面倒くさいので、取り敢えず寝る ~IS編ifストーリー~   作:とんこつラーメン

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面倒くさいので、取り敢えず水着を買いに行く

 前回の予告(?)通り、日曜日に皆揃って『レゾナンス』に買い物に向かう事に。

 まずは、一緒に遊びに行く時のお約束の待ち合わせをする事に。

 

「と言っても、住んでる寮が一緒だから、あっという間に集合するんだけどねー」

「まぁまぁ…加奈。こういうのは雰囲気が大事なんだよ」

「そーゆーもんかねー?」

 

 てなわけで、待ち合わせ場所である校門前に真っ先に到着したのは私とロランの二人。

 やっぱり私達って気が合うんだなー。

 

「おや? どうやら他の皆も来たみたいだよ?」

「お~」

 

 ロランの視線の先には、乱ちゃんとヴィシュヌとマドカ、簪と本音ちゃん、玉芳と玉蘭、そして最後尾にレナードが歩いて来ていた。

 ダリル先輩は三年生って事で、今回は自主的に辞退している。

 今頃は、寮の自室にてぐっすりと寝ている頃だろう。

 たまの休みの日ぐらいは爆睡しても良いと思う。

 

「これで全員集合だね」

「改めてみると、かなりの大所帯になったな…」

 

 なんせ合計で10人だからね。

 しかも、全員が美少女&美少年。

 こりゃ嫌でも目立ちますわ。

 

「お待たせしましたー!」

「お二人とも、先に来てらしたんですね」

「むぅ…待たせてしまったか?」

「そこまで日差しも強くないし、大丈夫なんじゃない?」

「そうね、お姉ちゃん。これならのんびりと楽しめそう」

「友達と一緒に買い物か…久し振りだな…」

「今から楽しみだね~! かんちゃん!」

「フッ…これがデートというモノか。初体験だな」

 

 最後のレナードのアホ発言は置いといて。

 

「んじゃ、集まって早々だけど、早速出発しますか」

「「「はーい!」」」

 

 テンション高く返事したのは乱ちゃんと本音ちゃんと、まさかのマドカ。

 実は意外と無邪気な性格をしているのか?

 

 

「傍から見てると、まるでレナっちのハーレム天国みたいだねー」

「確かにそうかもしれないが、俺の本命は後にも先にも加奈だけさ」

 

 ほ…本音ちゃん…一体どこでハーレムなんて単語を覚えたの…?

 それに対して律儀に答えるレナードもレナードだけど。

 

 でもまぁ…道行く人からすれば、確かにレナードのハーレムに見えるよなぁ…。

 こいつ自身も美形だから余計に質が悪い。

 黙っていれば間違いなくイケメンなのに。

 これが俗に言う『残念イケメン』ってやつか。

 

(これは…別方面で楽しみが増えたかもしれない)

 

 周囲の人達の反応が今から楽しみだ。

 因みに、今回アルは私達の邪魔をしたくないってことで、これまたISのコア意識達が集合する電脳空間に出かけている。

 最近、あの問題児な原作ヒロインズから解放されたお蔭で本来の性格を取り戻した彼女達の専用機のコア意識から言い寄られているとか。

 ある意味、あいつが一番ハーレムしてるじゃん。

 

 

 

 

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

 

 

 IS学園は人工島の上に建造されているから、外に出るにはモノレールに乗るか、もしくは地下トンネルから車で移動するかの二択しかない。

 大人である教員たちは車で行き来しているが、運転免許の無い未成年である生徒達は当然のようにモノレールでの移動を余儀なくされる。

 

「うーん…ちゃんとした車さえあれば、私が普通に運転して皆の足になるのになー」

 

 なんてことをモノレールの窓を眺めながら呟いたりして。

 

「え? 加奈は車の運転が出来るんですか?」

「出来るよー。免許とかは無いけどねー」

「め…免許ないんですか…?」

 

 隣に座っているヴィシュヌにドン引きされた。

 加奈ちゃーん…ショーック!

 

「傭兵時代は免許だのなんだのって言ってられなかったからねー。出来る奴が出来る事をする。それだけだったから」

「シンプルですが…いい言葉ですね」

 

 私の初運転は10歳の時。

 隣にガウルンを乗せて軍用ジープを運転しました。

 届かない足は、靴底にちっちゃな竹馬みたいのをくっつけて補強してた。

 基礎的な部分だけガウルンに教えて貰って、後は実践で身に着けていった感じ。

 やろうと思えば今でも普通に運転は出来る。

 でも車が無いんだよねー。

 IS学園を卒業したら、まずは即座に運転免許を取りに行こう。

 私ならあらゆる車両の免許を取れる自信がある。

 

「ほぅ…加奈も車の運転が出来るのか。奇遇だな。実は俺も出来るんだ」

 

 意地でも私と話がしたいのか、通路越しの隣の席になって、簪やマドカ、玉芳と一緒に大富豪をしてるレナードが話しかけてきた。

 

「博士たちと一緒にいた時、余りにも暇だったんで彼らが作った運転シミュレーターをしていたら、いつの間にか車の運転が出来るようになってた」

 

 あのアホ両親…変に真面なもんを作りおってからに…。

 

「いつか、加奈と一緒にドライブでも行きたいな…」

「なんて言ってる場合じゃないと思うよ。はい」

「なぁっ!? このタイミングで革命だとッ!?」

 

 あらら…見事に簪にしてやられたね。

 余所見なんかしてるから、こうなるんだよ。

 

「こうしてモノレールに乗るのは初めてだけど…意外と距離があるもんなんだなー…」

「のんびりしてていいよねー」

「そうですね。たまには、こんな風な時間を過ごすのも良いかもしれません」

「私もそう思う。じゃないと、体よりも先に心の方が参っちゃうから」

 

 そういや、言ってなかったけど私と一緒に座っているのは本音ちゃんとヴィシュヌ、それから玉蘭の三人。

 割と珍しい組み合わせだと思う。

 

 今は何時ぐらいかなー…とスマホを取り出そうとした時、不意に周囲の声が耳に入ってきた。

 

「ね…ねぇ…あそこ…」

「うん…凄い空間よね…」

「美少年一人に沢山の美少女が集まってる…」

「外国人っぽい子達も多いし…」

「ハーレムだ…リアルハーレムだ…」

 

 言うと思った&こうなると思った。

 なんとなく予想は出来た事だけど。

 やっぱり、このメンバーで一緒に出掛けると目立つかー。

 無理も無いことだけどさー。

 

「あ…次降りるっポイ?」

「みたいですね。では、そろそろ降りる準備を…あ」

 

 ヴィシュヌが隣を見ると、項垂れているレナードの姿が。

 もしかしてとは思うけど…?

 

「あれから逆転できずに普通に負けた…」

 

 マジかよ。

 トランプとは言え、あのレナードが負けるとは…。

 

「完全に侮っていたよ…やるじゃないか簪…」

「ぶい」

 

 可愛いかよ。

 不意打ち過ぎて思わず胸キュンしちゃったよ。

 

 なんて言ってる間に停車駅が近づいてきた。

 急いで準備をしますか。

 えーっと…お金お金ー…。

 

 

 

 

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

 

 

 

「「「着いたー!」」」

 

 そう叫んだのは、これまた乱ちゃん&本音ちゃん&マドカのトリオ。

 この三人…実はめっちゃ仲良いな?

 

「日曜日って事もあってか、人で賑わってるなー」

「一度でも人込みに巻き込まれたら、発見するのは困難を極めそうだな…」

「流石に全員は無理かもだけど、三~四人ごとに手を繋いではぐれないようにした方が良さそうかも」

 

 玉芳の提案を飲み、皆で手を繋ぐことに。

 別に誰かと手を繋ぐことは良いんだけど…。

 

「どうしてこうなった?」

 

 私と手を繋いでいるのはロランとレナードの二人。

 しかも、まるで『先を行く人』みたいに二人に挟まれてる。

 うーん…見事に身動きが取れないですな。

 

「では、水着売り場に行こうか…加奈」

「そうだね。『私と』一緒に行こうか」

「「む?」」

 

 お願いだから、私を挟んで喧嘩しないで…。

 気まずい事この上ないから。

 

「いや…まだ時間はあるし、色んな所に寄りながら最後に水着売り場に行こうかなーって思ってるんだけど。折角、こうして皆で一緒に来たんだし。水着を買ってハイ終わりってのはしたくないんだよね。お昼もここで食べていくつもりだし」

「「加奈…♡」」

 

 なんで、そこで感動する?

 別に変なことなんて言ってないでしょ?

 

「そうだな…加奈の言う通りだ。皆との絆を深める貴重な機会を棒に振るような真似など出来る筈も無い」

「全く以て、その通りだ。加奈、君が望むのであれば私はどこへでも着いて行くよ」

「二人とも…ありがと」

 

 分かってくれたんなら、私としてはそれで十分だ。

 時間は有効活用したいしね。

 

「のんびりとウィンドウショッピングでもしながら目的に向かおうか」

「「「さんせ~!」」」

 

 またもや返事をしたのは本音ちゃん&乱ちゃん&マドカ。

 もうこの三人は私の中で仲良しトリオとして認定する。

 

「ここには色んなお店があるみたいだし、見ているだけでも飽きないかも」

「もし大きな物を買っても、学園に配達して貰えばいいしね」

 

 玉芳と玉蘭の言う通り、ここには非常に数多くの多種多様な店舗が沢山あるので、適当に歩いているだけでも十分な暇潰しになる。

 なので、ここに遊びに来るIS学園の生徒は割と多い。

 軽く見渡しただけでも、私達以外のIS学園の生徒がいるのが見える。

 

「あ…なんかいい匂いが漂ってきた…これはー…」

「あそこ。ラーメン屋さんがある。まだ準備中だけど」

 

 簪が指さした場所には、確かにラーメン屋があった。

 非常に美味しそうなスープの香りが…ごくり…。

 

「…昼飯候補その一だな」

 

 もし見つからなかったら、最悪ファーストフードにしようと考えていたけど…それは杞憂だったみたい。

 よく見渡したら、和洋中問わずに多くの飲食店が軒を並べている。

 これはマジで悩む奴だわー…。

 超贅沢な悩みだー…。

 

「流石は日本…色んな食文化が交わる国とは良く言ったものだな。ラーメンだけじゃなく、パスタ専門店や洋食屋、和食専門店もあったかと思ったら、あそこには寿司の店もある」

「この香ばしい香りは…焼きたてのパンか! あそこの店から匂ってくるぞ! その近くにあるのはカレー専門店か!?」

 

 おいおい…服飾や家電製品、ゲームショップやカード専門店に本屋、CDショップとかも見かけたけど、それ以上に飲食店の数が多すぎやしないか?

 店的にはライバル多すぎだろー…。

 でも逆を言うと、味の保証はされてるって事だよな。

 ライバルが多いって事は、それは即ち、味の勝負で凌ぎを削り合って今に至っていると言う証拠でもあるんだし。

 ふっ…流石はレゾナンス…完全に侮っていたよ。

 もしアルがいれば、ここでどんな飲食店があるのがすぐにリサーチさせてたんだけど…時にはこんな風に目で見て調べるのも悪くは無いか。

 これもまた皆と一緒に出掛ける事の醍醐味かも知れないしね。

 なんと言うか…今日は楽しい一日になりそうだ。

 

 

 

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