1994年にスーパーファミコンで爆誕し、半ば諦めていたところに、長き年月を経て2022年7月にNintendoSwitchにて発売し、当時プレイしたユーザー含め、話題沸騰のリメイク版に触発されたので、投稿しました(>_<)!!
高い高い山頂にて修行を行っている年老いた拳法の達人は、
その『心』の在り方、生き様で大きく左右される『心山拳』を継承する若者探しへと下山するのであった。果たして、無事に『心山拳』を引き継ぐ若者は現れるのだろうか、、、!!
中国四千年の長きに渡る歴史の中、、、その膨大な時の流れに比例して、数多の拳法・武術が生まれては消え、、また生まれては消えてゆく、、様々な試行錯誤を幾度と繰り返し、徐々に精度を向上させていき、より実用的な拳法が栄えていった!
そういった精度の高い拳法を極めし者、、いわゆる達人も、長い歴史の随所で爪痕を残していったのである。
だが拳法は、ただ単純に身体を鍛え、ただ相手を打ち負かして力を
誇示する為のモノでは無い。
勿論、身体を鍛え、肉体の限界に挑戦し、鍛練する事も大事だ。
しかし、力や技で相手を制し、勝ち誇る事に何の意味も無いのである。
それは、タダの力による支配、、、単なる暴力に過ぎない!
なら、最も大切な要素とは何なのか、、!?
それは、、『心』である!
悠久の時の流れの中で見出だされた、より『心』の在り方に重きを置く拳法が編み出された。
その拳法の名は、、、『心山拳』!
心の在り方次第で、自分より数段上手の相手だろうと、
自分より一回りも二回りも大きな相手だろうと、
歴史に名を轟かせる凄腕の猛者だろうと、決して遅れを取る様な事は無い!!
やがて時は流れ、、、
『心山拳』継承者は、、、
今やただ一人の年老いた男性のみ。
高い高い、山の頂にたった一人篭ってひたすらに己を鍛え続けていた。
そこには、老師の身の丈の倍以上高い大岩があり、老師は渾身の一撃を打ち込んだ!、、、しかし、
全くビクともしない、、。
やはり、日に日に力や技のキレが鈍っていき、寄る年波には逆らえず、衰えをひしひしと感じ、己の寿命も残りわずかと感じた彼は、この拳法を何としても有能な若者に伝承させたいと考えていた。
『心山拳』の達人として過去、様々な功績を挙げていったカリスマ拳法家であったのも、もう遠い昔の事、、、
自分の代で途絶えさせてしまうのには、あまりにも居たたまれない思いで溢れていた。
ずっと長年、人里を離れ、
山に篭って己の肉体・技・そして心を鍛え、研ぎ澄ましてきた彼だったが、今回、思いきって数十年ぶりの下山を決意する老師であった!
久方ぶりの下山に、不安な気持ちも有りながらも、自分の拳法を新しい世代に伝承してゆける喜びの方が遥かに大きかった!
下山してしばらく道なりに進んで行くと、一つの小さな町に行き着いた。だが、町の人々には何処と無く活気が無い。人々をよく観察すると、主に年老いた老人が、皆苦しそうに座り込んでいたり、うずくまってたりしていた。
何人かの老人に何事かと尋ねてみると、皆口を揃えて「腹が痛い、、」と言っている。どうやら免疫の弱い老人に掛かりやすい流行り病らしい。
そこで、心山拳老師は、手持ちの薬草を町の老人達に飲ませた。
そうするとどうだろう、忽(たちま)ち顔色が良くなり、体調を回復していった。感謝の言葉を掛ける老人達!
その中の一人の老婆が、
「ワシの孫にも聞かせてやりたいのぅ。でも、最近思い詰めた顔ばかりして、よく外に出ておるのじゃ。
小さい頃に両親を亡くしてから、ワシが育てていての、ワシには勿体無いくらい、とっても心優しい出来た子じゃからのぅ、何かあったのか心配で心配で、、、」
その話を聞いた心山拳老師は、伝承する若者を探しがてら、その老婆の孫も探してこようと約束する。
そして町をしばらく巡っていると、
いきなり勢いよくぶつかって来た少年が居た。そそくさと逃げる様に町の奥へと走って行く少年。
不自然にぶつかった様にも感じた老師は、少年の走って行った方向を道なりに進んで行くと、少し開けた場所に出て、その先には広場があった。
しかし、その入り口をガラの悪い男が塞いでいた。通ろうとすると、男が
「おい、ジジイ!この先には行かない方が、長生きの秘訣だぜ!?ヒャハハハハハ!!」
僅かに奥にチラッと見えるのは、同じく数人のガラの悪い男達に囲まれている小さな少年が一人。
先程の少年に間違いは無かった。
しかし、入り口を塞いでいる男が邪魔で通れない。
そこで老師が、「ちと、失礼する。」そう言った次の瞬間!
その一瞬の間に入り口の男の背後へと移動した老師!
驚く男を後目に、広場の中央へと近づいてゆく。
広場の、ガラの悪い男達と小さな少年は何か話していた。どうやら、
男達に脅されて、町の人々から金をスッて来いと命令されて少年は仕方無くスリを働いていた様だ。
だが、スリに失敗した少年を、男達は激しく責め立て、「もう一度行って来い!」と命令するのだが、、
「、、、いやだ!、、、、もう、これ以上お前等の言いなりなんかになるのはゴメンだ!!」
歯向かう少年に、更に激しく責め立てる男達は、少年を取り囲んだ。
そこでやっと、老師が近くに居る事に気づく。だが、たかが老いぼれ一人が来たところで、何が出来るかと言わんばかりの、横柄でふてぶてしい態度で、こう言った。
「あ?何だ、このジジイ!何か文句でもあんのか?」
「そうだそうだ!!」
「ジジイの出る幕はねぇんだよ!
とっとと消えろ!長生きしてぇだろ?なァ!?ギャハハハハ!!」
絵に描いた様なゴロツキの模範的な態度に、とても冷静に老師は
「ほう、、そうか。では、お主等は、この少年よりも強いと言うのかね?」と尋ねた。
それを聞いたゴロツキの頭らしき男が、笑い飛ばしながら「こんなチビの弱そうなガキにこの孫子王様が負ける訳ねぇだろ?」と。
老師は、「見た目はな。だが、真の強さとは、、また別のところに在る。お主達よりも、その少年の方が、遥かに強いと思うぞ?」
それを聞いたゴロツキの頭・孫子王は激しく激昂した!
老師は、「ふぅ、やれやれ、、まだ分からんか?本当の真の強さとは、、何も身体の大きさ、力の強さだけを言うのでは無い。一番大事なのは何か、、、それは、、、
『心』じゃよ!!」
その瞬間、老師の流れる様な華麗な動きで、瞬く間にゴロツキ達を倒していった!
「お、、覚えてやがれーー!!」
とお決まりの負け犬の遠吠えを一つ。
だが、どんな輩だろうと、いつでもかかって来なさいと言わんばかりの、冷静沈着な態度であった!
少年の元へ駆け寄ると、お礼の言葉と同時に少年は、もっと強くなりたい!誰にも屈しない、負けない強さが欲しい!この町で一緒に暮らしている祖母も、楽させてやりたい!
どうか僕を弟子にして下さい!!
と老師に打ち明けた。だが、老師は考え込む仕草をするのみ、、。
少年は「、、そうですよね、ハハッ、、こんな僕なんかが弟子なんて、なれる訳無いですよね、、失礼しました!」と言って、
町の外へ出て行ってしまった。
町を出て、たまには違う所へも行ってみようと、竹林の生い茂る森へと入って行く。そこには、何と野生の虎が何匹も徘徊している危険な森であった!
だが、達人である老師には、何の恐れも無かった。竹林を奥に進んで行くと、途中、所々で怪しい影が見え隠れしていた。何者かが確実に後をつけている。
だが、それでもお構い無しにどんどん奥へ進んで行くと、突然背後から
「ちょいと待ちな!」
と女性らしき声が聞こえた。
振り返っても誰も居ない。そして再び振り返ると、目の前には三つ編みの気の強そうな、可愛らしい女性が立っていた!
どうやらこの竹林一帯を拠点とする
野盗の様である。
そして、「おい、ジジイ!この竹林はアタイの縄張りなんだ。恨むんなら、自分の運の無さにしな!
さっ、有り金全部置いてとっとと消えな!!」
だが老師は
「あいにくと持ち合わせておらんのじゃ。、、、お主の様な野盗に、、、くれてやる金はな!!」
それを聞いて激しく激昂する野盗の女性は、持ち前の素早い動きで撹乱しようとするも、全て見切られてしまい、呆気なく惨敗したのだ。
こんな老人に負けたとゆう、
悔しさと情けなさでいっぱいの彼女を、その身のこなし、野盗なんかにしておくのは勿体無い!ワシの弟子にならんか?と早速スカウトする老師!
しかし、負けん気の強いその女性は、「ハッ、誰が弟子になんかなるか!ナメんじゃないよ!!、、、
けど、このままじゃアタイの気が収まらない!、、分かったよ、弟子になってやる!けど勘違いすんなよ!?弟子になるのは、ジジイ!アンタをコテンパンにのしてやる為だからな~!!」と意気込んでいた。
老師は、そんな彼女を飄々(ひょうひょう)と手懐けていた。
彼女の名は、レイ・クウゴと言うらしい。早速一人目の弟子を見つけた老師は、腹ごしらえでもしようと、レイと共に市場に赴いた。
市場を少し進むと、突然奥の方が騒がしい。その奥の料理屋から、どんぶり片手に飯を食いながら逃げて来る大男が一人!!
そして、大男を追いかける料理屋の店主!
追いかける店主を大男とは思えない軽やかな身のこなしで、捕まりそうで捕まらない絶妙な動きで逃げていた!
しかし、目の前に老師とレイが居て、挟み撃ちになってしまい、観念した大男であった。
少し遅れてやって来た店主は、
激しく激昂しながら、
「この食い逃げ野郎!もう今日とゆう今日は許さないネー!毎度毎度!!とっ捕まえて焼豚にしちまうネーー!!覚悟するネーーー!!」
この感じだと、毎回食い逃げしているのだろうか。
だが、老師に気づいた店主は、
久しぶりのその姿に驚いていた。
どうやら老師とは顔見知りらしい。
老師は店主をなだめ、ここはワシが代金を支払おうと提案した。
そして、、、何故こんな事をしているのかと大男に問うと、彼は
「俺、身体大きいっチ、、人より腹減るっチ、、でも俺、頭悪いっチ、、何処も俺みたいなの雇ってくれないっチ、、、こんな俺をみんなバカにするっチ、、、だから俺、、、、」
老師は、そんな大男に、
「そうか。だが、それだけの身体、活かさないのは勿体無いぞ?
どうじゃ、お主、拳法を習ってみないか?それからでも、己を見限るのは遅くはないぞ?」
そんな老師の言葉にとても感銘を受けた大男は、こんな俺でも人の役に立てるなら、頑張るっチ!
と奮起していた。その大男の名は、サモ・ハッカ!
早くも二人目の弟子も見つけた老師は、今日はこのくらいにしようと
一旦、山に帰ろうと山の麓に差し掛かったところ、先程、町で会った小さな少年が立っていた。
少年は「良かった、、、ここで待っていれば、もしかしたら会えると思いました。、、どうか、、、どうか、僕を弟子にして下さい!お願いします!!」と必死にお願いしていたのであった。
それを聞いて、心を動かされない老師では無い!
と言うのも、先程、町で最初の少年のお願いに沈黙していたのも、
一緒にくらす祖母の話を聞き、
この少年が、心優しい孫だと確信していたのだ。そこで、
この少年を少し試していただけであったのだ。もし、こんな事で諦める様ならば、所詮この程度の熱意だったと割り切ろうとしていたのである。だが、少年はめげずに再び来た!この小さな少年の名は、
ユン・ジョウと言う。
こうして、たった一日で三人もの弟子を見つけた老師は、早速山頂に構える老師の道場に三人を招待した。
山頂までの道のりも、決して楽な道のりでは無く、それだけでもかなり疲労は溜まっていた。心山拳老師以外は!
道場に着いて早々に稽古をつける老師。ワシを殺すつもりで、本気でかかって来いと挑発した!しかし、
サモは既に腹ペコ状態で、取り敢えず先に飯を食わせろと言ったのだが、身体を動かせば飯がもっと上手くなるぞ!?と発破を掛けられていた!レイは、望むところだと、一番乗りで襲いかかっていった。が、
呆気なく返り討ち。次は、少しでも腹が減らない内にとサモが襲いかかるも、またも返り討ち。そして最後に、ユンに老師は、
「どうした?怖いなら、やめておくか?」と聞くが、
勇気を振り絞って襲いかかっていった!当然、返り討ちだった。
、、、こうして、長い一日がようやく終わった。久しぶりに充実した日を過ごし、流石の心山拳老師も疲労困憊であった。だが、とても心地の良い疲れであった、、!
そして、その翌日から、心山拳老師と三人の弟子達との厳しく辛い修行の日々が幕を開けた!
雨の日も、嵐の日も、夏の日照りの猛暑の日にも、凍える様な雪の日にも、一日も休む事無く、ひたすら厳しい修行をこなしていったのだ!
そして、ある日、、、
サモが食い逃げしていた料理屋の店主が、血相を変えて道場を訪ねて来た。サモはとっさに「ま、、また俺を捕まえに来たっチかーー!?」と慌てるも、そんな小さな事では無いらしい。何でも、かつてユンを脅してコキ使っていた孫子王とその仲間のゴロツキ達が、今度は市場の方で
好き放題暴れ回っているらしいのだ!とっさに、因縁深いであろう
ユンが行こうとするが、思い上がるな!と叱責する老師。大分強くなったが、まだまだだと諭され、
心山拳老師自ら、市場に止めに行ったのだ!
市場に到着し、その奥の方では、孫子王達が暴れていた。
直ちに止めようと割って入っていった!
だが戦いの直前、孫子王達は
義破門団と言う拳法集団から拳法を習ったと言う。以前の俺では無いとイキり立っていたが、所詮は器自体違う様な小物である。呆気なく成敗し、「クゥゥ、、、畜生!!
覚えてやがれーー!!だが、我等が、義破門団の師範代であられる総帥、オディワン・リー様が、お前等を必ず叩き潰すだろう!精々、命を狙われながら震えて過ごしやがれ!!」と
捨て台詞をホザいて逃げていった。
一先ず、山頂の道場に戻った老師だったのだが、、、
そこには、信じられない光景が広がっていた。道場は滅茶苦茶に荒らされ、弟子達が二人血塗れで倒れている。それは、サモ・ハッカと、ユン・ジョウであった、、、!!
何度も呼び掛け、身体を揺すってみても、全く無反応、、。完全に事切れていたのであった、、、、。
肩を落とし、膝を付いて愕然とする老師、、、では、レイは、、
レイ・クウゴは何処なのか、、、
道場をくまなく探してみても、
何処にも居ない、、、そして、一旦外を見渡してみると、道場の裏手の脇道で、レイがぐったりと倒れていた、、。
急いで駆け寄る老師!そして必死に話しかける!!
怪我を負ってはいるが、辛うじて生きていた!
ホッとしたのも束の間、一体誰がこんな事をやったのかと問いただすと、『義破門団』と言う言葉がまたもや浮上した。そう、市場で孫子王が言っていた拳法の道場だ。だが、一体何処に在るのだろうか、、、そんな時、レイが口を開いた。
「、、アタイ知ってるよ。アタイが野盗をしてた頃、事ある毎に竹林に入って来ては女のアタイを軽く見て、相手にもされなかったんだ!
前からいけ好かない奴等だと思ってたんだ。けど、こんな仕打ちをされて、もう我慢ならないよ!
おいジジイ、あんな奴等、ブッ潰してやろうよ!!」と憎悪を顕にした。
それを聞いた老師は、心の中で悲痛の叫びを顕にした。
(グッ、、、ゆ、、許さん、、、義破門団、、、!!)
そして、、、、暫く沈黙した後、何かを決意した様な目でレイを山頂に連れて行った。
特に見晴らしの良い場所に、二つの墓標を作り、そして、
サモ・ハッカとユン・ジョウの墓の前で深い深い哀悼を捧げている老師、、、
「サモ、、お主のその身体、、結局、、活かす事が出来なかったのぅ、、さぞ、無念じゃろう、、、本当にすまない、、、」
「ユン、、ワシがお主に拳法を教えてしまったばかりに、若い芽を摘ませてしまった、、、ユンの祖母に何て言えば良いだろう、、、何度謝っても、、謝り足りないのぅ、、
本当に、、すまない、、、」
最後に老師は、
「ユン、、、サモ、、、すまなかった、、、、悔しかったろう、、、
苦しかったろう、、、この老いぼれも、、すぐ行くからな、、、、待っていてくれ、、、」
その後、老師は、残された最後の弟子、レイ・クウゴに『心山拳』の最終奥義である大技を伝承するつもりであった。
「これからワシがする事を、よく見ておくのじゃ、、、。
今のワシには、もう何度も出来ん事じゃからな、、、」
その最終奥義の名は、、、
『旋牙連山拳』!!
何重もの残像が発生する程の超高速旋回で相手の周囲を回転し、
無数の拳・手刀・蹴りを叩き込む、心山拳最強の奥義である!
今はまだ習得は無理でも、一度目に焼き付けておけば、いつの日か必ず、自分のモノに出来るのだ!!
こうして準備は整った二人は、サモとユンの仇討ちの為、この不義の
悪魔の集まる巣窟を、義破門団に乗り込む事を決意したのである!!
老師とレイは、竹林の奥深くにある、義破門団の道場へと強襲し、
そして、
入り口の門番が、
「何だ、このジジイ?此処を何処だと思っているんだァァ!?テメェみてぇな老いぼれの来て良い所じゃねェんだよ!!ヒャハハ~~!!
用が無ェなら、とっとと消えな!!」
そして老師は、
「生憎と用が有るのじゃ。、、、
その、老いぼれがなーーー!!」
そして、、
立ちふさがる数多の拳法集団を次々と倒しつつ、進んで行ったのだ!
どんどん奥へ突き進んでゆく二人だが、なかなか一向に辿り着かない、、本当に進んでいるのか、、、
いや、確実に悪の気配へと近づいて行ってるのは間違い無い、、!
そう確信している二人であった!!
その途中、中には中華刀やヌンチャク等で不意打ちを仕掛けて来る様な卑劣な拳法家まで付け狙って来たり、はたまた、灰色の毛並みの普通の個体より数倍獰猛な虎までも襲いかかって来ていた。
だが、そんな苦しい戦いを制し、、
そしてついにレイと共に、義破門団の総帥、オディワン・リーの元へ辿り着く。
しかし、総帥の周りには、大勢の幹部達や親衛隊の達人達も待ち構えていた、、、!!
そして、総帥が口を開く、、、。
「お初にお目に掛かる、、、。
死に損ないの半人前と共に、よくぞ此処まで辿り着いた。流石は心山拳老師、、、尊敬に値する。だが、ここに居る者は、他の門下生とは違う、、、あの様な、束にならなければ何も出来ない様な、烏合の衆、、末端の連中とは全くの別物。
力無き者は、語る事すら、生きる事さえ、恥と思え、、。そう強く教えていたつもりだったのだが、、、、フッ、、、まぁ良い。
所詮は使えぬ駒だった。ただ、、、
それだけの事だ、、、。
老師の道場を襲った非を詫びる意味でも、ここは義を持ってお相手しよう、、、。」
そんな、最強クラスの拳法家との
数々の激戦をいくつもくぐり抜け、
相次ぐ連戦による連戦、、、、
そして総帥の幹部は、残すはあと一人、、。
「久方ぶりにお前の出番だ!
、、、イーペイコウ!!」
その、今までの幹部の拳法家とは
レベルが違うのは、老師達から見れば明白であった。その達人の名は、イーペイコウ!まるで仙人の様な外見をし、三国志の猛将・関羽雲長を連想させる様な、立派な顎髭を蓄えた老人であった。
そんな彼と対峙し、そのオーラに圧倒される、、。そして、いざ闘ってみると、やはり数段格上の強敵だと言うのは、手に取る様に分かった、、、。
相手の肩を狙い、強力な突進攻撃を繰り出す『妖子砕肩』!
闘気の塊と化した手刀を振り下ろす
『雲平日月破』!
相手の周りを旋回しつつ、鋭い鷹の爪の如く切り刻む『鳥形拳』!
渾身の力を込めた、まるで虎の様に獰猛な一撃を放ち、筋力を低下させる『虎形拳』!
どれを取っても、強烈な技の数々に、老師とレイは苦戦を強いられていた、、、。しかし、コイツさえ倒せば後は、、憎き宿敵、オディワン・リーただ一人である、、、!
老師とレイは、互いに力を合わせ、
上手く連携を取り、心山拳の技を
駆使して闘っていったのであった!
そして、先に仕掛けて来たのはイーペイコウ!
『妖子砕肩』を繰り出し、一瞬出遅れた老師が僅かに肩をカスってしまう。その、たったそれだけの事で、
みるみる肩に不調を来たし、手が
満足に使えなくなったのだ、、。
そんな老師を尻目に、すかさずレイが『シマリス脚』をお見舞いし、
フキ飛ばす。だが、それをモノともせずに距離を詰められ、そこから
『虎形拳』を仕掛けてきたイーペイコウ。その、無駄の無い強力で俊敏な拳を食らってしまったレイは、
どんどん筋力を低下させてゆき、
次第に殆んど動かなくなってしまった、、。だが、そこへ老師が駆けつけ、かつてユンと出会った町で流行り病に苦しむ老人に使った、手持ちの薬草を使い、どうにか体制を立て直した二人であった。
心山拳の修行で籠っていた山頂に生えていた薬草が、ココでも役に立ってくれた!やがて、老師の肩も同様に、その薬草のお陰で回復していった。
そして、再びイーペイコウと対峙した二人は、ここは一つ、同時に仕掛ける連携技を企て、展開していったのである!!
まず、レイが『水鳥脚』で相手の周りを旋回しつつ、連続蹴りを浴びせる、、そして怯んだところに、老師の『百里道一歩脚』をお見舞いしたのだ!
それには流石の、強敵・イーペイコウであろうと、大ダメージは免れなかった。怒りを顕にした彼は、そこから怒涛の反撃を繰り広げていった、、。まるで、レイの『水鳥脚』の様な、相手の周囲を飛び回り、まるで鋭い鷹の様な爪で切り刻む『鳥形拳』を繰り出し、それを食らったレイは切り傷だらけになり、その場にヘタり込む、、。だが、それを見た老師が、すかさず『竜虎両破腕』をお見舞いするのだが、寸でのところで躱(かわ)されてしまい、反撃の、強力な闘気の塊と化した手刀『雲平日月破』をモロに食らってしまった老師、、、。
イーペイコウの放つ、その強力無比な技の前に、難色を示し、苦戦を強いられてしまう二人、、、。
ここまで来て、総帥、オディワン・リーと闘う事すら出来ずに負ける様な事だけは、何としても避けたい!
老師とレイは、再度、連携して毅然(きぜん)にもイーペイコウに立ち向かってゆくのであった。
レイが持ち前のスピードを活かして周囲を飛び回り、撹乱する。
攻撃を仕掛けてきたところで、
残像を幾重にも発生させ、そんなイーペイコウに僅かながら、スキが生じるのであった。その、一瞬のスキを見過ごす事無く、懐に潜ってからの、『老狐の舞』で両手足を封じていき、、そして!!
老師が今一度、『竜虎両破腕』を繰り出した!そして、それを見事に炸裂させ、撃破されていった義破門団の首席幹部・イーペイコウであった、、、!!
そして遂に、、残すは、、、
義破門団総帥、オディワン・リーただ一人、、、、!!
しかし、これまでの連戦により、
かなりの力・体力・気力を消耗してしまった老師とレイ、、、。
果たして、その強大な力を備えた総帥に勝つ事が出来るだろうか!?
、、、すると、その時!
突如、奥の物陰から、また新たな刺客が二人現れた。
その二人の彼等は、共に首席であるイーペイコウより遥かに高い実力を持つのだと言う、、、。
そう、彼等は総帥、オディワン・リー直属の側近。常に総帥の背後に忍んでいる、暗殺拳法の使い手である。
だが、そこに信頼関係や師弟関係等と言ったモノは、一切無いのだ。
隙有らば、何時如何なる時でさえ、
命の危険に脅かされているのだと、総帥は言う。だが、それ故に、
一切の油断や隙、気の緩みすら許されないのである、、。我が義破門団は、馴れ合いや信頼など不要、、、
「真の強さ」とは、そこまでせねば得られないモノなのだ!!
もし、一瞬でも隙を見せようものならば、そこに待っているのは、、、
『死』有るのみ、、、!!
だが、想定外の強敵二人の出現により、文字通り老師とレイは
窮地に立たされていた、、、。
すっかり消耗し切ってしまった心山拳老師は、最早オディワン・リーに勝つ程の余力が残っていないと判断し、思い切って大きな賭けに出た!
そう、、ここは、弟子であるレイ・クウゴに、師範代の総帥であるオディワン・リーの相手を託したのだ、、、!!
そして心山拳老師自身は、総帥直属の暗殺拳法の使い手である二人の強敵の相手を受け持つ事に、、、!
オディワン・リーは、そんな老師の弟子、レイ・クウゴを侮り、嘲笑いながらこう言う。
「何、、、貴様の様な死に損ないが私の相手だと?、、、老師では無く貴様が!?クククククク、、、これは傑作だ。流石の心山拳老師も、此処まで老いさらばえたか、、、!!フ、、フハハ、、、
フハハハハハハハァァーーーーー!!!」
激しい怒りと憎しみに内震え、
レイは、、、
「あんまりジジイを悪く言うなよ、、!!馬鹿笑いもその辺にしときな、、!!勝負はやってみなきゃ、、、、分からないよ!!」
オディワン・リーが、
「フ、、餓鬼が、、、図に乗りおって、、、そんなに死に急ぐかーーー!?」
そして遂に、、、!!
ユンとサモの、、、復讐を誓った
弟子、レイ・クウゴの、、!
激闘の幕が切って落とされた!!
だが、、完璧にナメきって余裕綽々(よゆうしゃくしゃく)で不適な笑みを浮かべるリーに、激しく憎悪を燃やすレイ、、、!そのフザけた笑いを、このアタイが止めてやると言わんばかりに、リーの周囲を旋回しながら、無数の連続蹴り『水鳥脚』を
叩き込んでいった!
しかし、、それを、まるで何も無かったかの様に平然と防がれ、リーには傷一つ見当たらない、、、。
なら、コレならどうだ!!
そこから更に高速旋回しつつ、
無数の手刀をお見舞いする『星降拳』、、それを数発だが、どうにかヒットさせていったのだ、、!
僅かに怯むものの、全く息一つ乱す事無く、そこから脅威の反撃を繰り広げて来た、、、。
全身に炎を纏い、強襲する『狂装炎舞』、、、からの、レイの周りを幾重もの残像がチラ付き、突然目の前に姿を現し、青白い闘気のオーラを纏った拳『狂狼拳』を叩き込んでいった、、。たまらず、大きくフキ飛んだレイは、地面に這いつくばり、
血反吐を吐き、苦しそうに息まで切らしていたのであった、、、。
だが、こんな、、同士を、、仲間を
2人も殺めた、不義なる外道なんかに、、、負けてたまるか!!と、
昂る怒り・憎しみを顕にし、、、
リーの周辺を、その持ち前の俊敏なスピードで撹乱しつつ、、そこから
『竜虎両破腕』を放ち、腕を狙って攻撃し、また更には、そこから身軽な動きで宙返りしながら、対空蹴りを披露する!そう、レイの俊敏さが
特に顕著に表れる、『シマリス脚』である!!スピードだけなら、老師よりも自信有りのレイ。その、
速度によって威力を増す様な傾向の技ならば、レイにだって、勝機が残されている、、!
半人前の餓鬼だと油断したリーは、
忽(たちま)ち腕を負傷し、拳を駆使する技の威力を低下させてゆく。
しかし、、こんなモノ、造作も無い。多少のハンデには丁度良い!
と、不敵に笑みを浮かべるリー。
だが、その時!リーは、その懐から、大きな何か、鋭利な物を、
レイ目掛けて投げ付けてきた!!
この技を『飛爪』と言うらしい。
とっさに躱(かわ)してゆくが、
僅かにカスってしまい、その箇所の服が裂けていった。
だが、、程無くして、みるみる体調を悪化させてゆくレイであった。
どうやら、リーの投げ付けた、
まるで大きな手裏剣の様な飛び道具には、毒まで塗られていた様であった、、、。コイツ、、飛び道具に頼り、毒まで仕込んでいるとは、、、
卑劣極まる、総帥、オディワン・リーを、激しく睨み付け、憤慨する
レイ・クウゴであった!!
しかしリーは、
「何を甘っちょろい事を言っている?」「本気の殺し合い、、、
闘いに、卑怯も正々堂々も無いのだ!」「相手を仕留めてこその、勝利だろう!?」と、、
義破門団の、、そして、オディワン・リー自身の、その、
戦闘哲学を披露したのであった。
、、、全く理解など出来る訳も無い!理解しようとも思わない!!
フザけるな!!と、激しく激昂するレイに対し、リーは、
「フッ、、、所詮、貴様と私は平行線。ならば、どちらが正しいのか、、闘いの果てに、、その身に恐怖と絶望を叩き込み、理解せざるを得ない状況を造り出すまで、、、!!」と、痛烈に言い放った!
そして再び、リーの全身から炎が溢れ出し、そのままレイに突進して行った、、。そう、『狂装炎舞』である!!
その強力な技を食らい、忽(たちま)ち火ダルマになりながら、地面をのたうち廻るレイ、、、。
しばらくした後、ようやく鎮火したその身体からは、先ほどの毒でやられたハズの体調の悪化は、消えていた!、、、どうゆう事なのかサッパリだったが、冷静に考えてみて、
理解したレイ。そう、その激しい炎に焼かれた事により、不幸中の幸いにも体内の毒まで解毒されたのであった!!
思わぬ誤算に、痛恨のミスを恥じるオディワン・リー。
だが、体調さえ元に戻れば、勝機はまだまだのこされている、、!
そして間髪入れずに、レイは、相手によーく狙いを定め、まるで弓矢の如く鋭い波動を掌から放出する技、『不射の射』を放っていった!!
その、とっさの反撃に、
意表を突かれ、その、リーの鉄壁の間合いに、ほんの一瞬の、スキを作る事に成功した!
すかさず、素早く間合いに飛び込んでからの、『蛇形拳』をお見舞いしていった!そして更には、流れる様な華麗な動きで、『老狐の舞』で、
全身のあらゆる関節を固め、キメていったのであった、、、!!
これには、流石のリーと言えど、大きく戦力を落とし、悶え苦しんでいるのだと、思っていた!、、、しかし、彼の、その状態を見ると、とても、苦しそうにしているとは思えない、、、鬼神の如き、、深紅の禍々しいオーラを放っていた、、、!だが、確実に全身の関節を固め、キメた手応えは有ったのだ!しかし、、そんな様子は微塵も感じられないのであった、、、。
そして次の瞬間!その深紅のオーラを、より強大に、より広範囲に展開していき、、、、
「フハハハハハハハハハハ!!」
と、高笑いを張り上げる総帥、、。
そして、、何やらとんでも無い大技を繰り出すかの様な、意味深な構えを深々と取るオディワン・リー!!
その、次の瞬間!!
天高く飛び上がったリーは、そこからレイ目掛けて凄まじい高速スピードで急襲していったのだ、、、!
気づいた時にはもう遅く、、、
眼前にリーが迫って来ていた!
そして、次にレイが見た光景は、、、強力無比の、、無数の連続蹴りの、怒涛の応酬であった。数え切れない程の多数の蹴りを食らい、レイは全身を酷く痛め付けられ、身体が悲鳴を上げる、、、。
だが、それで終わりでは無かった。
最後に、渾身の力を溜めた強烈な蹴りの一撃を、モロに直撃されてしまったレイの辺りの地面がヒビ割れ、
抉(えぐ)れていったのである!!
全身、有りとあらゆる箇所を手酷くダメージを負い、肩やアバラの骨も何本かイッてしまい、腕や脚の骨にも、違和感が残る、、、折れるまでいかなくとも、ヒビは確実に入っているだろう、、。
この、凶悪な、、義破門団師範代、総帥のオディワン・リーが誇る最強の奥義の名は、、、『狂襲飛竜脚』!!
その、すっかり満身創痍(まんしんそうい)の、ズタボロの無様な姿のレイを見たリーは、こう言い放った。
「やはり、その程度が貴様の限界の様だな。、、、ククク、、いい加減諦めて、尻尾を巻いて逃げる事を強くお勧めしよう。そう、まるで、、猛虎に怯え、震える、矮小(わいしょう)なシマリスの様に、、、な。
クククク、、、クククククク、、、、クハハハハハハハーーーーーーー!!」
痛烈に罵倒し、蔑む、非情なる悪鬼の所業であるオディワン・リー。
だが、最早、大半の意識を失いかけている危険な状態のレイ・クウゴの耳には、一切聞こえてはいなかったのである、、、。
(、、、やっぱり、、アタイみたいなのには、荷が重過ぎたんだ、、、こんな化物に、どうやって勝てと言うんだ、、、もう、、ダメだ、、、、所詮、アタイは、、、、
チンケな野盗を続けているのがお似合いなのさ、、、。)と、
力無く目を閉じていった、、、。
だがその時、ふと、老師やサモ、ユン達との、あの修行の日々を思い出す。どんなに暑い時でも、、どんなに寒い時でも、、どんなに嵐が吹く中だろうと、、たとえ雷鳴轟く豪雨の時だろうとも、、、一日足りとも休む事無く、己を鍛練していったではないか、、、!?、、、そうだ、、、
、、アタイは今まで、何の為に、
辛く厳しい修行をこなしてきたんだ!!決して挫けない、屈しない、
磐石不動の心を持ってして、弱きを守り、強きを挫き、自分自身を磨き上げる為では無かったのか、、、。
そう、、もし、ココで諦めて敗北しようものなら、志半ばで散っていった同士、サモ・ハッカとユン・ジョウの仇を取れないどころか、老師が決死の思いで託した、その心まで踏みにじってしまうだろう、、、。
こんな事では、サモやユン、ジジイに笑われてしまう!!
、、、ようやく、長い眠りから目覚めたかの様な、一切の迷いを断ち切った、決意の眼差しで、、、その身体中に、激しく沸き上がる業火の如く、、、熱き血潮を滾らせ、、闘志を燃やしていた、レイ・クウゴであった、、、!!
その、溢れんばかりの、まるで目映い閃光の如き、輝く闘気を放ち、
激しく憤慨し、最早、立っているのもギリギリなハズの身体にムチを打ち、、痛みすら感じない程の気概と心を見せ、、、その身体能力を大きく底上げさせていったのである!!
それを見たオディワン・リーは、今だに、見下した様な態度でこう言った、、。
「ほう、、貴様、、、本当に、あの時の、死に損ないの、半人前の、餓鬼なのか、、、?フフフフフフ、、、だが、所詮、、、付け焼き刃よ!!この義破門団総帥である、この私の前では、そんなモノ、、、タダの児戯に等しい、、、。
直ぐに、その僅かな【希望】さえ、、、【絶望】に変えてくれる、、、フフフ、、、フフフフフフ、、、、フハハハハハハハハハハハァァーーーーーーーー!!!!」
と、レイを痛烈に否定していったのである、、!だが、レイは、
「ヘッッ、、、精々今の内に好きなだけホザいていろ!、、後悔して、、、【絶望】するのは、、どっちなのか、、、分からせてやるよ!!」
それを聞いて、堪忍袋の緒が切れ、
すっかり頭に血が昇り、激しく激昂し、怒りを顕にするリー!
だが、その所為か、その一切の隙すら無い鉄壁の構えに、大きな隙が生じていったのである、、、!!
千載一遇、、絶好の好機である!
これを逃したら、もう次に勝てる見込みは無い、、、!!
こうして、心山拳老師の愛弟子、レイ・クウゴの、、、古今無双の!
常住不断の!!心山拳の真骨頂とも言うべき、泰山の如き大きな、強い心と鋼鉄の意志を持ってして、、、
技に次ぐ技の、電光石火の応酬を繰り広げていったのであった!!
今までで一番凄まじい程の、目で追う事も難しい程の、超絶スピードで、瞬く間にリーの懐に潜り込み、、、そこから周囲を高速で旋回しつつ、とんでも無い数の手刀や蹴りをブチ込んでゆく!
そして、その勢いを決して緩める事無く、まるで山猿の様な素早い動きの強力な突きからの、闘気を込めた雷(いかずち)の様な前蹴り!
そして同時に、渾身の力で前方を突く掌底を叩き込んでいった!!
そう、『星降拳』と『水鳥脚』の連続技からの、『山猿拳』、『百里道一歩脚』、『獅子の手』の順で技をお見舞いしていったのである!!
それには、如何に強大な力を誇る、
義破門団総帥、オディワン・リーであろうと、大きくフキ飛んでいき、
そして、頭から血を流し、、目を血走らせ、、血管が浮き出る程に、、
完全に堪忍袋の緒がキレてしまった彼は、猛烈に憤慨し、拳に青白い闘気を纏い、全身から炎をフキ出し、
『狂狼拳』と『狂装炎舞』の連続攻撃を繰り出して来た、、、!!
だが、しかし、今の完全に覚醒した
レイ・クウゴには、まるで止まっているかの如く、ひどく緩慢で緩やかな動きに見えていたのである。
その怒涛の連撃を、その全てを、
尽(ことごと)く躱(かわ)していったのである!!
「な、、、ナメるなァァァ~~~~餓鬼がァ゛ァ゛ァ゛ァ゛~~~~~~~!!」
と、完全に冷静さを失い、激しく怒号を張り上げていったリー!!
そして、またも、、あの大技の構えを取っているオディワン・リー!!
そう、、、『狂襲飛竜脚』だ!!
しかも、先ほどのソレとは全く違い、その破壊力は桁外れなまでに上昇され、、、リーが天空に飛び上がった瞬間、地面がヒビ割れ、ボロボロになっていった。
その天高くの、そこから、、凄まじい深紅の、禍々しい闘気を放ちながら、、、その脚から、ビリビリと、電流の様な騒音を鳴り響かせながら、、レイ目掛け、急降下していったのだ、、、!!
だが、レイの表情は至って冷静そのものだった。まるで、静かな湖畔の水面(みなも)の如く、、穏やかな小川のせせらぎの如く、、一切の無駄な力を削ぎ落としたかの様な、、、いとも簡単に躱(かわ)していったのである!
しかし、、その、確実に躱(かわ)したハズの半身は、無数の痣の様な傷が出来、火傷の様な高熱を発し、蒸気が立ち昇っていた、、、。
だが、それでも、その表情は、眉一つ動かす事無く、平然と静かにこう言い放った。
「アンタはもう、、、オシマイだよ。このアタイを本気で怒らせちまった、、、。大切な仲間の、、同士の命を奪ったんだ。、、、あの世で、サモとユンに深く、、詫びでも入れるんだな、、、、。」
と。
、、、そして、覚醒した心山拳老師の愛弟子、レイ・クウゴは、、、、
老師が山頂で見せた、心山拳最終奥義の構えを取ったのであった!!
深く呼吸をし、大地と一体となり、
そして、、、程無くして、地面が凄まじい轟音と共に激しく揺れ、、、
そのまま地面が剥ぎ取れてしまうかの如く、、その凄まじい強力な闘気を、その身に溜めていき、、、みるみる力が漲(みなぎ)っていった、、、!!その、あまりの強大な闘気の流れにより、大気が震え、
大地が揺れ動いた!!
そして次の瞬間!!
突如、リーの眼前から姿を消したかと思いきや、瞬時にリーの周囲を超高速で旋回し、数え切れないくらいの無数の拳・手刀・蹴りを何発も、何発も、、何発も、これでもか!!
と言わんばかりに、痛烈に叩き込んでゆくレイ!!
そのあまりの、強力無比な怒涛の応酬に、すっかり意識を失いかけているリーに、、、一呼吸置き、、、、
渾身の力を振り絞った、竜巻の様な回転蹴りを、ブチ込んで行こうとする!!
その、一瞬の出来事と思しき、刹那を、、レイは、まるでスローモーションを見ているかの様に、ゆっくり、、ゆっくりと、リー目掛けて近づいてゆく!!
やがて、レイ・クウゴの、気合いの掛け声と共に激しく身体を回転させ、、強烈な回転蹴りを、オディワン・リー目掛けて、繰り出していったのである、、、!!
そして、、、見事にクリーンヒットしていき、その、、、、彼女の、、、怒りの、、
『旋牙連山拳』が、、、!!
オディワン・リーに、炸裂するのであった!!
勢いよく吹き飛んだオディワン・リーは、背後に有る、巨大なドラに叩きつけられ、部屋中に大きな音が鳴り響いていった!!
白目を向き、大量の泡を吹きながら激しく痙攣を起こし、全身をバキバキに骨折しながら小便まで垂れ流し、気絶している総帥、オディワン・リー、、。
最早、このまま絶命するのも時間の問題だろう、、、!
こうして、サモとユンの仇を見事、討ち果たしたレイは、急いで老師の元へと駆け寄った!
老師も丁度、二人の暗殺拳法の使い手を始末したところだった。
だが、手酷く痛め付けられ、また、気力・体力共に全て使い果たし、
最早、風前の灯の老師、、、。
老師の身体を上げ、そして、、
老師は、安堵の表情をして、
そして満面の笑みを浮かべてこう言った、、、。
「ようやった、、レイよ、、。
お主は、もう立派な『心山拳』の継承者と呼ぶに相応しい、、。
このワシすら、とうに越えておるじゃろうて、、、ゲホッ、、ゲホッ、、、ゲホッ、、、、」
激しく咳き込み、口からは大量の血が滴り落ちていた、、、。
レイは、
「もう喋んじゃねぇ!!ジジイーーー!!分かった、、分かったから、、、頼む、、もう、、、分かったから、、、」
大粒の涙をボロボロ溢しながら、
老師を見つめるレイであった。
だが、それでも老師は、最後の力を振り絞り、、掠(かす)れる声で、こう言った、、、。
「見事、、『旋牙連山拳』を自分のモノに出来た様じゃな、、、!!
フォフォフォ、、、嬉しいぞ、、
ワシは幸せ者じゃ、、お主なら、、、きっと、、心山拳を正しい事に導いてくれるじゃろう、、、。
ここまで身体がもったのが不思議なくらいじゃ、、きっと、、、お主の成長がワシをここまで奮い立たせてくれたのじゃろう、、、、。
レイ、、、お主は本当は、とても優しい娘じゃ、、。『優しさ』と『強さ』、、
その2つを、、、忘れてはならぬぞ、、、!
ワシは、、ずっと、見守っておるからな、、、ゲホッ、、ゲホッ、、、ゲホッ、、、、
フォフォフォ、、、、これで、、ようやく安心して、、、休む事が出来るわい、、、、、、、、、」
そして、、ピクリとも動かなくなった老師であった、、、、。
レイ「!?、、、お、、、おい、、おい!、、、、おい!!!!
冗談はよせよ、ジジイ!?、、ア、、アタイは、、アタイはまだ、テメェにはまだまだ教えてもらいたい事が山ほどあるんだよ!!、、、勝ち逃げなんて、許さないぞ、、!?なぁ、、、?
返事をしろーー、ジジイーーーーー!!、、、、、、あ、、あぁぁ、、、うわぁぁぁーーーーー、お師匠さーーーーーん!!」
最後の最後で、初めて「ジジイ」では無く「お師匠さん」と呼ぶレイであった。
、、、あの事件から数日後、、
『心山拳』の正統継承者となった、レイ・クウゴは、一人、山の山頂で稽古をしていた。
「あんな事があったってのに、何だろうな、、、とても穏やかな気分だ。、、けど、アタイの口の悪さは相変わらずさ。、、へへっ、、、叱ってくれる奴も、だぁ~~れも居ないからね、、、!!、、、いつか、ジジイみたいに強く、、優しくなれっかな!」
そして、先代の老師が生涯壊せなかった山頂の大岩を、レイが渾身の一撃を繰り出すと、、、、
ドゴォォォォンン!!!!
割れた、、遂に、、先代も成し得なかった大岩を粉々に割ってのけたのであった、、!!
そして、サモとユンの墓標の隣にも新たな墓標が一つ。
各々の墓標に深く手を合わせ、こう言った!
「見てなよ、サモ、ユン、、そして、ジジイ!!このアタイが、、、心山拳の伝承者なんだから!!」
そして山頂から遠くを見つめている
凛々しい姿の、、レイ・クウゴの姿が、そこに在った!!