って、それよりもなんなのよこの世界は! なに? 全滅したら現実でも死ぬとか!」

 

「落ち着け。それよりも今回のミッションはゴブリンとやらを3体倒せばいいんだ。それを達成すれば一応は元の世界に帰れる」

 

「そ、それはさっきあの頭が半分の変態に聞いたけど……なんで昨日の宅配便の人がいるのよ!」

 

「それはわからない。だが昨日、あの男に荷物を送れと言われたのでな。それに従っただけだ」

 

「え……。はぁ!? ぜんっぜん意味わかんないし! てかなんなの!? あなたもしかしてこれ1回参加したことあるの!?」

 

「あぁ、昨日強制的に参加させられた。とにかくそのゴブリンとやらを倒すぞ」

 

 そう言うとタロウはそそくさと行ってしまいそうになる。

 

「ちょっと待って!」

 

「なんだ」

 

「あの……さ。ちょっとついて行っていい……ですか?」

 

「いいが、そうすると効率が落ちるぞ」

 

「それでもいいの。てか、魔法使えるっていっても弱い風起こすことしか出来ないっぽくて……」

 

「そうか。なら着いてこい!」

 

 そう言うとタロウは森の中を走り、ゴブリンを探し始める。

 

「え、ちょま!」

 

「はーっはっはっは!! 待つとは言ってないぞ! さぁ祭りだ祭りだァ〜!!」

 

 新堂衣宇は内心、(なんなのあの人!?)と思いながらも、その戦いに参加はできず、見ていることしか出来なかった。だがあと1体というところでダメージを与えたまま取り逃してしまう。

 

「仕方ない! 別のゴブリンだ!」

 

 そう言ってタロウは別のゴブリンを倒し、無事クリアとなった。

 

「私、なんにも出来なかったなぁ……」

 

「いや、新堂。お前がいたからこのクエストが達成することが出来た」

 

 謎の空間に飛ばされた2人。

 

「クエストクリアしま。質問をどう」

 

「じゃあ……なんであたしらをここに連れてきたわけ?」

 

「あなたたちの住む世界を最低限の被害に済ますためでございま」「えっ……それってどういう」

 

 

 

 

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