これで人を苛つかせるの楽しかったのに…。
うんち!!(ヤケクソ)
今回は短めのエウルアちゃんです、オニイサンユルシテ。
ではどうぞ
「ね、ねぇ、一回だけ。一回だけで良いんだよ。一回謝罪するだけで良いんだから、頼むよ…」
ファルカ団長が涙目になりながら悲願している。
「やだ」
ロイはイントネーションを気にしない機械のように言う。
「謝罪だよ!?、ごめんとかすまないとかソレだけでいいから!! お願い!! お願いします!!」
団長はロイに土下座をし、団長の肩書を持っているとは思えない愚かな行動だった。
「やだ」
しかしロイは一切迷わずにただ淡々と言葉を告げる。
「団長、諦めましょう。こいつは一度決めたら意地でも貫き通す奴ですよ」
ジンが土下座した団長に向かって、土下座を止めるように言ったりせずにため息を吐きながら言う。
「どうしで…、どうじで…」
団長は暗いオーラを纏いながら舌を回さないで言う。
「ふん」
ロイは鼻息をたてて、勝ち誇ったかのように胸を張った。
「う…、うごぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
団長は窓ガラスが揺れるほどの声量で叫び、
「今、この場で。ロイ・マスタング隊長を退団させる!!」
と完全に泣きながら、ロイの方を見やり手を広げ、ヤケクソ気味に叫んだ。
なぜこうなったのか、それは昨日の夜。
私は遊撃隊の隊長席でロイの上着を羽織って、仕事していた。
今日ロイは新人育成でいないと言って、なぜか私に仕事を押し付けてきたのだ。
「自分の仕事なんだからこれぐらいやりなさい!!」
と怒って言うと。
ロイはおもむろに上着を脱いで、私の頭に掛けてきた。
「服やるから許せ」
と置き手紙のようにいつの間にかロイは消えていた。
こんなものでやるほど、私はチョロくないわよ。
頭の服を引きずり下ろして顔の前にやると
すぅぅぅぅぅぅぅっっっ❤❤❤❤❤
思いっきり匂いを嗅いだ。
汗や体臭のニオイが私の鼻を通って脳みそに直接麻薬を注入してくる。
目の前がパチパチと白く発光している。
はぁ〜、臭いわね❤
ちゃんと風呂入っているのかしら?
たくっ…、家事もできないし掃除もできないし、教えることも下手だし言葉が足りないし戦闘以外全然ダメダメなんだから❤
私はもう一度ニオイを嗅ごうとすると、
「おはようございま…す」
と声が聞こえた。
私は慌てて服を背後へ隠して、振り向くとミカがドアから顔だけをひょっこりと出しながら驚きの表情をしていた。
「お、おはようミカ」
私は平常心で挨拶をすると
「は、はい…、おはようござい…ます」
顔をビクビクと恐怖の象徴を見るような顔で言って
「任務行ってきます!!」
とドアをバタンッと閉め走っていった。
「お、終わった…」
これから騎士団全員からそういう目で見られるんだ…、そう人生の終わりを悟りながらロイの服を嗅いだ。
すうぅぅぅっっ❤
ミカは私がロイの服を盗んでいたと勘違いしていたらしい。
あんな痴態を晒されるより窃盗の罪で良かったと私は安堵した。
話は戻って夜。
ロイの服を肩に羽織りながら、自分がロイ色に染められている実感を味わっていた。
人がいない、明かりも私の付近にしか付いていない密室でもうすぐ終わる書類手続きをしているとバンッ!!とドアが勢い良く開いた。
私は服を反射で剥ぎ取り机の下へと隠した。
「エウルアさん!! 隊長が…!!」
ミカが肩で上下に激しく動かしながら呼吸の頻度を上げていた。
「隊長が…!! 人を殴って…!!」
話を聞くとロイが私の暴言を言った連中にお灸を据えたらしい。
一人は地面に投げられて殴られて、頭蓋骨と背骨を折る重傷。
遠くに殴り飛ばされ体に重い荷物が乗っかかり全身複雑骨折。
胸骨が折れ、噴水に沈んで死にかけた。
これらがお灸を据える程度を超えているが私は心の底から嬉しいと思ってしまった。
別に暴言を言った奴が悲惨な目に会ったことに清々しているわけじゃない、ロイが私のために怒ってくれたことだ。
人から聞いた話だと鬼のような、憤怒の権化のような顔で怒ったという。
私はいても立っても居られず事件現場から去った。
彼に、ロイに会いたい。
ただ一心不乱にそう思って私は走った。
ロイはわかりやすく風立ちの地の巨木の近くにいた。
向かう最中、あの巨木の方へ風が吹いていて、完全に直感だけどこっちにロイがいると感じたから私は迷わずに寄り道せずに真っ直ぐ来れた。
ロイは巨木の下で地面に背をくっつけて目を瞑っていた。
あの上着を取った姿のまま、土が付くことも気にしていないように胸が上下に浅くゆっくりと動いていた。
私はロイのそばまで近寄って座ってみた。
ロイは最初から起きていたのか今起きたのかわからないが、目を開けて私の顔を見る。
ロイは目線を私から空へ向けて、無言で星空を眺めていた。
しばらくお互いに無言だったけど気まずい雰囲気ではなく、風と鳥の鳴き声と草の擦れ合う音が音楽となっていて落ち着く気持ちにさせる。
「聞いたわよ、私の悪口を言っている奴を殴ったんでしょ? まったく…、バカね貴方」
私は口を開いてみた、貶している気持ちは微塵もないけど罪人と自分の未来、どっちを大切にするかと聞かれれば前者を選ぶ異人、客観的に見れば馬鹿だと感じる人が多いだろう。
「けど…、嬉しいと思ったわ。貴方が私のために怒るなんてね」
私は伝えてみる。こんな私が素直に嬉しいとか感謝をするなんて、ロイに出会えて居なかったら私は今の私じゃなかった。
「ありがと、お礼と言ってはなんだけど私は復讐が成功したらこんなローレンスなんて名前をやめたいの」
ロイの隣に寝転んでロイの横顔を見ると私の心臓の鼓動数が増える。半分告白のような事を言って、ロイの凛々しい顔を見るというダブルコンボが重なって、ドンドン顔も熱くなってきている気がする。
夜風の冷たさが私の熱さを冷ますように顔を撫でる。
名字なんて私にはいらない物、ただの肩書なんだから。
でも、貴方の肩書はほしいの。貴方だと認識できる肩書が私の物になるなんてまるで運命共同体のような感じがするから。
エウルア・マスタング、いい響きじゃない。
「じゃあ、パンプキン」
ロイは思い付いたかのように口から音を出した。
ふざけているのかしらこのバカ。
このバカは貶している意味だ。
エウルア・パンプキン、ダサいし恥ずかしいし貴方の子供にパンプキンなんてふざけた名前をつけるの?
やっぱり名付けもダメなのね。
私はパンプキンと多分馬鹿にしたロイの頬を人差し指と親指で挟んで思いっきり引っ張った。
「…いへぇ」
頬を引っ張られているからマトモな言語も喋れないでいるロイを可愛いと思っていると良いことを思い付いた。
「たくっ、もう怒った! 早速貴方に復讐するわ」
寝転んだ体勢から腹筋に力を入れ、足を上に上げて勢いよく振り下ろして起き上がって、立ち上がる。
「私とダンスしなさい、ちゃんと手ほどきはしてあげるから」
私はロイと一緒にボールルームダンス、別名社交ダンスをしたいと思い、寝転んだままでいるロイに手を差し出した。
貴族の面倒くさい慣習や習い事、そのどれもが嫌いだったがその中でも私が一番好んでやっていたのがダンスだ。
キレイに踊れると楽しいし、まるで自分を中心に世界が回っている高揚感が湧き上がってきて興奮するからだ。
「できんぞ」
ロイは私の目を見ながら、面倒くさそうに言う。
「貴方に拒否権なんてないのよ! ほら、早く!!」
私はロイととにかく一緒に踊りたかった。
経験が無くても問題ないわ、貴方と密接になって世界を回したいから。
私はロイの気怠そうに重力に従っているロイの腕を掴み、引いて起き上がらせた。
そしてその勢いのままロイを神像の前まで引っ張る。
ロイは足元が覚束ない様子で足を運んでおり、私が手を離したらそのまま前のめりになって転んでしまいそうな感じだった。
「さぁ、やるわよ。まず、左手は私の腰に回して右手を私の手に絡めて」
ロイの息が、鼓動が、熱が直に伝わる。
ロイが私のそこを触っているなんて、自覚すると秘部がモゾモゾする感覚に陥る。
「動くわよ、まずは右足を右に動かして、ほら!! もっと私を引き寄せて!!」
私はロイをエスコートする。本来なら立場は逆だけど、経験はないらしいししょうが無いかと自分を納得させた。
しかしロイはダンスの才能も無かったらしい。
教えても動きが固くなるし、言ったとおりに足を動かさないしで散々なダンスだった。
「ど、どうすればいい?」
ロイは眉毛を八の字にさせて私に言う。
「ふふっ、アハハハハハハハハッ!!!」
私は困っているロイが子犬のように見えて笑いが出てきた。
涙が出るほどの面白さがロイの顔に浮き出ていた。
他所から見たらダンスとも呼べないお粗末で惨めで汚い物だっただろう。
でも私はこんなダンスが永遠に続けば良いのにと思えるほど輝かしくて美しくて、綺麗な物だと思った。
やっぱり私は貴方に惚れていたのね。
その目、声、髪、口、爪も血の内臓も心臓も脳も全てが愛おしい。
貴方と一緒になりたい。
色んな意味でね。
久しぶりの現在の好感度度合い
10:血も爪も全てが愛らしく一緒(物理的に)になりたいレベル
ジンさん エウルアちゃん 少女ちゃん
9:ずっとそばにいないと苦しくなるレベル
ノエルちゃん アンバーちゃん バーバラちゃん
8:結婚したいレベル
7:恋人にしたいレベル
6:好きレベル
コレイちゃん フィッシュルちゃん
5:普通レベル
リサさん
モンド壊れちゃ〜う^
勿論ガイアは10です(真顔)