この素晴らしい世界に戦闘員、祝福を派遣します!! 作:暁ふゆめ
戦闘員の原作は、異世界にテレポートするまで28ページ
今回の話で原作14ページ相当
う~ん……w
エタるな、これ(確信)
最高幹部の1人である『黒のリリス』の部屋……もとい研究室には一体、何に使うのか見当も付かない意味不明なものが散らばっている。その意味不明さはエクゾディアの効果を知らずに封印されし者の右腕をドローした時に等しい。
アスタロトは研究室の中でも一際目を引く意味不明な器具を指差した。
「六号、これが何だか分かるか?」
「ガラスポッド……? 何か転送とかしそうな雰囲気っすね」
と、その時。特徴的なイントロが流れて研究室の奥の鉄扉が重々しく開く。悪の組織のくせにV6の『TAKE ME HIGHER』を登場BGMにするセンスが実に悪趣味だ。俺なら『青い果実』にする所だ。ドアの中から、この研究室の主が変なポーズを取って登場した。
「ふっふっふ……その通りだよ、六号。相変わらずアホだが勘は良いね……!」
俺をアホ呼ばわりしたのは秘密結社キサラギの最高(にアホな)幹部の一人、『黒のリリス』だ。二つ名通りの黒髪をおかっぱに切り揃え、ボタンで前を止める気が微塵も感じられない白衣を着ている。見てくれだけは身長小さめの美少女だ。その上、僕っ娘だ。属性盛り沢山。
だが悲しいかな。俺に改造手術を施したのもこいつだし、キサラギが誇る下らない珍兵器の数多を産み出したのもこいつだ。『卵は頭で割るべ器』とか『なぜかメガドラとドリキャスとセガ・サターンを別の棚を購入して収納してしまいたくなるスプレー』とか『他人のアイスの当たり棒の表記をたたり棒にするレーザー銃』とかを発明したのもリリスだ。
「えっ、マジ? この雰囲気だけのガラクタみたいなガラスの集合体が?」
「この僕の発明品をガラクタ呼ばわりとは失礼な。
君の頭の方こそガラクタじゃないのか?」
「初手アホ呼ばわりしてきたそっちが言います?」
「それは事実だろう?
それとも君のガラクタ脳味噌は僕を事実陳列罪で起訴しようとでも言うのかい? いくらアホでも分かるだろう」
「俺の承諾を得ずに、勝手に身体に改造手術を施した件で起訴しても良いんですよ」
「…………これは人類の命題の一つを解決できる! かもしれない素晴らしい発明品なのだ!」
いつもはコミュ障グランプリで入賞できそうなリリスは発明品が絡むと、かなりウザいタイプの頭にマッドが付く感じのサイエンティストになる。勿論だが、某狂気のマァッドサィエンティスト……ホウオウインキョウマダッ!さんみたいに、仲間を大切にするとか、そういった思考を一切しない真性のクソ陰キャだ。
「つーか転送機ですか。よく作りましたね。リリス様は21世紀で一番の発明家であると組織内で聞いていましたが───」
「そうだろうそうだろう!」
「その頭脳を、腹筋を崩壊させるか胃袋にストレスで穴を開けるかの二択にしかならないイタズラグッズ制作にしか使わないキサラギ内で一番の穀潰しだと思ってました」
「あ、相変わらず君は上司に対するアレやコレやを完全に習い損ねているね……」
で、問題はこの転送機をどう使うかだろう。
俺の疑問を感じ取ったのか、リリスは目を輝かせた。
「六号。君は宇宙人はいると思うかい?」
「さあ。どっかにはいるんじゃないですか」
何せウチには怪人もいるし、この世界にはヒーローなんていうタチの悪い無職もいる。宇宙人ぐらい、どっかにいたっておかしくないだろう。
「単純確率で言えば、存在する確率の方が高い」
「へぇ」
「ただし、宇宙人……宇宙生命体はいない。あ。勿論、地球に存在する生命体を宇宙人としないなら、ね」
ん? 結局どっちなんだ?
俺がリリスの発言に首を捻っていると、リリスは「まぁ、僕がどんな風に思考しても実際の存在には何の影響もないかもだけどね」と言いながら続けた。
「端的に言えば『今現在はいない確率の方が圧倒的に高く、宇宙に地球内生命体以外の生命体が存在する確率は高い』ってことだね」
なるほど。ついつい見落としがちになるが、人間が宇宙人の存在について考える際には『存在しうるかどうか』だけでなく『今いるかどうか』も考慮する必要があるわけだ。
「例えば、六号が電車の中で隣に座っている可愛い女子高生に痴漢したとする」
「おい、待て。さっきの説明で理解できたから、その行き先不安な例え話はいらない」
「その時、だ。女子高生のスカートの中に伸ばした六号の手が、丁度同じタイミングで女子高生のスカートの中に手を伸ばそうとした別の痴漢おじさんの手を握ってしまう可能性は、限りなぁ~く低いわけだ」
「せめてスカート越しにしろよ! 中はライン越えだろ。いや、痴漢もアウトだけど!」
「ただし、この『痴漢おじさんの手に痴漢』という事象が起こりうる確率が低いのは、それらを構成する事象自体の……痴漢自体の発生率が低いからではない。
むしろ、電車内の痴漢なんて日常茶飯事だし、六号のセコい悪行なんて茶飯事を越えて炒飯事だしね」
「チャーハン事って何だ。チャーハンはそんなに食卓で出ねぇよ」
「第一、宇宙人に遭遇するためにはどちらか一方が他方に接触できるだけのテクノロジーを持っていないといけない。
宇宙歴史から言えば、たかだか一生命体の文明なんて、ほんの一瞬だからな」
「間の例えいらなかっただろ!
俺を貶すためだけに無駄な雑学を分かりやすく披露しないで下さい」
「無駄じゃないんだなぁ……これが」と言いながら指を振るリリス。
「アホを極めた君にも分かるように、段階を踏んで説明してやってるのだよ……おっと、段階って分かる? 順番にってことだよ」
俺は右手をワキワキさせて、リリスの下半身に向かってゆっくりと移動させる。リリスはバックステップで距離を取ろうとするが、地面に散乱していた『卵は頭で割るべ器』に引っ掛かって、思いっきり転んだ。
黒いカッターシャツと、それと同じ位の丈の黒を基調としたスカートが翻る。リリスは慌てて起き上がった。
「パンツじゃないから恥ずかしくないもん!」
「君が言うな六号!」
「あ、じゃあ、さっき見えたのパンツですか? 顔赤らめてますけど、どうしましたか? 『黒のリリス』様」
「……ぱ、パンツじゃないから! 恥ずかしくないから!」
「じゃあ何なんですか?」
「そこ掘り下げる!?
えーっと……や、やっぱりパンツだったから恥ずかしい……かな……」
パンツだったのか!?
むしろあの雰囲気でパンツだったのか。詳しい描写を脳がフラッシュバックする。画質は1080pだ。
……やっぱりスパッツにしか見えない。じゃあ、何だ? リリスは実際はスパッツだったのに自分からパンツだった、と嘘を吐いたのか? 一体、何のために……?
俺が瞑想で迷走していると、リリスがポツリと呟いた。
「僕はアスタロトみたいに『安いアダルトビデオに出ているコスプレ嬢』な格好じゃなくて、私服に科学者っぽい白衣着てるだけだから……」
側で黙って俺とリリスのやり取りを聞いていたアスタロトが『なぜかメガドラとドリキャスとセガ・サターンを別の棚を購入して収納してしまいたくなるスプレー』の棚に頭から突っ込んだ。
スプレーが割れて、中からピンク色の気体と液体が溢れ出す。
リリスがそれを見て慌てる。リリスの慌てっぷりから、嫌な予感を感じた。
「わわっ! い、一時休戦!」
「よし、分かった! どうすれば良い?」
「外に避難して、扉を閉めて密閉する。これが扉のリモコンで……えーっと……六号は転送機を外に運んで! 線は繋がってないから! あ、後そこの延長ケーブルも!」
「オーケー! っうおお! 重いな……これ……!」
「あっ、ちょ、リリス! 六号! た、助けてー!
私、棚に挟まれて……どっちかは助けてくれるよね!?」
アスタロトの悲痛な声がピンク色の煙の奥から聞こえる。俺とリリスはお互い顔を見合わせると、ほとんど同時に言った。
「ごめん、アスタロト!」
「ごめんなさい、アスタロト様!」
「「どうか、ご無事で!」」
俺とリリスは研究室を密閉した。
1話の文字数増やせば良いじゃん
ってリプすらも来なかった小説
タイトル変えた方が良いですか?
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良い(正規ルート)
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このままで良い(悪の秘密結社ルート)
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良くないわよ、バカ!(恋愛ルート)
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井伊直弼(桜田門外ルート)