許してください何でもしますから!!(なんでもするとは言っていない)
バーバラ視点です。
今の私がいるのは彼、ロイさんのおかげだ。
小さい頃の私はグンヒルド家の家訓によって騎士を目指していた。
毎日、私は頑張って慣れない剣を振ったり、身体を鍛えたりした。
けども、理想はとても遠かった。
私はお姉ちゃん、ジン・グンヒルドを目標にしていた。
お姉ちゃんは周りから「一族の誇り」とも言われていて、私と違ってとても飲み込みが早かった。
私が1歩進んだと思ったら、お姉ちゃんはいつも10歩先まで進んでいる。
周りからも私に対する陰口が聞こえたりして嫌な気持ちにもなったし、やる気がドンドン落ちこんだりもした。
お姉ちゃんは「周りのことなんか気にするな」と優しくしてくれてくれるけど、お姉ちゃんにはこの気持ちなんかわかりようないよ。
そして、ある日を境に私は変わった。
ロイさんと出会ったからだ。
あの日はとても暑かった。いつもの騎士になるための訓練が終わった後に、私は身体の疲れを癒やすため何気なくモンドの外をうろついていた。
外は魔物や宝盗団がいたりするのに、私は武器もなんにも持たないでいた。
今考えればなんて危ないことをしているんだろうとも思ったけど、あの時の私は死にたかったのかもしれない。
けど、そんな事をしても私は後悔はない。逆にそんな事をしなかったことを後悔したかもしれない。
あれは、囁きの森での出来事。
囁きの森で甲高い音が聞こえてきて、興味本位で森の中に入っていった。
近くなってきた音の先に大きな姿があった。私はそこで初めてロイさんを見た。
ロイさんは鉄の槍を持って、訓練していた。
彼も騎士団に入るのかなぁと思って声をかけようとしたけど、ロイさんから近寄りがたいオーラみたいなものが出ていた。
私はその場に立ちすくんだけど、ロイさんは私に気づかず槍で突の訓練を続けていた。
けど、すぐに槍を放り投げて次は弓を持ち訓練を始めた。
ロイさんの命中率は10本射って1本当たるかどうかの腕前だった。ちなみに私は2〜3本ぐらいは当たるよ。
矢を射ったロイさんはまた弓を捨てて、今度は大剣を振り回した。
けどもまたすぐにポイッと捨てて、また武器を変えた。
なにをやっているんだろうと思っていた時に彼がボソッと「合わないな」と言った。多分そう言ったと思う。
ロイさんの声は透き通る声でもなければ、曇りがかっている声でもない、いわゆる普通だった。馬鹿にしているわけじゃないよ!!
そして片手剣を持ってしばらく振っていたら、ロイさんは剣を見つめながら「合ってる」とたった一単語だけ言った。
この後はずっと片手剣で訓練をしていた。
ロイさんを見ていたらいつの間にか辺りは暗くなっていて、早く帰らなきゃとこの場を立ち去った。
あの人はまだ帰らないのかなと思いながら、少し小走りで帰った。
その日の夜、ベッドの上でボケーとしていたら、ふと近くにある机の上の本を気にした。
この本は私が最近ハマっている恋愛小説だ。
夜も深くなってきたがなぜか眠れず、目がずっと冴えていた。
読んでいたら眠くなるかなと思い、その本を開き読み始めた。
うううう〜、こんな事言われたらわたしぃ〜/// 主人公の女の子に幼なじみの男の子がす、す、好き…/// み、みたいなことを言ってちゅ、ちゅーしちゃうなんてぇ〜///
本に顔を押し付けて、真っ赤になっているであろう顔を本の中に埋めてやろうとした。なんでこんな事をしたんだろう、枕にすればよかったのに。自分でもわかんないや。
少し落ち着いた後にまた本を読み始めると、主人公が「自分に合わないことは無理しなくても良いんだよ」というセリフを言っていた。
その時に何故かロイさんの事を思い浮かべた。
そういえば、ロイさんも合うとか合わないとか言ってたけど、もしかしてコレのことを言っていたのかな。
ロイさんも色々の武器を試して最終的には片手剣にしていたけど、こういうことなのかな。
私はそんな事を思いながら本を読み続けた。
次の日、私は結局朝までずっと読んでいて寝不足で訓練に力が入らなかった。
そして、私は決心した。
この本のように、そしてロイさんのように自分が合っているものをやろうと思った。
騎士になるための訓練は今日を以てやめて、お父さんに怪我の治し方を教わったり医学の本を呼んで勉強した。
お母さんは特に私に言ってこなくて、ただ一言「決めたのなら最後まで頑張りなさい」と言って、お父さんにお願いをしたら少し目を瞑って「ああ、わかった」と言い教えてくれた。
二人は特に私に理由を聞かずに了承してくれた。
最初は私に幻滅したのかなと不安に思ったけど、教えてもらっている時は真剣に私と向き合っていたから、これは二人の優しさなのかなと思った。
お姉ちゃんには理由を聞かれたけど、特に隠すことのものでもないから言ったらお姉ちゃんはとてもびっくりしていた。
話し終わった後にお姉ちゃんが優しく、私の頭を撫でてくれた事が嬉しかった。えへへっ。
そして私は騎士団じゃなく、教会のシスターとなった。
これは人を癒すのに教会が一番良いといったものもあるけど、一番は人の笑顔を身近で見られるから。
私が初めて人の怪我を治したのは、遊んでいた子供が転んで膝を擦りむいた時。
その時にちょうど近くを通ったから、簡単な応急処置(消毒して絆創膏しただけだけど)をしたら、その子が笑顔で「ありがとう!!!」と言ってくれた。
私はそんな言葉を聞いて胸がいっぱいになった。
その時の笑顔をもっと見たい、もっと多くの人をお姉ちゃんとは違うやり方で助けたいと思ったから。
これが私に合っているものだよね。
しばらく、シスター活動をしていると大怪我をした患者が運ばれてきた。
ここでは多くのけが人や信仰をする人が来るけど大怪我をする人がくるなんて珍しい。
私は急いで包帯や薬の準備をしている時に患者さんが来た。
その人はロイさんだった。
とても辛そうな顔をしており、血が身体中にべったりと染み付いていて臭いで後退りしそうだったけど、他の先輩から大きな声で指示を出されたおかげで、慌てながらも的確に指示に従えた。
なんとかロイさんは一命を取り留めた。
こんな事は初めてではないが何度やっても慣れない。
私向いてないのかなと思ったら、先輩シスター ヴィクトリアさんが私を励ましてくれた。
「貴方は全てを背負いすぎ、もうちょっと人の事を信頼してあげたら良いんじゃないかな」
ヴィクトリアさんの言葉が私の心に刺さった。
確かに私はいままで、人の迷惑になっちゃうからという理由でできるだけ一人で物事に取り組んできた。
そんな行動が知らぬ間に自分の首を締めていたんだと思った。
ヴィクトリアさんからの言葉どおりに人にお願いを言ったら、みんな快く了承してくれた。
いいよって言ってくれた人達はみんな笑顔だった。
人は自分が頼られると嬉しくなるっていう内容の本を昔見たことがあったけど、このことなんだなと私も少し嬉しくなった。
そして、ロイさんの状態を見てきてとお願いされたからロイさんがいる病室に入ると、そこには人がいるとは思えないほどの薄い状態の毛布があった。
そして窓は全開で、いつの間にかロイさんの服も全てなくなっていた。
私は急いで他のシスター達に伝えたら、大慌てでロイさんの捜索が始まった。
最初は教会の近くにいる人や騎士団の人達に話を聞いたんだけど誰も見ていないって言われて、困った時にディルックさんに会ってロイさんの居場所を聞いたら、
「ロイか、彼は恐らく戦いに出てるだろう」
た、戦い!?私はびっくりして大きな声で反応しちゃったらディルックさんが少し驚いたようだった。
ご、ごめんなさい!!と謝ったら気にしなくていいと言ってくれた。
場所を聞こうとすると「危険だからやめた方がいい、それに彼は大丈夫だろう、強いからな」と言った。
ディルックさんに強いと言わせるなんてすごい人なんだなぁと思った。
そして太陽が沈みだし、空が赤くなってきた時にロイさんが外から帰ってきた。
シスターのみんなはロイさんを怒っていたけどロイさんは真顔で特に悪気のない様子でいた。
私はなんで戦いに行ったの?と聞くと「怪我治ったから」と言われた。
まだ怪我はあるし、糸で縫った切り傷はまだなまなましく、あと少しでも動いたら傷が開くほど危ない状態だ。
それでも戦いに行くなんて騎士の鑑だなぁとも思いながらとても怒った。
ロイさんは少し落ち込んでたようにも見えた。
次の日もロイさんは出かけようとしてたから無理やりベットに縛り付けて安静にさせた(これが安静というのかわからないけど)。
そして度々揉めていたそんなやり取りもある程度収まったある日、私は用事で騎士団本部に訪れていた。
本部にいる怪我人の状態を聞きに来たんだ。簡単に言うとメンタルケアに近いものだと思う。
患者さん達の状態が良好だと判断し、花瓶にある水を入れ替えて、患者さんに見送られながら部屋を出ていった。
そして出入口に近づくと団長室から出てくるロイさんとお姉ちゃんがいた。
何故かお姉ちゃんはロイさんの後ろの襟を掴んで引っ張っていた。
仲いいのかなと思いながら二人に話しかけた。
なにをしていたのかと二人に聞いたら、お姉ちゃんが急に説明しようとしたロイさんの頭をグーで叩いた。
ガツンッと人から出たらダメな音がなり、お姉ちゃんがロイさんの頭を掴み私に背を向けるようにしてなんか小声で話していた。
話が終わったのかお姉ちゃんはこっちに振り向いて、「ちょっとした報告を団長に言っていたんだ」と微笑んで言った。
ホントの事なのかなぁと怪しんでいると、ロイさんが私のそばに寄ってきて私の身長に合わせるために少し屈んで私の耳元で「姉と呼ばないのか」と言ってきた。
私はお姉ちゃんの事はジンさんと呼んでいる。
昔、よくお姉ちゃんと比較をされたことがあるから、できるだけ姉がいるということは隠したいからだ。
兄弟、姉妹はよく比較されてしまう。似ているからだ。外見が似ているとどっちが優れていてどっちが劣っているかを人は無意識で見てしまう。
10モラの人参と100モラの人参があると何故同じものなのに値段が違うのかと疑問に思うのと一緒だ。
だから、私とお姉ちゃんが姉妹だということを知っているのはモンドの中でも家族とヴィクトリアさんとロイさんだけだ。
隠したいことを知らないロイさんは私にそう尋ねるが、そんなことよりも耳に息がかかってくすぐったかった。
ついくすぐったいよと言うとロイさんは血の気が引いた顔になった。
私、なんか変だったのかと思ったら、ロイさんの視線はお姉ちゃんに向かっていた。
私もロイさんの視線を辿ると、そこには怒っているお姉ちゃんがいた。
子供が悪いことをしたから怒る顔じゃなかった。仇を見るような怒りの形相だった。
お姉ちゃんはあんまり人に怒らない優しい人だ。
けどもそんな人がこんな顔をするなんて私は驚いた。
するとお姉ちゃんは剣を抜いて、ロイさんに近寄った。
ほんとに斬るかもしれないと思い私はお姉ちゃんの前にロイさんを庇う形で出た。
お姉ちゃんは少し驚いていたけど、私はロイさんが言っていた事を正直に説明したら、お姉ちゃんの怒りのオーラがなくなり謝っていた。
そんなお姉ちゃんの謝っている様子を見て、ロイさんは目が点になるほど驚いていた。
そこからは、少しだけ三人で話しをした。
最近の様子はどうだとか、仕事はうまくいっているかとか他愛もない話をしていた。
けどそんな話がとても楽しかった。
夜になって教会でいつもの祈りを捧げていると急にバタン!!とドアの開ける音が教会内に響いた。音のした方へ振り返ると、血だらけのお姉ちゃんが騎士の二人に両肩を支えられていた。
つい大きな声でお姉ちゃんと叫んでしまったが、そんなことよりお姉ちゃんのことが大切だった。
急いで他のシスターも呼んで怪我を治そうとするが特にお腹にできた深い傷が治しずらい。
私の水元素の力は人を治す力を持っているけどそれでも完全に治すのには時間がかかる。
神の目を使って治している時にお姉ちゃんが声を発した。
なにかを喋ろうとしているが他のシスターが無理に喋らないでと言うと、
「ロイが…、まだだ…、まだ…戦っている…!」と悔しさを込めた声でそう言った。
ロイさんがまだ戦っているの!?と私は聞くと「バーバラ!!まずは目の前の患者を優先しなさい!!」とシスターが私に叱咤された。
私は我に返りまたその深い傷に集中していると、急に血だらけの手が私の手を掴んできた。
お姉ちゃんの手だ。その手の平は少し固くて血のせいで少しヌルヌルする。
「頼む…!あいつを…、助けてくれ…!!」 お姉ちゃんの目からキレイな水が目尻から出てきて頬をつたった。
咳で少し口から血を吐き出しながら、お姉ちゃんは「頼む…!頼む…!」と繰り返し言っていた。
私は傷の治療を一度止めて両手でお姉ちゃんの手を力強く包み込んだ。
私よりも大きな手、撫でられると嬉しかったこの手を私は思いっきり壊すぐらいに握った。
大丈夫!!ロイさんも貴方もどっちも助けるから!!!と説得力もなんにもない言葉だけどお姉ちゃんは安心したように微笑んで目を閉じた。
私が頑張らなきゃ、ふたりとも助ける!!と自分に何度も何度も言い聞かせ目の前の患者に集中した。
お姉ちゃんの治療が終わり、次はロイさんだと思い次の治療の準備をしていると、残酷な声が聞こえてきた。
「ロイは多分死んだんじゃないか」と。
そんなの嘘だ!!と思いながら話しているシスター達に詰め寄ると、
「二人が行った洞窟が完全に埋まってしまっているの!!ジンは戻ってきたけど、まだあそこにいるロイはもう…」
そんなことない!!ロイさんは絶対に生きている!!そう言って洞窟に向かおうとしたら、ヴィクトリアさんに「バーバラ!!!」と教会が揺れるんじゃないかと思うほどの大きな声量で止められた。
「貴方が行ったところでなにか変わるわけでもないわよ」と声量は普通だけど力強い言葉。
けど、こんなところで待ってても変わらないんだから少しでも人手が必要でしょ!!と私は反論した。
いつもの私はこんな大声を人に向けたことはないけど、その時の私はなぜか感情的になっていた。
「良い?貴方の仕事は人の怪我を治すことなの。人を癒す神の目は貴方しか持っていないの。あっちに行ったところで焼け石に水よ、自分の向いているもので戦いなさい」ヴィクトリアさんはそう私を説得した。
その時に私はロイさんとあの本の事を思い出した。
「自分に合わないことは無理しなくても良いんだよ」
「合ってる」
その2つがあるから私は人を癒せる力を手に入れたし、お姉ちゃんの怪我も治せた。
結局あっちに行ったとしても場をかき乱して余計にロイさんを見つけることができなくなるだけだ。
私はそう考え、俯いてわかりましたと答えた。
ヴィクトリアさんは私の状態を見て「バーバラ、貴方今日はもう疲れたでしょ、ロイさんの治療のために今日はもう寝なさい。きっと戻ってくるから」と安心させるように私に言ってきた。
はい、と返して教会にあるシスターの寝所に行き、濡れたタオルで軽く身体を拭き、ベットの中に潜り込みうずくまった。
私もロイさんみたいに力があれば、お姉ちゃんみたいな騎士になれたらこんな事にはならなかったんじゃなかったんじゃないかと思うと、自分の力のなさに嫌気が差す。
ううううぅぅぅ…、この言いようのない怒りをシーツをシワができるぐらい力いっぱい握って発散しようとするが、そんなことをしてもただ私の心には虚しさが新しく溢れ出てくるだけだった。
私の目からはお姉ちゃんとは違い、濁った水が出てきた。
「誰か!!誰かいないか!!」大きな男性の声が私の耳に入った。
その瞬間私の頭は誰かに叩かれたように覚醒し、耳に入ってきた情報を即行で処理し、ベットから跳ね起きた。
前の日は着替えをせずに寝たから服はそのままだし、起てからのルーティンである朝食や歯磨き、走り込みを全部捨てて声がした方に走った。
大聖堂のドアを勢いよく開けて、いるであろう場所に目を移すと、やっぱりそこにはロイさんがいた。
両肩を二人に支えられているロイさんの様子が昨日のお姉ちゃんと酷似していた。
ただお姉ちゃんと違いロイさんの身体のいたるところに氷がついている状態で、少し辺りが寒くなっているような気する。
急いでこちらに運んでください!!私はロイさんを担いでいる二人を促して患者を治療する部屋に移動した。
昨日の準備のおかげで用意はできているし、あとは私の力量次第だ。
ロイさんが治療台に置かされ、運んできた二人には退出してもらった。
ここは私の戦場だ。
できれば誰にも邪魔されたくない。
患者の命がかかっているのにそんなことを言うなんてヴィクトリアさんに怒られそうだけど、それでも自分の大切な人は自分の手で守りたい。
それが騎士じゃなくてもだ。
ロイさんは身体中が震えていて、顔が真っ青になっている。
大丈夫だよ、私は優しく言ってロイさんの治療を始めた。
最初は怪我を塞ぐ。傷は氷のせいで少し壊死しかかっているから、身体を温めながら治療を行う。
そんなこんなで一時間ほどたった後、他のシスターが加勢しに来てくれた。
やっぱり一人でやるのは難しかったから助けが来てくれたのは嬉しかった。
なにか言われた気がしたがそんなことよりも目の前の人を助けることに集中していたから内容はわからなかった。
治療を始めた時は日が出かかっていたのが、終わった時はもう太陽が沈みかけていた。
ようやく危ないところは乗り越えることができた。
終わった時に私の体力はもう限界だったのか足に力が入らず後ろに倒れてしまった。
けども私の背中に当たったのは固い地面ではなく、柔らかいなにか。
最後の力を振り絞って上を向いたら、そこにはお姉ちゃんがいた。
まだ怪我は全快ではないはずなのになにしているの。と怒ろうとしたら、
「バーバラ、頑張ったな」そんな声が聞こえてきた。
優しい声、私の大好きな声。その声を聞いたら怒りなんかほっぽり出して私は安心して真っ暗闇に意識を離した。
次の日、私は目を覚ました。
まるまる一日寝ていたようでそれほど体力を使っていたんだと実感した。
だけど私はまだ心残りがあった。ロイさんのことだ。
もう目が覚めたのか、怪我の具合は大丈夫なのか、そんな心配をしながら私はロイさんがいる部屋に向かった。
ロイさんの部屋の前に来てドアを開けたら、そこには涼しげに眠っているロイさんと、お姉ちゃんがいた。
「バーバラ、もう大丈夫なのか」とお姉ちゃんは振り返り微笑んで言った。
それはそっちのセリフだよ〜!!私は柄にもなく大声を出してお姉ちゃんを叱った。
まだお姉ちゃんは怪我人なんだからベットで安静にする!!と怒ったら、「す、すまん…」と落ち込んだ。
「だ、だがな、私はじっとしているのは性に合わないんだよ、だから…!」と反論してきたので私は無理やりベットに連れて行って寝かしつけた。
怪我をしているのに無茶をするとかお姉ちゃんもロイさんみたいだねと思いながらお姉ちゃんにリンゴをウサギの形に切って渡した。
あれから一週間は経つ、それでもロイさんはまだ目が覚めない。
私の知識不足かもと思って博識のリサさんに見てもらったけど、
「まだ身体の中に氷元素が2割ほどあるから、それが完全になくなったら起きるんじゃないかしら」と大きい胸を腕で支えるようなポーズで言った。
最初は胸のほうに意識が向いちゃって話の3割は聞きそびれたけど、まだ時間がかかるということは認識した。
リサさんに胸を見ているとバレてしまって、「私のことも気になるの?」と魅惑的な声で揶揄われ、わたしは「ち、違いますぅ〜!!」と慌ててダッシュで部屋を出ていってしまった。
外での用事をある程度終えて、またロイさんの部屋向かっている最中、甲高い音がロイさんの部屋から響いた。
私は何事かと思い大急ぎで部屋へと向かいその扉を開けると、そこには右頬が凹んでいるロイさんと、顔を赤くして「そ、そんなストレートに言われても、私もまだそういう感情は…」とか言いながら目をグルグルさせて、両手で頬を抑えているお姉ちゃんがいた。
なにがあったのか詳しくはわからないけど大体はわかる。
おねえちゃーーーーーーーん!!!!!!
モンド中に響き渡るかと思うほどの声で、私はお姉ちゃんを叱った。
その日はモンド城での音の「変」奏曲と呼ばれる日になり、私はしばらく大声を出すことをやめた。
ち、チコリータ…(干からびたサボさん)
キャラ視点になると文字数がRTAのほうに比べて2倍近くなるんだよ
だから投稿頻度が遅いんだよ(脳内自己処理)
感想良ければ
導火線をどうかせんと(超激ウマギャグ)