綾小路に憧れた男の実力至上主義生活   作:ラトソル

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続くかは分かりません。思いついたので投稿です


第1話

 さて、皆さん。突然だが質問を一つしたい。

 

 あなたには尊敬する、もしくは目指している人物はいるだろうか。

 俳優、過去の歴史の人物。なんでもいい。母親でも、父親でも。

 

 理由はそれぞれだろう。かっこいいから、可愛いから。強い、優しい。

 君達の頭の中にどんな人物が浮かび上がったのかは知らないが、それは各々の答えなので間違いということは絶対にない。尊重するよ。

 

 ……へ? 俺が尊敬する人、目指している人は誰かって? んなもん決まってるでしょうが。

 

『綾小路清隆』だよ。

 

 いや、だって、ね? まずかっこいいだろ? それに人が人生で学ぶこと全て学習済みって何? 凄すぎだろ。戦闘技術も一流? どこに欠点あんの? あるとしたら感情の欠如くらいだけど、それを加味しても圧倒的スペックすぎだろ。周りに実力を隠してるのもなんか陰の実力者みたいな感じでいいよね! (食い気味)

 

 あれは中学一年の初めくらいだったな。友人に勧められて『よう実』を一巻だけ買ったのは。他のラノベとかは読んでたんだけどな。面白いとは聞いてたんだけど、食わず嫌いってやつ? それで読んでなかったんだけど。まあ、いい機会かと思って読んだらびびったよね。

 

 ダッシュでTSUT〇YAに走ってたわ。

 

 なんだあの主人公。当時の俺は衝撃的すぎて読み漁ってたよね。宿題? んなもんとっくに終わらせてるわ。

 

 まだ7巻までしか販売されてなかったけど、いや〜龍園戦やばいな。四人の実力者同時に相手取って完封とかバケモンかよ。

 

 俺は完全によう実ワールドにハマってしまった。抜け出そうとしても抜け出せないほどに。いや抜け出そうとなんか思わないんだけどね? 

 読めば読むほどに綾小路清隆という男に憧れた。こんな男になりたい。

 ちなみに俺は一之瀬推しです。

 

 そこからは特訓と勉強の日々よ。

 親に頼んで空手とジークンドーと色々やらせてもらった。めちゃめちゃ詰め込んだわ。要領が良かったのか師範には褒められたけど、そんなんじゃ満足しないっすよ。とりあえず全国一位目指します。

 

 それ以外はひたすら勉強だな。死ぬほど勉強してて気付いたのが、俺って意外とできるんだな、てこと。坂柳ってやつがどれくらい天才なのかまだあんまわかってないけど、そいつに届かないくらいの地頭だと自負してる。そのおかげか高校範囲はすぐに終わったよね。その頃には中三に入ってたわけだけど。

 

 あ、友達との時間はもちろん取ってるよ。無機質な人間になりたいわけじゃないから。俺がなりたいのは感情のある綾小路清隆なんだよ!! (クソデカボイス)

 

 大学範囲に突入してからは結構つまずいたな。なんだよ、ルベーグ積分って。測度論とかやめてもろて。まあ完璧に把握できたが。

 

 高二の夏。ついに大学範囲を終わらせることができた!! マジで長かったわ。あとちょっとじゃね? あ、空手とジークンドー全国制覇しました。なんかすんなり行ったわ。師範ボコった時の複雑な表情が忘れられんな。弟子が強くなった喜びと負けた屈辱が入り交じった表情。なんか目覚めそうになったわ。もっと悲痛な表情を俺に見せてくれよォ!! 

 

 マジで浮かれてたね。スキップしながら道歩くくらいには浮かれてた。今思えばその時の俺アホみたいな顔してたな。だからか。いつもなら絶対に気づくことに気づかなかった。周りの人とか視界に入らなかったからな。みんな上を見上げて口を開けてたもん。どこぞのボカロだよと思うが、まあ落下してきた鉄柱に貫かれたよね。いや〜痛かった。(軽)

 

 周りの悲鳴が聞こえてくるけど、そんなことはどうでもよかった。俺の頭の中には別のことでいっぱいだったからな。

 

 ──いや、まだ人生で人が学ぶ全てを学習できてないって!! 

 

 あとちょっとだったのに……!! いや、戦闘技術もまだまだなのか……? 綾小路清隆は軍人とも戦っているはず。あんな強面パパならそんくらいするよな。俺は軍人と戦って勝てるのか? たかが全国一位になった程度で? 

 

 まだやり残したことがあるのに!! 陰で暗躍するムーブとか憧れたのに!! 青春謳歌したかった!! 

 

 あ〜。やりなおしてぇ〜。

 

 だんだんと意識が遠のく中で、そんなことを考えた。

 

 ……てか、もう高二か。遅すぎたな。

 

 ゆっくりと閉じる瞼に逆らえず、そのまま視界を黒く染めあげた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

体が縮んでしまっていた!! 

 

 何言ってるか分からないと思うんだけど、これが全てです。

 

 鉄柱に貫かれて死んだと思ったら気が付いたら赤ちゃんスケールでした。

 

 ラノベとかでよくある転生か? いや、非科学すぎだろ。論文でもそんなこと書いてなかったぞ。クソ! 無駄に知識を詰め込んだせいで変な思考になる!! 

 

 てか、この体不便すぎ。言葉話せないし。話そうと思っても「あー」とかしか言えん。バブバブとか言わんから。

 でも、生まれたてという訳では無いらしい。パパママくらいは言えるぐらいのお年頃だ。ハイハイできるし。

 

 転生したては絶望したな。まずここどこだよ。体不便すぎだろ。この先どうするかな〜と思っていたら閃いた。

 

 あれ? 勉強できるじゃん。戦闘技術磨けるじゃん、と。

 

 マジで天才的思考だわ。戦闘技術は今すぐは無理でも、勉強はできるよな。知識は頭に入ってるし。空手とかは頭の中でシミュレーションしとけばいいだろう。自由に体動かせるようになってからやり方忘れたとかになったらマジでやばい。復習しまくるか。

 

 それでも不便極まりない。勉強は隠れてしなければならないし。今の俺の年齢は絵本読み聞かせてもらうくらいが妥当だ。俺はもう残すのは論文くらいだけど、一歳二歳が論文読むとかカオスでしかないからな。ワンチャンNASAに連れていかれかねない。

 

 今回の人生での俺の両親は学者って訳じゃないけど論文とか好きなのか割とそういうの置いてあったから助かった。うわ、青チャートなっつ!! もう全部読んだから要らんけど。

 

 転生物によくある法則が変わりまくってるって心配はなかった。ちゃんと現代日本でよかったわ。

 一つ気になったのは、よう実が存在しなかったことだ。ん〜、まだ発売する時期じゃないのか? ちょっと昔っぽいし、中学くらいになったら販売されるか。俺綾小路に追いついてから続刊読もうと思ってたから龍園倒してからの展開知らないんだけど。よみてーなー。

 

 小学校に入学した。よし、そろそろ空手とかの武術を本格的に習うか。目指せ、全国一位!! 

 

 一瞬で行けたわ。まあ、技術は体に染み込んでるし、相手は発展途上の同学年とかだしね。何歳か上とも当たったけど問題なかったわ。周りの人に天才だってもてはやされた。そんなことないっすよ、まだまだっす(謙虚)。

 

 それにしてもうちの親はすごい。

 空手やジークンドーで全国一位とったらめっちゃ喜んでくれる。大人顔負けの動きしてるのになんも疑わない。なんか罪悪感出てきたな……ま、いっか!! 親孝行だと思おう。

 もう親の目の前で論文読んじゃってるしね。いや、疑えよ。俺まだ低学年だぞ。小学校低学年が原子の論文とか見ねぇわ。

 

 迎えた小6。遂に全過程終了致しました!! 

 いや〜全部理解したわ。長かった〜。今なら何聞かれても完璧に説明できるね。ん? 絶対に付き合える方法? 知らんわ、付き合ったことないから。当たって砕けろ。

 

 ていうか今気付いたけど、この体顔めっちゃいいな。よく見たら両親めっちゃ美形じゃん。前世でもまあまあイケてる顔だと思ってたけど、今の顔には負けるね。道理で道歩いてたら視線集めるわけだ。めっちゃ声かけられたし。困った顔で謝ったら胸押さえながら道譲ってくれた。

 

 ようやく中学入学。この時にはよう実7巻まで出てたんだけどな。やっぱ世界が違うのか? こればっかりは知識でわかる事じゃないから一概には言えないが、この世界ではよう実がないらしい。聞いたことないラノベとかも多いし。『ダンまち』はあった。良かった〜。これめっちゃ好きなんだよ。

 

 全てを理解したあとも復習は欠かさずしている。フラッシュ計算とか極めたな。暇つぶしで。使う機会あるのか知らんけど。新しい論文が出てきたら読んで理解する。俺って知識の吸収力強いわ。スポンジかよ。

 

 体も鍛えまくってます。誰にも負けない自信あるわ。

 そういや、空手の全国大会で堀北って奴と当たった。なんか見たことあるメガネだったけど……気のせいか。ちなみに勝ちました。今までで一番手強かった。

 

 そんなこんなで、この世界が普通の世界だと思ってた俺は、そこそこの高校に入学して実力隠すムーブする予定だったんだけど、すごいことに気づいちゃったな。

 

 ここよう実の世界じゃん。

 

 中学の時にショッピングモールで買い物してたら色々あって原作キャラと出会いました。いや、まじか。たまに流れてくる高度育成高等学校のCM偽物じゃなかったのかよ。

 

 よく見たら中学にパンフレットありました。なんで気づかなかったんだ俺? 

 

 そう考えたらあの時空手で当たったのお兄様じゃん。目付けられた。やっべ。俺の平穏終わった。

 

 え? 高校どこ行くか? 高度育成高校に決まってんじゃん。

 だって面白そうだし。原作キャラと会えるし。綾小路とか清隆とか最高傑作とか。

 

 そうと決まれば体鍛えよっと。細マッチョ目指してるからプロテインとかはあんま飲まんけど。

 知識は全部頭に入ってるからあとは使い方だな。いかに早く頭を回転させるか。応用とかもか。まあそれらももう完璧なんだけどね。

 

 って言うか俺入学できるのかな? あそこ入試の点数関係ないからな。実際推薦みたいなもんだし、俺選ばれるのか? 

 まあいいや、受けよ! 

 

 

 受かった。

 

 

 めっちゃ嬉しいんだけど。これも武術で全国制覇総舐めした結果か……やったぜ!! 

 

 親バカな両親に反対されるかと思ってたけど全然そんなこと無かった。「お前の道はお前が自由に決めなさい」って……カッコよすぎだろ。本当にありがとうございます。感謝感激感無量。

 

 という訳でバスの中でどんぶらこと揺られています。くっそ、時間ミスった!! 高円寺とかいねぇじゃん!! 周り見たら誰も知らんわ。OLと高円寺の口論見たかったのに!! 

 

 綾小路パイセンの姿見たかったな。ていうか、俺どこのクラスになるんだろ? 入試はいい感じの平均点にしたはずだから、Cクラス以下はないと思うんだわ。空手とかのが加味されてAになるのか、いい感じにBになるのか。俺的にはBがいいな。和む。神崎くんにも会いたいし。あ〜、でも一之瀬いるのか。気まずっ。

 

 これでDだったらどうしよう。

 綾小路とは敵でありたいな。っていうか、俺ってどんくらいの実力あるんだろ? 綾小路の実力は未知数だし、さすがに綾小路越えは無いか。冷静に考えて高校までに全過程終了させてるとか人外だろ。かっこいいから許す。

 

 さて、運命のクラス分けが書かれている掲示板。

 まずD……よし。C……よし。

 B……あった。よっしゃ神様ありがとうございます!! Aだったら坂柳にこき使われそうで嫌だったわ。クラス内抗争とかめんどいし。

 

 Bにちゃんと『水野悠』の文字があることを確認して教室へと歩いていく。

 あ、俺の名前水野悠ですよろしく。前世と一緒だった。

 

 ガラガラピッシャーン! はい到着ぅ! お、結構人いるな。俺の席はー、と。教室の左後ろ。主人公席じゃん。ラッキー。全体を俯瞰できるから割とすき。あと外見れるし。

 

 お、柴田発見!! 神崎くんもいるじゃん!! 話しかけよっと〜! 

 

 ん、めっちゃ視線感じるな。視線を感じる方へ向いたら大量の女子がいました。いや、どの子? まあ何人かこっち向いてるから一人ってわけじゃないんだろうけど。あ、一之瀬発見。一之瀬もこっち向いてるな〜、と思っているとみんな大好き星ノ宮先生が教室に入ってきた。

 

 まじか、俺結構ギリギリだったのかよ。後で神崎くんとかに話しかけるか、と思い渋々自分の席に着席した。

 

 さて、どんな高校生活になるのか楽しみだぜ! 

 

 

 

 

 




なお、主人公は綾小路以上なことを自覚していない。
今回は心の声だけ書いたのですが、オリ主が喋る時は口調は普通なので
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