原神 伝説任務・儀典   作:源平氏

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このお話では旅人は蛍ちゃんです


蠱毒の章 夜空に轟くのは

璃月で冒険者協会から依頼された任務をこなす日々

 

宝盗団が襲い掛かってくること以外、問題がない星がきれいな夜の日

 

空を引き裂くような光と轟音が聞こえた

 

 

 

 

翠決坂付近

 

「確かこの辺りだったはず…」「おい、旅人もう止めようぜ。夜も遅いし明日にしようぜ」

 

光の落ちた場所だと思われる場所まで来た私とパイモン

 

パイモンは怖いのか私の背中から離れてくれない。

 

「ん?あれなんだろ」

 

きらりと光るものがそこら中に刺さっている

 

「旅人変なものには触るなよ!おい聞いてるのか!?」

 

うるさいパイモンを無視して光っているそれを引っ張りぬいた

 

「これはナイフ?」

 

両刃剣手のひらサイズにし、持ち手に輪っかがついてるくらいで装飾も一切ついていない

 

稲妻で見たクナイと呼ばれているものが一番近いかもしれない

 

まじまじと眺めていると周りに刺さっていたそれが一斉に動き出した

 

「ひぃ!?勝手に動き出したぞ!」「パイモン私から離れないでね」

 

浮き上がったナイフはこちらに刃先を向けることはないが自分の周りに大量の刃物が浮いているのはかなり怖い。

 

紫の光がナイフに見えるとすべてのナイフが飛ぶように駆けていく

 

ナイフたちは一直線に近くの山の上へ向かっていく。

 

「どうする旅人追うか」「そうだね、このナイフの持ち主も分るかもしれない」

 

私の手にはほかのナイフと同じように山の上を目指そうとするナイフがある

 

ナイフが引かれるほうへ進んでいくと大体山の反対側だろうかそこで一人の男が飛んできたナイフを巻物のようなものに仕舞っている?

 

「ひい、ふう、みい……あれ、数たんねぇな」

 

煙管を咥え、巻物を覗き込む黒と紫を主体とした着物風の衣装。

 

「おかしいな…しっかり投げたやつには印を繋げて置いたはずなのに…」

 

しゃがみ込んで巻物を広げ始める白髪混じりの黒髪。

 

「なぁ、なんかあいつ怪しくねえか?」とパイモンが私に耳打ちする

 

確かに怪しい奴だとは思う。ここは璃月なのに稲妻のような服装

 

「とりあえずもう少し様子を見よう。」

 

相手に見えないように岩陰から観察を続ける。

 

「もっかい繋げてみるか」

 

男が何かし始めると手に持っていたナイフが光りだした

 

「まずい!」手にしていたナイフを投げる。

 

ゴロゴロと空が鳴ると次の瞬間目の前に落雷が発生した。

 

余りの眩しさに目を焼かれ、何も見えない

 

「ありゃ、ここにあったか…悪いねぇ、お嬢ちゃん」

 

巻物を持っていたであろう男が私に声をかけてくる。

 

「うーん、見られたからには消さなきゃいかんのだが……」

 

目が見えず声だけで相手がどこにいるのか判断する。

 

「あなたいったい何者?」剣を抜き、正面に構える

 

「何者と言われてもなぁ、今の状況じゃどれも信じられないだろう?」

 

背後から声をかけられる。ここまで音を立てずに動けるものなのか

 

「名乗れるような状況じゃないんだ…だからここで見たものは忘れてくれ?」

 

バチッと弾ける音ともに男の気配も離れた。

 

周囲から風の音以外が消えたことで剣を下ろし警戒を解いた。

 

「た、旅人大丈夫だったか?あいつに何かされたりしてないか?」

 

何処かに行っていたらしいパイモンが声をかけてくる。

 

「ちょっと視界をふさがれたけど大丈夫だよ。もう少しで見えるようになると思う」

 

まだ視界が白いがすこしずつ周りを確認するできた。

 

「あいつ何者だったんだ?結局おいら達には手を出さずにどっかいったけど」

 

確かに不思議だ。視界を潰されたとはいえ私たちを殺すことはできたはずなのに。

 

「とりあえず今日はもう探索はおわろっか」「そうするか!もう怖い思いはこりごりだぜ」

 

近くのワープポイントまで行き、私たちは璃月港へ戻っていった。

 

 

 

 

 

???

 

「……やっと帰ったか、仕事現場を見られなくて助かったがもうすこし早かったらやるしかなかったな…」

 

男は煙管を口から離すと懐から紙を取り出す。

 

「起きろ、仕事だぞ」と声をかけると紙の中から鳩が現れた。

 

それを見て満足そううなずくと

 

「これを届けてくれるか?いつものところまで」

 

鳩の足に紙を括り付けると鳩は一鳴きして飛び立っていった。

 

「さて残りの仕事も終わらせるかねぇ…」

 

そんな言葉とともに男は紫の軌跡を残して消えた。

 

その後には璃月港まで轟く落雷の音が響いた

 

 

 

 

次の日

 

「ふぁあ~…眠いぞ旅人。」「だったらまだ寝てればよかったじゃん。」

 

昨日の依頼の報告を済ませるために璃月港の冒険者協会へ足を運んだ私たち。

 

「ようこそ冒険者協会へ!」「おはようキャサリン」「おはようだぞ!」

 

窓口担当のキャサリンへ依頼の報告を済ませると

 

「そういえばご存知ですか?ここ最近の噂は?」

 

「噂?何かあったけ?」「おいらは何も聞いてないぞ」

 

それを聞くとキャサリンが一枚の依頼書を持ってくる。

 

「ここ最近璃月では謎の落雷が響くことがあります。天候も星がきれいに見えるくらい晴れているのに、突然雷が落ちるのです。」

 

その話を聞いて昨日の人物を思い出す。

 

「なぁ、旅人それって昨日の…」「うんたぶんそうだと思う」

 

キャサリンに昨日の出来事を搔い摘んで説明しその依頼を受けた。

 

「もし犯人と思わしき人物を捕縛できましたら千岩軍へ引き渡してくださいね」

 

 

 

 

「とりあえず昨日の場所まで行こうか」「そうだな、なにか分かるかもしれないしな!」

 

パイモンと共に昨日の場所へ向かおうと近くのワープポイントまで行くと

 

「だめだねみぃ…」「…おきて、あるいて。ここで寝ちゃダメ…」

 

七七に手を引かれるように歩く例の男。

 

「あー!!昨日のバチバチ野郎!!」と大きな声で指をさすパイモン

 

その声に気付いた男と七七がこちらを見る

 

「…パイモン、それに旅人。おはよう…今日も元気…?」

 

首をかしげる七七。昨日の事をいう訳にもいかずいつも通りを心掛け返答する

 

「私は元気だよ。ところでその男の人は?」ちらりと男の様子を窺う

 

顔はこちらを見ているが目線は合わせようとしない。

 

それどころか冷や汗を流し見てわかるほど挙動不審になっている。

 

やはり昨日の男はこの人で間違いないらしい。

 

「…この人は」「…ハァ……七七、大丈夫だ。俺が言うから」「…わかった」

 

大きなため息を吐きながら姿勢を伸ばしこちらを向く、胸に手を当て千岩軍と同じ敬礼をとる男

 

「お初にお目にかかる、俺は幽暗(ユゥアン)。璃月七星に仕えるしがない仙人さ。」

 

そういって男、幽暗は私を見ながら自己紹介をした。

 

甘雨以外に璃月に仕える仙人が居たとは知らなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「でもとりあえず怪しい人は確保ということで」「幽暗…なにか悪いことした…?ごめんなさいしよ…?」

 

「行動はやすぎない?あと七七、俺が悪い事した前提なの止めてくれ」

 

有無を言わせる前に縛っておいた。一度刻晴たちに確認を取ろう。

 

「ねぇ?きいてる?こんな街中で縛るのは勘弁してくれって聞いてる?」

 

聞こえない聞こえない。昨日の仕返しだなんて思ってないよ

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