岩タイプで砂嵐と全体A急所2上昇スキル持ちのお兄さんは好きですか 作:プルータス
ざっくり言えばそれぞれ一種類の弱点以外は等倍ダメージで無効も半減も無し。天候ダメージはパッシブスキルで無効なのでスキルを持ってないと岩タイプや鋼タイプでも砂嵐状態でダメージを受けます。
ダイマックスはガラル地方特有のバトルギミックである。ポケモンが巨大化(実際に大きくなるのではなくガラル粒子によるホログラムのようなものだ)し、体力が増強され技がダイマックス技という大技へと変化する。本来はガラル粒子の満ちたスポットやスタジアムでのみ可能な現象である。
ここパシオではバディストーンによってトレーナーとの共鳴を起こし、
ガラル地方のトレーナーや
「というわけで対戦お願いします。コルニさん」
「ダイマックスのためにメガシンカを体験したいんだね。まかせて」
ダイマックスと同じくバディストーンによって道具を代替しているメガシンカ。それを参考にするためにはメガシンカの継承者のコルニさんとの対戦が一番であると判断した俺はサイトウさんを頼り格闘ジムリーダーの繋がりで約束をこぎつけたのであった。
「サイトウさんもありがとうございます」
「いえ、これくらいはお安い御用です」
いつものようにストイックに返される。後でいかり饅頭をたらふく差し入れますからね。
「それではポケモンバトル 始め!」
「アノプス! 行くぞ!」
「頼んだよルカリオ!」
初手の『すなあらし』によって縦横無尽に泳ぎ回るアノプス。そして波動によって砂嵐に惑わされることなくアノプスを捉えるルカリオ。
岩エネルギーによって形成された『うちおとす』と格闘エネルギーによる『しんくうは』による射撃戦が繰り広げられる。砂嵐状態の機動性と特防上昇によってアノプスが少し有利。逆に砂嵐がやめばルカリオの有利となるだろう。
「引き付けてから『いわなだれ』だ!」
「受け止めて『インファイト』! できるよね!」
大岩による『いわなだれ』に怯むことなく接近戦に持ち込むルカリオ。保身を考えない一撃によりアノプスの体力が削られるが、同時にルカリオの防御力が下がる。
「今だ! 命 爆発!! メガシンカ!!」
「オオオォ!!」
コルニさんからポリゴンフォン、その中に入っているバディストーンへと力が流れ込み、ルカリオへと送られる。
進化の光に似て非なる輝きにルカリオが包まれ、ルカリオの姿が変わる。より攻撃的に、より軽快になったメガルカリオがアノプスに
「離れて『うちおとす』だアノプス!」
「距離を詰めてルカリオ!」
二撃も大きな打撃を受けた状態では無理はできない。メガシンカによって『しんくうは』が『グロウパンチ』に置き換わったルカリオは格闘戦に偏重していると調べてある。追いかけっこの始まりだ。
『うちおとす』で引き撃ちするアノプスと軽快なフットワークで距離を詰めるメガルカリオ。どちらが有利かといえばメガルカリオだ。時間経過で砂嵐状態が終わってしまったのでアノプスの機動性が減っているのだ。
もう一度『すなあらし』を使えるがその後に更に使えるかは運次第になる。勝利への布石で使うならともかく逃げの状況で使いたくはない。
(ん? 思ったよりダメージが少ないか?)
もしかして、メガシンカの方にエネルギーをまわした分、技の威力はそこまで高くないのか? メガシンカで強化されているので低威力とは言わないがこちらの想定よりは低いのかもしれない。
体力に余裕があるなら打てる手もある。
「アノプス! 『いわなだれ』!」
「突っ込んでルカリオ!」
怯まないルカリオならば『いわなだれ』を無理に避けるより正面から突破してアノプスへの攻撃を狙う。正しい戦術だ。俺でもそうするだろう。
「『インファイト』!」
「まっすぐルカリオに飛び込んで距離を潰せ!」
接近戦の更に内、アノプスはメガルカリオの拳を掠めながら密着距離まで詰め、そのままぶつかる。『たいあたり』や『とっしん』ですらないただの衝突だ。
ぶつかった場所からスピンしてメガルカリオの脇を抜け、再び『すなあらし』を発動する。縦横無尽に動きながらの射撃戦が再び始まる。
先ほどと異なるのはメガルカリオが『いわなだれ』を二度もくらっていることだ。怯まないことはダメージが無いことではない。大きな一撃を与えるための必要経費ではあったが、こちらが狙いをすかすことができたのでこちらに大きなアドバンテージとなった。『インファイト』の代償で防御力が下がっていたこともあり、お互い大技を当てれば倒せる状況だ。
そして天候が砂嵐状態の今、アノプス側が有利だ。『うちおとす』『いわなだれ』によって翻弄しながらタイミングをはかる。
「今だ! 『バディーズ ロック インパクト』!!」
「迎え討ってルカリオ!」
バディストーンを通じてアノプスにパワーが送られ、岩エネルギーを纏ったアノプスは流星のようにメガルカリオの周囲を旋回し、合図と共に突撃する。メガルカリオもまた波動によってアノプスの動きを探知して拳で迎撃しようと試みる。
交錯してから一瞬の後、メガルカリオが膝をつく。そしてメガシンカが解除され通常のルカリオへと戻る。
「勝負あり! 勝者カクタス、アノプス!」
全身にどっと疲れが襲う。アノプスを連れコルニさんへ挨拶に向かう。
「ありがとうございました」
「ありがとうございました」
固く握手をする。熱い良い勝負だった。紙一重の勝負で何かが違えば勝敗は逆転していた。
「カクタスさん、何か掴めましたか?」
「あ」
サイトウさんから言われて元々の目的を思い出す。メガシンカを肌で体験できたし、メガシンカでのバディストーンへの絆パワーの送り方は参考にはなったが肝心のダイマックスはできそうにない。
「カクタスさん、いやカクタス。ちょっといい?」
「なんだいコルニさん」
ぶっちゃけ途中からダイマックスのことが頭から抜けていたのでどう謝ろうかと頭をひねっていたところコルニさんから声がかかる。
「まずは『さん』はいらない。コルニでいいよ。私もカクタスって呼ぶから」
「あ、私も呼び捨てでいいですよ」
二人の格闘ジムリーダーから呼び捨てでいいと言われる。平ジムトレーナーとしてはさん付けで区別をつけたかったのだが本人たちから言われては従うべきだろう。
「わかった。コルニとサイトウでいいね」
「で、本題なんだけど。カクタスがアノプスへ過保護気味の波動を感じるってルカリオが言ってるよ。私もそう感じる。負けた側で言うのもなんだけどさ」
「審判から見た感想ですが、普段より少し消極的だった気がします。ジムチャレンジで挑んできたときのカクタスならもっと攻めっ気を出してました」
ふむ? 思い返してみる。たしかに普段、というかガラルでの俺ならもっと『いわなだれ』を織り交ぜてダメージを稼いでいたが、リスクも高くなるし生まれたてのアノプスには……。あ、これか。
ガラルでのパートナーたちは譲り受けたり自分で捕まえたポケモンで、タマゴから孵したポケモンを育てるのは初めてだ。それ故に無意識に守ろうとしていたのかもしれない。
そんな状態では絆によるダイマックスできなかったのも無理はない。こちらが無意識に送るパワーをセーブしていたのだから。
「ほら、アノプスももう一人前だって言ってるよ」
「この震え、進化の前兆ですね」
アノプスがしばらく震えると光に包まれ、光が収まると大柄のかっちゅうポケモン アーマルドへと進化した。
「そうだな。お前が生まれたてのときのイメージが消えてなかった。改めてよろしくなアーマルド」
「ギュイィギュオゥ!」
硬い体に溢れるパワー。今ならダイマックスもできる。そんなイメージが湧く。
「進化したてのポケモンはパワーを試したがるものです。私のネギガナイトと一戦どうですか? カクタス」
サイトウの誘いにニヤリと笑う。
「よっし。それじゃ新生バディーズ、行ってみようか。なあアーマルド!」
「じゃあ今度は私が審判だね。試合開始!」
「行きましょうネギガナイト!」
「全力をぶつけるぞアーマルド!」
バディストーンに溜まったエネルギーではなく、自分自身の想いを変換するコンバータとしてバディストーンを使用する。ガラル粒子の代わりとなりアーマルドを巨大化させる。これが
「いくぞ! イノチ ダイマックス!!」
直前のバトルで何かが混じったかもしれない。
「ナックルジムのジムトレーナー カクタスだ。
改めてよろしくな」
カクタスとアーマルドのバディ。岩タイプのサポーター。
『うちおとす(ゲージ1)』『いわなだれ(ゲージ3)』『すなあらし(2/2)』『ガラルの誇り(2/2)』
BD技
『ダイロック』『ダイロック』『ダイウォール』
P技3つとガラルらしい技構成。ボードで『すなあらし』の回復が確率でできる他、『ダイロック』で砂嵐状態にできるため3回の砂嵐は保証されている。
ゲージ1技で
天候が砂嵐状態だと「強い」「速い」「硬い」頼れるバディーズだが、その反面砂嵐状態以外ではガクッとスペックが落ちる。
『ガラルの誇り』は攻撃と急所を1段階上昇。砂嵐状態なら更に1段階上昇する。基本的には初手『すなあらし』から『ガラルの誇り』を使い切りBC回しにまわるので砂パ以外で使われることは少ない。