7つの異世界 そして『魔王』   作:ずーさん

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LIVE A LIVE近未来編のストーリーです。多少オリジナルアレンジ有り!
1994年にスーパーファミコンで爆誕し、半ば諦めていたところに、長き年月を経て2022年7月にNintendoSwitchにて発売し、当時プレイしたユーザー含め、話題沸騰のリメイク版に触発されたので、投稿しました(>_<)!!


※※大きくネタバレを含みますので、展開を知りたくない方はご注意を❗❗※※


-近未来編-

「お父さーーん」

 

「何処にいるのー」

 

(遠くで銃声が聞こえる)

 

「!!? 」

 

「、、そんな、、お父さん?、、、

死んじゃいやだー!返事してよー!!お父さーーん!!」

 

町のはずれ、夜明けの波止場で、物心つきたての年歯の行かない幼き少年の父は何者かの手によって殺害され、駆け寄った時には既に遅く、冷たく横たわっていた、、、

 

少年の父は勇敢な機動隊員で、暴走集団クルセイダーズという敵対組織と戦っていた。

 

こんな出来事が待ち受けているとも知らずに、、、

 

少年は父の仕事を誇らしく思っていた。僕もこんな立派な仕事に就いて、お父さんの様になりたい!、と夢見て、、

 

あの忌まわしい事件の後、父を亡くし、たった一人の身寄りとなった掛け替えのない妹・カオリと共に、チビッコハウスという孤児院に引き取られていた。

 

 

[newpage]

「、、ということで、今日から皆さんのお友達が増えます。ええと、アキラ君とカオリちゃんでーす!みんな、仲良くしましょうねー!」と、孤児院で孤児達の世話や勉強を教えたりしている女性・妙子。

 

「はーい!」「はぁい!」「はぁーい!」と、元気の良い子供達。

 

そんな中、アキラは孤児院に入った頃から、ふと気付くと自分が不思議な力を使える様になっている事に驚愕した。何故突然こんな力が使えるのか、さっぱり分からないが、、、

人の心を読んで他人の思考が分かる能力や、手を触れずに物を動かせる能力など、、これは超能力か!?

 

 

 

[newpage]

そして時は流れ、ある穏やかな昼下がりの公園、、仕事をサボってるサラリーマンや、デート中のカップル、散歩中の老人、砂場で遊ぶ子供。何処にでもある日常的な光景だった。そして、その公園のベンチには高校二・三年くらいの、

派手な髪型をしたガラの悪いヤンキー風の青年が一人寝そべって昼寝していた。そう、この青年こそ、

かつて父を亡くし、孤児院に妹と共に引き取られた、アキラだった。

 

だが、幼い頃使える様になった不思議な力のせいで人々から反感を買い、ケンカに明け暮れる日々。

人々の本心を見過ぎ、イザコザが絶えず、嫌気がさして真面目に生きるのが馬鹿馬鹿しくなっていく。そんな思いを幾度も繰り返し味わう内、グレた不良が出来上がってしまったわけだが、、

 

昼寝も飽きてきたので、そろそろ孤児院に帰ろうとする途中、何気なく散歩中の老人の心を読む。

 

(こいつもクルセイダーズの仲間じゃな)

 

確かに外見はヤンキー風でガラは悪いが、、、

 

(このババア、人を見た目で決めつけやがって!)

 

もういっちょ、砂場の子供はどうだ!

 

(この怖そうな兄ちゃんが、お母さんの言ってた人さらいかなぁ、、

やだなぁ、こっち見てるよぉ、、、)

 

アキラは 、

(あ゙ークソーー!!どいつもこいつも、勝手に人さらいにしてんじゃねーー!!)

 

そう、実はここ最近アキラの近辺では、謎の誘拐事件が多発しているのだ。老若男女問わず狙われているらしい、、。

 

アキラはすっかりふて腐れ、とっとと帰ろうとするが、突然、ドクロのヘルメットを被った数人がアキラを取り囲んだ。

 

「チッ、またかよ、、かったりー。

今日もケンカを吹っかけてくる上等なクソヤロー共が来やがったぜ。」

 

(ん?こいつ等、、、クルセイダーズの下っ端か、一体何考えてやがる!)

 

アキラが心を読む。

 

(へへ、こいつを連れてきゃあ今日のノルマ達成だぜ!)

 

(なるほどな、人さらいの犯人はどうやらこいつ等だな。)

 

そしてアキラは、

「悪いな。テメェ等のノルマなんざに付き合う気はねぇぜ?」と勝ち誇った顔で言うアキラ!

 

「な!、何をー!!」

リーダーらしき一人が叫び、それを合図に全員が飛び掛かってきた。

 

アキラの得意技、ローキック、エルボー、そして様々な超能力を使い、一人、二人と倒していき、好調に闘うも背後のリーダーが不意を突き、、、

 

「調子に乗るなァ、ガキがァァ!!」

キレたリーダーが火炎ビンを持ち出し、アキラ目がけて投げつけてきたのだ。

 

ここまでかと思ったその時、、、

 

ブォン、、!ブォォン、、、!!

公園入口からけたたましいバイク音が鳴り響き、皆慌てて振り向くと、そこには緑色の髪をハードスプレーで逆立て、サングラスをかけてハーレーに乗ったワイルドな男がいた。

 

「何だテメェ!」とクルセイダーズが吠えると、、

 

その男は、

「俺か?俺は、、、通りすがりのタイヤキ屋さんよォォ!!」

 

男が叫んだ瞬間、

目にも止まらぬマシンガンパンチが飛び交い、稲妻ほと走る痛烈なアッパーに、大地もろ共叩き割るかの強烈な鉄拳、分厚い壁を粉々にするかの如く驚異的破壊力のヤクザ蹴り、、、!!

 

男の攻撃に圧倒されタジタジのクルセイダーズは、

「お、覚えてやがれ〜!」と王道な負け犬の遠吠えを一つ。

 

アキラのピンチを救ったこの男の名は無法松。アキラにとって兄貴の様な存在であり、「松」という愛称で慕われている。

「タイヤキ屋さんよォォ!!」と彼が言う通り、タイヤキの屋台を公園で経営する、バイク好きのタフガイだ!

 

「へへっ!セーンキュー!」と嬉しそうにお礼を言うアキラ。

 

そして、無法松のハーレーに乗せてもらい、孤児院まで送ってもらったアキラは、 玄関で帰りを待っていた妙子にアキラの姿を見られるやいなや、

 

「まぁ、またケンカしてきたのね。もう!洗濯物が増えちゃうじゃない!さ、早く脱ぎなさい。洗っちゃうから。」

 

アキラ「ガ、、ガキじゃねんだから自分で出来るって」

 

 

[newpage]

古代バビロニア、、、かつて人々が不思議な力を持っていた時代、、、

一人の聖人が超能力で動かしていたとされるロボット魔神、ブリキ大王。

 

 

アキラと同じ町内にある古びた骨董品屋を営んでいる、ひょうきんなお調子者の博士、藤兵衛。この人の店の地下にそれは埋まってた。

 

そんなある日、彼の元を訪れていたアキラは「藤兵衛、こいつ動くのか?」

 

「うむ。こいつを動かす方法はな、超能力で動かすか液体人間を注入するかじゃ。液体人間とは人間を液体化したもので、物理的な力・思考力が落ちる代わりに精神的な力が高まる。つまり、こいつを動かすのは超能力者か液体人間、どちらかという事じゃ!」

 

超能力と聞いてピコン!と反応するアキラ。はやる好奇心を押さえきれず、コックピットに乗り、いざ試みる。が、、まるで反応無し。しかも、頭上からは、やかんまで落ちてくる始末、、、!

 

横で見ていた藤兵衛は、まるで外国人の様な「ダメだこりゃあ〜」的なリアクションである、両手を真横に突き出して肩を上げながらこう言った。

「失敗じゃな。失敗した時はな、やかんが落ちてくる様にちぃと改造しておいたんじゃ!このワシのセンスもなかなかじゃろ!どうじゃ?おもろいじゃろ!?ヒャーヒャッヒャ!!」

 

アキラは、

「このクソジジイ、、、そんなしょーもねぇ事、してんじゃねーー!!」

 

結局ブリキ大王を動かせなかったアキラは、そそくさと店を後にした。

 

 

[newpage]

行くあてもなく時間を持て余したアキラは公園でタイヤキ屋を開いてる無法松の所へ立ち寄った。

 

無法松が、

「おうアキラ!ちょっと手伝ってけ!」

 

する事も無いし、手伝う事にした。

 

しかし、この松のタイヤキ屋。

タイヤキ屋と言っときながら、バナナクレープにド根性焼き、ミサワ焼き(この世界の人気プロレスラーの名前)と、ラインナップも意外に豊富だ。そして極め付けは、値段なのだが、来たお客に合わせ100円、300円、1000円、10000円と、ころころ値段を変えてしまうらしい、、、。

それで警察に捕まらないのが、かなり謎、、至極、摩訶不思議である(笑)

 

また、売る側がクレイジーなら、客もなかなかにクレイジーだった。

値段100円、300円、1000円全てに高い!と怒るくせに、10000円と決めて販売すると、どういう訳か、、、

 

「値上がりした?、、ま、いっか。」の一言!!

 

で、無法松は「ごくろうだったな!」

 

一体、僕たち、私たちは、何を見させられているのだろうか!?(笑)

 

激しい、、、いろんな意味で激しすぎるよーーお兄さんよォォーー(笑)!!!!

 

 

[newpage]

ギャグ展開も一段落し、

 

藤兵衛の所から帰ったアキラは妙子の叫び声を突然、耳にする。

孤児院の外には、子供を一人さらおうとしているクルセダーズが!

 

アキラがとっさに飛び出すも、残りの奴らが子供を掴んでバイクで逃げて行ってしまった、、。

そこに偶然通りかかった無法松は、妙子の悲鳴を聞いて、ハーレーで駆けつけてきた。

「どうした!何があった?アキラ!」

 

事情を把握した無法松は、それを聞くなりフルスピードで先頭のバイク集団を追い掛けていく。

 

アキラも、一緒に向かおうとしたが、置いてきぼりを食らってしまうのである。

そこへたまたま通り掛かった何も知らないバイカーが一人。

 

とっさにバイクを奪って、

後を追い掛けていくと、町はずれにある波止場に辿り着いた。

 

子供の叫び声が響き、そこへ駆けつけると、子供を人質に取ったクルセイダーズと無法松が睨み合ってたのである。

 

「テメェ、いつもいつも俺達の邪魔しやがってェ!ブッ殺してやる!!」

 

戦闘に突入し、アキラが人質を取る一人に超能力を送り、行動不能にする。

その隙を見逃さなかった無法松は、瞬時に稲妻アッパーを繰り出し、子供を助ける。

そして悶絶するクルセイダーズに詰め寄り、凄まじい形相で胸ぐらを掴み、「何故こんな事をした?言え!誰かに命令されたのか!?」と迫る。

 

が、一向に口を割らないクルセイダーズの心をアキラが読み取った。

(言えねぇ、、筑波研究所に2000人連れてかないと、、あの陸軍総帥に、、、)

 

アキラ「松!こいつら、筑波と陸軍総帥がどうのって、、、」

 

それを聞き、敏感に反応する無法松、、!

そして、「、、帰るぞ、、、。」

助けた子供を連れ、先に波止場を後にする。

 

 

[newpage]

少し遅れてアキラが帰ると、無法松はカオリの部屋に行ったと聞き、中に入る。

「あれ?カオリ、松は?」

 

カオリ「え?ま、松さんなら、帰ったわ、、、」

 

明らかに動揺しているカオリに対し、すかさず心を読む。すると

(ダメ、、お兄ちゃんに知られちゃ、、、松さん、筑波に行くって言ってた。もう戻れないかもしれないって、、お兄ちゃんが知ったら絶対に追い掛けて行くから言うなって!!)

 

アキラ「バカヤロウ、、、カッコつけやがって、、俺も行くぜ、筑波に!!」

 

 

[newpage]

町から少し離れた所にひっそりと、筑波研究所はそびえ建っていた、、、!

 

入口にいるガードマン「君、アポは取ったのかね?」

アキラ「アポはねぇが、、用ならあるぜ!!」

 

慌てて武器を構えるガードマンを倒し、中に突入する。

 

「侵入者だ!奴を追えー!!」

 

数人のガードマンを振り切り、階を上がって奥の部屋の中に、クルセイダーズの集団が待ち構えていた。

「上等、、何人いようと関係ねぇ!!かかってこッ、、、て、何だぁー?」

 

奥の集団の様子がおかしい。クルセイダーズ達が宙を舞い、みるみる倒されてゆく。

 

こんなド派手なケンカをするのは、あの男しかいない。

 

そう、無法松だった!

「、、アキラか、、、やっぱり来やがったか。」

 

だが、無法松は何処となく嬉しそうな表情を浮かべていた。そして、

「ここから先は厳しい闘いになるぞ!気合い入れろ、アキラ!!」

 

無法松が鼓舞し、士気は上昇する中、更に奥へと突き進んでいくと一枚の扉があった。中を開けるとそこには、、、

 

部屋の中には軍服の男、研究服を来た科学者、それに変な喋り方の住職の三人が待ち構えていた。

何とも奇妙な組み合わせだが、無法松は「やっぱりテメェの仕業か、ヤマザキ!」

軍服の男にそう叫んだ。

 

「マツイ!?、、そうか、無法松とはお前の事だったのか。」

 

どうやら二人の間には何やら深い因果関係がある様だ。

 

そして今度は研究服の男が口を開く。「、、私の名はシンデルマン、、、生きているがシンデルマン、、私は、逆らった奴をみな液体人間にしてやった。とり逃がしたのは、、藤兵衛ただ一人!」

 

アキラ「藤兵衛!?どうゆう事だ!」

 

今度は住職が言った。

「けるるー。現代科学と古代の栄知が、日暮里の、我が御出居寺で一つとなるでける。2000人分の液体人間を浸し、陰呼(インコ)大仏像に、御出居(おでお)様が舞い降りる。この汚れた世界もあと少しで救われるでける!それを知った藤兵衛は、逃げ出してしまったける、、。悲しい、、、

この素晴らしい計画を理解出来ぬ愚か者、、しかし、そんな事もうどうでも良いでけるー!」

 

それを聞いたアキラは、

「テメェ等、、そんな事の為に人さらいをしてたのか。許せねぇ!」

突っ掛かろうとするアキラを必死に止める無法松!

「馬鹿!!陸軍相手じゃ分が悪すぎる!一旦引くぞ!」

 

アキラ「クソォー!離せーー!!」

 

無法松に力ずくで引きずられて研究所から退散していくアキラ達。その時、ヤマザキが警告する。

「我々の秘密を知られたからには、生きていられると思うな!」

 

 

ようやく敵の黒幕が明るみになり、気合いや根性も十二分のアキラと無法松だったのだが、陸軍が筑波研究所に手を貸していて、しかも液体人間を注入して神がかりな存在まで降ろした大仏像を使い、世界を滅ぼそうと企んでいるとは、、、、

 

 

 

[newpage]

間一髪退却したアキラ達はその後、孤児院で集まって話し合いを開いた。

 

無法松に藤兵衛も来てて、藤兵衛が現状の説明をする。「シンデルマンはかつてワシの研究仲間だったんじゃが、、、奴はその計画にすっかり取り憑かれてしまい、陸軍総帥のヤマザキと、御出居寺住職の液体人間を浸す器となる陰呼大仏像を所有してる雲龍と手を組んだんじゃ。奴らはそうして御出居なる神を降臨させ、武力弾圧し、日本を統一するつもりじゃ。」

 

藤兵衛がまだ、筑波の研究員だった頃、シンデルマンと共に学んだ技術。

 

それが、こんな事になるとは思ってもみなかった藤兵衛は深く溜め息をつく。

 

奴らを止める方法は果たしてあるのか、、、途方に暮れていたが、、、

藤兵衛「方法は一つだけある、そう、アレじゃ。分かるな、アキラ?」

 

その問いにアキラは、あ!!という顔で呟いた。「ブリキ大王、、!!」

 

藤兵衛「うむ。しかし、分かっていると思うが、アレを動かすにはこちらも液体人間を使うしかない。普通の人間では到底無理じゃ。、、しかし、液体人間を用意するという事は、人を一人殺す事になる、、、」

 

 

 

長い沈黙を破り、アキラの妹・カオリが弱々しい声で言う。「私を液体人間にして。」

 

アキラ「ば、、馬鹿な事言うな!!」

妙子「そうよ、カオリちゃん、何て事言うの!!」

 

「だって、、どうせ私の病気は治らないのだから、、、でも液体人間になれば、ずっとお兄ちゃんと一緒にいられるから、、、ずっと、、、!!」

 

不治の病と医者に宣告され、絶望的な心境から心を閉ざしていたカオリが見い出した、たった一つの健気な希望だったとでも言うのだろうか、、、!?

 

奥の方でずっと黙り込んでいた無法松は、重い口を開き、こう言った。「ここは一つ、俺がやってみるか。」

 

とっさに藤兵衛「何を言っておる!お前さんじゃ無理じゃ!さっき話した通り、普通の人間の精神力では動かせないんじゃ。」

 

無法松「フッ、、、昭和の男に無理なんて言葉は通用しねぇぜ!!男、無法松、、、無理を通してみせるッ!!」

 

「こりゃ、待たんか!」

後を追う藤兵衛。

 

気まずい空気の中、しばらく憂鬱な時間を過ごした後、アキラは二人の所へと向かった。

 

 

[newpage]

骨董品屋へ行くと、考え事をして深刻な表情の藤兵衛がいた。

「、、、おぉアキラか。ええい、あの分からず屋めぃ!言い出して聞かなかったから乗せたものの、結局動かせなかったわぃ、、今はどっかで飲んどるよ。」

 

アキラ「そっか、、。分かった、ちょっと俺探してくる。」

 

すると、アキラとすれ違いで無法松が再び骨董品屋を訪れ、再度乗せろと言った。

どうせ無駄と断わろうとしたが、無法松はひどく落ち着いていた。 以前と違う何かを感じた藤兵衛は再び乗せたのだった。

 

コックピットで、無法松はマタンゴライトという怪しいキノコを取り出した。 そのキノコ、麻薬の様な作用があり、僅かな量で快楽な気持ちになるが、強い依存性がある。そして一度に大量に食べると死に至る為、法律で流通が禁じられてる物だった。

無法松が飲んでいた酒場は、表向きは酒場なのだが、裏では、マタンゴライトの売買を行っている闇ルートに精通する危ない店だったのだ。

無法松「つまり、これを食べればものを感じる力、感覚が全て精神に集まるはず、、、」

そう言って彼は大量のマタンゴライトを取り出し、一気に口に押し込んだ!

藤兵衛「やめろ!!そんな事したら‥死んでしまうぞ!!」

 

そうして再度動かすと、ブリキ大王が突然大きく揺れだした。そして、、、動いたのだ。ブリキ大王が動いている!!

 

 

[newpage]

一方、骨董品屋を後にしたアキラがふと空を見上げると、黒煙が上がっていた。あの方角は、、、、!?

、、孤児院だ!!

 

急いで到着したアキラは、

既に脱出している皆を見て安心するのも束の間、、アキラの妹・カオリがまだ中に残されているという!

 

考えるより、体が先に動いた!

近くの水道からバケツに水を貯め、

頭から水を被ると、勢い良く中に飛び込んで行った!

 

部屋を見て廻るが、何処にも居ない、、、。だが、さっきまで炎に包まれ、入れなかった部屋の入口の炎が消えているのに気が付いたアキラは、もしやと思い、中を見る!

 

すると、、、黒煙と熱気の中、カオリをやっと見つけ、一緒に脱出しようとした瞬間、、天井が崩れ、迫り来る瓦礫、、、!!

もう駄目かと思った矢先、ズシーン、、ズシーン、、、!!

巨大な何かが近づいてくる足音だった。

 

そして、壁が轟音と共にブチ破られたのだ!!

 

そう、ブリキ大王だ!

「し、、信じられねぇ、、、本当に動いてるぜ!」

 

コックピットに入ると、やつれ、

変わり果てた無法松の姿だった。彼は最早、気概と精神力だけで動かしているのである。

 

藤兵衛「マタンゴを食って動かしよったわい、、、」

 

アキラ「、、松、、、」

 

その時、視界が大きく揺れ動いた。外を見ると、そこにはドクロのヘルメットの大群。クルセイダーズだ!

孤児院に放火したのも、こいつらの仕業に違いない。奴らがブリキ大王を包囲し、一斉射撃を始めたのだ。

 

無法松「ブルァァァアアアあぁぁ〜〜~!!!!」

 

声にならない声を発し、クルセイダーズの大群を一網打尽にした。

「ギャアァアァ、、」「ウギャアーーぁ、、ぁ、、、」「グァァアァァーーー、、、」ドクロの頭が次々と悲鳴や呻きを残し、散っていった、、!!

 

 

やがて、その精神も遂にこと切れ、その場で倒れる無法松、、、。

 

アキラ「松、、何でだよ、、何で、、、」

 

倒れた無法松を茫然と見つめるアキラに、無法松の意識が飛び込んできたのだった。

 

(アキラ、、よく聞け、、!)

 

(ま、、、松!?)

 

(聞け、、俺は昔、、、陸軍がクルセイダーズと手を組む前の、敵対していた頃の話だ。当時、俺はクルセイダーズの隊長だった。

そしてお前の親父は機動隊の隊長、、陸軍が開発した新技術を巡って、、、日本中が大混乱よ。

俺達は互いに浮き足立つ部下を押さえるのが手一杯だった。

俺はお前の親父に、陸軍に利用されているだけだと何度も言った、、。

だが、正義感の強いお前の親父は言う事を聞こうとせず、俺らかつてのクルセイダーズと手を組もうと提案されたが、俺はそんな事は出来なかった。

両方の全面衝突を避ける為、お互い銃を抜いた。とっさに反応して、、俺の方が一瞬早く引き金を引いちまった、、、、

、、、何をやったとしてもお前達兄妹の罪滅ぼしになるとは思わねぇ、、本当に、、、すまなかった、、、、)

 

(バカヤロウ、、俺は、、、松を恨んでなんか、、)

 

その時、コックピットに妙子がやってきて倒れた無法松に見て、慌てて駆け寄って

「ハッ!!、、、ケンイチさん!!

死なないでー!!」と駆け寄り、

泣いている妙子。

 

だが、、奇跡が起こった!

絶命したはずの無法松が、最後の力で蘇り、「バ、、馬鹿言っちゃいけねぇ、、無法松は死なねぇんだよ、、男、無法松!!死んだりしねぇ!!!!」

 

フラフラで最早、風前の燈の無法松は、「アキラ、、行くぜ、、、日暮里へ、、奴らの野望を砕きにな、、!」

 

妙子が「ダメよ!行かせないわ!今日はもうダメよ、、、明日行けばいいじゃない!」

 

だが無法松は、

「う、、るせぇな、、、女が、、、、男のする事に、、口出しすんじゃ、、、ね、、え、、、、、、」

そう言い残すと、ピクリとも動かなくなってしまった。

 

藤兵衛「終わりじゃ、、よう、ここまでもった、、。」

 

妙子「イヤ、、、イヤァァァァーーーー!!!どうしてぇぇーーーーー!!!!」

 

妙子は横たわる無法松の前で激しく泣き崩れていた、、、。

藤兵衛もカオリもうつむいたまま何も言わない、、。

 

「降りてくれ、、」

 

!?

 

アキラの方を向く皆。

 

「みんな降りてくれ!!」

 

アキラがそう叫び、皆を外に出すと、何を思ったのか、ブリキ大王の起動を試みた!

 

「松は、死んだりしねぇ、、このブリキ大王ある限り!行くぜ、日暮里によ。男、アキラ、、、無理を通してみせる!!」

 

そして、、、

信じられない事に、動いたのだ。無法松の託してくれた、見えない力か、無法松の強い念がアキラの念とシンクロして起こった奇跡なのか!?

 

外の藤兵衛が言った。「アキラか?、、、アキラが動かしてるのか!?」

 

 

[newpage]

そして目指すは、

悪の伏魔殿、、、御出居寺!!

全てを終わらせる為、日本を救う為、アキラは行く、、!!

 

だが、外には町を取り囲む様に、

陸軍の大軍勢が待ち構えていたのである!

無数の戦車、戦闘機がブリキ大王目掛けて進軍して行った!!

 

そして、ヤマザキ陸軍総帥が、

「来い!小わっぱ!!陸軍の全戦力をもって、貴様を倒す!!」

 

しかし、無敵のブリキ大王の前では最早、赤子同然。無双状態!!

軽くひとひねりであった。

そしていよいよ、、

御出居寺に突入する!!

 

中央の大きな池に巨大な陰呼大仏像。その下に陸軍総帥ヤマザキ、シンデルマン博士、雲龍住職が待ち構えていた!

 

シンデルマン「可哀想に、、君にはこの素晴らしさが分からんのか、、、

人と人が一つに溶け合い、身も心も分かち合えるのですよ?

憎しみも、争いも無い、素晴らしい世界、、、その為には汚らわしい肉体など捨てねばならん!、、まぁ良い、いくら説明しても君には分からないだろう。陸軍が時間を稼いでる間、既に2000人の液体人間は捧げられた!この池の水、、、

これこそ2000人の、60000リッターの液体人間なのだ!!」

 

雲龍「けるるーー!貴様らが何をしようと、もはや手遅れける。、、、終わりだ、、覚悟するけるーーーー!!」

 

その直後、陰呼大仏像にみるみる液体が吸収され、意志を持ったそれは襲い掛かってきた、、、

 

アキラ「ざけんなよ、、そんなカッコになんなくてもな、、、一つになれんだよ、、そうだろ、、、松、、!!」

 

 

 

[newpage]

こうして、アキラの操作する古代バビロニアの魔神・ブリキ大王と、

液体人間の集合体・陰呼大仏像との死闘が幕を開けるのであった。

 

陰呼大仏像の放つ禍々しい念仏の様な技、、『液体人間呪縛』を食らい、ブリキ大王の足元から無数の液体人間がへばり憑き、自由に動かなくなる、、、そこから『けるる~きっく』で大きく吹き飛ばされるブリキ大王、、、!

 

だが、負けじとブリキ大王の背中のハッチが開き、無数のミサイルを撃ち込む『ジョムジョム弾』をお見舞いした!

そして、間髪入れずに悪を制裁する正義の鉄拳『メタルヒット』が炸裂!!

 

痛恨の大ダメージを負った陰呼大仏像だったが、相手を殺す事だけを目的に造られた非情なる殺戮兵器、、、、

怨み・嘆き・憎しみと言った負の感情意外、持ち合わせてはいない陰呼大仏像には、痛みなど一切感じないのである。

 

そして、、不気味な呪文みたいな唱和を唱え、更には怪しく不気味な光を放った、、、。

そう、『けるる~しょうわ』と『後光』の連続攻撃だ!

 

その禍々しい瘴気と光に包まれ、

あらゆる戦闘力を低下させてしまうブリキ大王、、、。

そして更には、『液体人間呪縛』を発動し、、また足元から無数の液体人間がブリキ大王の足元に群がり、へばり憑いた、、。

完全に敵の術中にハマり、絶体絶命のアキラとブリキ大王、、、。

 

だが突然、再びアキラの頭の中に強烈な思念が飛び込んで来る。

 

(、、アキラ!、、、こんな程度でへばるなんて、お前らしく無いぜ。諦めんじゃねぇ!!根性据えろ、、、アキラァァァァ~~~!!!!)

 

そう、またも、松の心の叫びが、

アキラに激しく呼び掛けていった!そして、それに呼応するかの様に激しく己を鼓舞していった!!

 

その圧倒的な気合いと根性により、

大きく性能を強化していったブリキ大王!アキラの思いが、ブリキ大王にもシンクロし、しかと伝わったのであった!!

 

しかし、そんなアキラやブリキ大王に、シンデルマン博士が、

 

「クククク、、、それがどうしたと言うのだ。我等が御出居様が、敗れるはずなど、絶対にありえんのだよ!!」

 

ヤマザキ陸軍総帥は、

「我が陸軍が力を貸してやったのだ!諦めの悪い小わっぱ風情が、

何をしようと所詮ムダなのだよ!!」

 

陰呼寺の雲龍住職は、

「けるる~~!汚らわしい不浄の世は、跡形も無く消え去るが良いでける~~!!」

 

そして、陰呼大仏像が『けるる~きっく』を仕掛けて来る。

だがブリキ大王は、その足をガッチリ掴み、思い切り、まるでプロレス技のジャイアントスイングの様に振り回し、ブン投げていった!

 

そして、遠くで倒れ、悶えている陰呼大仏像に、高エネルギーのレーザー砲、『ハロゲンレーザー』を発動した!!

 

その強力なレーザー砲の直撃を受け、煙や蒸気を全身から出しながらボロボロの陰呼大仏像。

 

だが、池の大量の液体人間達が陰呼大仏像全体を包み込み、忽ち修復され、、性能まで上げていった、、、。

 

 

罪の無い人々を殺しただけでも飽き足らず、液体人間にされてまで奴隷の様にこき使う、その人道に反する外道の、、悪の所業に、、、

ハラワタの煮えくり返る思いのアキラであった、、、!!

 

 

だが、そこから再び『けるる~しょうわ』と『後光』と『液体人間呪縛』の凶悪コンボが、、またも悪夢が到来してしまったのである、、、。

 

禍々しい悪の波動と瘴気と怪しい光により、、、

すっかり弱体化したブリキ大王だが、それでも諦める事無く、

足元の液体人間すらどうにか退け、

そこから全体重を乗せた天空からの跳び蹴り『バベルノンキック』をブチ込んだ!

 

、、、はずだったが、やはり弱体化したままでは、決定打とまでは及ばなかったのだ、、、。

 

ブリキ大王のキックを食らいつつも、平然と攻撃を仕掛けて来た陰呼大仏像。その鋭いクチバシと爪からの啄(ついば)みと引っ掻き攻撃の猛攻、、そこから更に『けるる~きっく』でブリキ大王は吹き飛ばされてしまう、、。

 

、、、苦戦するアキラとブリキ大王。だが、ここで負けたら、この日本は元より、世界中が恐怖と絶望によって支配されてしまう、、、。

そんな事は、漢・アキラが絶対に許さない!!激しい怒りと気迫で、

気合いを再注入する!!

 

その時、、、また再び無法松の思念が飛び込んで来る。

 

(そうだ!、、ここで止めなきゃ男じゃねぇ!アキラ!!、、、呼吸を合わせろ、俺の波長とシンクロさせるんだ!出来るな、、、!!)

 

アキラ&無法松「うぉぉぉぉぉぉ~~~~~~~!!!!」

 

アキラと無法松は、見事に声を合わせ、激しく叫び、それはブリキ大王にも伝わっていった!!

 

やがて、その性能を更に大きく、何段階にも向上させていったのだ!

 

、、、悪の栄えた試しは無い。

かけがえの無い人々を脅かす巨悪の根元は、、今ここで、正義の鉄槌を下すのだ!!そう言わんばかりに、

凄まじい高出力・最大エネルギーでフル稼働し、背中のハッチからとんでも無い数のミサイルをブチ込んでゆく、、!!そこから、続け様に全てを焼き尽くすかの如く、極太のレーザー砲を発動していった!!

つまり、最大出力で放つ、強力な『ジョムジョム弾』と『ハロゲンレーザー』!!

 

 

遂に、悪の野望は潰え、黒煙を上げながら破壊された陰呼大仏像であった。

 

 

[newpage]

互いに全力をぶつけ合い、長く激しい死闘の末、、

 

陰呼大仏像は野望と共に崩れ去った。行き場を無くした液体人間が、下でパニック状態の総帥、博士、住職を一気に飲み込んだ、、!

 

「ぬ、ぉぉぉ、、こ、これはぁぁぁーーー、、、」

 

「おぉぉ、、、おインコ様ァァ゙ァ゛ァ゛〜~~、、、」

 

「うぉぉ゙ぉ゙ーーー、、こんな、、

ところで、、ェ゛ェ゛、、、ェ゛、、、、」

 

断末魔の叫びを上げながら、液体人間に飲み込まれてゆく三人。

 

アキラ「喜びな、、テメェ等も一つになれたんだ、、、」

 

そう呟くアキラ。

 

すっかり力を使い果たし、ブリキ大王を出ようとした。

だが、コックピットを離れようとしたその時!

 

グゴゴゴゴゴゴ、、、!!

 

液体人間は、このブリキ大王までも飲み込もうとこちらへと侵食してきたのだ!!

 

「ちくしょう!ここまでかーーー!!」

 

「うぉぉぉぉーーーーーーー!!!!」

 

 

万事休すと思った次の瞬間、もう聞こえないはずの意識が、再び飛び込んできた。

(根性すえろ!!アキラ!!!!)

 

(松、、?、、、松か、、、、!?、、、うおおォォォォォォォ!!!!!!!)

 

 

 

 

[newpage]

「ねぇ、、ねぇったらぁぁ~、、起きてよーー!」

 

少年の呼び掛けに、公園のベンチで昼寝していたアキラが目を覚ます。

 

(へへ、、いけねぇな!あれからもう数ヶ月も経つってのに、またあの夢を見ちまった。松に未練がましいって怒られるな、、、)

 

そして少年が、

「ねぇお兄ちゃん、タイヤキ焼いてよー!」

 

アキラは、

「あ、、、あいよっっ!!」

 

 

[newpage]

こうして、悪から世界を救い、平穏な日常を取り返したアキラ達。妙子も、ようやく無法松を失った悲しみを乗り越え、立ち直った。

妹のカオリは、治らないと言われていたはずの病気だったが、どうゆう訳か徐々にだが回復に向かっているらしい。原因は未だ不明。

 

(松、、もしかして、お前か?、、、お前がまた奇跡を起こしてくれたのか!?、、、へへっ、、、センキュー、、松!!俺達、もう大丈夫だぜ。だから、、、安心して見ていてくれよな!!)

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