「この度は、G1の逧先怦賞1位獲得、おめでとうございます」
『繝吶ル繝?ャシ』「なっ?!」「キャー!!」
「昨日のあれは何だったのか……」
「アノーニ!」「うわっ?!」
『ドン!ブラスター!』「えっ」
「見つけたぞ……インヴィレッジ……!」
「やはり人の欲望は醜い。排除する」
「やり直させろ……あの子とのレースを!!」『繝√?繝?繝ェ繧ョ繝ォ』
「ワーハッハッハッハ!」
「ターボ……さん……?」
都内某所。少し見た目が汚れている高校で、一人の数学教師──
この高校の偏差値は高くない。というより低すぎる。ドベと言ってもよいほどであり、いわゆる不良校であった。そのため授業に参加する奴は少ないわ参加していたとしてもスマホをいじるわ隣と馬鹿騒ぎしてるわで全く真面目に授業に取り組もうとしない。
そうしたある日、その日教える内容を黒板に書いていたとき、授業に使うため配ったプリントが丸められ、剛田目の背中に向かって投げられた。
湧き上がる教室を背にし、憤る剛田目。
「お前ら……真面目に授業を受けやがれぇ!」
『
電子の帯が剛田目を包む。そこに白黒で対称的な体の怪物──乙女鬼──が誕生した。
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side:ナイスネイチャ
桜咲き、入学入社がメインイベント。別れを乗り切り新たな出会いに想いを寄せる4月。そんなういういしさとは程遠い場所である実家のバーでナイスネイチャは働いていた。
バーで働く、と言ってもまだお酒を触れる年ではないため、接客や清掃を任されている。去年まで活躍していたウマ娘だということもあってか、それとももとから商店街のみんなと仲が良かったからか、ナイスネイチャがバーで働き始めてから客足が増えた気がする、とよく両親が愚痴をこぼす。
「いやいや私じゃなくてお母さん達が頑張ってるからでしょ?」
そんなことを言って慰め、今日もバーの扉が開く───
「不思議な出会いが欲しい〜」
昼頃、自分の部屋の中でそんなことを漏らす。
毎日同じ仕事、毎日同じ客。変わることのない毎日にナイスネイチャは少しうんざりしていたのだった。
しかしそう思っていた矢先、彼女に転機が訪れる。
5月に入る前の頃、いつものように部屋でゴロゴロしながらスマホで動画を見ていると、突如画面が変わり、スロットが映し出された。
「え、なにこれ?!」
どうにかもとに戻そう、そんな抵抗も虚しく勝手にスロットは目のアイコンを揃える。その瞬間、視界がピンク色に染まる。
「?……あぁサングラス……」
視界が変わった原因は分かれどいつの間につけていたという事実は分からない。一旦外し特に変なところはないと確認してもう一度つける。そうして前を向いた先で黄色の拳銃が浮いていた。
「は?」
『ドン!ブラスター!』
銃口が上を向きエネルギー状のギアが発射される。それがナイスネイチャの体を包み───
『キ ジ シスター!!いよっトリッキー!!』
どこか見知らぬ公園で、キジシスターとして立っていた。
「えっ、え~~っ!なにこれ!視点高っ!周りの奴ら誰っ?!」
キジシスター。その身長は、近くの鉄棒を跨げるほどに脚が長い。
アノーニ。謎に包まれた存在。殴鎚アノハンマーを使い人を襲う。
「痛い痛いちょっとやめて!」
執拗に脚を狙われるナイスネイチャ。たまらず脚でアノーニ達を踏み潰していく。感触は少し硬めのなにかなので特に罪悪感は沸かず、ドンブラスターを使ったりしてなんとかすべてのアノーニを退治した。
変身が解除される。すると突然現れた目の前の扉が開く。
「君はドンブラザーズに選ばれた。
ツインターボを助けろ。
トウカイテイオーに気を付けろ。
すべてやり遂げた暁には、ドンブラザーズとしての不幸は訪れなくなるだろう」
扉の先を進んだところの、不気味な声の主にそんなことを言われる。
「どうしてそこでターボとテイオーの名前が出てくるの?」
「……面会時間終了だ」
質問の答えは帰ってこず、いつの間にか自分の部屋に戻っていた。
「どういうこっちゃ……」
あまりの情報量に目を回しつつも、これからの生活が新しい色に染まることの期待に胸を高めながら、親の呼びかけに答え下の階に向かう。
「ヴエッ」
足がもつれ階段の上で宙に浮く。
「っとー危なっ!」
なんとか足から、一番下の段に着陸する。
「あ゛」
ウマ娘の着地に耐えきれず立っていた段が抜け落ちる。
ナイスネイチャは全治一週間の怪我を負った。
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横断歩道の近くの道路に、3体の乙女鬼が横一列に並んでいる。その近くの空き地には大破した自動車が投げ捨てられていた。
歩行者側の信号の青色が点滅する中、会社員の男がゆっくり通ろうとする。信号が赤に変わった途端、乙女鬼達は男をロックオンする。
「「「違反者、発見」」」
赤信号でも横断歩道を渡っていた男は乙女鬼に囲まれる。
「うわっ!」
「「「排除、開始」」」
乙女鬼は手に持つ羽ペン型の鎌で男に斬りかかる。
「ケンケーン!」
「逃げてください!」
男が囲まれた瞬間出現し現状を理解したサルブラザーとキジシスター。サルブラザーはドンブラスターで3体の乙女鬼を打ち抜き、転がったスキをついてキジシスターが男を救出する。
無事男が逃げたのを見て、2人は改めて乙女鬼を見る。
白黒2色の虹型の髪型で、角ばったスーツ姿をしていて、全体は対称的で目立った特徴がない。
「こんなのが3体……3に縁があるなー私……」
「3に縁が……?」
キジシスターの発言に少し気にかかるサルブラザー。そんな2人にお構いなく、乙女鬼達が襲いかかる。
場所を空き地に移し、ドンブラスターで応戦する2人。近づいてくる乙女鬼をキジシスターがふっ飛ばしたりサルブラザーがラリアットをかけたりし、徐々に乙女鬼達を弱らせる。
3体がよろめき一点に集まったとき、2人はドンブラスターの上部のスイッチを押しギアを回す。
『パーリィタイム!ヘイ!カモーン!』
ピンク、青のエネルギーがそれぞれ銃口に集まり、集約した瞬間を見はかってトリガーを引く。
『いよおぉ!ドンブラコ!』
打ち出されたエネルギーは3体の乙女鬼を包み爆発を起こす。そこに残ったのは気を失った3人の高校生だった。
「よーし完了ー」
「あのすみません、お互いに自己紹介でもしませんか?」
「そうは言ってもお互い知らない人でしょうし……」
「私、トレセン学園にてトレーナーを務めています、南坂と申します」
「……えっ」
瞬間、キジシスターの脳裏に、6年も前のことであり今でも心に残っている記憶が蘇る。
初めてスカウトされた日、初めてのチームメイトとの思い出が頭の中を駆け抜ける。
「トレーナーなの?!ホント?!」
「はい、トレーナーですが……」
「そういうことじゃなくて!私──」
自分の名前を言おうとした瞬間、二人は光となって消え、そこから遠くの高校の校庭に出現した。
「──ネイチャ!ナイスネイチャ!……あれ」
「キジさん危ない!」
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side:イクノディクタス
トレセン学園を卒業した後、イクノディクタスはトレーナーになるという夢を叶えるべく専門学校に通い始めた。トレセン学園で自分を支えてくれた恩師のようになるべく勉強していた彼女のもとに、
『ドン!ブラスター!』
「?」
不幸にも転機が訪れる。
『イ ヌ シスター!!いよっワンダフル!!』
「……?」
スマホの画面の知らないスロットが目のアイコンを揃えたと思いきや視界が薄い黒に覆われ、途端に目の前の黄色の拳銃が放出したエネルギー状のギアに囲まれ、イヌシスターとしてどこかの広場に現れた。慣れない低い視界に呆然とするイクノディクタスに襲いかかるアノーニ達。しかしイクノディクタスは勘がいい。
「彼らを倒すのが目標……理解しました」
手元に星型の手裏剣を出現させアノーニ達に投げつけダメージを与え、弱ったところをドンブラスターでとどめを刺す。結果傷一つ負うことなくその場にいたアノーニ達を片付けた。
変身が解除され、突然足元に扉が生まれ、落ちていくイクノディクタス。地面につく寸前に勢いは落ち、さしたる衝撃もなく着地する。
目の前には中くらいほどの牢屋が1つ、その中に一人の人間が立っていた。
奇妙な声の主から、ツインターボを助けること、トウカイテイオーに注意することを言われた。
「ドンブラザーズに選ばれた君は不幸に耐えなければならない」
「その不幸はいつまで続くのでしょうか」
「……ドンブラザーズとしての役目を終えるまでだ」
面会時間の終了が告げられ、先程までいた広場に同じ扉をくぐり戻ってきた。
「キャ……」
「あっ……」
戻る際の風がたまたまそこにいた女性のスカートをめくりあげる。
「決して……意図的では……」
少しずつ後ろに下がるイクノディクタス。しかしそんな言い訳も虚しく、
「痴漢!痴漢です!」
イクノディクタスのドンブラザーズ初陣は、冤罪からの逃走で終わった。
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事前に現れ5体の乙女鬼を相手にしていたイヌシスターの警告も虚しく、2体の乙女鬼による脚への攻撃がキジシスターに直撃し体勢を崩し、
「……無念」
活動限界のダメージと判断され強制的に消えてしまった。
「キジさん……」
「ゴリラさん後ろ!」
咄嗟に振り返り、襲いかかる乙女鬼2体の顔を掴み持ち上げて投げ飛ばすサルブラザー。変身が解除された仲間を見て同じ走り方で逃げていく怪物達にイヌシスターはドンブラスターの標準を定め必殺の準備をする。
『パーリィタイム!ドンブラコ!』
集まった黒のエネルギーが放射され3体の乙女鬼を爆破する。乙女鬼のスキンが剥がれ、高校生達が倒れた。
「一人でも3体のヒトツ鬼を倒せるなんて……」
「あの、先程ネイチャさんの名前を聞いたのですが」
「……えっ」
瞬間、サルブラザーの脳裏に、6年も前のことであり今でも心に残っている記憶が蘇る。
うちに秘めたやる気を持つ彼女をスカウトをした日、チームメイトが次第に増え、出来あがっていった思い出が頭の中を駆け抜ける。
「そうですか……彼女が……」
「二人はどういった関係なんですか?」
「彼女の所属していた──」
強制ワープが始まり、校舎内のある教室に出現する2人。
「チームのトレーナーなんです。……この流れ、嫌な予感が──」
「避けてゴリラさーん!」
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side:マチカネタンホイザ
トレセン学園を卒業し、実家の定食屋で働き始めたマチカネタンホイザは、なにか新しい趣味を作ろうと思っていた。
「ぱかチューバーになっちゃったり、近くのクラブに入って毎日日記を配信しちゃったり……うーん悩みますなぁ悩みますねぇ」
そんな独り言をこぼす娘を見て両親が微笑む毎日。そんな日々が続いても悪くはないかな、と思っていた4月の中頃、願ってもない転機が訪れる。
『ドン!ブラスター!』
「うわぁ?!」
急に見たことのない黄色のサングラスがひとりでに自分の顔にかかったと思ったら、これまた知らない拳銃が大きな音を出して現れたのでビックリするマチカネタンホイザ。
「どうした?タンホイザ」
「え、いやこれ!銃!あ!なんか撃──」
「……あれ、タンホイザ?……消えた……」
必死に父親にドンブラスターの存在を訴えるも虚しく、オニシスターとして歩道橋の出入り口に仁王立ちの状態になっていたマチカネタンホイザ。
『オ ニ シスター!!いよっ鬼に金棒!!』
「なんか、黄色い……服?スーツ?」
自分の身に何が起きているのか全くわかっていないマチカネタンホイザだったが、歩道橋に近づく老婦人と、そこに待ち構えているアノーニを見て自分の使命を見出す。
「おばあちゃんに手を出したら駄目でしょー!」
「アノーニッ!」
手に持ったドンブラスターでアノーニを撃ち、転がったところを蹴り出し歩道橋から追い出す。
「おばあちゃん大丈夫〜?荷物持つよ〜」
「あぁ悪いねぇ」
そして歩道橋を登ろうとする老婦人の手伝いをする。荷物は持ってあげてはいるものの階段を登るのが大変そうに見えて、
「おばあちゃんも持つべきかな……ん?」
目の前に不自然に立っている扉を見つけ、開けてみると歩道橋をわたった先に繋がっているのがわかった。
「ちょ~便利じゃん!おばあちゃんこっちだよ!」
扉の先に老婦人を案内し、感謝されるマチカネタンホイザ。
「いえいえそれほどでも〜。また困ったら言ってね〜」
無事道を進む老婦人を見届け、さっき使った扉を通り戻ろうとしたものの、
「わっ……どこ此処……」
見たこともない青い空間の中に一人の人間が箱の中にいるのに気づく。
「君はドンブラザーズに選ばれた。君の使命は2つ。ツインターボを助ける。トウカイテイオーに気をつける。」
「はえ〜……」
「これから不幸が君を襲うだろうが、ドンブラザーズとしての使命を果たせば、それはなかった事になる」
「……あなたの名前は?」
「……君には関係ない」
「教えて下さいよ〜。あっ私タンホイザ!マチタンって呼んで!」
「……?面会時間終了だ」
瞬間、変身が解除された状態で実家へとワープしたマチカネタンホイザ。周りを見ると、父親が頭を抱えているのが目に入った。
「お父さん?どうしたの?」
「あぁ……いや、もしかしたら、ここを畳むことになるかもしれないんだ」
「えぇー?!何で?!」
「ここら辺に新しいビルを建てるんだと。全く、ついてねぇな……」
───これから不幸が君を襲う
「……よし。お父さん!私も頑張るよ!ドンブラザーズ!」
「そうかありがた……ドンなんて?」
自分のやるべきこと、それはドンブラザーズの使命を果たすこと。襲いかかる不幸を振り払うため、マチカネタンホイザは怪物に立ち向かい皆を助けよう、そう心に決めたのだった。
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敵に振るおうとした棍棒が、ウマ娘による力とオニシスターとして補助されている力が合わさりサルブラザーに直撃する。咄嗟に防御はしたもののサルブラザーは校舎をつき抜き道路に落ちる。
「あちゃー……」
「人をもので殴るとは!やはり許すまじ不良生徒!」
「事故だから許してくださーい……」
仲間割れを見てもスタンスを変えることのない、剛田目が変身した乙女鬼。能力で乙女鬼に変えた生徒を操り、教室に現れた侵入者を追い出そうとするも、
「動きに規則性があるので、回避も攻撃も容易ですね」
動きを見切られ、出す手がない状態が続く。しかしそれはドンブラザーズ陣営もおなじであった。ただでさえ一筋縄では行かない乙女鬼をどうにかして倒すも、他の教室の生徒が乙女鬼へと変わり、今いる教室へ入ってくるからだ。
「「「侵入者、排除」」」
「もー無限に増えるー」
「本体を倒さなければ……」
しかし、本体と思われる、教卓に立つ乙女鬼を狙おうとするも他の乙女鬼により射線も通路も防がれる。
次第に体力を奪われていくイヌシスターとオニシスター。その隙を狙い乙女鬼達は決まった動きで斬りかかり、2人を教室の後ろへ吹き飛ばす。
「他の皆は!?ゴリラさんは私がやっちゃったけど……」
「キジさんはすでにやられてしまいまして──」
「ワーハッハッハッハ!」
「あ、ターボ来たー!」
前方の出入り口から乙女鬼を蹴り倒し登場するドンツイタボウ。ザングラソードで、向かってくる乙女鬼を一振りで倒していく。
「ふざけるな……私への接近は違反行為だぁっ!」
「うるさーい!ターボが法律だもんね!」
強力なパンチを受け、窓ガラスを突き抜け校庭に落ちる剛田目乙女鬼。
「必殺奥義、アバタロ斬」
『アーバタロ斬♪アバタロ斬♪』
軽快な音頭が教室に響く。
明るい赤色が刀身を輝かせる。
ドンツイタボウは窓のサッシに足をかけ、勢いをつけ校庭に飛び降り、
「廊下に立ってますぅ!」
剛田目乙女鬼を斬り伏せる。結果、全ての乙女鬼が爆発を起こし、変身させられた高校生達が全員意識を取り戻した。
「やっと終わったー」
「お疲れさまでした」
意識を取り戻した高校生たちを見て、そそくさと教室を後にしドンツイタボウのもとへ向かう二人。道中、イヌシスターはサルブラザー言いかけていたことが気になった。
「先の戦闘中に、ゴリラさんがなにか仰っていませんでしたか?」
「あ、え~と、チームのトレーナーだって言ってたような……」
「なるほど」
(ネイチャさんの所属していたチームのトレーナー……つまりゴリラさんは南坂トレーナーということですか)
自分の所属していたチームカノープスのメンバーの内、自分を含め3人と担当トレーナーがドンブラザーズになっているとなると、必然的に一つの答えが導き出される。
「……オニさんはもしかして──」
「ターボどうしたの?!」
「……?!ターボさん!」
イヌシスターが自分の予想を告げるのを遮り、オニシスターは悲鳴を上げる。それにつられイヌシスターは異常なドンツイタボウの姿を見る。
「……ターボは……ターぼジャナい……」
膝を地につけ頭を抱え苦しむドンツイタボウの全体に、じわりじわりと、壊れたテレビが発するようなノイズが走る。
「じゃああなたは──」
「──避けて!」
振り向くと同時にザングラソードをイヌシスターとオニシスターに向けて振るう。しかしそれと同時に二人は光を発し消えたため攻撃を喰らうことはなかった。
ドンツイタボウは立ち上がり、フラつきながら高校を出る。
「ターボは……ドンツイタボウ……」
曇り空に、無理をした高笑いが響く。
それに答えるようにくぐもった雷鳴が轟く。
変身の解けたドンツイタボウの肩を誰かが掴む。
「……」
振り返ってもそこには誰もいなかった。
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side:???
ある日の夕暮れ時。ゲームセンターから出てきた二人のウマ娘が楽しく喋っていた。
「悔しいー!あと数点だったのにー!」
「わっはっは!ボクに勝つなんて十年早いもんね!」
トレセン学園を卒業して、今まで通りには会えないだろう友人たちと楽しくくっちゃべった日から何日かが経つ。たまたま街の中で会ったツインターボとトウカイテイオーは一緒に昼ご飯を食べたあと、記念にとダンスゲームで勝負することになった。
結果は14勝13敗でトウカイテイオーの勝利。その場にいた誰もがその勝負に見入っていて、最後の結果が出たときはその場中に響き渡る歓声と拍手があった。
自分の家に帰るため、共に駅に向かう2人。
「でももう、今までみたいにすぐ会えなくなっちゃうのか……あのターボ師匠でもそう考えると寂しいなー」
「『あの』ってどういうことだテイオー?!」
「……ボク達ちゃんと友達だよね?」
「もっちろん!ターボ達は永遠のライバルで大親友だ!」
元気な隣の大親友のおかげで、心に浮かんだ陰りはどこかに飛んでいく。
そうしてできた心の余裕が、道の脇に見慣れないものが落ちていることに気が付かせた。
「なんだコレ……ブレスレット?」
見慣れない模様が施されたブレスレット。
妖しく光を反射するそれが、二人の運命を狂わせることを二人はまだ知らない。
じかーいじかい。
ババンと怪物大登場で街はパニック!
エクソシスト?!キツネ!王様に……あれってターボ?
次回ドン"転"話「たーぼとていおー」という、お話。